警告:ダブト謀想中


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島の北部、海も近い森の中。
今、ここでは人間の老人と人外の老人が戦っていた。
いや、それは戦いと言えるものではなかったのかもしれない。
人外の老人が、一方的に人間の老人を痛めつけていたのだから。


◇ ◇ ◇


(くそっ、こいつはやばいな……)

歴代の仮面ライダーを支えてきた男・立花藤兵衛は、頭部からしたたり落ちる血を拭いつつ心の中で悪態をつく。
彼とて、同年代の一般人と比べればはるかに鍛えられた肉体の持ち主である。
だがその程度では、目の前にいる怪人に手も足も出ないのだ。

「悪いねえ、本当はこういう直接人間をぶん殴るようなやり方は私の好みじゃないんだけどさあ……。
 いつ殺されるかわからないなんて物騒な催し、早いところ終わらせたいんでね!」

藤兵衛と対峙する怪人……外道衆・骨のシタリは、そう叫ぶと同時に手にした杖で突きを繰り出す。
シタリは、「生きる」ことに並々ならぬ執着を持つ男である。
そんな彼が、常に自分の命が危険にさらされ続けるバトルロワイアルなど受け入れられるはずがない。
ゆえに彼は、一刻も早く参加者を減らし、このイベントを終わらせるという選択肢を選んだのである。

「がはっ!」

突きをみぞおちに叩き込まれた藤兵衛は、血反吐を吐きながら地面に倒れ込む。

「とどめさ!」

もはやまともに動けぬ藤兵衛に対し、シタリはひときわ大きく杖を振りかぶる。
その杖が、藤兵衛の頭蓋を砕くかと思われた刹那。

『CLOCK UP』

どこからともなく、電子音声が周囲に響く。シタリがその音声を認識した次の瞬間、彼の体は何かにはじき飛ばされていた。

「な……!」

何が起きているのか理解出来ないシタリの体を、さらに何度も衝撃が襲う。
シタリはただ、身をかがめて防御に徹することしかできなかった。

『CLOCK OVER』

やがて新たな電子音声が響くと同時に、一人の男が姿を現す。
それは、カブト虫のようなデザインの鎧に身を包んだ戦士だった。
暗い色に塗られた鎧は夜の闇に溶け込み、大きな複眼だけが煌々と光を放っている。

「仮面……ライダー……?」

戦士の姿を見た藤兵衛は、半ば無意識にそう呟いていた。
藤兵衛が共に生きてきた正義の戦士達・仮面ライダー。
目の前の戦士は、姿があまりにも彼らに似ていたのだ。

「あいつは……」

一方のシタリも、戦士の姿に感じるものがあった。
自分たち外道衆とシンケンジャーとの戦いの最中、突如現れたこの世のものでもあの世のものでもない戦士。
その姿が、眼前の男に重なって見えたのだ。

「今、変な術で私を攻撃してきたのはお前さんかい?」
「答える必要はない」

シタリの質問に無慈悲な返答をすると、男は手にした銃をシタリに向け連射する。
放たれた光の弾丸は、いずれもシタリに命中。命を奪うまではいかないものの、彼の生命力をさらに削っていった。

「ちぃっ、やっかいだねえ……。勝てない相手じゃなさそうだが、あの術をもう一度使われたらやっかいだ。
 ここは逃げさせてもらうよ!」

シタリがゲームに乗ったのは、優勝者となって生き延びるため。
無理に他の参加者を殺そうとして自分が死んだのでは、意味がない。
ゆえに彼は、確実に勝てるとは言えない相手を前にして、ためらわず逃走を選んだのだ。

「そう簡単に逃がすと思うのか?」

戦士はすぐさま、追撃の姿勢に移る。だが次の瞬間、彼はよろめき膝を地面に付けてしまった。

「くっ、なんだこの疲労は……。変身のせいなのか? やむを得ん……」

忌々しげに呟きながら、男は腰のベルトに触れる。するとそこからカブト虫を模したメカが飛び立ち、鎧が消えていく。
その下から現れたのは、右目を眼帯で覆った屈強な男だった。

「ご無事ですが、ご老人。申し訳ない、あなたを襲った相手には逃げられてしまいました」
「いや、気にするな。あんたが来てくれなかったら、間違いなく俺は殺されていた。
 追い払ってくれただけでも御の字だよ」

