ゆっくりいじめ系2586 まりさと子るーみあ

※お題 捕食種の赤ゆを育てる通常種 byはにワ






1匹のゆっくりまりさがたくさんの食料を帽子と口の中に含んで森の中を跳ねてゆく
ゆっくりと言うのは人間の生首を下膨れ風にデフォルメした謎の生命体で、何故か中身は餡子などの甘味
彼女らは食料になるものさえあれば森や草原など、どこにでも住むことが出来る
また、ゆっくりにも細かな種が存在し、ゆっくりまりさというのは黒い山高帽を被った金髪のゆっくり
スタンダードな種族でありながら、非常に活発で知能の低いゆっくりにしてはなかなか頭も切れた

「ゆっくりいそいでかえるよ!」

このまりさはバスケットボール大に達するそのサイズから察するに恐らく成体
この時間ならばまだ捕食者に襲われる危険も少なく、外でゆっくりできる時間だ
しかし、群れの巣の密集地から少し離れた自分の巣へと急ぐのには理由があった

「ゆっくりただいま、おちびちゃん!」
「おかえりなのかー」

擬装用の枝をのけて巣に入ったまりさを迎えたのは1匹の小さなゆっくり
まだ子ゆっくりなのかそのサイズはソフトボール程度
金髪に赤い瞳、そしてゆっくりの中では極めて小ぶりな頭飾りのリボン

「るーみあ、ごはんさんをたべたいのだー」

どう見てもゆっくりまりさとは異なる姿の彼女はゆっくりるーみあ
彼女達は捕食種であり、本来食べられる側にいるまりさとは相容れない存在だった

「ゆゆっ!ちょっとまってね、おちびちゃん!」

だが、まりさはそんな彼女を自分の娘として溺愛していた
るーみあの目の前に虫や草を吐き出し、満面の笑みを浮かべる

「さあ、おちびちゃん!ゆっくりたべてね!」
「いただきますなのだー」
「ゆゆっ、まりさもいっしょにたべるよ!」
「「むーしゃむーしゃ、しあわせー!」なのだー」

2匹は物凄い勢いで、あっという間にそれらを食べ終えてしまった

「ゆっくりおいしかったよ!」
「おいしかったのだー」
「おちびちゃん、ほっぺにごはんさんがついてるよ!ぺーろぺーろ」
「くすぐったいのだー」

まりさはるーみあの頬に付いた虫の足を舐め取ると、彼女の柔らかい頬を甘噛みした
それから、彼女の頬に自分の頬を擦り付ける“すりすり”をして自らの親愛を表す
るーみあもまんざらではなさそうな表情で、捕食種特有の尖った八重歯を覗かせながら笑みを浮かべている

「おちびちゃん、ゆっくりしてる?」
「ゆっくりしてるのだー」
「ゆ~ん、まりさもゆっくりしてるよ!」

かたや捕食者、かたや被食者
どう考えても相容れるはずのない2匹が同じ巣の中で同じ幸せを共有している
それは間違いなく異様だが、とてもゆっくりした光景だった

「さあ、おちびちゃん!もうゆっくりねるじかんだよ!」
「おやすみなのかー・・・ぐっすりー」
「ゆぅ~ん、まりさももうおねむだよ・・・」

食後、るーみあはすぐに眠りについた
昔は夜行性だった彼女も今ではすっかり昼型になり、まりさに頬を寄せてすやすやと寝息を立てている
その感触を感じながら、以前の寝かしつけるのも一苦労だったころのことを思い出して、まりさは柔和に微笑む

「おちびちゃん、ゆっくりおやすみ」

そして、笑顔のまま既に夢見心地のるーみあにそう告げると、まりさもゆっくり目を閉じた
明日もきっと今日と変わらないゆっくりした日々が続いていくと信じて



まりさが小さなるーみあに出会ったのは2週間ほど前の、分厚い雲一日中太陽を覆い隠す暗い日だった
まりさの最愛のハニー、にんっしんっ中でお腹の大きいれいむを巣に残していつものように狩りに出かけた

『ゆゆっ!とってもおいしそうなむしさんだよ!』
『むきゅ!まりさ、ゆっくりしていってね!』
『ゆっくりしていってね!』

まりさが美味しそうな虫を捕まえて帽子の中に放り込んでいると、友達のぱちゅりーが話しかけてきた
彼女はとても賢いゆっくりで、まりさの群れのリーダー的存在でもあった

『むきゅ、まりさはきょうもたいりょうね!』
『ゆっへん、あたりまえだよ!まりさはかりがじょうずなんだよ!』
『でも、もりにゆっくりできないこがきたからゆっくりしすぎちゃだめよ!』
『ゆっくりりかいしたよ!』

