ゆっくりいじめ系1662 ゆっくりアウトブレイク ~ゆっくり感染拡大していってね!~

ゆっくりアウトブレイク ~ゆっくり感染拡大していってね!~

注意*

  • グロテスクな表現な表現を含みます
  • 感染症患者に対する差別的になりかねない表現な表現を含みます
  • 生き残るゆっくりがいます(もっとも、死んだ方が幸せでしょうが)
  • その他、当SSを読んだことによる一切の弊害に対して責任を持ちません。個人の責任においてお読みなってください



「ゆっぐりやべでねぇぇぇぇ! ありずをだべるなんでどがいはじゃないわぁぁぁぁ!!」
「うー! ゆっくりしね!」
森のやや開けた場所でふらんとありすが逃走劇を繰り広げていた
とはいえ、片やゆっくり最強と目されるふらんである。勝敗は決したも同然であった。ただ楽しむためにいたぶっているのだ
動かなくなったありすに飽きた様子のふらんは、ありすに食いつくと一口かじり取る
「ゆ"ぎゃああああああ!!」
「あまあま~」
「ああああああ! ありずには、ありずにはあがぢゃんがいるのよぉぉぉぉ。ごんなどごろでぢねないのよぉぉぉぉ!!」
どこかに子供を残しているらしい
ありすは傷口からカスタードを吸われつつも最後の抵抗を試み、一層激しく暴れた
それが功を奏したのか、ふらんの元を逃れたありすの体は少し離れたところまで転がって止まる。そこにふらんではないもう一つの影が近づいた
「う~! かすたーどだどぉ~。こんなにすばらしいゆっくりがもらえるれみりゃは、まちがいなくとくべつなそんざいなんだどぉ~」
体つきれみりゃである。どうやら付近に漂うカスタードの甘い匂いにつられて来たものが、眼前に転がってきたありすを見つけてこれ幸いと飛びついたようだ。だがこの状況はれみりゃにとって僥倖でもなんでもない
「うー! ふらんのえものをよこどりするゆっくりは、ゆっくりしね!」
「うああああああ! ふらんだー!」
ありすを放り投げ、諸手を挙げて退散するれみりゃ。もちろん逃げ切れるはずもなく、少し離れた茂みの奥から悲鳴が上がった
前述のようにふらんは獲物をなぶり殺しにする習性がある。れみりゃの地獄は始まったばかりである
そして、この場に残されたもうひとりのゆっくりの地獄もまた……



「ゆぅ……、ゆ"っ!? たすかったの?」
森の一角で意識を失っていたありすは、気がつくと同時に危機を脱したことを知った
ゆっくりふらんに襲われていたありすだったが、偶然にも一口食いちぎられただけで助かったのだ
まさに奇跡である。それ故に前例がなかった。ふらんに噛まれたゆっくりの末路を誰が知ろう
ありすは怪我の具合を確かめると、中身が漏れないよう慎重に移動を始めた
「とにかく、ゆっくりしないでみんなのところに帰るよ……」
巣では3匹の赤ゆっくりが待っていた。元々、巣からほど遠くない場所でふらんと遭遇し、赤ゆっくりから遠ざけるためにがむしゃらに逃げたのである
「ゆっ! みゃみゃだ!」
「みゃみゃ~!」
「ゆあああ! みゃみゃ“かいが”しちぇるよ! だいじょうぶ!?」
文字通り這々の体で戻ったありすを、赤ゆっくりが囲む。まりさ種2匹、ありす種1匹。いずれも最愛のパートナーであるまりさとの間にもうけた赤ゆっくりで、夫婦と子供の5匹から成る一家は極めて仲睦まじいゆっくり達であった
そのうち一匹がありすの怪我に目を留める
「かいがしちゃとこ、ぺろぺろしちぇあげるよ! ぺーろぺーろ」
「「ゆっ! まりさもぺろぺろするよ。ぺーろぺーろ」」
傷口を舐めるのはゆっくりの治療法で、はみでた中身を舐め取り傷口周辺の皮をふやかしてのばすと傷口がふさがるのである。ふらんによって食いちぎられた部分は特に念入りに舐められた
完膚無き(完皮無き?)までに打ちのめされていたありすだったが、さすがはゆっくりと言ったところだろうか、傷口がふさがれたことで目に見えて回復していった
「おちびちゃんたち、ありがとうねぇ。こんなにとかいはなあかちゃんができて、ありすはせかいいちしあわせなゆっくりだよ」

