ゆっくりいじめ系1017 家畜饅頭ゆプー(後)


※他の作者様のSSに登場する設定をかなり借用しております。
 俺のを勝手に使うんじゃねーゴミクズ!って方がいたらすいません、消えます
※汚物に関する描写を含みます。饅頭を食べながら読まれるのはお勧め出来ません




家畜饅頭ゆプー(後)



「着いた着いた、ここがお前のゆっくりぷれいすだべ?」
「ゆっ・・・こんどはゆっくりできる?」

胡麻団子をお客さんに渡し終えた男が次にれいむを運んで来たのは、床にいくつもの穴が開いた部屋。
それぞれの穴には、れいむと同じぐらいの大きさのゆっくりが一匹ずつ収まっている。
れいむは空いていた穴にぽんと放り込まれる。穴はそれほど深くなく、飛び跳ねれば簡単に出られそうだ。

「「「「おじさん!!おかえりなさい!!」」」」
「おー、お前らゆっくりしてだが? 今ご飯やるさけぇ」
「ゆっ!?ごはんくれるの?」

先ほどの練り餌を食べ損ね、お腹がペコペコになっていたれいむ。
怖い光景を目にしてきたが、暗い気分もご飯と聞いて一気に吹き飛んだ。
穴の底から上に向かってあーんと口を開け、小さくぴょこぴょこ跳ねながらご飯を待つ。
男はマスクをつけて作業用の上着を着込み、近くにあった大きなバケツからスコップで『ご飯』を掬い取る。
ご飯を放り込まれたらしい他の穴から、「むーしゃ、むーしゃ、ししししあわせ~♪」という声が聞こえて来る。
れいむの番はまだかな。開けっ放しになった口の端から涎が垂れる。
隣の穴から「しあわせー」が聞こえて来てついに自分の番。味覚は来るべきご飯を味わおうと敏感になっている。
そして男は、スコップで掬い上げた大量の『ご飯』をれいむの大きく開かれた口に放り入れた。

「ゆゆっ!むーしゃ、むーしゃ、しあ・・・・ゆ゛っげええええええぇぇぇぇぇ!!」
「おお、一体どうした!?」
「ごれなんなの!!すっごぐぐざいよ!!ごんなのごはんじゃないよ!!」
「ゆっ?れいむなにいってるの?」
「こんなにおいしいのにねー♪」
「これがまずいっていってるようじゃどうしようもないね!!」
「ゆゆゆっ!?なんでえええええ!?」

れいむの絶叫に他の穴のゆっくり達が応える。
れいむはまたも戸惑っていた。何で自分ばかりが責められるのか。何も間違ったことは言ってないのに。
勿論、れいむが嫌がるのも無理はない。男がれいむの口に放り込んだご飯とは、汲み取り式便所に蓄積された排泄物だ。
ここは便所ゆっくりの養成所だったのだ。これはある一地方でのゆっくり運用法を取り入れたビジネスだ。
一度極限まで飢えさせたゆっくりに排泄物を食わせると、それ以降はそれを美味しいと感じるようになる。
一般家庭でゆっくりをそこまで追い詰めるには手間が要るため、ここで予めその状態まで高めておくのだ。
便器となったゆっくりは自らのメンテナンスを行い、周りの汚れも綺麗に舐め取る。
便器自ら便所の管理を行ってくれる為、掃除要らずだと主婦からの評判も高い。
更に訓練を積んだ便所ゆっくりは、糞尿を食べただけでその人間が食べた料理、果ては健康状態までをも言い当てることが出来る。
ある家の主人は便所ゆっくりの指摘によって大腸ガンを早期発見し、以来その家では便所ゆっくりを家宝にしている。
排泄というのは人間にとって絶対必要な行為。その役に立てることは、便所ゆっくりにとって最高の栄誉である。
養成所のゆっくりの餌となるのは、まだゆっくり便所を持っていない人の家の便所から汲み取った汚物や、
豚や牛などの家畜の糞などである。肥料としての利用価値もあるものだけにコストは高いが、
便所ゆっくりを持つメリットもまた高い。相応のリターンが期待できるものだった。

