ゆっくりいじめ系2037 あるてぃめっとれいぱーありす3 後編

※善良で罪のない加工場がちょっと酷い目に遭います
※拙作「あるてぃめっとれいぱーありす3 前編」の続きです
※すっきり描写がむやみやたらにあります
※独自設定がマッハ
※ありすのスペックがチート


あるてぃめっとれいぱーありす2 後編



 吹き飛ばされる無数のれいぱーありす。それとともに当たりにまき散らされるカスター
ド。
 その暴虐の嵐の中、一人の人間がいた。
 だが、ありすにはその人間に注意を払う余裕がない。それより警戒すべきモノがいたか
らだ。
 人間の背後から飛び来る悪魔。きらめく宝石の翼。鋭く輝く紅い瞳。
 通常種の天敵。捕食種、ゆっくりふらんだ。

 ふらんは一直線にありすへと迫る。その速度、タイミング。通常種より身体スペックの
高いありすと言えど、かわすのは不可能だった。
 ふらんの牙がありすに迫る。しかし、ありすは動かない。発情状態を解くヒマすらな
い。
 そして、二匹が交錯した。
 そのまま通り過ぎるふらん。ふらん特有のやり方だ。一撃目は牙で切り裂き、逃げる力
を奪う。その上で存分に獲物をいたぶるのだ。かみついて中身を吸い尽くしトドメを刺す
のは、満足するまで楽しんだ後だ。
 楽しい捕食の始まり。それなのに、ふらんの顔を占めるのは訝しげな表情だ。
 それも無理はない。手応えがなかったのだ。
 事実、ありすは傷一つなかった。
 牙は当たった。しかし、れいぱー特有の粘液と「れいぱーばいぶれーしょん」の振動
が、牙を滑らせたのだ。発情は解けなかったのではない。解かなかったのだ。れいぱーに
とって、発情状態こそが最強なのである。
 ふらんは疑問を抱きながら、再び襲いかかろうと旋回する。
 そこに、ありすの攻撃が来た。
「すっききりーー!」
 ふらんに浴びせかけられたのは「せいしカスタード」だった。もともと、「せいしカス
タード」は飛ばすことができるものではない。しかもふらんとありすの距離は5メートル
以上ある。それなのに命中させるとは、恐るべき射出力と精度だった。
 だが、所詮は「せいしカスタード」。距離もある。その威力は子供用の水鉄砲がいいと
ころだ。それはふらんの怒りに火をつけただけだった。
「ふーっ!」
 翼を広げ、猛然とありすに襲いかかろうとし……。

 そして、いきなり垂直に落下した。

「!?」
 ふらんには状況が理解できなかっただろう。事態は突然のことであり、理解するための
餡子すら急速に失われていたのだから。
 ふらんは胎生型にんっしんしていた。
 一度の接触。そして放った「せいしカスタード」はふらんのまむまむを直撃していた。
ありすのテクと精力に満ちあふれた「せいしカスタード」は、捕食種のふらんに”さくや
”を炸裂させることを可能としていた。まさにあるてぃめっとれいぱーの名に恥じぬ、凄
まじいれいぷぶりだった。
 ふらんは地面に叩きつけられ、それと同時に二匹の子ゆっくりが飛び出て身体を破ら
れ、永遠にゆっくりとした。
 ありすはフランの最期を確認すると、ゆっくりと扉のほうへ向き直った。

 地獄が広がっていた。

 目をえぐられたれいぱーありすがいる。
 何カ所も灼かれたれいぱーありすがいる。
 全身を切り刻まれたれいぱーありすがいる。
 あんよを切り取られたれいぱーありすがいる。

 何匹もの傷ついたれいぱーありすたち。しかし、そのいずれもが生きている。いや、
「死ねていない」。確実に致命傷で、しかしギリギリ生きている。ゆえに、これから何時
間も苦しんで最高に甘味を増してから、それでようやく永遠にゆっくりできるのだろう。

