若い者はええのうby甲子太郎爺

31:若い者はええのうby甲子太郎爺

E-5市街地に存在する民家の一つ、安藤家にて老人・額賀甲子太郎は放送を聞く。

「何て事じゃ、もう18人も……いや、一人はわしが殺したんじゃったな」

四時間で18人もの犠牲者が出ている事に愕然とする。
ただその内一人は本人も言っている通り甲子太郎自身が殺害したのだが。
病院にて一戦交えた紫前武尊の名前も死者として呼ばれた。気絶させたのだがその後何者かに殺害されたのだろうか。

「ふぅ……」

台所で見付けたペットボトルの緑茶を口に運ぶ甲子太郎。

「……そう言えば……隣の家から物音らしいのが聞こえたが…誰かいるのか?」

甲子太郎のいる安藤家の隣には松島家と言う二階建ての民家がある。
その家から微かだが、声らしき音がしていた。誰かがいる可能性が高い。
気付いたのは放送直前になってからだったので、放送を聞く事を優先し声の頃は後回しにしたのだが、
放送も終わったので、調べに行く余裕は出来た。

「調べてみるか」

荷物を纏めて、甲子太郎は安藤家の玄関へと向かった。

◆◆◆

「18人死んだって、きらら」
「まどか…死んじゃったのね……高延君は大丈夫かしら」
「随分、死んだな…俺達生きてるの、運が良いって事かな」

松島家一階では、全身獣の精○塗れになった金髪の全裸美女、
根元の瘤が膨れた赤竿を股間にぶら下げた濃淡の毛皮の魔狼、水色の毛皮を持った竜種の青年が、
放送で聞いた情報を纏めていた。
金髪美女、浅井きららは友人である日宮まどかを失ったがそれ程悲しむ様子は無い。

「禁止エリアは……東と南のエリアが指定されたけど、この辺は大丈夫みたいね……」
「どうする? もうちょっとヤってから移動する?」
「俺もう駄目! 無理! 腰痛い!」
「それじゃ、私と政喜はもう一回ヤっておこうか…」

きららは四つん這いになって尻を突き出し、魔狼、浅井政喜はきららに覆い被さり腰を激しく打ち付け始める。

「あっ、あ…ああ、ん、あ……もっとほじってぇ」
「ハァ、ハァ、気持ち良いよきらら…」
「よぉやるねあんたらは……ん?」

ふと、竜の青年比良坂守治は玄関の方が気になった。微かに足音が聞こえたのだ。

「ちょ、二人共、誰か来たっぽい」
「え!?」
「マジ? ちょ…もう根元の瘤膨らんで抜けないんだけど、もう出そうなんだけど」
「政喜のお――ちんが私の中でビクビクしてるよぉ」
「あんたらちょっとは危機感持て! 殺し合いに乗ってる奴だったらどうすんだ! あ、声でけ……」

「…誰かおるのかの」

玄関の方から老人の男の声が響く。

「もう仕方無い、俺が行ってくるから、あんたらその間に片付けしとけよ!」
「分かった、あ、イく!」
「あぁ、熱いぃ」
「チ○ポ抜いとけよ!」

守治が自分の支給品である突撃銃AK-47を携え玄関に向かった。

「誰…?」
「おお、やっぱり人がいたか」
「俺、竜だけど…あんたは…額賀甲子太郎、だったか?」

名簿に載っていた老人の名前を言う守治。老人――額賀甲子太郎はそれを肯定する。

「いやぁ、放送の少し前ぐらいに隣の家に厄介になっていたんじゃがな。
この家から物音が聞こえたんで気になって…」
「やっぱ外にも漏れてたか……」
「お前さんは、比良坂守治君、じゃったかな」
「ああそうだよ」
「他にも誰かおるかの」
「いるけど…」

守治は一度二人の様子を見に行く。予想はしていたが、きららと政喜は結合を解いていない。
尻と尻を向かい合わせ犬が交尾している時のそれと全く同じ状態になっている。

「あんたら片付けしろって言ったろ!」
「ごめん、守治君、頑張ったんだけど、政喜のおち――ん抜けないの」
「根元の瘤が大きくなったらもう無理なんだよ…」
「いや、人来てんだけど」
「ほうほう、若い者はいいのう」
「「「!!」」」

