ゆっくりいじめ系1829 万能お兄さん5_3

町は人でにぎわっていた。中には飼いゆっくりも見かける。クリスマスなので、いつもより人であふれている。
今日は暖かい日なので、そのお陰で、町に居る飼いゆっくりもそのままの姿の物をちらほら見れる。
万能お兄さんは愛でお兄さんと共に、ゆっくりんピースの会館へと入っていった。
愛でお兄さんが受付で軽く手続きを済ました後、会館内のゆっくりショップへと向かった。
万能お兄さんは、躾ゆっくりについては愛でお兄さんにまかせてあるので、彼はゆっくり交流広場へ、家ゆっくり31匹を連れてゆっくりしようと思った。

広場でゆっくり達と遊んでいた飼い主とゆっくり達は、31匹多種多様なゆっくりに驚き、そして全てのゆっくりに「万」字のプラチナバッジがついていることに驚愕した。
希少種のめーりん、かなこ、にとり、ゆゆこなど確認されているが飼っている者は数えるほどしかいない、飼うのが非常に困難なゆっくりがいることにも驚いたが、
バッジのほうがはるかにすごかった。

一般的に知られる、飼いゆっくりということを示すゆっくりバッジ。それは色でランク付けされており、下から順にブロンズ、シルバー、ゴールドといったものだ。
ブロンズは単に人が飼っているということを示すだけで、当然躾もあまりされていない。大半がゆっくり特有の傲慢さを色濃く残している。
シルバーは、ゆっくり特有の傲慢さは少し残っているものの、人に飼われるレベルまでのマナーを学んでおり、バッジにも位置を知らせる信号などがついてたりする。
ゴールドは、ゆっくりの傲慢さなど微塵も残っておらず、人にとても忠実な飼いゆっくりとなっており、どこに行っても人に虐められず、店でお使いなどもできる。
そして、ゴールドゆっくりから生まれた子は、そのゆっくりの礼儀正しさなどを受け継いでいるため、ゆっくり試験を受けなくても無条件でシルバーバッジを手に入れることが出来る。
一般人がゆっくりをペットとして飼っている中で、バッジをつけているのはゴールドまでである。

そして、万能お兄さんのゆっくり達がつけているのはプラチナバッジ。ゴールドを超えるバッジとして存在している。
最上級のプラチナバッジをつけている者は、大抵が金に物を言わせた金持ちがつけたか、超一流のゆっくりブリーダーとして生計を立てているかのどちらかに大別される。
万能お兄さんは後者だ。ゆっくりんピース会館のそれぞれの愛でブリーダー達は、彼が金に物を言わせてプラチナバッジを手に入れたものではないということは、ゆっくりを見ればわかる。
ペットは飼い主に似るということわざがあるように、金持ち特有の傲慢さなど、彼のゆっくり達は微塵ももっておらず、皆美しくそして力強いオーラ(愛でブリーダー視点)を
放っている。

愛でブリーダー達は、彼のゆっくり達がシルバー、ゴールド試験を超える異質の存在である、つらく厳しいプラチナ試験を受け、見事合格したというのを見ただけで理解した。

バッジを手に入れるには、試験を受けなければならない。ブロンズは対して価値がなく、受付で手続きをすませばもらえるのに対して、シルバー試験からは飼いゆっくりとしての
能力を身に着けているかを選定するバッジ試験を受けなければならない。中には金持ちが金に物を言わせてもらうこともあるが。

シルバー、ゴールド試験は、ゆっくりが飼いゆっくりとしての能力を確かめる試験なのに対して、プラチナ試験の場合は全く異なる。
プラチナ試験の内容は、ゆっくりを一定期間それぞれの種にあわせたサバイバルをさせるのである。
それも、試験を受けるゆっくりにとっては厳しい内容だ。

だが、なぜサバイバルなのか?それは過去にバッジをもった飼いゆっくりが、あまりに飼われているせいで脆弱で、信号バッジをつけても森で迷子になったときに
死んでしまうことがあるからである。
他にも、野生のゆっくり達から見れば、飼いゆっくりは美ゆっくりなので手篭めにされたり、奴隷にされたりされ、その過程でバッジを取られたりするので、
バッジの信号が意味を成さないときが多々あった。他にも、家に侵入した野良ゆっくりに対抗する術を持っていない上、野良ゆっくりは大抵一家で侵入することが多く、
野良ならではのたくましさと数があるので、脆弱な飼いゆっくりでは数と力で責められてはなす術がなく、非業の死をとげたりと悲惨な結末を迎えたりした。
これにより、多くの飼い主が涙を流した。