 ありすの感じた「痛み」の速度からすれば、一匹一匹にかけた時間はほとんど一瞬にす
ぎないだろう。それでいてきっちり致命傷ギリギリの傷を負わせたのだ。驚くべき手練れ
の虐待技だった。
 その中央に超然と立つ、一人の男。
 ありすはその男にとてもゆっくり出来ない雰囲気を感じ、身構える。発情を高めるため
に自ら震え、ぺにぺにをピコピコと揺らす。
「なんだよ、見たところただのれいぱーありすじゃねえか。でも、俺のふらんを倒しやが
ったな……ただの、ってだけは間違いか。糞饅頭には変わりがはねぇがな」
 口汚い男の口調にありすは眉をひそめる。
「なにものなの……?」
「何者、だと? おまえら糞饅頭に名乗る名前なんてねぇよ。だから俺は、いつもお前等
にこう名乗ってやることにしている」
 男は、ニヤリと笑む。心底嬉しそうな、晴れやかな笑み。
「やあ! 俺は虐待おにいさんさっ!」
「ぎゃくたいおにいさん……? ゆっくりできないにんげんさんね。とかいはじゃない
わ」
「けっ! 来たよテンプレ発言! なにが都会派だ、この糞饅頭が! ゆっくりの分際で
よくも加工場を騒がしてくれたもんだな! でももう終わりだ。わかるだろう?」
「ゆぐっ……!」
 ありすには反論できない。虐待おにいさんの言うとおり、「痛み」が広がっているのを
感じるのだ。
 直感的に理解した。この男だ。この男の活躍によって、職員達の混乱は収まり、士気を
高めたのだ。冷静に対処し始め、「あるてぃめっとの子ゆっくり」を追いつめている。圧
倒的に有利だったはずの戦況は覆されたのだ。
「ゆっくりが何をしようと人間様に勝てるわけねぇだろ? お前のれいぷはもうここで終
わりだよっ!」
 勝ち誇る虐待おにいさんに、ありすは、
「ええ。もうまんぞくしたわ。ここもとかいはのあいでみちたわ!」
 しかし、笑顔で返した。
「おいおい、お前加工場を支配とかするつもりじゃなかったのか?」
「そんなことおもわないわ。かこうじょうはゆっくりできないばしょ。そこにとかいはの
あいをあたえたかったの。もうじゅうぶんだわ」
「……いいのか? お前の仲間、全部虐待しちまうぞ。その後は出荷しておいしく食べら
れちまうんだぞ?」
「しかたないわ。それにとかいはなあいにつつまれて、みんな”しあわせー”なはずよ」

 さすがの虐待おにいさんも絶句する。しかし、これはあるてぃめっとれいぱーにとって
日常であり、常識であった。
 基本的に「とかいてきなあい」を与えると言うことは群れを全滅させることである。あ
りすの生ませた「あるてぃめっとの子ゆっくり」たちも、その高スペックと引き換えに短
命だ。生き残るモノも稀にはいるが、ほとんどが群れを全滅させると同時に永遠にゆっく
りしてしまう。
 それはありすにとって不幸な惨劇ではなく、幸せな最期なのだ。なにしろ、「とかいは
なあい」を抱いて永遠にゆっくりできるのだ。ありすの価値観では、これ以上の「しあわ
せー」はなどないのだ。
「……おまえ、最低だな。念入りに虐待してやるぜ」
「ゆっくりしていない、いなかものねっ!」
 そして、一人と一匹は対峙する。
 ありすとしては時間を稼ぎたかった。密かに「れいばーばいぶれーしょん」で「あるて
ぃめっとの子ゆっくり」に集合命令をかけている。いくら集めようとこの虐待おにいさん
を倒せるとも思わないが、それでもありすが逃げる時間稼ぎぐらいはできるはずだ。
 しかし。
「ヒャア! 我慢できねぇ! 虐待だあ!」
 虐待しがいのあるゆっくりを前に、虐待おにいさんが我慢できるはずもなかった。
 ありすもやむを得ず、決意を固め、跳ぶ。
「ヒャア!」
「すっききききききききききききききききりーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」