いつの間にか甲子太郎が守治の背後に来てニコニコと笑っていた。
三人はかなり驚き焦ったが意外と老人は耐性があったようだ。それが三人には幸いだろう。

「わしは額賀甲子太郎。そこのお嬢さんは浅井きらら、狼君は浅井政喜で良いかな」
「え、ええ」
「そうだよ…」
「わしはもう、おなごの裸を見ても丸っきり勃たなくなってしもうて…若いお前さん方が羨ましいわい」
「は、はあ」

ばつが悪そうな顔で守治が言った。
その後、どうにかきららと政喜の結合も解け、後片付けをした三人は、改めて甲子太郎と応対する。

「…そう言う訳でな、わしは一人、殺した」

甲子太郎は自分が公園にて、襲い掛かって来た参加者を返り討ちにした事を三人に話す。
これから一緒に行動する以上隠し事は良くないと判断したためだ。
三人は甲子太郎に非は無い事は分かってはいたが、殺人を行った人物が目の前にいると言うのは、
それでもやはり妙な気分になった。

「……わしはこの仕込杖を支給されたんじゃが、お前さん方は何を支給されたのかの」

甲子太郎が三人に何が支給されたのか尋ねる。三人がそれぞれ自分のデイパックから、
不定支給品を取り出して見せた。
浅井きららは直刀と自動拳銃Cz75に予備マガジン3個。
浅井政喜は剣鉈。
比良坂守治は突撃銃AK-47と予備マガジン5個であった。

「ほう、きららさんは刀を持っておるのか…もし良ければ、わしに譲ってくれんか」
「良いですよ。どうぞ」

きららは甲子太郎に直刀を渡す。

「…ここにいる全員は皆、殺し合いから脱出したいと思っている。それは間違いないかの」
「はい」
「ああ」
「ああ…って言っても、ロクに何もしてないんだけど、エッチしてばっかで」
「脱出しようなら、まず首輪をどうにかせんとなぁ…」

甲子太郎が首輪に触れながら言う。だが生憎ここにいる全員は機械知識は持ち合わせていないため、
手が出せない。もっともあったとしても「下手にいじれば爆発する」と言われている首輪をいじろうとも思えないだろうが。
そういう人物を捜すのが一番の得策だろう。いるかどうかは別として。
となればずっと一ヶ所に留まっていても仕方無い。四人は地図とコンパス、エリア表示機能付懐中時計を取り出し、
テーブルの上に置いて次にどこへ向かうか話し合い始めた。


【午前/E-5市街地松島家一階】
【額賀甲子太郎】
[状態]左頬に傷
[服装]着物
[装備]直刀
[持物]基本支給品一式、仕込杖
[思考]
1:殺し合いを止める。首輪をどうにかしたい。襲われたら戦うが出来るだけ殺したくは無い。
2:きららさん、政喜君、守治君と行動。
[備考]
※紫前武尊を知っています。

【浅井きらら】
[状態]良好
[服装]一応私服
[装備]Cz75(15/15)
[持物]基本支給品一式、Cz75予備マガジン(15×3)
[思考]
1:殺し合いはしない。生き残りたい。政喜から離れない。
2:政喜、守治君、額賀さんと行動。高延君がちょっと心配。
[備考]
※特に無し。

【浅井政喜】
[状態]良好
[服装]無し
[装備]剣鉈
[持物]基本支給品一式
[思考]
1:殺し合いはしない。生き残りたい。きららから離れない。
2:きらら、守治、額賀さんと行動。
[備考]
※特に無し。

【比良坂守治】
[状態]疲労(少し回復)
[服装]無し
[装備]AK-47(30/30)
[持物]基本支給品一式、AK-47予備マガジン(30×5)
[思考]
1:殺し合いはしない。生き残りたい。
2:きららさん、政喜、額賀さんと行動。
[備考]
※特に無し。


第一回放送(俺オリロワ2nd) 時系列順 虚無
第一回放送(俺オリロワ2nd) 投下順 虚無
怖心忘我 額賀甲子太郎 一番楽な方法
遠いね…こんな近いのに…遠いね…。 浅井きらら 一番楽な方法
遠いね…こんな近いのに…遠いね…。 浅井政喜 一番楽な方法
遠いね…こんな近いのに…遠いね…。 比良坂守治 一番楽な方法

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2011年04月09日 05:44
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。