ゆっくりいじめ系2445 ゆっくり実験

 *警告*

  • ゆっくりは何も悪いことをしていませんが、ゆっくりできません。
  • 80字改行です。その辺案配していただけると読みやすいです。



↓以下本文


「ゆっくちちていっちぇね!」
「ゆっくりちゅるよ!」

 四匹のピンポン玉サイズの赤ゆっくりが白々とした蛍光灯の明かりに、目をキラキラ輝
かせ、互いに頬ずりしあっている。どれも茎から離れたばかり、まだゆっくりしていって
ねも言えていない。自然であれば親ゆっくりが茎を与えなければならない時期だが、この
赤ゆっくりたちにその必要はない。一生陽の光の下を跳ね回ることもなければ、自ら餌を
求めることはなく、子孫を残すこともなしに短いゆん生を終えるのだから。

「ゆゅっ、おそらをとんでゆみちゃい!」

 滅菌手袋をした手が一匹の赤れいむを取り上げ、そっと握った。きゃいきゃいとはしゃ
ぐ一口まんじゅうが、小皿の上の白い塊にあてがわれる。

「ゆぶっ、ゆっ、ゆ゙っ、ぐるぢ、おが、ぢゃ、だぢゅげ……!」
「おねえちゃんをはなちてね!」

後ろから指を握り込まれると、次第に中身が前半分に押し集められていく苦痛に、一匹目
の赤れいむは濁った悲鳴をあげる。黒目がちの小さな目をぎゅっと瞑り、口を必死につぼ
ませ、頬を膨らませる。たとえ全身全霊で耐えようとも、赤ゆっくりの抵抗は人間の力の
前には無意味だった。

「やめちぇね! ゆっきゅりできなくなっちゃうよ!」
「ゆ゙っ、ゆ゙ぼっ! ゆ゙べぇ゙っ!」

 全ての指が折り込まれると、赤れいむは小皿に広げられたお餅に、中身のあんこを残さ
ず吐き出した。ここからは時間が勝負、赤れいむだった残骸をオレンジジュースを張った
バットに沈めると、お餅であんこを手早く包んで形を整えていく。ナイフの先で口の形に
切れ込みを作った大福をバットに置く。次に、引き上げた皮に、バタナイフであんこが詰
め込まれた。これはゆっくりから取り出した物ではなく、小豆から作った小倉餡である。
あんこで一杯になり、再びゆっくりの形を取り戻したぺらぺらの皮も、先ほどの大福の隣
りに並べられた。バットには赤ゆっくりの口の高さまでオレンジジュースが張られており、
半開きの口から流れ込んでる。

「こっちこないでね!」
「おねえちゃんのうしろにかくれちぇね!」

 次に小さな頬をいっぱいにぷくー、と膨らませて威嚇する赤まりさが取り上げられ、ま
な板に押しつけられた。顔を上に寝かされ、帽子がはらりと落ちる。

「まりちゃのおぼゔわ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!」

 赤まりさは転げ落ちた帽子を目で追うが、しっかりまな板に押さえつけられ、じたじた
ともがくことしかできない。人工の灯りを照り返す銀色の包丁が、赤まりさのおまんじゅ
うの肌に滑り込むと、すっぱり真っ二つに断ち割った。包丁がまな板に触れてとん、と乾
いた音を立てると、半身が恐怖に顔を歪ませたまま、ころん、と転がった。そのまま右半
身は照り返しも艶やかなあんこも露わな断面を下に、オレンジジュースに沈められる。
残った左半身のあんこは全て穿り出され、かわりにれいむの皮に詰め込まれた物と同じ小
倉餡が、すりきり一杯詰められた。ゆ゙っゆ゙っと痙攣している右半身のジュースを垂らす
断面と、中身を詰め替えられた左半身の断面を慎重に合わせ、水溶き小麦粉で軽く補強。
泣き別れの半身と再結合を果たしたものの、白目を剥き、歯をむき出しにして硬直してい
る赤まりさも赤れいむと大福の隣りに沈められた。すてきなお帽子をちょこんと乗せるの
も忘れずに。