たとえば、通常種のれいむ、まりさ、ありす、ちぇん、ならば捕食種であるれみりゃがたくさん居るエリア。ぱちゅりーの場合、捕食種はれいむ達より少ないが、
ぱちゅりーならではの頭脳を活かして、家を作らないと生きられないエリア。ゆうかなら荒地に花を規定量咲かせる。捕食種のれみりゃの場合ふらんがいるエリア。
大食いのゆゆこならば極端に食べ物が少なく、考えて食べないと期間中に生きられないエリア。何かを守るめーりんならば、れいぱーありすからゆっくりを守るエリア等等。
多種多様なゆっくりに対応している試験があるのだ。(もっとも、希少種を試験に受けさせる飼い主はまずいないが)
おまけに、ゆっくりが試験中死んでも自己責任とされるのだ。苦労してゴールドを手に入れたものからすれば、決して受けようとはしないだろう。
シルバー、ゴールド試験とはまったく異なる存在がプラチナ試験である。
だから受ける人は物凄く少ないのである。

だが、あまりにも厳しい試験をみごと合格したゆっくりは、他の飼いゆっくりにとっては神のような存在だろう。
ほかの飼いゆっくりは、プラチナバッジをつけたゆっくりを尊敬してやまない。飼いゆっくりのリーダーに選ばれることもある。
どこにいってもいじめられない上に、知らない人も皆飼いゆっくりのように親しく接してくれる、人と楽しく話せる、買い物も普通に出来る、人間の子供ともあそべる。
ゴールドバッジの最高を超えた、究極ともいえるバッジ。それがプラチナバッジである。
プラチナバッジは、ゆっくりがほぼ人間と同じ扱いを受けることが出来るのだ。それほどまでに珍しいバッジである。
万能お兄さんと、彼の心友である愛でお兄さんのほか、広告にも乗るほどの有名なブリーダーなど所持者は数えるほどしかもっていない。
ちなみに、プラチナバッジを手に入れた飼い主は「名誉会員」となり、様々な特典がある上、一般会員よりも待遇が格段に上だったりする。
場合によっては幹部並みかそれ以上の発言力がある。
手に入れた飼い主は、超一流とみなされるのだ。名誉会員とプラチナブリーダーという名誉を得るために、それを手に入れようとがんばるブリーダーも後を絶たない。

そしてプラチナバッジを手に入れた飼い主は、バッジに自分の名前を入れることが出来る。万能お兄さんの場合「万」の字だ。これをみればどんなブリーダーが育てたのか、
わかるらしい。ひとえに飼い主をアピールしているのだ。

ちなみに、彼のゆっくりの場合。れいむやまりさたちは、ふらんを返り討ちにするわ、ぱちぇりーはゆっくりとは思えない見事な家をたてる上に罠まで作るわ、
れみりゃはふらんより強いわ、ゆうかは規定量どころか一面を花畑にするわ、ゆゆこは一切のまずくわずで生き延びるわ、めーりんはれいぱーありすを全滅させるわと、
飼いゆっくりレベルを明らかに超えており、審査員達の腰を抜かした。
審査においてゆっくりを改造していることについては不問である、が、改造を差し引いてもすごかった。

そのバッジを31匹全てつけているのだ。驚かないほうがおかしい。
誰もが万能お兄さんを見て、超一流のブリーダーとわかり、彼に積極的に話しかけてきた。

「こんにちは!!皆すごく美人ですね!!」
「プラチナバッジなんて、初めて見ましたよ!」
「ゆっくりを綺麗に育てるコツを教えてくれませんか?」
「これを機に、私と、私のゆっくりとお見知りおきを……」

