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15 名前:1/2 投稿日:2006/10/09(月) 10:31:41
荊州から豫州までさしたる戦闘もなく辿り着いた夏侯惇。

「ここから豫州か…」

眼の奥がチリチリとする。いつもそうだ。大戦の前にはよく左眼の奥が痛んだものだった。

(孟徳も…劉備たちも生きているのか?)

一瞬別のことを考えかけたが、次の瞬間そんな思いは消し飛んだ。
このゲームが始まった直後、襲いかかってきた男――高順がすぐそこにいた。

(まずい…!見つかったか!?)

心臓の鼓動が早まる。あの時はともかく、今では銃器もあるやもしれず、さらにまだ自分の勘が戻っている保証はない。
この状況では戦闘はしたくない。幸いそこには雑木林があり、そこに身を伏せた。
どうやら何か考えているようだ。ぶつぶつ喋りながら、歩いている。
と、伏せている夏侯惇と歩みを止めた高順の目が合った。

沈黙と静寂がその場を支配する。自分の鼓動音だけがやけに大きく聞こえる――。

…………。

夕陽が地平線上で残照を残すように、ゆっくりと時間が過ぎる。

…………………………。

――いっそこちらから仕掛けようか。
そんな思いも去来したが、できれば確率の悪い博奕はしたくない。夏侯惇の理性が、ついには勝った。
どうやら高順とは偶然目が合っただけらしい。黄昏のなかの僅かな闇の中に姿が消えるまで、高順を見守り続けた。
なんとかやり過ごしたが、まだ目の奥の痛みは消えない。




16 名前:2/2 投稿日:2006/10/09(月) 10:32:33
できるだけ目立たないように、道を急いだ。
しばらく進むと、『穎川郡』という看板が確認できた。
ここに来て、目の奥がさらに痛むようになった。大気の緊張が目を通して伝わる。
近くに殺気を感じる。
後ろを振り向く。
日が沈みかけていて見えづらかったが、その巨大な影で思い当たるのは一人しか居なかった。

「――虎痴。」

「できれば、将軍が気づかないうちに楽にしてやりたかったが、そうもいかねえようだ…」

その殺気、存在感からして戦闘は避けられなさそうだ。

「…虎痴、一つだけ聞きたい。貴様はなぜ俺に刃を向ける」

許チョに限って、この戦場の狂気に呑まれることは無いと言っていいだろう。
そしておそらく、俺は既に此奴の戦う理由を知っている。
それなのに、なんだってこんな分かり切ったことを聞くのだろう?

「……曹操さまを守るためだぁ。だから、おらは…曹操さまとおら以外を全て殺す!!」

ああ。分かってたぜ。どうやら俺とお前はどちらかが死ぬまで戦うしかないみたいだ。

「俺も孟徳に会うまで、死ぬ訳にはいかん!!行くぞ!!!」

僅かに残っていた夕陽が沈もうとしていた。

夏侯惇【金属バット】VS 許チョ【大斧】
戦闘開始!現在地、穎川郡。

@高順【狼牙棒】荊州方面へ向かった模様。
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