ゆっくりいじめ系9 あーまーど・こあ

こあ、とありますが子悪魔さんは出ません。期待して見た方はごべんなざい。


最近、農家の人間が害獣の被害の深刻さに頭を悩ませているらしい。珍妙であるそれは、知能は乏しいが物凄く数が多い。
普段であれば、人間の事なんてあまり気にしない。人間はあれでいて賢い。自分で解決しようとする。でも、あの悲痛の叫びを聞いてしまっては話は別。

事は数日前。光学迷彩のスイッチをいれ、人間の里をふらふらと歩いていた。
「…で、うんば…の、農作…全…だ。」「おど…れら…かえれ!」鍬や鋤を持った人間達が立ち話をしていた。あまりにも深刻そうだったので耳を傾けてみた。

「ああ、うんちも全滅だ!…ち、やはり早めに収穫するべきだったか。」
「憎たらしい奴らだ。うちはお前さん達のおかげで何とかなったが…。」
「同じ農家仲間だろ。困まったときはお互い様だ。これからも情報交換は徹底するぞ!」
「おうさま!しかし…ちょい待てタイマンはれやこのクソ」

覇気に満ちた男の声が急に低くなる。

「しかし、今度のお祭で山の神様に奉納する野菜が殆どやられてしまったな…。」
「ああ…。いつもの五分の一にも満たない量しか集まりそうにないな…。」
「しかも、連作物も茎ごとやられてしまうからな…。特にきつい。」
「トマトもキュウリも収穫前にやられたよ。あのやられようじゃ枯死してしまう。」
「食いかけなんて奉納できる訳がないし…。今年のは特にみずみずしい奴が出来そうだったんだぜ…。自家製のお味噌も一緒に奉納する予定だったのに…。」

な…に…?それは、由々しき事態じゃないか!!
毎年、お祭りで奉納されたキュウリを食べるのが、密かな、いや凄く楽しみにしているのに!!
今年の祭りはノーキュウリという事実を突きつけられ、私まで悲しくなってきた。
急にキュウリ達を始めとした農作物達の無念の声が聞こえた気がした。


すぐに行動を開始した。大事なのは奴らの確実な駆逐方法を、かわいそうな農作民達に与えてあげる事。誰にも出来て、奴らが予防できないような方法。
予防、の点は心配いらないであろう。奴らゆっくりに知能は無い。問題は『誰でもできる』って部分であろう。コレは容易ではない。

一所懸命に、思いを、考えを巡らすも、名案などすぐには浮かぶものでもなく…。

『自分の作った音楽を聴いて欲しかったから、ゲームのBGMにしました。』
私の尊敬する、ある技術屋の名言だ。… そ れ だ !!そうだ、それだよ!にとり、今日も冴えてる!

「こ、こんにちは。」私は、人見知りだ。でも、この案を採用すると決めた時点で、どうしても協力を仰ぎたい妖怪がいた。
魔法の森に住む魔法使い。こっそり、技術屋としてシンパシーを感じていた相手。一人でも出来る自信はあった。だが、完璧な物を仕上げたかった。
「…あら、珍しいわね。河童さんが私に何の用事があって?」
現れたのは、可愛らしい人形を従えた、綺麗な指先、器用な指、華麗な人形遣い。
「あ、あの…実は。」我ながら話が下手だ。こんな時、もっと人と上手にはなせればなー、と常々思う。

要約すると、『人形を作りたい。』だ。コレだけの事を伝えるのに、赤面したり、黙って次の言葉を考え込んでしまったり。
でも、彼女はいきなり玄関で話し始めようとする私を客室に案内してくれて、お茶まで用意してくれて、辛抱強く聞いてくれた。

「へぇ、具体的にはどういう形にしたいのかしら?この子達のような人型かしら?」そういうと、私の目の前で上海と蓬莱と呼ばれた人形が、可愛らしく踊ってお辞儀した。
「えっと、人型、じゃないの。」うーん、あれって何型なんだろう?とっさに具体例が思いつかず、困る私。自然と部屋を見渡す。部屋の中の物でうまく表現できればな~。…あ、ピンポイントなのがあった。