 一人と一匹はすれ違う。
 立ち止まる虐待おにいさん。地面に降りるありす。
 はたしてこの交錯の勝者はどちらか。
「ゆぎぃ……!」
 苦鳴を漏らしたのはありすだった。一見、傷はない。痛みを訴えるのは隠された場所。
あんよだった。
 虐待おにいさん手にはアルコールランプがある。それでありすを炙ったのだ。ゆっくり
ふらんの戦いを見て、打撃や斬撃では効果が薄いと判断した虐待おにいさんの慧眼だっ
た。
 たった一瞬だったというのに要所を押さえた熟練の炙りは、ありすに最大の苦痛を与
え、その動きも半減させていた。
 絶好の虐待チャンス。
 しかし、おにいさんは動かない。いや、動けなかった。
 虐待おにいさんの上半身は、「せいしカスタード」で覆われていた。ありすはあの瞬間
に最大の必殺技、すなわち”十六夜”を放っていたのだ。強烈な生を生み出す最強の「せ
いしカスタード」。どんなゆっくりにも破滅をもたらすそれは、虐待おにいさんの上半身
でまむまむを求め、蠢き絡み合っていた。その粘着力とおぞましい感触が、虐待おにいさ
んの動きを束縛したのだ。
「ゆう……」
 ありすは一息吐いた。あんよにケガをしたのは痛いし、”十六夜”の連続使用はさすが
に大きな負担となった。だが、どうにか時間を稼げそうである。この人間はやはりゆっく
りできない。痛む足にむち打ち、ありすは逃げ出そうとする。
 しかし、
「ヒャッハーッ!」
 その声に凍り付いた。
 「せいしカスタード」は虐待おにいさんの上半身を余さず覆った。声を出せるはずがな
いのだ。
 おそるおそる振り向き、ありすは信じられないモノを見た。
 燃えていた。
 虐待おにいさんが燃えていた。
 アルコールランプで、自らの服を燃やしたのだ。
「ど、どぼぢで……どぼぢでそこまでできるのーっ!?」
 ありすの問いに、炎に包まれながら虐待おにいさんは叫ぶ。
「お前を虐待するためさあっ!」
 虐待おにいさんは上着を破り裂いて脱ぎ、同時に「せいしカスタード」をぬぐい去っ
た。そして地面を転げ回り、素早く火を消した。火は虐待にもよく使う。虐待おにいさん
は火の扱いにも長けていた。
 火はドスを支えるための木枠も燃えうつる。
 燃えさかる炎をバックに、虐待おにいさんが立ち上がる。
 そのとき、ありすは見た。
 ゆっくりゆえに漢字は読めないが、炎の形作った文字の意味は伝わった。
 炎は”虐”の一文字を形作っていた。
「さあ……虐待だ。楽しい楽しい虐待を始めよう……!」
 虐待おにいさんはまるで焦らすかのようにゆっくりゆっくり歩み出す。ありすは触れて
もいないのに押しのけられるように後退る。しかし炙られたあんよは痛み、もどかしいほ
どに思い通りにならない。
「す、すっきりしていってね!」
「!?」
 おにいさんの足が止まる。その両足にすがりつくものがあった。先ほどふらんから”さ
くや”で生み出された二匹の子ゆっくりである。ありすの呼びかけに動いたのだ。
 その隙を逃さず、
「すっきりーっ!」
 ありすは「せいしカスタード」を放った。
「悪あがきをっ……!」
 虐待おにいさんは上半身の動きだけで汚らわしい「せいしカスタード」をかわすと、ま
とわりつく子ありすを蹴り飛ばした。いずれもギリギリ致命傷状態。こんな時にも虐待の
技をわすれない虐待おにいさんだった。
「これで終わりだなあ? れいぱー」
「ええ、おわりよ。このいなかものっ!」
 薄笑いを上げて首を傾げる虐待おにいさん。その顔が、一瞬にして凍り付く。
「ゆがああああああああああっ!」
 絶叫が上がった。振り向いた虐待おにいさんの視界を覆い尽くすのは、饅頭の皮の壁。
死にかけのドスだった。
 ありすが狙ったのは虐待おにいさんではない。ドスだ。「せいしカスタード」を浴びた
ドスは、”十六夜”の恐怖を思い出し反射的に立ち上がったのである。しかしもはやギリ
ギリ生きているような状態だ。立ち上がったところで倒れるだけ。薄くなったドスは燃え
さかる木枠をすり抜け、倒れ込む。ありすの狙い通り、虐待おにいさんにのしかかるよう
に。
「うおおおおおっ!?」
 虐待おにいさんの叫びに、ありすは勝利を確信する。よかった。さすがの虐待おにいさ
んもこれにはどうしようもあるまい。これで逃げることが出来る。
 だが。
 その喜びは、一瞬で潰えた。
「え……?」
 立っていた。
 虐待おにいさんは、押しつぶされていなかった。
 高々と掲げた手には、一振りのナイフがあった。虐待おにいさんはドスを切り裂き押し
つぶされることを回避したのである。
 通常のドスならナイフ一本で切り裂くなど不可能だろう。しかしこのドスは餡子を失い
疲弊していた。それでもこの奇跡を可能としたのは、長年積み上げてきた虐待おにいさん
の虐待技の冴えだ。
「なんでそこまでできるの……”とかいはのあい”もしらないいなかものが、どうしてそ
んな……!?」
「愛? バカバカしい。愛なんて関係あるもんか。あるとすれば、そうだな……俺はてめ
えら糞饅頭を虐待することを愛しているよ」
「ばかにしないでっ!」
「バカにしてるのはてめぇの方だろ? てめぇこそ愛なんてないくせに、よくやってくれ
たもんだな」
「な、なにをいってるのよ!? ありすには”とかいはのあい”が……」
「それはお前があると思いこんでるだけだ。なにが愛だよ、ゆっくり共を殺してるだけじ
ゃねぇか。虐待ですらない。ただの虐殺だ。愛なんてあるはずねぇだろ? お前はただ自
己満足しているだけ。すっきりーしたいだけだろうが。その証拠に、お前は誰からも愛さ
れない。なにしろどいつもこいつも死んじまってるんだからな!」
「そんな……そんな……」
 ありすは揺れた。自分の愛が、愛じゃない。自分は「とかいはのあい」に満ちあふれて
いる。それは間違いない。そしてそれをみんなに分けてあげている。それは素晴らしいこ
とだ。そのはずなのだ。
 だが、虐待おにいさんの言うとおり、「とかいはのあい」を与えたみんなは「永遠にゆ
っくり」してしまう。
 愛を与えることは出来る。
 だが、愛を受け取ることが出来ない。
 誰がありすに愛を与えてくれるのだろうか。
 そもそも、この満ちあふれる「とかいはなあい」はどこから来たのだろうか。
 そのとき、一人の人間の姿が思い浮かんだ。