ここで言うゆっくり出来ない子とは所謂ゲスやレイパーではなく、捕食種のことを指す
最近、夜に外を出歩いたゆっくりが何者かに襲われ、帰らぬゆっくりになると言う事件が続いていた
もっとも、ぱちゅりーの早期の呼びかけもあって、群れのゆっくりは暗くなる前に巣に帰る
そして、みんな日が昇るまで外に出ないように心がけていたので、ここ3日は全く被害が出ていない

『ぱちゅりーはもうかえるわ!まりさは?』
『まりさはもうちょっとだけごはんさんをあつめるよ!』
『そう・・・れいむをゆっくりさせてあげたいのはわかるけど、むりはだめよ?』
『だいじょうぶだよ!くらくなるまえにゆっくりかえるよ!』

そう言って、ぱちゅりーと別れたまりさは適当な木の枝を拾い、それを近くに置きながら狩りを続行した
万が一、敵に襲われてもこれさえあれば、勝つことは出来なくても怯ませて隙を作るくらいは出来るだろう

『ゆぅ・・・おぼうしさんがごはんさんでいっぱいだよ!』

その後、十分な食料を確保したまりさはれいむに褒められる自分を想像して頬を緩めながら家路についた
まりさはれいむと話し合って子どもを産もうと決めた頃から食料を溜めていたので、本当は狩りをしなくても問題ない
しかし、子どもが産まれたらしばらくは一緒に巣の中でゆっくりしたかったのだ

『おちびちゃんといっしょにぽかぽかさんでゆっくりしたいよ!』

先ほど護身用に持ち歩いていた木の枝を咥えたまま、大声で独り言をもらすまりさ
産まれてすぐの赤ちゃんでも群れの巣の密集地の広場でなら安全にゆっくり出来るだろう
暖かい陽だまりに草を敷いて、そこでれいむと、そして我が子と一緒にゆっくりする

『ゆぅ~ん・・・とってもゆっくりできるよ!』

最高の幸せを想像し、まりさはいっそうだらしなく頬を緩めた
その幸福に満ちた未来予想図のせいで巣の前へ到着したとき、まりさは気付くことができなかった
入り口を隠していた擬装用の木の枝や葉っぱが除けられていることに

『れいむ!ゆっくりかえっ・・・』

巣の中を見たまりさの笑顔は一瞬にして凍りついた
壁や天井にまで飛散した餡子、床に散乱した白っぽい皮と赤いリボン
そして、巣の最奥に置かれた何かを食い漁る金色の髪が特徴的な見たことの無いゆっくり

『むーしゃむーしゃ、しあわせなのかー』
『ゆぅ~・・・ゆぅ~・・・ぐっしゅりー・・・』
『ゆ゛っ・・・ゆ゛っ・・・れ、ぶのあ゛がぢゃ・・・』

食べられていた何かの正体はもはや虫の息のれいむ
髪を半分以上、それも頭ごと失っているほか、腹部にも食いちぎられた跡がある
腹部・・・れいむとまりさのまだ見ぬ赤ちゃんがいるはずの場所だった

『やめてあげてね!いたがってるよ!』
『そーなのかー?』

もはや抵抗はおろか動くことさえ適わないであろうれいむに背中を向ける謎のゆっくり
にんまりと不気味な笑みを浮かべる彼女の口元は餡子で汚れており、申し訳程度に白い歯が顔を覗かせていた
それを見た瞬間、まりさはそのゆっくりがゆっくりを食べるゆっくりである事を理解した

『ゆーーーっ!!』

相手の正体を見極めたまりさの次の行動はゆっくりとは思えないほどに迅速だった
口に木の枝を咥えたまま、巣の中で頭をぶつけないように小さく跳ねてそのゆっくりめがけて突進
そのゆっくりの右目に枝を突きたて引き抜き、即座に左目にも枝を突き立てる

『い゛だ・・・っ!?』

「痛いのだー」とそいつが叫ぼうとした瞬間を見計らって、大きく開いた口の中に枝を放り込む
その事に気付かないまま、枝を「・・・いのだー」と続けようとしたそいつは自らの舌に枝を深々と突き立てる
既に何も見えていないであろう双眸から涙をこぼし、もはや悲鳴も上げられない口をぱくぱくと動かす