「ゆっくりごはんをもってかえってきたぜ!」
そこにもう一方の親のまりさが戻る。まりさは巣の奥に虫やら草やらをはき出すと、改めてパートナーを見とがめた
ありすは一回り小さくなっていた。傷はふさがったが、減った中身は戻らないのである
ありすはまりさとの再会をかみしめつつ、ことの成り行きをゆっくりなりに説明した
狩りの途中にれみりゃより恐ろしい捕食種に遭遇したこと。偶然が重なって奇跡的に助かったこと
「ゆっ。ゆっくりりかいしたぜ! たいへんだったね! あしたからしばらくはまりさがひとりでかりをするぜ。ありすはおちびちゃんたちとゆっくりしていてね」
「「「ゆっくりしていてね!!!」」」
「みんなああああ! ありすは、ありすは……!」
難は去ったのだ。幸せな一家の夜は、何事もなかったかのように過ぎていった



恐ろしい出来事の記憶などとうの昔に餡子脳から消え、ありすの体も元通りになったころ異変は訪れた
「ゆっくりしていってね!!!」
「ゆっくりしていっゲホッゴホッ」
「ゆっくりしていってね……。ズルッ、ズズズ」
「ゆっ、あたまがいたいよ。ゆっくりできないよ……」
子ゆっくりたちが口々に異常を訴えだしたのである
「ゆゆゆっ!? おちびちゃんたち、どうしたのぉぉぉぉ! どうしたらいいのぉぉぉぉ!?」
「おちつくんだぜ。ぱちゅりーにみせればなんとかなるかもしれないぜ」
「ゆっくりりかいしたよ! ゆっくりしないでみせにいくよ!」
二匹はそれぞれ分担して子ゆっくりを口内に入れ、ゆっくりぱちゅりーが棲む巣穴へと向かった

「むきゅー、それはゆっくりかぜだよ」
紫芋の饅頭は自慢げに答えた
「ゆっくりかぜ?」
「そうよ。ぱちゅりーやこゆっくりのような、からだがよわいゆっくりがかかるのよ。おうちでゆっくりしていればなおるはずよ」
ゆっくりしていればいい、と聞いて不安を氷解させたつがいはゆっくりと森の賢者の巣を辞した

さらにそれから数日後。巣穴には依然としてこゆっくりの苦しむ声や咳き込む音が絶えなかった
こゆっくりが
引きつけを起こしたように咳をし、そうでないときはぐったりと地面にはりついている。どう見てもただの風邪ではなかった
まりさはこゆっくりに栄養を付けさせようと東奔西走する
その一方で、巣ではありすが献身的な介護をしていた。そのありすも、最近熱っぽい
「ぺーろぺーろ、あかちゃんたち、ゆっくりよくなってね! ……ゆっ?」
念入りに赤まりさをぺーろぺーろしていたありすの目に黒いものが留まった。見れば赤まりさの皮に青あざのようなものができている。汚れのようにも見えるが、なめてもなめても取れない
「ぺーろぺーろ。よごれさん、ゆっくりとれてね! ぺーろぺーろ」
「ゲホッゲホッ、ゴホッ、ガハッ」
そのありすの側で赤ありすが一層はげしく咳き込む
「ゴボッ」
べちゃりと水音をたてて中身をはき出す赤ありす。吐餡である
「ゆっ! ありすだいじょう……ぶぎゅっ!?」
赤ありすがはき出したカスタードを見て、ありすの声は悲鳴に変わった
普通、ありす種の中身は黄色のカスタードクリームで、ふわりと均一ななめらかさを持っている
ところがこの吐餡はどうだろう。にごった汁と毒々しい色をした固まりに分離していて、すさまじい腐臭を放っていた
固まりは赤、緑、紫などの鮮やかな色をしている。ゆっくりには分からないが、カビの菌叢である
はき出した赤ありすは「ゆ"っ、ゆ"っ、ゆ"っ」と危うい声を出して弱々しく震えだした。命が絶えつつあることはゆっくりの目にも明らかだった
「ゅ、おきゃー……しゃ。きょわいよ……」
残った赤まりさの一匹が恐怖を訴える。その体はどす黒い綿のようなもので覆われ始めていた。もう一匹の赤まりさは既に黒いカビの固まりと化して絶命していた
「ゆぅぅぅぅ、あかちゃん、元気になってねぇぇぇぇぇ。ぺーろぺーろぺーろ!」
折からの不調もあって、熱に浮かされたように残った赤まりさを舐めるありす
ぞぶり。その舌先に今まで味わったことの無いような嫌悪感をおぼえる。皮が剥離したのだ
「もっちょ、ゆっきゅり……しちゃかっ、……」
呆然として表情を失ったありすの顔に赤まりさの腐った汁がはねた
「ゆへ、ゆへへへ。げぼっ。エレエレ……」
我が子の餡子だったら汁の腐臭より、精神的ショックからありすは嘔吐した
そのカスタードに、ぽつぽつと粒状のものが混じる。その色は、紛れもなく赤ありすが吐いた固まりと同じであった
この時ありすは自らの死期も遠くないことを悟った

