死をも許されぬ傀儡


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53話 死をも許されぬ傀儡


たった四時間で14人も死んだってのかよ。
ケッ、このクソみてぇなゲームをやる気になってる奴は大勢いるみてぇだな。
それとも、一人で何人も殺すような猛者でもいんのか。

「そんな、たった四時間で……もうそんなに……」

サナエの奴が落ち込んだ表情を浮かべている。
ペースがペースだからな、無理も無いか。
だがあたしもサナエもこの殺し合いに知り合いはいない。
その点では死者の情報で必要なのは残り人数の確認だけだ。


さて、警察署の中を二人で調べ回ったがやっぱり武器になりそうな物はほとんど残っていない。
武器庫には何も残っていなかったし、押収品倉庫には、押収品と思われる
怪しげな薬品や金品だけで銃器類や刃物は何一つ見付からなかった。
オフィスなどもまた然り。警官の私物の銃でも残っているかと思ったが、
見付かったのはエアガンだけで実銃は見付からなかった。

結局何時間も無駄に時間過ごしちまったって訳だ。

「…何も無さそうだなここは。これ以上いても仕方ねえだろ」
「え? それじゃ、移動するんですか?」
「そりゃあな……何だ、嫌なのかよ?」
「あ……いや、そういう訳ではないですけど」

顔に出てるぞ。ここから動きたくねぇって。
気持ちは分かるが行動せん事には何も事態は好転しねぇよ。

「飯食うぞ飯。腹が減っちゃ戦えねぇって言うだろ」
「『腹が減っては戦は出来ぬ』って奴ですね」
「あ? ……まあそんな所だな。食える時に食っておかねぇといつ食えるか分からねぇしな」



まさか、たった四時間で14人も死ぬなんて。
今も現在進行形で死人が出ているかもしれない、いや、
かもしれないじゃなくて、出ているはず。
ここに神奈子様や諏訪子様がいなくて本当に良かった。

……私は、生きて元の世界に帰れるんだろうか。
先に死んだ14人のようにこの見知らぬ土地で屍を晒すのではないか。
何らかの力によって能力も封印され今や私はただの少女。
手元にはリボルバー式の拳銃があるけれどこれだっていざと言う時使いこなせるかどうか。
銃なんて一度も扱った事が無いしなぁ………。



「……ん?」

警察署一階ロビーにて食事を取っていた人狼の女性、トレディアは、
外から微かに聞こえた妙な物音に尖った耳をピクリと動かす。

「どうしたんですか? トレディアさん」
「…しっ」
「?」

何事か尋ねる緑髪の巫女、東風谷早苗にトレディアは静かにするよう促す。
事情が飲み込めない早苗ではあったが大人しく従う事にした。
トレディアは聞こえてきた物音に神経を集中させる。
どうやら足音のようだが、時折不可解な金属音が聞こえるのだ。
そしてその足音と金属音は徐々に近付いてきている。
野生的な勘と言うものだろうか、その近付いてきている人物が危険だと、
トレディアは直感した。

「サナエ、来い」
「えっ!?」
「騒ぐな! いいから来い」

トレディアは早苗を引っ張り受付のカウンターの裏へと回り隠れた。
そして数十秒後、警察署の正面玄関、つまりついさっきまでトレディアと東風谷早苗が
食事を取っていた場所の目と鼻の先にある扉が開く音が二人の耳に入った。

「……!」
「……」

トレディアと早苗の緊張感が一気に高まる。
事情が良く分からなかった早苗も、トレディアの様子を見続け、
たった今警察署内に侵入してきた人物が危険らしいという事は分かってきていた。

足音は数歩、トレディアと早苗が隠れているカウンターに近付き、止まった。

息を殺し、汗の滲む手に武器を握り締めながら、二人はカウンターの裏でじっと、
侵入者の足音に耳を澄ませる。


ズガァッ!!