 自分を鍛えてくれたおにいさんだ。

 つかの間、ありすは思い出に浸る。
 おにいさんとの生活。
 楽しかった。嬉しかった。暖かだった。間違いなく、自分は愛されていたと、ありすは
強く思った。
 朝、すっきりーさせてくれた。きれいに洗ってくれて、髪に櫛を入れてくれた。
 朝、すっきりーさせてくれた。ツンデレなありすに、ツンデレに接してくれた。
 朝、すっきりーさせてくれた。美味しいご飯をくれた。
 朝、すっきりーさせてくれた。やさしく撫でてくれた。
 すっきりーさせてくれた。
 すっきりーさせてくれた。
 すっきりーさせてくれた。
 すっきりー。
 すっきりー。
 すっきりーっ!
「んほおおおおおおぉぉぉぉぉ!」
 発情した。
 ありすはどこまでもれいぱーだった。哀しいほどにれいぱーだった。
 発情したれいぱーに虐待おにいさんがすることなど決まっていた。
「ヒャア! たまんねぇ、虐待だぁ!」
 蹴られた。真芯を捉えたその蹴りは、粘液でも「れいぱーばいぶれーしょん」でも、逸
らすことはおろか威力を殺しきることもできない。蹴られるままに跳ばされた。
 行き先は、ドスの木枠で燃える炎の中だった。
「あづぃぃぃぃぃぃ! あづいのいやぁぁぁぁぁぁ!」
 ありすは叫んだ。全身を押そう熱さに、粘液がどんどん蒸発していく。
 ただ、熱いだけだった。そこには「とかいはのあい」の暖かさなんて、どこにもなかっ
た。いや、「とかいはのあい」なんて、最初からどこにも無かったのかも知れない。
 愛が欲しかった。熱い愛が欲しかった。今こそ、ありすは愛されたかった。
「おにぃぃざぁぁぁぁんんんんんんんん!」
 おにいさんに、もう一度会いたかった。
 ただそれだけを望んだ。
 だが、世界がれいぱーに優しいはずがなかった。
 そんなこと許さない、とどめとばかりに、燃え落ちた木枠が降りかかってきた。