「ゆっ、いっぱいえいようのあるものもってかえってきたよ! ありす、こどものぐあいはどう?」
まりさが帽子いっぱいに虫や植物の種をためこんで帰巣した
そのまりさを迎えたのはパートナーや我が子の声ではなく、濃厚な腐臭であった。嫌な予感に駆られて奥へと進むまりさ
「ありす、おちびちゃんたち、どこにいったの?」
巣を見回しても、腐臭放つ黒い固まりが三つ散乱しているだけである
そのとき、やにわに巣の影から何者かが躍り出る
「ンホォォォォォォ、mmマ…リリリ…zザah…!」
「ゆぎゃあああああ!」
青緑に変色し、きのこのような何かがあちこちから生えている、ゆっくりではない怪物だ。だが逃げるまりさの足を鈍らせたのは、
見覚えのある、カチューシャ
「sスッキリ、スッ、sss、ギギギリギリギリ……」
ありすだったものは、まりさにのしかかると痙攣するように下部をこすりつけはじめた。すっきりしようとしているのだ
「ありすぅぅぅ、どうじだのぉぉぉぉ!」
「ンホォォォォォォ!」
まりさの声に応えず、ありすだったものは体を震えさせると、まりさの中にあかちゃんの素をはき出した
異様な熱を帯びた肉体とは裏腹にあまりにも冷たく、嫌悪を催す違和感に、遂にまりさは抵抗してありすだったものをはねのけた
「すっ
 うま」
ありすだったものは容易に吹き飛び、巣の壁に当たってはじけて中身を飛び散らせた
まりさは突然我が身と家族に起きたことに呆然とし、むせるほどの腐臭がたちこめた巣でしばし立ち尽くしていた
「ゆっ、なにかへんだよ!」
まりさの頭から何か生えてきたのである。それは蔓というよりは放射状に分岐した、ほうきか刷毛のように見える
そして分岐した枝のそれぞれの先端にまめのようなものができ、徐々に膨らんでいった
「あかちゃんなの……!?」
尋常ではない最期迎えたありす、だがそれと交わってできたの子供は紛れもなく愛するありすの忘れ形見である
期待半分、恐ろしさ半分で頭上を見上げたまりさの表情が凍った
「ンホォォォォォ!」
か細くとも聞き間違えようのない、あの咆哮。その姿は生まれながらにしてあの怪物の縮図のようだ
すぐにいくつもの雄叫びがまりさの頭上でこだました
「ゆぎゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…………