と、万能お兄さんとゆっくり達は取り巻きに囲まれ動けなくなってしまった。




だが、プラチナバッジは確かにすごいが、一般人にとってははっきりいって無駄ともいえる。
そこまですごいゆっくりを躾けること自体、一般人にとっては必要ないからだ。ゴールドまでいけば一流とみなされるし、飼いゆっくりも最高とみなされるからだ。
すでに一流なのに、さらに極めようとするのは、よほどゆっくりに対して思い入れがないとできない。プラチナを手に入れた人は、全てがゆっくりに対して一生を
ささげている人や、ゆっくりによって生計を立てている人、金持ちが金に物を言わせて手に入れたかが全てだった。
彼と愛でお兄さんもまた、ゆっくりに一生をささげ、そして「プラチナバッジをつけたゆっくりが育てた無農薬野菜」と銘打った野菜は見事、
そのバッジのすごさを現し飛ぶように売れた。このおかげで生計を立てていた。
それに、万能お兄さんの場合、一匹手に入れれば十分なプラチナを家族全員に手に入れさせているのには理由があった。
彼がプラチナバッジを手に入れた理由の一つとして、妹の入院費などを手に入れるという理由も一つある。

だがそれらもひとえに「計画」のためである。そのためにプラチナバッジを苦労して家族全員分手に入れた。





しかし、理由がある素振りを見せず、取り巻きに囲まれあたふたしている彼を愛でお兄さんは苦笑しながら、ショップへと足を運んだ。

「やあやあ愛でお兄さんいらっしゃい。」
「店長、こんにちは。早速だけど、ゆっくりを納めに来たよ」
「おお、躾がすんだのか。いつもながら早いなぁ。さすがプラチナバッジを手に入れた幹部だね!」
「あと、この3匹は万能お兄さんが躾けたから、名前はちゃんと明記しておいてくださいね」
「おお!万能お兄さんの躾けたゆっくりか!!最近見なかったから、こいつはうれしいな。いまでも、彼の躾けたゆっくりをほしがる人はたくさん
いる。これはかなりの売れ筋になるよ、ありがとう。」

プラチナブリーダーの躾けたゆっくりともなれば、ほしがる人は当然いる。なにせ超一流のブリーダーが躾けたのだ。明らかにレベルが違うのである。
それほどまでに、この二人が躾けたゆっくりは引く手あまたで希少種よりも入手困難と言われていた。

「礼は彼に言ってくださいよ。」

と、愛でお兄さんはゆっくり交流広場にいる万能お兄さんを指差した。
彼と彼のゆっくりは、他の会員やゆっくり達と楽しく過ごしているように見える。
実際はもみくちゃにされているのだが。

「じゃあ、代わりに伝えておいてくれないか?あと、これは報酬だ」

そういって、店長は躾の報酬を愛でお兄さんに渡した。彼の躾けたゆっくりも評価が高いので、封筒の中は結構な額がある。プラチナブリーダーともなれば当然だろう。
もっとも、31匹も躾けた万能お兄さんには負けるが。

愛でお兄さんは、広場に居る万能お兄さんに会って、報酬を手渡した。そして2人と31匹は逃げるように会館を後にした。
どうやら、彼は多くの会員とゆっくり達から、「このゆっくりをうちのゆっくりとつがいにしてくれないか?」と頼まれていたようだ。

彼の育てた31匹のゆっくり達は、この会館のなかでも群を抜いて皆美しかった上に、プラチナバッジ付きである。
プラチナレベルのゆっくりの子なら、その能力がしっかりと遺伝し、優秀な子ゆっくりが生まれる。それゆえに求婚の話も後を絶たなかった。
だが彼は丁重に断り続けた。理由は、飼いゆっくりの半分は中身を白餡に変えたりした改造ゆっくりだからだ。

無論、ゆっくりんピースでは中身を白餡に変える人もいるにはいる、が、もちろんそれを快く思わない人も居るのは確かなのである。
できれば知られたくないことであった。それに、彼は自分のゆっくりを他人と結ばせようと考えたことはない。そういうときは家ゆっくりの意見を聞いてから判断する。
彼女達は彼と結ばれたいと願ったので、彼はそれを尊重した。
だから彼は、理由は話さずに丁重に断り続けた。

愛でお兄さんがその時来たのは、見事な助け舟であった。

「助かったよ、愛でお兄さん」
「気にしないでくれ、それにしても断り続けるのも大変だね。」
「ああ、だって中身を改造しているからね。できれば知られたくないよ」
「改造については僕はいいゆっくりになるのは賛成している。でも、いまだにそれを快く思わない人が居るからね・・・」
「うん、まぁ人それぞれだから仕方ないさ。あと、僕はまだ用があるから町に残るよ」
「わかった、じゃあここでお別れだね」

そういうと、愛でお兄さんと万能お兄さんは会館前で別れた。


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最終更新:2008年12月29日 22:21
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