丁寧な口調で謝罪の言葉を述べる男に対し、藤兵衛はどうにか笑みを浮かべながら返す。

「それより、聞きたいことがあるんだが……。さっきのあの姿……。
 ひょっとして、あんたも仮面ライダーなのかい?」
「仮面ライダー……。ああ、ライダーシステムをそう呼ぶこともあるようですね。
 先程のものは私が普段使っているものとは違いますが、紛れもなくライダーシステムです」
「おお、そうなのか! いやあ、まだこの世界に、わしの知らないライダーがいるとはな!」

再び笑顔を浮かべた藤兵衛は、思わず男に駆け寄り、その手を取った。

「おっと、すまん。年甲斐もなくはしゃいじまって……。
 まだ名乗ってもいなかったな。わしは立花藤兵衛。しがないバイク屋の主人だよ」
「私は弟切ソウです。立花さんの身柄は、私が責任を持って保護します。
 この緊急事態を打開出来るまで、共に頑張りましょう」
「ああ、よろしく……っ! いつつ……」
「ひどい怪我のようですね……。まずはどこか落ち着けるところに行って、怪我の治療をしましょう。
 応急処置ぐらいなら、なんとかできるはずです」
「ああ、すまねえなあ……」

ソウに手を取られ、藤兵衛は体を引きずるようにしてその場をあとにした。


◇ ◇ ◇


藤兵衛にとって、「仮面ライダー」とは絶対の信用をおける存在であった。
ゆえに、彼は気づくことができなかった。
「仮面ライダー」を名乗った目の前の男が、その誠実な仮面の下に邪悪な本性を隠していることに。

(あの化け物が倒せなかったのは癪だが……。まあよしとしよう。
 怪我をした老人を連れて歩いている俺が、優勝を狙っているとは誰も思うまい。
 体力の消耗が激しいのが玉に瑕だが、ザビーより強力なゼクターも手に入れたしな。
 待っていろ、カブト! 俺は必ずこのゲームに優勝し、元の世界に戻ってお前を殺してやる!)

ソウに、バトルロワイアルを打破しようという意思はかけらもない。
あるのはかつて自分を倒したカブトへの復讐心と、それを果たすために優勝して元の世界に帰ろうとする思いだけだ。
だが彼は、シタリのように表立って他の参加者を襲うようなことはしない。
運良くライダーシステムが支給されたとはいえ、自分は決して絶対的な強者ではない。
他の参加者がザビーやガタックを支給され、それを使いこなすことができていれば自分の優位など簡単に吹き飛ぶ。
ソウはそれを理解していた。
だからこそ彼は本心を隠し、殺し合いに消極的な参加者と手を組むことを選んだ。
なるべく戦闘力の高い仲間を集めて殺し合いに乗った連中とつぶし合わせ、最後は残った連中を不意うちで始末する。
それがソウの立てた計画だった。
人を欺くことになら、自信がある。何せ彼は、人間になりすまして社会に溶け込んだ怪物・ワームなのだから。

誰よりも仮面ライダーを信じる男と、その信頼を裏切る邪悪さを持つライダー。
二人の男は、夜の闇の中を歩いていく。


【一日目・深夜/A-3・森】

【骨のシタリ@侍戦隊シンケンジャー】
【状態】ダメージ(中)
【装備】まふうじの杖@ドラゴンクエスト4コマ漫画劇場
【道具】支給品一式、不明支給品0~2
【思考】
基本:なんとしても生き残る。
1:殺せそうなやつは殺しておく。
※最終幕、三途の川に沈む直前からの参戦です。


【立花藤兵衛@仮面ライダーSPIRITS】
【状態】ダメージ(大)
【装備】なし
【道具】支給品一式、不明支給品1~3
【思考】
基本:殺し合いには乗らない。
1:ソウに同行する。
2:滝と合流。
※第3部ストロンガー編、百目タイタン撃破直後からの参戦です。


【弟切ソウ@仮面ライダーディケイド】
【状態】疲労(大)
【装備】ダークカブトゼクター@仮面ライダーディケイド
【道具】支給品一式、不明支給品0~2
【思考】
基本:殺し合いへの反抗を装いつつ、優勝を狙う。
1:藤兵衛を治療。
2:戦闘力の高い仲間を集める。
※16話冒頭からの参戦です。


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