「おかあしゃあああん!」
「もうやだ! おうちかえる!」

 残る二匹の赤まりさと赤れいむは、目の前で繰り広げられる恐怖の惨劇にゆんゆん泣き
叫ぶ。当然救いの手などなく、代わりに無慈悲な手が二匹を取り上げる。もみあげを、お
りぼんを、三つ編みをぴるぴる暴れさせて必死に悲鳴をあげるが、滅菌手袋に包まれた指
の確固たる意志から逃れることは出来ない。

「ゆ゙ぎぎぎぎぎぃ゙……!」
「なかみだしちゃだめ゙え゙! が、がばん゙、ぢでえ゙げええええ!」

 頬をぱんぱんに膨らませ、目玉が弾けないように目をぎゅっとつむって無慈悲な圧搾に
耐え続ける二匹。しかし、耐えたところで何の意味もなく、耐えられなくなるまで搾られ
続ける事など、生まれたての赤ゆっくりに理解できようはずもなかった。

「ゆ゙ぼぉ゙おお゙」
「ゆ゙、ゆ゙げぇ゙え゙え゙」

 無力な抵抗は甲斐無く、清潔なガラスボウルに、二匹を形成していた全てのあんこが押
し出された。中身を失った皮はオレンジジュースを張ったバットに沈められ、その間に二
匹のあんこはゴムベラで混ぜ合わされていく。あんこが全ての区別なく混ざり合うと、そ
れらは等量にわけられ、口から詰め戻された。


 やがて、バットから微かな声が主を呼んだ。

「ゆ、ゆっくち、ちていって……ね……」

 ジュースで満たされていたバットから取り出され、まな板に四匹の赤ゆっくりと一個の
大福が並ぶ。赤れいむのあんこを詰めた大福が、口らしき切れ込みを僅かに震わせ、途切
れ途切れに声をあげる。

「……おめめ、みえないよ……ゆっくち……できな……」

 主は僅かに眉を持ち上げた。ゆっくりはあんこを別の食材に詰め替えても、ゆっくりす
ることができるとは。まな板の上で大福餅が、ぶるぶる震えて身じろぎしようとしている
ものの、跳ねる力がないのか、あるいはお餅ではあんよたりえないのか、一歩も動くこと
は叶わなかった。そして、赤れいむだった皮にあんこを詰めた物は、口に溜まっていたオ
レンジジュースをたらたらこぼし、虚ろな目でゆ゙っゆ゙っ、と痙攣するばかり。主は小さ
く頷くと、手元のボードにペンを走らせる。

「ここはゆっくちできないよ!」
「いたかったよ! こわかったよ!」

 まな板の上でぽいんぽいん跳ねて不満を全身で表現しているのは、中身を混ぜ合わせた
赤まりさと赤れいむ。いずれも目立った外傷はないので、元気そのもの。

「ゆゆっ? あまあまくれるの? れりさにちょうだいね!」
「ゆっ! まいむもたべるのぜ!」

 先ほど詰めた小倉餡がまな板に置かれると、二匹はオレンジの足跡を点々と残してあん
この小山に飛び込みんで貪り始めた。

「むーちゃ! むーちゃ! しあわせー!」
「うっめ! これめっちゃうっめ!」

 極上の甘さに涙を流してあんこを頬張りながら、赤まりさがれいむ種のような歓喜の声
をあげ、赤れいむがまりさ種のように食い散らかす。しかし、あんこにありつくことがで
きたのはその二匹だけ。赤れいむの中身を収めた大福と、中身を詰め替えた皮は身動きも
できず、縦割りで半身のあんこを詰め替えられたまりさはあんよが半分しか動かないのか、
前進できずに円運動を繰り返していた。