「あれ…です。」恐る恐る指をさす私。
「…アレね。」指の先には箱があった。
透明の箱にキュウリ達の敵が入っていた。何であんなのがあるのか解らないけど。あ、コッチ見て何かいってる。
「花壇のお花を荒らした悪い子にお仕置き中なの。」彼女は言った。口パクなのが酷く滑稽で、
「防音ガラス…?」思わず口にした。
「そうよ。」あっさり答えた。
「悪い奴、だものね。」思ったことを口にした。
「そうよ。悪い子なのよ。特にこの子は。」そういうと一瞬だけ、張りのありそうな可愛らしい口の両端吊り上げて笑ったのを見てしまった。箱が震えた。
「あの。それでアリスさんにお願い…したいのは。」怖かったけど、話を戻さなきゃ。
「アリス、でいいわよ。にとり。」さっきまでの笑顔とは別の、優しい笑顔だった。
「うん、アリス…、それで、まずはアレの、表皮部分を本物そっくりに作りたいの。」
「ふぅん、精巧さに拘るのはどうしてかしら?貴女くらいの技術者ならば、一人でもいいものが作れそうじゃない?」
「私だけじゃ…ダメ。本気なの。人工表皮や質感の研究、ハイレベルな緩衝材の作成、軽くて丈夫な素材。全部完璧に作りたいの。きっと壁にぶつかるわ。その時がくるのが解るから、精巧な人形をすべて自分ひとりで作れてしまう貴女にどうしても手伝って欲しいの。」

あ、口調が変わった。この子も根っからの技術屋なのね。言いたい事が解る気がする。
「いいわよにとり。協力しますわ。でも。」
「ありがとう!、でも…、なに?」
「理由。気になるわ。」

うん、理由。聞かれるよね~。正直に言っちゃおう。それで協力断られたのなら仕方ない。

「是非協力させてもらうわ。貴女の家、開いている部屋あるかしら。」あら、あっさり承諾。
「えぇ…!?うん、あるよ?」あれ、なにいきなり?
「上海と蓬莱以外はお留守番よ。それと、『箱』は放置でいいわ。ああ、お着替えの準備しなきゃ。上海は荷物の準備、蓬莱はアレとアレの本。お願いね。」
急に忙しいと準備しだした。私の家に泊まりこみで作業する気なのね。…もう、そういう所にシンパシー感じちゃうわ。


ともかく、彼女の家から私の家までの道中にアリスと打ち解けた。この子となら普通に会話できるわ。
「うん、いい感じじゃない、正に職人の城ね。」私の研究室で。あら、嬉しいこといってくれるじゃない。
「とりあえず。」一言言うなり、アリスはどこからか出した布と綿で、物の数分でアレの人形を作った。
「うわ、早すぎるわ。何も見ずに…しかも凄く上手だし…。」布と綿で表現できうる最高の一品が目の前に出てきた。
「ま、この程度なら、ね。」ああ、協力を要請して間違いなかった。想像以上の職人っ娘だよ、この子は。

あらかじめ作った設計図をアリスに見せた。
「…うん。なるほどね。コレ、いいわね。ココは縦に開くのね…。こっちは…。」うんうんと頷きながら私の設計図を見つめる。
「にとり、貴女、想像以上に…出来る娘、ね!」腕をガシッっと組んだ。もう、完璧にわかり合えた。
「…でも、ここの口のギミックだけど、こう…下部だけじゃなくて上部も歪ませなきゃ自然じゃないわ。」
「うー、そうすると、この部分のスペースが確保し難いんだよね。」「ああ、なるほど。」「そうなの」「じゃあ…」
こんなやり取りを3日間。煮詰めて煮詰めて煮詰めきった。物凄く充実して楽しい時間を満喫できた。

「出来たね、アリス!」「ええ、私達が組めば完璧な物が出来るに決まっているわ。」「後は、素材の吟味と組み立てだね!」
次は実際にくみ上げる。仮組みだ。パーツの加工はアリスが、私は全体の重量や、跳ねた時に機体全体にかかる衝撃などを計算した。
「うーん、コレだと重すぎるなぁ。」「そうね、この重量ではアレのジャンプは表現できないわ。」「うーん。」
難航中。全部がすんなり行くとは元々考えていなかった。