場所は変わって永遠亭の一角にある永琳の研究室
最近になって、ゆっくりが生きながら腐って死ぬ病気が報告され、八意永琳は調査に乗り出していた
加工所に頼まれて治療薬を開発することになっている
「別にゆっくりの病気なんて調べなくてもよかったんじゃないですか? 害獣ですし」
助手のレイセンがそうこぼした
「そうもいかないわ。ゆっくりを飼う人間もいるし、食べる習慣のあるところもある。腐ったゆっくりを口にすれば食中毒になりかねない」
様々なデータが綴じられた冊子をレイセンに手渡しながら永琳は話を切り替えた
「ゆっくりの病気の原因はやはりウイルス性の感染症だったわ」
偽物の耳をそばだてるレイセン
永琳の話をまとめるとこうだ

ゆっくりは通常、体内で保存料を合成している。生き物でいう免疫だ。これの働きで腐敗や虫食いを防いでいる
ところが、このウィルスはそうした機能を麻痺させる。そのためゆっくりは生きたまま腐敗したりカビに浸食されたりしてしまった
抵抗力の低い赤ゆっくりほど潜伏期間は短く、症状の進行も早い
感染源は不明だが、感染経路は体液だ。餡子やすっきりの際の粘液で感染するほか、母子感染もする
また、異常に性欲が増進して交尾をくりかえす例が報告されているが、それがこの感染症によるものか、死を目前としたゆっくりの一般的性質かは現段階では不明

「免疫機能を麻痺させるウイルス、ですか……」
「さしずめYIV(ゆっくり免疫不全ウイルス)といったところかしら」
「それで、治療薬はもう完成したんですか?」
「無論よ」
軽く歓声を上げて誉めそやすレイセンをよそに、永琳は前もって培養室から出していた大きめシャーレを開けた
シャーレの中にはオレンジジュースを寒天で固めた培地があり、その上には髪を刈って下半分をスライスしたゆっくりが載せられていた
植物の培養方法をそのまま応用したもので、こうすることで生かしたまま、暴れる心配もなくゆっくりを保存できるのだ
当ゆっくりはゆちゅりー。ゆっくりのなかでも体が弱く、薬品や細菌、ウイルスなどに敏感なため実験に適している種族だ
実はこのゆちゅりー、森の賢者を名乗り、ゆっくりの間で蔓延している病気について最初に陳情してきたの者だ。特に有用な情報も得られなかったのでそのまま“協力”してもらう運びとなった
「治療薬というよりは免疫血清というべきね。見なさい。不活性化したYIVとカビをそれぞれゆっくりと培地に接種したの」
レイセンがよく見ると、培地にはカビのコロニーができていた。ところが、ゆちゅりーの周囲だけかびていない
「このゆっくりはYIVに対する免疫を獲得したというわけ」
「なるほど。それで本来の保存料の合成を再開してカビを防げた、と」
永琳は薬さじを手に取ると、ゆちゅりーの頭をくり抜いて中身を取り出す。そしてそれを試験管の中の蒸留水に混ぜた
意識はあるらしく、レイセンになにかを目で訴えるゆちゅりー。その頭皮は度重なる投薬や検査のための餡子抜きでケロイド状になっていた
もっとも、永琳もレイセンもゆっくりにはなんの感慨もない
「あとは処理するだけよ。レイセン、これを遠心分離にかけておいて頂戴。1000Gで30分、ゆっくりね」
「あ、はい。任せてください。こっちのもやっておきますか?」
レイセンが試験管立てにある別の試験管を手に取る。『Y-ウイルス』のラベルがはってあった
「ダメ。それはYIVに感染したありす種からサンプリングしたんだけど、まだ解析がすんでないの」
「分かりました」
レイセンは作業のために、永琳は待たせてある患者を診察するためにそれぞれ研究室を後にする。無人になったと思えた研究室の一角からひょっこりと一対のウサミミが表れた
黒くつやのあるウェービーなショートカット。永遠亭のいたずら兎、因幡てゐだ
てゐはそろりと立ち上がると、道具やサンプルが出たままになっている実験台を一瞥して静かにほくそえんだ

ゆっくりエイズ編・完

あとがき
読んでくださってありがとうございました
後半の疫学的な話は全部、再三ググって調べただけのもので、適当な内容です
既出とか調べてません。かぶったら涙目
Y-ウイルス編に続くかも知れないし、続かないかも知れない

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最終更新:2008年12月09日 18:42
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