「ごんなどごろいだぐないよ!!もうおうちかえる!!」

便所ゆっくりの価値や誇りは、平凡な野良ゆっくりであるれいむには理解出来なかったらしい。
浅い穴から飛び出して逃げようとするれいむ。腹ペコのれいむでも簡単に飛び越えられる深さだ。
しかし。

「ゆ゛ぎゅっ!!」

飛び上がりかけたれいむは、激痛により制御を失って穴の底に墜落する。その痛みはさっきの凸凹床よりも大きい。

「な゛んででられないのおぉぉぉおおおぉぉぉぉぉ!!」
「そりゃお前、ビリビリってのがあるべ」

れいむのすぐ頭上にはセンサーのようなものが張り巡らされており、れいむが穴に入った時点で男が作動させた。
穴を出ようと飛び跳ねたものはこのセンサーに引っかかり、穴の両端から高圧電流の放電を受ける。
跳ねる度に電流を流されるので、穴の中にいるゆっくりは跳ねることが出来ず、やがて跳ねることを忘れて這い回るだけになる。
こうすることで、便器の穴から飛び出して遊び回り、便所中を汚してしまうことを防いでいるのだ。
ちなみにこの電流システムを実現させているのはゆっくり発電機という高度な文明機器によるものなのだが、ここでは割愛する。
何度れいむが脱出しようと跳ねても、高圧電流によって撃ち落とされてしまう。髪飾りが段々と焦げていく。

「やべでね!!びりびりをとめてね!!ここかられいむをゆっぐりだじでねえええぇぇぇぇぇ!!
 ごごはぐざいよ!!ごんなのごはんじゃないよおおぉぉぉ!!おいじいとがいっでるゆっぐりはおがじいよおおぉぉぉぉ!!!」
「ゆっ、なんなのこのれいむ!」

自分達の生活を馬鹿にされたと思った他の穴の便所ゆっくり候補生達は、むっと顔を顰める。

「おじさん!こんなうるさいれいむがいたらゆっくりできないよ!!」
「おいしいごはんもたべたくないっていってるし、どっかほかのところにつれていってあげれば!!」
「さっさとどっかいってね!くそれいむ!!」

またも浴びせられる罵詈雑言。
なんで?れいむふつうのゆっくりだよね?おかしいのはみんなだよ?
れいむのむれにいったらばかにされるのはみんなだよ!!いいきみだね!!
でも、もしおかしいゆっくりのほうがれいむのむれよりもおおかったら?
おかしいれいむがふつうで、れいむのむれがみんなおかしいってことになるの?
そうこう考えている内にセンサーのスイッチは切られ、しょうがねえなと言いながら男がれいむを拾い上げる。

「もうこないでね!!」
「ゆっくりのかざかみにもおけないよ!!」
「おまえにたべられたごはんがかわいそうだよ!!」

罵声を受けながら、備え付けの水道で身体を洗ってもらうれいむ。
身体はすっきりしたものの、心にはドロドロした嫌なものがたくさんついたままでいた。
男に抱きかかえられ、れいむは便所ゆっくり養成所を後にする。

「うーん、そいじゃどこのゆっくりだべな? 虐待お兄さん用ゆっくり候補生か?」
「ゆ!?こんどはなんなのおおおぉぉぉぉ!!」

施設の広い廊下を歩きながら、男は口に出して物を考えている。
ちなみに虐待用ゆっくりとは、言わずもがな虐待お兄さんやお姉さんを満足させるためのゆっくりだ。
かつて村でゆっくりを虐待していたのは、ゆっくりに恨みを持つ者、付け上がるゆっくりに腹を立てる者が大半だった。
今は完全ゆっくり管理社会。征服感から恨みは消え去ったし、ゆっくりが付け上がることもなくなった。
しかし虐待家は滅びてはいなかった。「ゆっくりを見ただけで虐めたくなる」という人物はどうしても一定数いたのだ。
かつての村はそのような人々を放っておいたが、今やゆっくりは村人達の生活に無くてはならない存在。
決してどうでもいい饅頭ではない。見境無しに虐待・虐殺されては、村の社会生活に大きな支障を来してしまう。
そこでガス抜き用のゆっくりを専用に用意している。人間のために働くゆっくりを見下しながら、
甘やかされて育ったゆっくりだ。施設にいる他のゆっくりと比べると最も自然の形に近いと言える。
当然コストもそれなりにかかる為、提供価格はあまり安いとは言えない。それでも一定の売り上げはあった。
虐待用ゆっくりは声帯に特殊な膜が張ってあり、大きな叫び声を上げると膜が破れるようになっている。
その『処女』をいかに美しい形で喪失させるかというのが、近年の村の虐待家の間でのブームだ。