紆余曲折を経て、何とか形になった。名づけて『P-type GMKZ』だ。

「コレは、いい出来じゃない?」「コレ。コレだよアリス。この、角度とか凄くいいよ。」「この憎たらしさ、正にアレね。」
アレだ、どう見てもそこらで見かけるゆっくり魔理沙だよコレは。
「アリス、押すよ、このボードのボタン。」「そっちの担当はあなたでしょ。それに休憩した後でも…」「いいや!限界だ、押すね!」
ぽちっとな。
「ゆっくりしていってね!!」「ゆっくりしようね!!」
出た。完璧だ。
「にとり、さすがね。」「えっへん!しかもね、これだけじゃないんだよ。」ポチ、ぽち、ぽちっ。
「皆で集まってゆっくりしようね!!」「あっちいってゆっくりしようね!!」「こっちきてゆっくりしようね!!」
ふ、どうよ。
「誘導させる言語まで…。言うことないわ。」アリスはパチパチと拍手までしてくれた。

このプロトタイプをあらかじめ実験室に集めたゆっくりの群れに放ってみた。特に虐待もせず、エサもきちんと与えゆっくりさせたものだ。
なるべく、奴らの通常の状態でのデータが欲しい。
アリスがプロトタイプを連れて行く。
「お姉さん!その子もゆっくりできる子!?」「新しい子もゆっくりしていってね!!」
うん、つかみはバッチリみたいだ。モニター室で観察。アリスが退室したころを見計らい。
『ゆっくりしていってね!!』「ゆっくりしようね!!」
おお、うまくいった!!あ、アリスお帰り。
「どう?うまくいってる?」アリスも気になるようだ。ふふん、見てなって。
『こっちでゆっくりしようね!!』「そっちでゆっくりするね!!」しっかり誘導される生ゆっくり。
アリスはモニターを注視しながら音の無い拍手を繰り返した。テストは予想以上の成果を上げた。

さ、後はある意味で一番楽しい仕上げ。
「この本に乗っているコレ、積んで見たいんだけど。」「あら、それはどういう物なのかしら?」
コレとは、細い筒状のもの。えっと、Gatling?外の言葉ね。
「読みは解らないけど、銃みたいなんだ。」
「読みは、ガト…リング?かしら。変わった形の銃ね。でも…私としてはコレなんかいいと思うの」指差す
アリスがさしたのは大木伐採用の外の機械。チェーンソーというらしい。
「いや…コレはさすがに…」
「そうよねぇ。重そうだものね。」いや、そういう意味じゃなくて…。

このプロトタイプの余剰出力を考えると、あまり重いものは積めない。ここからはセッティングで頭を悩ませそうだ。
「うーん、この構造から考えると火力は素晴らしいんだけどぁ。」「そうねぇ、重さも難点よね。」「そうそう。携行弾数も限りがあるし…」
ああ、こういうの考えるのって、好き。凄く楽しい。

「まあ、まずはこのレベルでいいんじゃないかしら。」「まあ、最初だしね。」
プロトタイプの頭部をあける。そして積み込む。
「使用弾薬は、コレかな。」「そうね、軽いっていったらコレね。」
「じゃあ、早速ためそう。」「はいはい。…もう、休んでからでもいいじゃない。」などと言っても既にプロトタイプを実験室に運ぶアリス。
「ノリノリの癖に。」見送りながらにやけ顔でそういう私。

モニター室でアリスが来るのを待つ。小走りだ。小走りで来た。
「お待たせ。」凄い笑顔。うん、こりゃ私よりノリノリだ。
「じゃあ、はじめよっか。」

実験室にはプロトタイプと一匹のゆっくり。
『ゆっくり後ろ向いてね!!』「いっしょにゆっくりしようね!!」
言われるままに後ろを向くゆっくり。仲間の言うことだからか愚直なまでに従う。
「うん、じゃあ、ぽちっとな」
プロトタイプの口が開き、乾いた音がした。
「ゆ゛っぐりぃ!!何、痛い!!」
「ぽちっとな。」パン。
「やべで、いだぐでゆ゛っぐりでぎないよぉぉ!!」そりゃ、銃口向けられて、引き金引かれればいたいでしょ。
「私も!私も…私も押していいかしら。」どうぞどうぞ。このFボタンね。
パン、パン、パン、ぱぱぱppp、カチッ、カチッ!!
     [0/24] ≪弾薬が尽きました≫
モニターの向こうでは全身に穴を開けた生ゆっくりが転がっていた。
「アリス、押し過ぎだよ!!まだ試作品なんだから!!」試作品の安否を気遣い、なおもキーを連打するアリスを止める。
「……ああ、あ、ゴメン。楽しくてつい。」ちょっと、とろんとした目しないでよ。
『周辺に、ゆっくりの反応無し。システム、ゆっくりモードに移行します。』モニターにうつされる。
「何はともあれ、実験は大成功だね!」実験室の汚れた物を掃除し、プロトタイプについた返り餡をふき取り、回収した後、二人でささやかな祝杯をあげた。

