僕らはみんな生きている、生きているから……。

25:僕らはみんな生きている、生きているから……。

エルマベルケMP40短機関銃を携えた青い人狼シュマイザーは、
潮風吹き抜ける海沿いの幹線道路を歩いていた。

「ん…大きな家があるな…地図に載っていた豪邸か?」

遠方に、立派な佇まいの大きな邸宅を発見する。

「行ってみよ」

シュマイザーは豪邸へと歩いて行った。

同じ頃、豪邸内では赤毛の妖狼エリシャが、
自身の体液を溢れさせている金髪美少女小野美結子のそこを舐めていた。

「ひゃう……うんっ」
「気持ち良かったか? 美結子」
「はい…やっぱり、狼とするのは気持ち良いです…人間とした事は無いですけど」
「そうか…また可愛がってやるからな」
「お願いします…」
「…ん」

美結子が室内にあったティッシュで後始末を始めるのとほぼ同時に、
エリシャが外からの足音に気付く。
美結子の耳には何も聞こえていなかったが、妖狼であるエリシャの聴覚は、
普通の人間など比較にもならない。

「外から誰か来るな」
「えっ」
「ちょっとカーテン越しに様子を見てみるよ」
「はい…」

エリシャは豪邸の正面の庭が見える窓に向かう。
今はカーテンが掛けられているが、少しだけ隙間を空け外の様子を覗くエリシャ。
青い毛皮を持った、短機関銃と思しきものを装備している人狼が、
丁度門をくぐっている所だった。

「!」

すぐにエリシャは美結子の元へ戻った。
その頃には美結子は後始末を終えていた。

「誰か入ってくる」
「えっ」
「青いワーウルフだ、多分、シュマイザー、って奴だろう」
「どうします?」
「殺し合いに乗っているかどうか分からないが、ここは隠れて様子を見よう。
そうだな、良い感じに大きなクローゼットがある。よし、入ろう」
「あ、ちょ、狭っ、うあ」

エリシャと美結子はクローゼットの中に半ば無理矢理な形で隠れた。
美結子の背後にエリシャがおり、前足で美結子の身体をホールドする。
必然的に美結子の尻の辺りにエリシャのモノが当たった。

「(エリシャさんのおち――んがお尻に当たってるんですけど…)」
「(すまん、我慢してくれ)」
「(隠れてる間、お―んち―お尻に入れて貰っても良いですか)」
「(馬鹿、そう言う意味でも我慢しろって言って…ちょ、パンツ下ろすな、うあ、握るな、
待て、待て待て、あ、ああ…入れやがった…全くもう……)」
「(はぁん…おっきいですぅ……)」

小声でワイワイとやっている内に、玄関の扉が開く音が二人の耳に届いた。
その瞬間、二人は静かになる。

……。

……。

豪邸内を探索しているのか、扉が開閉する音と、足音が響いていた。
息を殺し、クローゼットの扉の通気口から様子を窺うエリシャと美結子。
そして、クローゼットのある部屋に、青い毛皮の人狼、シュマイザーが入る。

「……誰もいないのか?」

シュマイザーはクローゼットの中に居る二人には気付かない。
このままやり過ごせるのではとエリシャと美結子は思っていたが。

「……クローゼット……」

シュマイザーの視線と興味がクローゼットに向けられてしまう。

「…何か、精液臭いな……妖狼の奴だなこれ……人間の女の子の…あれの匂いもする。
しかもまだ新しい……クローゼットの中からも臭うのは気のせいかなぁ」

(ヤバい、バレてる!)
(あれって…私の愛液の事? うっ…濡れちゃう)
(何してんのぉ! 美結子何してんのぉ! お願いだから空気読んで!)

「何かのゲームであったな、日誌読んだらクローゼットの中からゾンビが…」

(それ何てかゆうま?)
(私とエリシャさんの体液と体液が絡み合って……)
(美結子ォォォ! いい加減にしろォォォォ! それでも女の子か! 女の子なのかァァァ!)

「…まあ、バイオハザードじゃないけどさぁ、誰かいそうだよねぇ…?」

ゆっくりと、MP40の銃口を向けたまま、クローゼットに近付くシュマイザー。
その距離は僅か1メートル弱にまで縮まった。
エリシャと美結子から、シュマイザーの表情がはっきりと読み取れる程である。
そして、シュマイザーは、MP40の引き金に指を掛け――――。

「そぉぉぉぉぉぉい!!!」

ドガァ!!

「ひでぶっ!」

クローゼットの扉が内側から突き破られ、シュマイザーは吹き飛ばされた扉に顔面を強打し、
後ろに軽く吹き飛ばされ目を回して気を失ってしまった。

「よし、成功だ。美結子! 美結子!」
「は、はい!」
「逃げるぞ! 来い!」

どうにか命の危機を脱した妖狼と少女は、豪邸の出口へと走って行った。


【朝方/G-2豪邸】
【エリシャ】
[状態]良好
[服装]無し(服を着る習慣無し)
[装備]短ドス刀
[持物]基本支給品一式
[思考]
1:殺し合いはしたくない。だが自分の身を守るためなら戦う。
2:美結子と行動。豪邸から離れる。
3:シュマイザーに注意。
[備考]
※シュマイザーが殺し合いに乗っていると判断しました。

【小野美結子】
[状態]良好
[服装]高校制服
[装備]競技用クロスボウ(1/1)
[持物]基本支給品一式、クロスボウの矢(20)、ポータブルCDプレイヤー
[思考]
1:殺し合いはしたくない。生き残りたい。
2:エリシャさんと行動。豪邸から離れる。
3:シュマイザーに注意。
[備考]
※シュマイザーが殺し合いに乗っていると判断しました。

【シュマイザー】
[状態]顔面強打、気絶
[服装]無し(服を着る習慣無し)
[装備]エルマベルケMP40(15/32)
[持物]基本支給品一式、エルマベルケMP40予備マガジン(5)、ベレッタM92FS(15/15)、
ベレッタM92FS予備マガジン(3)、アイスピック
[思考]
1:(気絶中)
[備考]
※いつ目覚めるかは不明です。


艶めかしいその手を振り払って 時系列順 心無口に心静かで心弄んでみても
艶めかしいその手を振り払って 投下順 心無口に心静かで心弄んでみても

深き終、途切れぬ糸 シュマイザー 君は微笑んで、ずっと
Love Like Woe エリシャ A boon or bone
Love Like Woe 小野美結子 A boon or bone

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

最終更新:2011年02月26日 16:14
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。