「てなわけで、今度はゆっくり出来るげな。さっきから叫び通しだげども、喉に加工もせにゃ」
「い゛やああああぁぁぁぁぁぁ!!でいぶはおやまのゆっぐりなのおおぉぉぉぉぉ!!」
「え、野良!?」

この一帯のゆっくりは全て数年前の戦の際に捕獲していたため、
野良ゆっくりなど久しく見ていなかった男は驚き、暴れるれいむを手から取り落としてしまった。
男の手から逃れたれいむは、ゆっくりとは思えない速度で廊下を駆け、外に飛び出す。
すれ違う村人が目を丸くするのも無視して、自分の山へと逃げ帰っていった。


道中のことは、夢中だったのでよく覚えていない。
ほうほうの体でれいむが群れに逃げ帰る頃には、既に空が白んでいた。
夜の山道をれいむが無事に帰って来れたのは奇跡に近い。
村の周囲にはゆっくりがいなかったため、ゆっくりを狙う動物や捕食種がいなかったのが幸いした。
それでも暗い夜道を正確に歩いて帰って来ることは、通常の精神状態では不可能なことだった。

「れいむぅ!!どこにいってたの!?」
「ばりざああああぁぁぁ!!」

夜通しれいむを心配してくれていた、親友のまりさの胸に飛び込んでいく。
変な匂いがついていないか心配だったが、それよりも友達の温もりがありがたかった。
れいむは全てを話した。木のようなゆっくりのこと。自分の赤ちゃんを料理するゆっくりのこと。
臭いうんうんを喜んで食べるゆっくりのこと。ただいじめられるために育てられるゆっくりのこと。
そのどれもがまりさには信じがたい話であり、聞くほどに混乱を招いた。

「と、とにかくどすにそうだんしようね!どすならちゃんときいてくれるよ!」
「う゛ん!う゛ん!!」

まりさとれいむは、群れのリーダーであるドスまりさにありのままを話した。
話を進めるにつれ、次第にドスの顔は真っ赤になっていった。怒り心頭のドスの声が大気を震わせた。

『村ぐるみでゆっくりを虐めてるなんて、許せないよ!』
「そうだよ!あのこたちはおかしくなっちゃったんだよ!!」
『みんなでそのゆっくり達を助けに行くよ!!一緒に行きたい子はドスについてきてね!!』

群れの成体ゆっくりほぼ全員がドスについてきた。その中には施設の内情を見てきたれいむの姿もあった。
あんな気持ち悪い世界は、早くこの世から無くしてしまいたい、そんな思いからだった。
憤怒に燃えるドスの跳躍が大地を揺らし、鳥達は木々から飛び立ち、後ろを歩くゆっくり達は跳ね上がった。
「どすはどすどすはねるからどすなんだね!」と誰かが下らないことを言って諌められた。
足の遅いゆっくり達を連れていたとは言え、朝早くから群れを出立したドス一行は、夕方前には件の村に到着した。
久々に見かけるドスまりさの姿に、村人達はあの悪夢の再来かと怯える。

『ドスまりさだよ!! この村の村長さんを出してね!!』
「わ、わかった、だから大人しくしといてくれ」

慌てて村長を呼びに行く若者。
やがてゆっくりと村の奥からやって来た小柄な老人。鋭い顔つきが村の長たる風格を表していた。

『ゆっ! 遅いよ! あんまり待たせないでね! まりさは怒ってるんだよ!!』
「ほう……余所者のゆっくり風情が、出会い頭に不躾な」
『とぼけないでね!! この村でゆっくり達が酷い目に遭わされてるのは知ってるんだよ!!
 まりさの群れのれいむが見てきたんだよ!!』
「さて、何のことだかわからんな」
「じじい!!どすのまえでとぼけてもむだだよ!!れいむはちゃんとみたよ!おじさんにいえばわかるよ!!」

