7-094

224 名前:無名武将@お腹せっぷく 投稿日:2006/07/17(月) 16:55:51
もう日の光が差し始め、辺りはほのかに明るくなっていく。それでもまだ、夜と言える暗さだ。
沮授は木立が並ぶ丘の上、ただぼんやりと大樹の元で休んでいた。
「殿、私は………」
沮授は普段めったに言わない独り言を、途切れ途切れ呟き始めた。
「私は…あなたのご子息を…お二人も………見殺しに………してしまいました……
私が…東門を出た時…そこには曹操がいて……それに袁譚様と袁煕様もいて……
互いに……争っていました……それぞれ…味方とともに……
わたしは……怖かったのです……本来なら…命を捨ててでも…ご子息をお助けするべきだった……
はずなのに……逃げて……しまいました…ただ…北へと…争いを…避けて…ひとり生き延び…
そのせいかもしれません……いや…そのせいでしょう……お二人が……
先程の……放送に……お二人の……名前が……………」
なおも呟く沮授の顔には、およそ生気という物がまるで欠けていた。
顔を青くし、目線は下を向きつつゆらゆらと動き、それでいて何も見えていなかった。
かすかに開けた口を、かすかに動かし、自分以外に聞き取れない低く小さい声を発しているようは
病的としか捉えようがない。

不意に、そばに足音がした。
沮授はそれに気付いたが、ただ変わらず座っていた。
自分が死のうが、死ぬまいが、どうでもいい。いやむしろ、殺してほしい。
足音は近づき、やがて沮授の目の前で止まる。沮授の目線からは、服の上からでもわかる逞しい足下が見えた。
「なんだ、お前は?」
男の声がが問いかけてきた。さほど低くも太くもないが、威圧的な雰囲気を持っている。誰だろうか、いや、誰でもいいか。
「答えないのか?」
沮授は答えない。目線も下を向きっぱなしである。やがて男は興味をなくしたのか、その場を去っていった。
「殿……私は……罪深くも……また……生き延びて……しまいました……」
やがて辺りは光が満ちていき、小鳥は歌うように鳴き始める。
朝が始まったのだな、と沮授は思った。

@沮授[鬱]【手榴弾×3】
※現在地は并州のどこか。誰かが動かさない限り、ここを動かないようです。餓死するかも。
@馬超【高威力手榴弾×7個、MP5、ダガー】
※殺すか殺さないかは気分次第。行き先も気分次第。

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最終更新:2007年02月04日 02:46
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