『ゆっくり・・・でていってね!』

こうなってしまっては恐ろしい捕食種もただの饅頭
髪の毛を咥えて巣の外まで引っ張って行き、いつの間にか息絶えたそれを適当な茂みに放り込む
作業を済ませたまりさは急いで巣に戻り、れいむのそばへと駆けていった

『れいむ、ゆっくりしてね!ゆっくりー!?』
『・・・・・・』

が、無常にも既に事切れていた
何度呼びかけても、頬ずりしてもれいからは何の反応も返ってこない
苦悶と絶望に染まりきった表情のあまりに酷い死に顔を見ていると自然と涙がこみ上げてくる

『ゆっぐ・・・どほぢで、ゆっぐぢぃ・・・!』
『ゆぅ~・・・ゆぅ~・・・』
『でいむぅ・・・ゆぐっ・・・』
『なのかぁー・・・ぐぅ~』

れいむだったものの前で泣きじゃくるまりさの嗚咽の合間に聞こえてくる妙な声
しばらくしてからそれに気付いたまりさはきょろきょろと巣の中を見回して声の主を探す
そして、彼女が見つけたのは先ほど茂みに捨てたあのゆっくりに良く似た小さな赤ちゃんサイズのゆっくり
それが、まりさとるーみあの出会いだった



ある日、まりさが狩りから戻ってくるとるーみあの姿が見当たらなかった
巣の中には隠れられるような場所は無いのだから、考えられる可能性はひとつ
巣の外に出て行ってしまったのだろう

「ただいまなのかー」
「ゆゆっ!?おちびちゃん、ゆっくりおかえり!どこいってたの?」
「おさんぽなのだー」

そう言ってにんまりと笑う小さなるーみあ
唇の隙間で可愛らしい白い歯がきらりと光っている
どうやら、勝手に外に出てはいけないという言いつけはすっかり忘れてしまっているようだ

「おちびちゃん、だめだよ!おそとはあぶないんだよ?」
「うー・・・ゆっくりごめんなのだー」
「もうひとりででていったらだめだよ!ゆっくりおやくそくだよ!」
「やくそくなのだー」

まりさの言葉を聞いたるーみあは屈託の無い笑みで肯定の意思を告げた
が、恐らくまりさが本当に心配している事には全く気付いていないようである
まりさの心配・・・それはるーみあが捕食種であるということだ

「それじゃ、まりさといっしょにごはんさんをたべようね!」
「たべるのだー!」
「「むーしゃむーしゃ、しあわせー・・・」なのだー」

揃って虫の美味しさに舌鼓を打つまりさとるーみあ
しかし、まりさは内心の不安からか純粋に食事を楽しむ事ができなかった
もし、るーみあが群れの誰かに見つかっていたらどうしよう?

「ごちそうさまなのだー!」

当のるーみあはそんな不安など知る由も無く、口元を汚したまま満面の笑みを浮かべている
その笑顔を見ていると、まりさは自分の不安が馬鹿馬鹿しく思えてきて、つられて微笑んでしまう

「おちびちゃん、おそとはたのしかった?」
「うー、ゆっくりたのしかったのだー」
「ゆっくりできたんだね」
「おはなさんがゆっくりしてたのだー」
「ゆっくりしたおはなさんだったんだね」

こんな調子で、2匹は眠くなるまでゆっくりした時間を過ごした



「まりさ、ゆっくりしないででてきてね!」
「「「ゆっくりしないででてきてね!」」」

翌朝、まりさの不安は現実のものとなってしまった
早朝であるにもかかわらず、巣の前で騒ぐ4匹のゆっくり達
全員、比較的若い成体ゆっくりで、種族の構成はまりさ種2匹、れいむ種とありす種が1匹ずつ

「ゆぅ・・・どうしたの?」

寝ぼけ眼でのそのそと外に出て行くまりさ
彼女の姿を見るや否や4匹のうち3匹はぷくぅっと頬を膨らませて威嚇のポーズを取る
そして、唯一頬を膨らませていないまりさが事情を話し始めた

「まりさみたんだよ!きのう、まりさのおうちにゆっくりできないこがはいっていたんだよ!」
「ゆっくりできないこはいちゃだめなんだよ!」
「「そうだよ!ゆっくりできないよ!」」
「「「「だからゆっくりできないこをゆっくりつれてきてね!ぷんぷん!」」」」