ドスまりさの横に進み出る、先ほどのれいむ。
村長はそちらに一瞥くれただけで、再びドスに向き直った。

「ふむ……まあそうだとしようか。それで?」
『それで?じゃないよ!! 今すぐ酷いことをやめてゆっくり達を解放してね!! さもないと……』
「酷いこと、となあ……」

村長は口の端を歪め、吐き捨てるように言う。

「何が酷いことなんだ?」
『ゆっ? お家の材料にしたり、お母さんに赤ちゃんを料理させたり、うんうんを食べさせたりすることだよ!!』
「それだけじゃあないぞ。寝ずに車を回させたり、川釣りの撒き餌として使ったり、慰みの道具として用いったりもする」
『ゆゆゆゆゆゆゆゆ!? そんなのますます許せないよ!!』
「だがそれは奴らの仕事だ。奴らはその為に生まれたし、その多くは誇りを持って仕事に取り組んでいる。
 我々は奴らにの生に価値と意義を与えてやり、奴らはそれに応えて役目を果たしているだけだ。
 それに比べてお前らは何だ? ドスを頼って集まった烏合の衆が、威を借ってすることと言えば、ただただ怠惰。
 無考えに全てを荒らしつくした挙句に人間にたかる。こんな生に価値があるのか? ゴミ同然だ」
『ゆっ……ゆっくり下らない話はやめてね! まりさ達の価値を決められる筋合いは無いよ!』
「そうだな、だが痛いところを突かれたんじゃないのか。お前の群れにも思い当たる所はあるはずだぞ」

確かにドスまりさにも思うところはあった。
ろくに働きもせず自分に食事をたかるゆっくり達。親子ぐるみで自分に甘えるゆっくり達。
他の動物の巣に忍び込んで追いかけられても、ドスに助けてもらえば良い、そんな甘い覚悟で山を荒らすゆっくり達。
そのようなゆっくりを少なからず煩わしく思っていたドスには、あまり強く村長を否定出来なかった。

「まあ、いい。そのような形でしかゆっくり出来ないというのなら、それでも良いだろう。
 しかしな……この村のゆっくり達もそれと同じように、『ゆっくり出来ている』のだよ」
『ゆっ!? そんなわけがないよ!! ねぇれいむ!?』
「ゆ・・・」

ドスまりさの力強い視線に、れいむは応えることが出来ない。
確かに自分が見てきたゆっくり達は、この上なくゆっくりしていたからだ。
もしかすると、群れの豊かなゆっくり達よりもゆっくりしていたのではないだろうか?
ドスまりさでも、あれほどゆっくりしていたかどうかは怪しい。

『どうしたのれいむ!? どうして何も言わないの!?』
「お前達に不利な証言は、黙秘する権利があるからだろうな」
『ゆうううううううううう!? で、でも! そんなのみんなを洗脳してるだけだよ!!
 そんなのは本当のゆっくりじゃないんだよ!!』
「本当のゆっくりとは何だ? 奴らは生まれつき、仕事をするのが『ゆっくり』だと認識している。
 大した歴史も持たない饅頭風情が、地域毎の風習の変化にまで口出しをするのか?
 尤も、最初の代のゆっくり達には洗脳に近いことをしたが……それだってドスよ、
 お前が使うゆっくり光線とやらと同じことではないか。お前の近くにいると皆はゆっくり出来るんだろう?」
『ゆ゛っ!!』

ドスまりさの身体からは、周囲の者をゆっくりさせる粒子が放出されている。
野生のゆっくり達は、その粒子を浴びてゆっくりすることを目的にドスの周りに集まってくるのだ。
だが、それは人間で言えば麻薬によって幸福を得るようなもの。自ら得た本来のゆっくりでは無い。
それに比べれば、役割を果たすことでゆっくりを勝ち得ている村のゆっくりの方が、ゆっくりしていると言えるのかも……

『……う、うるさいよ!! 常識的に考えてそんなのは認められないんだよ!!』
「常識外れの饅頭がよく言う。だが、いずれ常識など変わるぞ。この村がその先駆けだ」
『うるざいっでいっでるでじょ!! ゆっくりをいじめるじじいはゆっくりじね!!』
「村人とゆっくりは完全なる共生関係だ。ゆっくりにとってこれ以上何を望む?」