突然、カウンターの一部が「裂けた」。
侵入者の繰り出した現実離れした強烈な斬撃がカウンターを紙切れのように切り裂いた。

「あ……?」
「――!!」

そしてトレディアは、隣にいた緑髪の巫女が、胴体を深く縦に斬り裂かれ、
鮮血を噴き出し崩れ落ちる様子を目撃する。

「……クソッ!」

支給品であるPPs43短機関銃を構え、トレディアはカウンターから身を乗り出し、
侵入者に向けて引き金を引き掃射した。

ダダダダダダダダダダダッ!!

侵入者――学生服姿の茶色の狼獣人青年は、回避する間も無く、
その身に無数の7.62㎜トカレフ弾の弾丸を受け、倒れ―――無かった。

「く、ククク……」
「なっ…!?」

銃弾を胴体に何発も受け、口から吐血しているのにも関わらず、
茶色の狼青年は多少たじろいだだけで痛みに苦しむ様子は無い。
それどころか不気味な笑みを浮かべ、刀身が薄ら紫色に光る刀を携えながら、
ゆっくりと、しかし、しっかりとした足取りでトレディアとの距離を詰める。

「このっ!」

ダダダダダダダダダダダッ!!

再び青年に向けPPs43を掃射するが、やはり少し反動で仰け反っただけで、
堪えた様子は見られない。

(な、何々だこいつ…!? 不死身か!?)

尋常では無い狼青年の生命力にトレディアは驚愕する。



ドスッ



「あ……」

そして、いつの間にか狼青年はトレディアの懐に潜り込み、
その心臓を刀で刺し貫いていた。
急速に狭まっていく視界の隅に、歪み切った笑みを浮かべる狼青年の顔を認めた。

(……魔……悪魔…だ……間違……ね……ぇ………)

意識が闇に呑まれていく中、トレディアは狼青年をそう評した。



身体に出来た無数の穴を擦るノーチラス。

「痛い痛い…全く酷い事するな…」

そして、みるみる内に、それら全ての傷口が塞がっていった。
妖刀「薄桜鬼」は持ち主――宿主と言った方が良いかもしれない――が、
自分に十分な血を吸わせてくれるまで、その命が尽きる事は許さない。
故に、首を刎ね飛ばされたり、焼き殺されたり、身体を粉微塵に粉砕でもされない限り、
薄桜鬼の持ち主は死ぬ事は有り得ない。薄桜鬼の力によって生かされるのだ。

「ああ、凄いな……治ったよ……」

傷の癒えた自分の身体を見て、ノーチラスは満足そうな笑みを浮かべていた。


【東風谷早苗@東方Project  死亡】
【トレディア@オリキャラ  死亡】
【残り28人】


【一日目/早朝/F-1警察署一階ロビー】
【ノーチラス@自作キャラでバトルロワイアル】
[状態]精神被支配、現在は冷静、返り血(小)、人斬りに対する快感、
 上着が穴だらけで血塗れ
[装備]妖刀「薄桜鬼」
[所持品]基本支給品一式、トカレフ式自動拳銃(8/8)、トカレフのマガジン(8×3)、
 グロック26(11/12)、グロック26マガジン(12×3)、ベレッタM92FS(5/15)、
 ベレッタM92FSマガジン(15×3)、手榴弾(3)、ドス
[思考・行動]
 基本:薄桜鬼に血を……。
 1:獲物……。
 2:クラスメイト…。
[備考]
 ※本編死亡後からの参戦です。
 ※妖刀「薄桜鬼」の力で身体能力が飛躍的に向上しています、が、
 その内に身体が悲鳴を上げる可能性があります。
 ※妖刀「薄桜鬼」により精神を支配されていますが、ある程度自我はあります。
 但し、薄桜鬼に基づいて行動するようになっています。
 ※放送は一応聞きました。


※F-1警察署周辺に銃声が響きました。また、
F-1警察署一階玄関付近が荒れ、受付カウンターの奥に東風谷早苗、トレディアの
死体及び所持品が放置されています。



白の夢 時系列順 復讐と服従、読みはちょっと似てる
白の夢 投下順 復讐と服従、読みはちょっと似てる

Uninhabited police station トレディア 死亡
Uninhabited police station 東風谷早苗 死亡
疾走スル狂刃 ノーチラス マコトノヤイバ、アヤカシノヤイバ
ツールボックス

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