「っ畜生っ!!何なんだよお前!?」
カラーギャング、黄巾族の”将軍”、紀田正臣はひたすらに走っていた。
追ってくるのは、陰鬱そうな表情を浮かべた大柄の男。速度は決して速くはないのだが、距離を明らかに飛ばされている。正臣は混乱していた。
無理もない。追ってくる男「荒耶宗蓮」は、魔術師であったのだから。
「少年よ。無駄なことだと知れ。我の構築する世界のため、散るがよい」
「誰がだバーカ!俺は沙希のところに帰らなくちゃならねえんだよ!!」
至急品のマシンガンで正臣は荒耶を撃つが、見えない障壁を張っているのだろうか、弾丸は一発も通っていない。
荒耶はもう飽きたというような素振りを取ると、低い、重々しい声で呟いた。
「終わりにしてやろう」
荒耶は至急品の木製バットをゆっくりと構える。正臣と荒耶の距離は10メートル近くある。正臣は脚の速さで、荒耶に負けるとは思えなかった。
しかし、荒耶は、正臣の正面に立っていた。
ドゴッ、という鈍い音が響いた。
「が、は」
正臣は、倒れていた。額から血を流して。それでも、荒耶を敵意の篭った視線で、毅然と睨み付けていた。
荒耶は、正臣の背中に勢いよくバットを振り下ろす。数発、振り下ろしたころ。荒耶は、眉をひそめて言った。
「何故死なぬ。死すれば楽になるというものだが」
「うるッ……せぇんだよ、てめえは!俺は……お前みたいなクソ野郎に殺されるわけにゃあ……いかねぇんだよ!!」
正臣は、ゆっくりと、立ち上がる。背骨と腰の骨は間違いなく折れている。それでも、正臣は立ち上がった。
だが、バキッ、という音と共に、正臣の側頭部にバットが叩き込まれていた。もう、正臣は動かない。荒耶はフン、と吐き捨てると、
「貴様の起源は”不屈”。我に出会ったのが最大の不幸だったな」
【一日目/am2:00/a-2】
【荒耶宗蓮@空の境界】
[状態]主催転覆狙い
[装備]御坂妹のサブマシンガン
[所持品]基本支給品
[思考・行動]
基本:主催者を転覆させ、自らが主催者となる。
[備考]
※第五章”矛盾螺旋”、式に殺害された後からの参戦です。
※バットは折れました。
※正臣からサブマシンガンを奪いました。
【紀田正臣@デュラララ!!】 死亡確認
【残り26/30人】
最終更新:2011年02月06日 07:48