ガンを飛ばし合う村長とドスまりさ。ドスの巨大な双眸の前にも、村長は一切怯まない。
饅頭ごときに動かす感情は持ち合わせていないとでも言うかのようだ。その瞳はドスが見てきたどんな獣より鋭い。
もうこのじじいと話していても仕方がない。必殺のドスパークで焼き払おう。
でもそういえば、このじじいには先ほどから発しているゆっくり光線が効いていない。
得体の知れない、ドスを前にしてまるで怯まない村長に、ドスパークが効かないイメージがドスの脳裏をよぎる。
ゆっくり光線が効かないのは、村長が神経痛を誘発する薬を飲み、常に痛みにより精神を揺さぶっているからである。
これは数年前にドスの群れと戦った時に村人達が得た知恵のひとつだ。
そんなことを知る由もないドスまりさは、生まれて初めて自分より小さい生き物に怯んだ。
それはドスの冷静さを失わせ、切り札を早急に切らせるに至った。

『うううううぅぅぅぅぅ!! じねええええぇぇぇぇ!!』
「残念だ」

大口を開けてスパークのチャージを開始するドスまりさに、村長は背を向けて去り始める。
後ろからなら確実に仕留められる!! そのまま村の人間も全員焼き払ってやる!!
そう思ったところで、ドスパークのチャージは強制的に中断させられた。
キノコを溜めておく下顎が吹き飛んだのだ。

『ゆっ?』

体重の支えを失い、前のめりに倒れるドスが見たのは、高台からこちらを見下ろすもう一匹のドスまりさ。
その隣に立つ人間が、下にいる村長に向けて何か叫んでいる。

「命中精度は上々です! 充分防衛力として機能しますよ!」
「そんなことは今見て解った。残りも全部捕まえておけ」
「これ以上村にゆっくりを増やすんですかい?」
「そうだ。ゆっくり発電機の増設も急がねばならんし、ゆっくり大農園計画にも手を割きたいのでな」
「はぁ~、ゆっくり様様ですな。そんじゃ始めますか」

ドスが敗れて呆然としている他の小さいゆっくり達を、ひょいひょいと拾っては麻袋に詰め込んでいく村人達。
逃げ出した少数のゆっくりも、投擲型のゆっくり捕獲道具で漏らさず回収していく。
ゆっくりとの全面戦争を経験した村人達は、ことゆっくり相手に関しては戦闘のプロと言えた。
ドスまりさの下顎を吹き飛ばしたのは、村が有する唯一の兵器・ドスパーク砲台。
その材料は、先の戦争でゆっくり達を率いていたドスまりさだ。
改造によって自我を奪い、キノコを込めて三つ編みを引っ張るだけでドスパークを発射する固定砲台と化している。
またドスまりさが攻め込んできた時に備え、村長の指示で用意されたものだ。
村の高台にそびえる姿は、ゆっくり産業によって成り立つ村の象徴ともなっている。

『じね……ゆっぐりじねぇ……』

小さくなっていく村長の背中に向けて、ドスまりさは呪詛の言葉を吐き続ける。
半身の吹き飛んだ残骸同然のドスを村人が囲み、鎌や鍬などで次々に解体していく。
群れのゆっくり達の「ゆっくりでぎないいいぃぃぃぃ」という叫びが、意識を失っていくドスの餡子に沁みた。

「いやあああああああ!!おじざんだずげでねええぇぇぇぇ!!
 あかちゃんおりょうりじだぐない!!くざいのたべだぐないよおおおぉぉぉぉぉぉ!!」
「あんれ、お前もしかしてさっきのゆっぐりれいむか? お前は元気がええがら、粉引きか発電が適任だろうなあ」
「ゆ゛うううぅぅぅぅぅ!!やだやだやだやだ!!どすのところでゆっぐりずるううぅぅぅぅぅ!!」
「ドスはもういねえべよ。早くお前も、自分だけのゆっくりを見つけられると良いな」
「い゛ぎゃああああああぁぁぁぁああああぁぁぁぁ!!」

れいむはもう二度とゆっくりできなくなると悟った。
しかし大丈夫だ。そう遠からず、またゆっくり出来るから。

おしまい

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最終更新:2008年10月05日 17:45
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