チルノ×ゆっくり系4 妖精と遊ぼう

「うわっ、なんだこれ」

まだゆっくりが発生し始めた頃
ゆっくりたちを見つけたのは妖精たちでした
そのころはゆっくりたちもひっそりと森の中で生きていけるほどの数しかおらず
人里の畑を襲う事も、妖怪達に玩具にされる事もありませんでした
ただ妖精の無邪気さの被害になることは多かったのです

「お、こいつ霊夢っぽい!!」
霧の湖から遠出して、何か楽しいことを探しに来たチルノは森の中で
知り合いによくみた頭だけの何だかよく分からないものに出会った
「「ゆっくりしていってね!!!」」
チルノが何者かは分からないがゆっくりれいむといゆっくりまりさはお馴染みのセリフで迎える
「魔理沙もいる!!」
また知り合いに良く似た何だか分からないものまで出てきてチルノは上機嫌だった
「え、これ何?誰?誰?」
チルノはゆっくりまりさを持ち上げると下から覗き込んだり、後ろを見てみたり
左右に揺らしてみたりと、興味心身だった
「ゆっくりできないよ!!ゆっくりはなしてね!!」
ゆっくりまりさが抗議する。チルノは自分がやってる事を嫌がってるんだと思い、ごめんと言って地面にゆっくり置いた
「おねえさん、だれ?ゆっくりできるひと?」
ゆっくりれいむがチルノに尋ねる
"おねえさん"その言葉にチルノは感動した
おませな大妖精や年上ぶる三妖精たち、実際に自分の数倍は生きているだろうレティ・ホワイトロック
そんな中で暮らしていると自分が年長者に思われることなんてそう滅多に無いのだ
「おねーさん?あたい、おねーさん?」
ゆっくりれいむの前でしゃがむとチルノはゆっくりれいむに何度も聞いた
「うん、おねえさん。ゆっくりできるひと?」
「え、ゆっくり?」
「うん、ゆっくり!!!」
んー、とチルノは考え込んだ
かけっこや弾幕遊び、カエル退治、今まで自分がしてきた遊びを思い出す
「できない人!!」
Vサインをしてチルノが答える
「ゆっ?!」
ゆっくりれいむたちは驚く、ゆっくりできない人が世界にいるなんて
もっとも、このゆっくりれいむたちがゆっくり以外の喋る者に会ったのはこれが初めてなのだが
「ゆっくりなんてしてられないよ。起きて一杯遊んばないといけないもん」
「ゆっくりできないなら、ゆっくりでていってね!!」
チルノの言葉にそれまで歓迎ムードだったゆっくりれいむたちが態度を変える
「えー、遊ぼうよー。あ、かけっこ、かけっこしよ!!」
「いやだよ。ゆっくりできないよ」
「ゆっくりなんか楽しくないよー、ほら、よーい、どん!!」
勢いよくチルノが駆け出す、ゆっくりたちはその背中を見送る

「ゆっくりどっかいってね!!!」
「ゆっくりかえってこないでね!!!」

ニコニコ、チルノを見送った二人だがこの時、この場所を去らなかったのが命取りとなる
「ちょっと!!なんで走らないのさ!!」
チルノはいくら待っても一向にゆっくりれいむたちが来ないのを心配して戻ってきたのだ
「れいむたちはここでゆっくりしてるんだよ!!!」
「ゆっくりできないおねえさんはゆっくりどっかいってね!!!」
遊んであげていると思っているチルノはムッとした
チルノは全身に力を入れる
「ゆっくりさむくなってきたね!!!」
「ゆっくりかえろうね!!!」
チルノを無視して、ゆっくりれいむたちは森の茂みの奥に・・・
「待て!!」
放たれた氷柱がゆっくりまりさを貫く
中心部分から外れてたせいか、一発で死ぬことは無かった
「い゛だい゛!!!な゛に゛?!」
心配したゆっくりれいむが駆け寄る
「まりさ、だいじょうぶ?ゆっくりなおってね!!!」
「ゆっくりさせてあげるよ!!カエルみたいに」
チルノがゆっくりれいむを捕まえると手に力を集中させていく
最初は離せだの、痛いだの言っていたが、だんだん皮が硬くなってきて喋れなくなる
「ほら冷凍・・・霊夢?完成!!あ、ゆっくりれいむだ、ゆっくりれいむ完成!!」
チルノがゆっくりれいむを高く掲げる。あ、落とした
「ああ、ゆっくりれいむが!!」
地面に落ちて割れてしまったゆっくりれいむ、自分の作品をダメにしてしまい残念に思うチルノ
「ん、何これ?」
ゆっくりれいむの破片を見るとゆっくりれいむの中に詰まっていた黒いものを発見する
「何だ、この黒いの」
適当な大きさの奴を拾ってパクッと口の中に入れてみる
「あ、甘い!!!」
頬が落ちないように両手で支えるチルノ
「ねぇ、これ何?何?」
虫の息のゆっくりまりさを軽く叩いて問いただす
「ゆっ?それどうしたの?!」
「え、なんかこのれいむの中に入ってた」
「ゆっ!!ひどい、れいむをころしたな!!!」
どこにそんな元気があったのか、凄い剣幕でゆっくりまりさが怒る
「静かにしろ!!」
ゆっくりまりさを思いっきり殴るとゆっくりまりさは何も喋らなくなった
「こいつの中にもあの黒いの入ってるのかな?そうだ、魔理沙の事は魔理沙に聞けばいいじゃん!!」
あたいったら天才ね。と付け加えると
氷柱を抜き、ゆっくりまりさを抱え、魔法使いの森に向かって飛んだ


ゆっくりたちは次第に人間や妖怪の知る所となった
最初は畑を荒らす害虫や虐待し反応を楽しむ玩具としてではなく
安価な餡子を得る手段として

ゆっくりまりさを抱えたチルノを見て、射命丸が「魔理沙、妖精に殺される」の号外を配ったのはまた別の話である

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最終更新:2008年09月14日 05:04
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