そう言ってから4匹はいっそう力強く頬を膨らませて、怒りをアピールした
まりさは確かに強くて優秀なゆっくりである
しかし、これだけの数がいれば流石に何とでもなるだろう
そもそも、ゆっくり出来ない子をかくまっている事自体可笑しな事なのだから
きっと話せば分かってくれる・・・4匹はそう確信していた

「いやだよ!おちびちゃんはまりさのおちびちゃんだよ!」

が、あっさりと断られてしまった
予想外の展開に困惑する4匹は仲間同士顔を見合わせてありもしない首を傾げる
そして、まりさを前にして円陣を組んで話し合いを始めてしまった
まりさは、話し合いが終わるまでもうしばらくかかると判断して、巣に戻るとるーみあと朝ごはんを食べた

「ゆっくりきまったよ!」
「「「ゆっくりできないまりさはゆっくりしねえええ!」」」

そして2時間後、巣の中から様子をうかがっていたまりさに対して4匹は猛然と襲い掛かった
もっとも、“猛然と”なんて思っているのは当人達だけで、まりさでさえも「ゆっくりしすぎだよ」と思っているのだが
その上、悲しいまでの経験不足ゆえの数の有利を活かせない巣の中にいる相手への考えなしの突撃という愚考

「ゆっくりしんでね!」
「ゆっくりしすぎだよ!」
「ゆべっ!?」

1匹目
突っ込んできたところに砂を飛ばし、怯んだところにすかさず体当たり
それだけで巣の外まで無様に転がっていき・・・泣き出してしまった

「ゆえーん、いだいよおおおお!?」

2匹目

「まりさはしんちょうにいくよ!そろーりそろーり!」

そういって非常にゆっくりした足取りでまりさの方へと這いずって来る
まりさは、適当な石を集めてきて、格好の的めがけて何発もそれをぶつけてみる
まりさの下にたどり着く頃には若いまりさは顔中あざだらけになってしまっていた

「もうやだ!おうちかえる!?」

こうして頬をぶつける暇も無く戦意喪失したまりさは逃げ帰った

3匹目と4匹目

「れいむはまりさといっしょにいくよ!」
「ふたりでいけばぜったいにかてるよ!」

そう叫びながら元気良くほぼ同時に巣の中に飛び込んでくる
そう、ほぼ同時に・・・

「「ゆぐっ!・・・う、うごけないよ?」」

ゆっくりの巣は様々な理由から決して広くない
ましてや、部屋ではなく出入り口や通路となると1匹がようやくと折れるくらいの広さしかない事も珍しくない
そして、ゆっくりは人間のように向きを変えれば狭い場所も通れると言うような体格ではない
要するに、2匹は詰まってしまったのだ

「ゆふぅ・・・ゆっくりかえってね」

まりさは呆れ果てて、きめぇ丸のような表情を浮かべると、2匹に思いっきり体当たりをして巣の外へと押し出した

「いだいよおおおお!おがあざああああん!?」
「もうやだ!おうぢがえる!?」

押し出された際に壁で頬に擦り傷を作った2匹は泣き叫びながら逃げ帰っていった



「・・・しかたないね!」
「なにかあったのかー?」

4匹が逃げ帰り、静寂を取り戻した巣の中でまりさはるーみあに微笑む
状況が全く理解出来ていないるーみあもまりさの表情につられて笑みを浮かべた
そんな、るーみあの笑顔を見て、まりさは一瞬さびしそうな表情になるが、すぐに笑顔に戻る

「おちびちゃん!まりさのおはなしをゆっくりきいてね!」
「ゆっくりきくのだー」
「おちびちゃんはこのおうちをゆっくりでていってね!」

そう言いながらるーみあの髪を咥えて巣の外へと出て行くまりさ
急いで適当な茂みに身を隠すと、そこにるーみあを降ろして再び話し始めた

「おちびちゃんはまりさのおちびちゃんだよ!」
「そーなのだー」
「だからおちびちゃんにはいっぱいゆっくりしてほしいんだよ!」
「そーなのかー」
「でも、おちびちゃんはここにいたらゆっくりできないくなっちゃうんだよ!」
「いやなのだー」