 そして。
 ありすの加工場れいぷは、終わった。


 この事件のあと、加工場がどうなったかと言えば……あまり変わらなかった。
 多くのゆっくりが失われたのは確かだが、その大半は安物の量産品だったため大きな痛
手にはならなかった。特殊な加工を施す高級品は丈夫な建物で守られており、さすがのれ
いぱー達も侵入できなかったのだ。
 失ったゆっくりに倍するありす種が手に入った。むしろ廃棄予定のクズゆっくりからも
ありすが生まれたのだから、トータルでは増えたとも言えた。それを売り出すことで一部
破壊された施設の損失は十分補えた。「あるてぃめっとの子ゆっくり」は短命だったが、
もともとゆっくりは死に急ぐものだ。それを扱ってきた加工場は、「あるてぃめっとの子
ゆっくり」を製品として出荷に問題なく生かすだけの技術があった。味もなかなかに上質
で、失ったゆっくりを補ってあまりあった。
 一番大きな損失になりそうだったドス倉のドスだが、これも驚くべき事に再生した。木
枠は燃えたが、ドス本体には幸運にもほとんど燃え移らなかった。虐待おにいさんはドス
用の水瓶を使い素早く消火したおかげもある。虐待おにいさんの虐待スキルは、あの斬撃
でもドスの急所を逸れていた。なによりドスの命を繋いだのはれいぱーだった。緊急措置
として「あるてぃめっとの子ゆっくり」のカスタードをガンガン詰め込んだのだ。
 そうしたら、なんだか生き返った。
 いい加減なナマモノである。あるいは、加工場がそれだけ丈夫にドスを育てていたとい
うことなのかもしれない。
 その後、ドスまりさから取れるようになったクリームは「ゆっくりーむまりさ」と呼ば
れ、餡子風味のカスタードという不思議な味わいが人気の商品となった。廃棄予定だった
ドスは、まだまだ楽になれそうにないようだった。

 結局の所、加工場は大した被害を受けなかったのだ。
 所詮、ゆっくりにできることなどたかが知れているのだ。
 加工場がゆっくりにつぶされるなど、ありえないことだったのだ。

 しかし、虐待おにいさんはひとつだけ残念なことがあった。
 あのあるてぃめっとれいぱーが見つからなかったことだ。消火とドスの再生に注意を取
られた。しかしあの深手で逃げたとも思えない。ゆっくりも燃えるときには簡単に燃え尽
きるし、仕方ないのかも知れない。虐待おにいさんは、そう結論づけた。







「”れいぱーありすの異常発生”、ねぇ……」
 もう平気だと強がって読み進め、俺はますます後悔するハメになった。文々。新聞の記
事によれば、カスタード製品のセールの裏にはそんな事件があったと言うことがわかった
のだ。
「読まなきゃ良かった……」
 ぼやきも漏れるというものだ。
 そんなときだった。
「おにぃさぁん……おにいさんのありすがかえってきたわよぉぉ……またあいをちょうだ
いぃぃ……
 すっきりさせてぇぇぇ……ありすを、あいしてぇぇぇぇぇぇ……」
 扉の方から、そんな声が聞こえた。
 またかよ。
 あのありすが旅立ってからは、しばらくはこんな幻聴が聞こえることがあったのだ。
 アイツは別れ際、「帰ってくる」と言った。そのせいだ。ここのところは聞こえなかっ
た幻聴だが、この記事のせいだろう。まったく、我ながら情けない。
 でも、大丈夫。所詮は幻聴。うち破るのは簡単だ。扉を開けて何もないことを確かめれ
ばそれでおしまいだ。
 ほら、こうして扉を開ければ、そこには……。







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最終更新:2009年01月26日 10:33
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