ゆっくり型ゆっくり駆逐ロボ。コレが私の答え。奴らの駆逐をゲームにしてしまおう。娯楽に乏しい人間の里ではきっとウケるんじゃないかなぁ。そして、販売。その儲けで新たな機体開発。嬉しくなる。取らぬゆっくりの皮算用。
人間の里におろすのはもちろん殺傷力の無い、新たに作ったウサギが昏倒する程度の麻酔弾を発射するタイプ。
ゆっくりの捕獲は人間にとってもビジネスになる。生け捕りにした野生のゆっくりはいい金になる、里の人間なら誰でも知っている常識。コレはビジネスとゲームを兼ね備えた、まったく新しい娯楽になるであろう。

3タイプのゆっくりメカを卸した。

砲撃戦型ゆっくり、『YKR-GMKZ』=汎用性重視の一般型。砲撃重視だが、白兵戦もある程度こなせる。専用麻酔弾を24発内臓。
近接戦型ゆっくり、『YKR-TINP』=言語に割くCPUの大半をフィジカルな機能に回したのが売り。主にスタンスティックで獲物を捕獲。
索敵支援ゆっくり、『YKR-MQ』=最低限のフィジカルを残し、アクティブソナー、サーマルソナー、暗視ソナーなどの索敵特化。

コントローラーも簡略化し、大きさも持ち運べるくらいまで縮小させた。

面白いように売れた。ココまで好評だと職人冥利に尽きる。修理、補給も簡単な技術で出来るようにしたし、ゆっくり如きに破損させられるわけの無い丈夫さを持っている。万が一のときは破損機体を下取りで新型を回せる。
その後、機械に強い人間がオリジナルパーツを装着させているのを見て関心し、カスタマイズできる新機種と多種の別売りオプショナルパーツをつくり、旧機種は新機種と無料で交換した。

この新機種には撃墜(捕獲)スコアが内蔵されていて、若者達を中心としたメカゆっくりオーナーへのウケはすこぶる良かった。撃墜スコアの上位のものには報酬と月間無料の補給を与える『月間MVP』という制度が出来るのに時間はかからなかった。


「ええ、それで火気も捕獲のギミックも不要な内部潜入型の…」ガッチリした体格の制服を着た男。
男が言うに、野生のゆっくりの巣穴を探す一種のスパイ型が欲しいということであった。この服、見たことある。あの工場の…。
「いいよ。引き受ける。」承諾する私。
「では、こちらが今回の報酬で…」「まだいらない。」遮って続ける。実際に稼動させて十分な戦果を挙げてからで、と。凄く満足出来る成果だったら、もうちょっとだけ色つけて、と言った。
「ハハハ、解りました!期待していますよ。」男は自信満々の私を見て、満足できるものが出来上がることを確信したようだ。終始笑顔で帰っていった。


その後、私の事業を支えてくれたアリスは「貴女のような子とお友達になれたし、コレだけもらえれば満足よ。」とだけ言って森の家に帰っていった。
大きなビジネスも出来、職人魂を持つ新たな友達もできた。今回の成果はあまりにも多く、当初の目的などもう覚えていない。
今となってはゆっくりは私にとって、幸運をもたらしてくれたということだけだ。

河城にとりは今日も研究に没頭する。


ところ変わってアリスの家。長い間空けてたとはいえ、部屋の中はしっかりと掃除されていて、いつでも主を向かいいれることができるようになっていた。
「ただいま、皆。お留守番ご苦労様。」にこやかに、可愛い人形達を労う。人形達も主の帰還に大喜び。アリスは一人一人頭を撫でて言葉をかけていった。可愛い可愛い私の子達。

ガタッ。

ああ、そうだった。音のするほうを見る。こちらに気づいたそれは箱を揺らしていた。口をパクパクしている。
「ただいま。今日から外に出してあげるわ。嬉しいかしら?」
返事は無い。だが箱は揺れた。…あ、私ったら。失敗しちゃった♪この箱は防音ガラスじゃない。こちらの声も聞こえるわけないわね。