いまひとつ緊張感の感じられないやり取り
しかし、るーみあの双眸には涙が浮かんでいた
まりさと別れるのが嫌なのか、ゆっくり出来なくなるのが嫌なのか
それはるーみあ本人にしか分からない事だけれど

「だから、おちびちゃんはすぐにゆっくりでていってね!」
「・・・・・・」
「ゆゆっ!そうだ、おちびちゃん!ちょっとまっててね!」

何かを思いついたまりさはるーみあの返事も聞かずに巣へと跳ねて行き、数分後に急いで彼女の元へ戻ってきた
戻ってきたまりさは帽子を被らずに、中に何かを入れたままつばを咥えてまるで袋のように扱っていた

「おちびちゃん!ごはんさんをいれてきたよ!あめさんのときはここにかくれてね!」
「・・・いやなのだー」
「ゆぅ・・・おちびちゃん、わがままいわないでね!」
「うー・・・」
「ゆっくりおねがいだよ!まりさのぶんもゆっくりしていってね!」
「ゆっくりしていってね、なのだー」

まりさの必死の説得の甲斐あってるーみあはまりさのお帽子を咥えて旅立っていった
徐々に小さくなっていくるーみあの背中?を見送るまりさ
やがて、その小さな後姿が全く見えなくなったのを確認すると巣に戻った



「むれのおきてをまもれないゆっくりできないこはおしおきだよ!」
「「ゆっくりおしおきだよ!」」
「「「ゆっくりできないまりさはゆっくりしないでね!」」」

るーみあが旅立ってからおよそ2時間後
まりさは巣の入り口で思いっきり膨らんで群れのゆっくり達の侵入を阻止していた
ぼよん・・・ぼよん・・・とゆっくり同士がぶつかり合う音が森に響き渡る

「ゆぐっ!?」
「むきゅー・・・はやくそこをどいてね!でないとほんとうにゆっくりしちゃうわ!」
「いやだよ!まりさはまりさのおちびちゃんをゆっくりさせてあげるんだよ!」

あっさり追い返された4匹の話を聞いてやってきた群れの成体ゆっくり達
その中には、長的存在であるぱちゅりーの姿もあった
彼女達はまりさの巣にやってきた理由は言うまでも無くるーみあの引き渡しの要求である

「いやだよ!おちびちゃんはまりさのおちびちゃんなんだよ!」
「むきゅ・・・しかたないわね」

一旦は顔を伏せたぱちゅりーだったが、すぐに顔を上げると長として群れのゆっくり達に命じた

「おきてをまもれないゆっくりはおしおきよ!」

お仕置きと言えば可愛らしく聞こえるが、実際のところは死んでも構わないくらいの感覚でのリンチである
もちろん、ぱちゅりーだってこんな命令をしたくは無いだろう
しかし、長としての立場がある以上、捕食種の子どもを野放しにするわけには行かないのだ

「ゆっくりしねええええ!」
「ゆっくりしんでね!」
「・・・ゆっぎ!?・・・ゆぐぅ!?」

繰り返される容赦の無い体当たりがまりさのすべすべの皮を傷つけてゆく
執拗に繰り返される体当たりの衝撃が中身の餡子にショックを与え、不快感を覚えさせる
が、それでも、餡子を吐きながらも、まりさは頬を膨らませて必死に痛みに耐える
こうやって時間を稼ぐ事でるーみあが少しでも遠くに逃げられるように・・・



『ゆっくりしていってね、なのだー』

2匹が出会ったあの日、目を覚ましたるーみあは眠たそうな笑顔を浮かべてまりさにそう言った
最初はれいむと子どもを殺したゆっくりの子どもだから、親と同じ様にしようかとも考えた
しかし、その笑顔を見たとき、まりさはそんな気がすっかり失せてしまった

『うー・・・ねむいのだー』

単にまりさがなまじ聡明なゆっくりだったから、るーみあの立場に立って物を考えてしまったのか
それとも、れいむ達を失ったショックで正気を失ってしまっていたのか
そう言いながらぐずるるーみあの姿を見たとき、思わず口走ってしまった

『ゆっくりしていってね!まりさといっしょにゆっくりしようね!』


‐‐‐あとがき‐‐‐

何故だろう、託卵ネタの予定だったのに・・・?
しかも、赤ゆを育てるの過程がほとんど省略されているとはこれいかに

※修正箇所が10箇所ほどあったので修正。まだあったら笑う


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最終更新:2009年05月04日 00:22
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