b-1山林内に、二人の亡骸が転がっていた。鮮血にまみれた結末を知るには、少し時を遡るーーーー。
「秘剣、燕返し!」
「チィッ、さっきからしつけえんだよ!」
セラの技は、いかに木刀とはいえ喰らえば致命傷。しかし杏子の制限時間はたった五分だけ。
完全に杏子は劣勢だった。
槍を構えて乱れ突くが、少し肌をかする程度にしかならない。
風を斬る音。と同時に、佐倉杏子の左手が宙を舞った。
「っ、があぁぁあああああああああっ!?」
激痛。杏子は立てないほどの出血に、身動きが取れなくなる。次第に視界も霞み、セラはそれを察してゆっくりと背を向けて歩きだした。
しかしこれがいけなかった。
直後。ありとあらゆる“痛み”を遮断した杏子の槍が、セラの心臓を貫通した。
「勝った、のか…?」
すぐに魔法少女化が解け、一気に失血が襲う。
「……人のこと言えねぇなあ、これじゃあ」
【セラフィム@これはゾンビですか?】
【佐倉杏子@魔法少女まどか☆マギカ】
【残り17/30人】
最終更新:2011年04月09日 23:40