オープニング(俺得ロワ2nd)

0話 オープニング


前方にモニターがある小部屋。その中央にある、
歯医者にあるような椅子に、私、フラウはベルトで固定されていた。
自由に動かせるのは尻尾だけ。
後ろが気になるけど梟じゃないから首を180度回転させる事は出来ない。
首に違和感がある。何だか、硬い材質の首輪みたいな物がはめられてるみたい。
おかしいな、昨日はいつものように自分の部屋で眠った筈なんだけど……。

「やあ、こんにちわ。この映像を見てる皆さん」

突然モニターに、青と白の毛皮の、大きな狼が映し出された。
獣人じゃなくて、四足歩行の獣。何で喋れるのかしら。
ん? みんなって事は他にも誰かいるの?

「突然だけど、今から皆さんには殺し合いをして貰います」
「……な、何??」

モニターの向こうの青白狼はいきなり信じられない事を宣言した。
殺し合いってどういう事なの? ちょっと待って、悪ふざけにも程が……。

「これは冗談なんかじゃありません。今から証拠を見せます」

男がそう言うと、映像が切り替わった。
手を後ろに縛られ全裸にされた女の子、多分私と同じくらいの、が、
怯えた表情で立っていた。
さっきの男の声でナレーションが入る。

「皆さんの首に首輪をはめさせて頂きました。今移ってる彼女にもはめられてますね。
いいですか、その首輪は殺し合いを確実にするための物なんです。もし、首輪を、
無理に外そうとしたり、逃げようとしたり、ゲームの邪魔になる事をしたりすれば……」

嫌な予感がした。

「こうなります」

ピィーーーーーーーバァン!!

「!!」

短い電子音の後、女の子の首輪が爆発した。
女の子は穴の空いた喉笛から鮮血を撒き散らし、床に崩れ落ちて動かなくなった。

「何て事を……!」

私がショックを受けていると、再びモニターに青白狼が映し出される。

「これでお分かり頂けたでしょうか」

取り敢えず、下手に逆らわない方が良いと言う事は理解した。
じゃないと、あの女の子みたいに首輪を爆破されるかもしれない。
ここは騒がないで大人しく話を聞こう。どこからか監視している可能性が高いし。

「あ、申し遅れました、俺は比叡憲武(ひえい・のりたけ)と言います」
「今更自己紹介かよ! しかも普通の名前!?」

遅すぎる自己紹介、外見に似合わない普通っぽい名前に思わず突っ込みを入れる私。

「それではルールの説明に移ります。先程も言いましたが、
最後の一人になるまで皆さんには殺し合いをして貰います。
反則はありません。何をするのも自由ですが、ゲームの邪魔をするような事だけは
やめて下さい。

首輪についてはもう説明不要ですかね。でも一応もう一度言っておきます。
無理に外そうとしたり、立入禁止の場所に入ったりゲーム進行の妨げになる事をすれば、
先程の女の子のようになります。くれぐれも気を付けて下さい。

ゲームが始まったら皆さん一人一人には支給品の入ったデイパックを渡します。
特殊な構造でかなりの容量があります。
中には地図や名簿といった基本支給品と、武器や防具等のランダム支給品が入っています。
ゲームが始まったら各自で確認して下さい。ランダム支給品は役に立つものばかり
とは限りません。これもハンデを少なくするためです。

深夜0時、朝6時、昼12時、夕方6時にこちらから放送を流します。
内容は禁止エリアの発表、そしてその時刻までに出た新たな死者の発表です。
禁止エリアは入ると首輪が作動しますのでよく聞いていて下さい。

魔法とか超能力とか、そういう便利な力は一切使えなくしました。
自分の身体か、支給或いは調達した武器で戦って下さい。

また、最後の死者が出て24時間、新たな死者が出なかった場合、
その時点で生き残っている全員の首輪を爆破します。優勝者はありません。
皆さんが全員死亡しても同様です。

以上です」

これが悪夢だったらどれだけ良いか。
あの比叡憲武と言う青白の狼は本気で殺し合いをさせるつもりなんだ。
大変な事になっちゃったなぁ……。

「皆さん、何でこんな殺し合いをしなくちゃいけないんだと思う人も多いでしょう。
でもそれは違いますよ。人生はゲームです。
皆さんは必死になって戦って、生き残れる、価値のあるキャラになりましょう」

何言ってんのコイツ。

「それじゃ、一旦眠って頂きます。目覚めたらゲームの始まりです。
健闘をお祈りします、頑張って下さい」

憲武がそう言った直後、急に眠たくなってきた。
必死に意識を繋ごうとしたけど、駄目みたい。

「うう……英人、由佳ちゃん、ケトル、私は……どうすれば……」

そこまで言い終えた所で、遂に私の意識は途絶えた。




「さてと、どうなるかな……今回のロワは」

比叡憲武こと――◆ymCx/I3enUは、放送機器の前で不敵な笑みを浮かべる。
数々の殺し合いを裏で操り、その行く末を見てきたが、
自分が表立った主催になるのは初めてであった。
名前も◆ymCx/I3enUでは覚えにくいだろうと思い、比叡憲武と名乗った。
外見も、とあるカードゲームに登場する「タテガミウルフ」という狼にしてある。
理由は好きだからだった。彼は獣人や獣が大好きなのだ。

「ふふふ、今回もムフフな展開、期待してるよっと」

タテガミウルフの外見をした男、比叡憲武こと◆ymCx/I3enU。
彼の催す殺し合いの結末はどうなるのか。

神も知らぬであろう。答えなど。




【バトルロワイアル、開始】




【一日目/???/?-?主催本部・選手控室(フラウ)】
【フラウ@自作キャラでバトルロワイアル】
[状態]健康、深い睡眠状態
[装備]無し
[所持品]無し
[思考・行動]
 基本:何でこんな事に……。
 1:(睡眠中)
[備考]
 ※本編開始前からの参戦です。

【一日目/???/?-?主催本部・メインルーム】
【比叡憲武(◆ymCx/I3enU)@???】
[状態]健康
[装備]不明
[所持品]不明
[思考・行動]
 基本:バトルロワイアルの完遂。
 1:エッチな事一杯したいよ~。
[備考]
 ※外見はライブオン CARDLIVER 翔のタテガミウルフです。
  本家とは違い獣人形態に変身可能です。




ゲーム開始 時系列順 狐少女の憂鬱
ゲーム開始 投下順 狐少女の憂鬱

ゲーム開始 フラウ 狐少女の憂鬱
ゲーム開始 比叡憲武(◆ymCx/I3enU) 第一回放送

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最終更新:2010年08月15日 09:40
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