箱の封印を解き、蓋を空けた。
「ただいま。」短く告げると
「おがえりなざい!もうじまぜん!!もうじまぜん!!」と言った。何を言っているんだコレ?…ああ、花壇の件か。
「いいのよ。今日は二人で食事にしましょうね。」微笑を向けて優しく優しくしてあげた。
「はい゛!!ありがどうございばす!!ゆっぐりいだだぎます!!」ふふ。

一ヶ月たった。さすがにゆっくりも本調子に戻って、友達と遊んだりしていた。
この友達ともっともっとゆっくりしたい。だが、刻み込まれた服従からそうは出来ない。今日も早めに帰宅した。
「ただいま!今日もゆっくり遊んできたよ!!」
「お帰りなさい。今日は映画を見ましょう。友達にもらったのよ。」
「映画って何!?ゆっくりできる!?」
「ええ、あなたたちが出演しているわよ。」
「じゃあゆっくりできるね!!」

アリスがポンポンとひざの上を叩く。ゆっくりはそこの上に乗った。両脇をそっとアリスの手がつかんだが優しく撫でてくれたので気にしなかった。ここ数日、主人は優しい。
「この目の前のスクリーンに映像が出るから、そっちを見なさい。」「うん!!一緒にゆっくりしようね!!」「ええ、最後まで一緒にゆっくりみましょう。」「ゆっくりするね!!」
目の前のスクリーンを注視する。

夕暮れの魔法の森。アリスの家でゆっくり主演の映画が上映された。


「ステルスゆっくりとか面白そう。」「高速戦型きたこれ。」
今日もにとりは絶好調だった。

休憩室でお茶にしていると、あの時、アリスが瞬時に作ったゆっくり人形が目に入った。
…そういえば、アリスが持ち帰ったアレ、どうするんだろ。
実験室での行いをすべて記録した映像。饅頭を撃ったり、
失敗したプロトタイプが暴走してゆっくりを巻き込み自爆したり、
TINP型の必殺技『回転TINP六連』の実験で回転切りでゆっくりをバラバラにしたり、
そういった実験室での記録がすべて収まったデバイス。
あんなの何に使うんだろ?まあ、いっか。アリスがアレでいいって言うなら、それでいいよね。友達だもん♪


「い゛や゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ!!!」自分と同じ魔理沙型のゆっくりが他のゆっくりを虐殺している映像。
「もう見だぐないよぉぉぉ!!!」みょん型が魔理沙型と霊夢型を三枚に下ろした映像。
優しく包まれていたはずなのに今はガッチリホールドされて動けない。スクリーンに映される自分の仲間が仲間を殺す映像が恐ろしかったようだ。
「コレはね、一部のゆっくりが同種を襲うようになってしまったという本当の映像なのよ。学会の発表によると、野生のゆっくりが急にそうなるらしくて…。」ここでいったん止める。少しだけしたあと、
「あなたも、野生のお友達がいるから、気をつけてね。」静かにささやいた。
アリスのひざの上のゆっくりは、殺しているのがメカゆっくりだなんてことは解る訳もなく、ただただ変わってしまったという同種に恐怖した。アリスはその持ち前の優しさと聡明さから、ゆっくりが一回で理解できるとは考えなかった。

だからこの映像を、2週間、何度もリピートし、同じ場面で同じ説明をゆっくりにしてあげた。

もう、このゆっくりが外で遊ぶことはないであろう。疑心暗鬼に囚われたコレは、安全な家から一歩も出れないであろう。ここならば、叩かれたり抓られたりはするけれど、主人の機嫌を損ねなければ殺されない。
もう、このゆっくりはアリスに依存するしかなかった。

…うふふ。これで、魔理沙は私の物。後は自分好みに調教するだけ。どこにも逃げ道なんてないのだから。



~あとがき~
0339と0350とコレで3本目。幽香が好き過ぎて暴走した結果がアレだよ。勧善懲悪を促しているわけじゃないのです。ごべんなざい。
アリス嬢、こいつぁ手に余る。加工場の方に触発されたけど、自分には扱いこなせませんでした。無念。

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最終更新:2011年07月28日 00:47
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