「ゆ゙っ! ゆ゙ぎっ! まっすぐいけないのぜ! れいむ! どいてほしいのぜ!」

 ぐるっと旋回するうちに、赤まりさはれいむ皮に体当たりしてしまう。ぼいん、と弾き
戻される赤まりさ。れいむ皮はその衝撃で、口から小倉餡を噴き出した。

「でいぶうううう!? ばっ、ばりざはにげるのぜ!」

 ゆっくりは構造上、機敏な方向転換は難しい。ましてや、半身の自由に動かせない赤ま
りさには、それ以上。片目も効かず、口も片側しか動かない。まっすぐ進むこともできな
い赤まりさは恐慌状態で、赤れいむだった皮に体当たりを繰り返し、中身の小倉餡を押し
出させるばかり。あんこと皮は不可分のようで、皮だけ、あるいはあんこだけではゆっく
りできない。れいむ皮はゆ゙っゆ゙っ、と断末魔の声をあげ、抵抗することなく中身を吐き
出し、見る間に平べったくなっていく。

「ぷんぷん! れいむをいじめないでね!」
「まりさ! やめるのぜ!」

 存分にあんこを貪った二匹は、頬を膨らませてまりさを威嚇する。

「でいぶ! ばでぃざ! おめめとあんよがおかしいのぜ! ゆっくりたすけてほしいのぜ!」
「なにいってるの? まりむはれりさなのぜ! ゆっくりりかいしてね!」
「れいむをいじめるまりさは、れいさのいもうとじゃないのぜ!」

 混ざり合ったあんこで、二匹は名前も口調も、自我さえも確かな物ではなくなっていた。
二匹の赤ゆっくりはまりさを押しのけるが、既にれいむ皮は動かなくなっていた。いかに
ゆっくりの中身があんこでも、中身を全て詰め替えては短時間でゆっくりできなくなるよ
うだった。

「ば、ばりざのせいじゃないのぜ! ゆ゙わ゙あ゙あ゙あ゙?! やめるのぜ! たすけのぜ!?」

 体当たりで転がった赤まりさは、起きあがろうと自由にならない身体で転がる。そして、
勢いよくれいむ大福に埋まってしまう。異形の物体に悲鳴をあげ、跳ね起きて逃れように
も、髪の毛がお餅に絡み付いて、もう身動きもとれない。

「うわああああ?!」
「ばけものぜ!?」

 ゆがーん、と固まる二匹。半狂乱で暴れるまりさに、れいむ大福のお餅の身体は滅茶苦
茶に歪み、大事な中身は跳ねるたびに溢れていく。途切れ途切れの悲鳴は、怯える二匹に
も、暴れるまりさにも届かない。

「も゙っ……ちょ……ゆ゙っ……ぐぢ……」
「ゆ゙……ぜ……ぜ……」

 れいむ大福が中身を全て吐き出して永遠にゆっくりした頃には、あんころもちに絡まっ
たまりさもまた、恐怖のあまり白目を剥いて動かなくなっていた。

「ゆっ! まいむのおかーしゃんがいないよ?」
「れりさのおかーさんもいないのぜ!」

 主は二匹を一撫ですると、傍らの透明な箱に戻した。中には自動給餌機のチューブを繋
がれた成体まりさとれいむのつがいが、絶望に涙を流し、怒りに打ち震えていた。その眼
前に、二匹の赤ゆっくりが下ろされる。

「おかーしゃん! ゆっくりちていってね!」
「ゆっくちちていってね!」

 対面を果たし、嬉しそうに声をあげる二匹のれいむだかまりさだかわからない赤ゆっく
り。親まりさとれいむは、ゆっくりできない赤ちゃんに、悲しそうなゆっくりしていって
ね、を返すことしかできなかった。生まれたばかりで中身を混ぜ合わされた二匹は、れい
むとまりさの中間のゆっくりとして、二度とゆっくりすることはないのだ。

「次は10%刻みで中身詰め替えてみたいから、明日までに10匹、まりさでもれいむでも、
どっちでもいいから作っておいてね」



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最終更新:2009年04月07日 03:05
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