ファイナルファンタジーXIII

【ふぁいなるふぁんたじーさーてぃーん】

ジャンル RPG

対応機種 プレイステーション3
Xbox360
Windows XP~8 (Steam)
メディア 【PS3】BD-ROM 1枚
【360】DVD-ROM 3枚組
【Win】ダウンロード専売ソフト
発売・開発元 スクウェア・エニックス
発売日 【PS3】2009年12月17日
【360】2010年12月16日
【Win】2014年10月10日 *1
定価 【PS3】9,240円
【360】4,980円
【Win】1,800円
廉価版 【PS3】アルティメットヒッツ
【360】プラチナコレクション:2011年7月21日/3,990円
判定 なし
ポイント 高難易度、全体的に自由度が低い
戦闘システム、BGM、グラフィックは高評価
ファイナルファンタジーシリーズ関連作品リンク


概要

  • 2009年末、PS3で発売された日本を代表するRPG『ファイナルファンタジー』シリーズのナンバリング13作目。略称『FFXIII』『FF13』。

ゲームシステム

ゲーム進行

  • 全13章からなる章立てのストーリー。
  • マップは基本的には一方通行の一本道となっている。小さな寄り道や分かれ道はあるが、全体的には一本道である。
    • ストーリー展開上、街などの拠点を利用するといったことはできない。戦闘後にHPが全回復するため宿屋は不要、買い物はマップ上のセーブポイントで行える。モブキャラとの会話はストーリー上の理由もあって一切不可。一部の場面では、モブキャラに近付けば話し声を聞くことはできる。
    • 単なる手抜きではなく、攻略本でのインタビューにて「物語をノンストップで進めるため11章までは後戻りできなくした」という発言からするとこれは意図的なデザインらしい。
  • 完全な一本道にならないように、第11章(後半)には60にも及ぶ数の冥碑ミッションや世界観を伺わせる内容のサブイベントが用意されている。
  • ゲーム進行に応じて、メニュー項目の「オートクリップ」という辞典のようなものに新たな情報が追加されたり、内容が更新されていく。
    • これまでの物語のあらすじや、世界観設定の説明、ゲームシステムの説明などを参照できる。
  • 主人公であるライトニング以外にもいくつかのキャラの視点で物語が描かれる。プレイヤーキャラはそれぞれが別行動を取っていることが多く、操作キャラおよびメンバー構成はストーリー進行に応じて次々に変わっていく。

戦闘システム

システム自体はシリーズ恒例のATB(アクティブタイムバトル)の発展型と言えるが、その全容は従来の作品とは全く異質のものとなっている。

  • バトルメンバーは最大3人だがコマンドを入力するのは「リーダー」に設定したキャラ一人のみで、他のキャラはAIで自動的に行動する。
    • リーダーのコマンド入力方式も、状況に合わせたコマンドが自動的に選ばれる「自動入力」が可能であり、「手動入力」といつでも任意で使い分けられる。
    • 各AIは自分のロール(役割)と戦闘状況に合わせて、単体攻撃/魔法・範囲攻撃/魔法・単体回復・全体回復・補助魔法などを使い分けてくれるようになっている。
      • また、後述するライブラで敵のステータスを予め調べておけば、味方は敵の弱点を突いた攻撃を自動で行ってくれる。
    • 戦闘中にリーダーを変えることはできず、リーダーが戦闘不能になるとその時点で戦闘は負けとなる。後述するように戦闘に負けても即座にやり直しが可能。
  • ATBゲージが複数のコマンドを入力するスロットで区切られており、コマンドはゲージが満タンになってから入力するのではなく、あらかじめコマンドを「ストック」しておくことが可能。ATBゲージが溜まり次第キャラは入力されたコマンドを行っていく。
    • 例えば「たたかう」を3個入力した後にATBゲージが3本分溜まると3回「たたかう」を実行する。またコマンドによって消費するスロット数も異なる(「たたかう」ならスロットを1個消費するが、「ファイガ」などの強力な魔法は3個消費する)。
  • 「MP」は廃止されているが、代わりに戦闘後に手に入る「TP」(タクティカルポイント)を消費して発動する強力な「TPアビリティ」が用意されている。強力な効果を発揮する魔法の他、敵のステータス・弱点を見破る「ライブラ」は今回はTPアビリティとして登場。後述するように弱点を突いてブレイクするのが重要な本作においてはかなり有効なアビリティと言える。
    • FFシリーズの恒例と言える「召喚」もTPアビリティの一つ。『FF10』や『FF12』と同じく召喚者と召喚獣のみでの戦闘となるモードだが、今回は「ドライビングモード」なる斜め上な新要素も登場。
  • ロールとオプティマ
    • 本作の戦闘ではパーティキャラにはロール(役割)が常に割り当てられている。
      • ロールによって使用可能なコマンドが大きく異なる。またロール自体に少々の能力補正効果もあり、ロールによっては敵に与えるダメージが少し増えたり、敵から受けるダメージが少し軽減されたりする。
      • ロールは「アタッカー」「ブラスター」「ディフェンダー」「ヒーラー」「エンハンサー」「ジャマー」の6種類。
        基本的には名前の通りの性質を持っているが、「アタッカー」は物理攻撃による直接のダメージを重視、ブラスターは魔法攻撃によりチェーンゲージを高めるのを重視したロールとなっている。
    • オプティマは各キャラのロールを決めた、いわば「作戦」のようなものであり、戦闘中は臨機応変にこのオプティマを切り替えて対処していく、コマンド入力と並ぶプレイヤーが戦闘に介入するためのシステムとなっている。
    • 本作の戦闘は的確なオプティマにタイミング良く切り替えることが全てと言っても過言ではない。
      • コマンド入力はほぼ自動入力だけでいいので操作は単純なものであり、プレイヤーのやることは基本的にオプティマを切り替えるだけと言ってもいい。その分、今はどれだけ攻めに集中するか、どれだけ守りに徹するかといった状況の的確な見極めが要求される戦闘システムとなっている。
  • チェーンとブレイク
    • 敵はチェーンゲージというものを持っており、敵に連続して攻撃を当てていく(チェーン)とゲージが上昇し与ダメージ率が増加、満タンまでゲージが満タンまで溜まれば敵を『ブレイク』状態にできる。
    • ブレイク中は敵に与えるダメージに大きな倍率が掛かり、さらに相手を空中に打ち上げて無力化することもできる *2 ようになり、強大な敵を特大ダメージで叩き伏せる爽快感を味わう事ができる。
    • 単純に「アタッカー」や「ブラスター」のメンバーで攻め続けていれば必ずブレイクでき、攻撃役が多いほど早くブレイクできるというだけのルールだが、当然敵の攻撃による妨害があるので、メンバー全員が全力で攻め続けられるわけではない。敵の特性や状況に合わせて補助・回復・防御に人員を割きつつ、可能な限り多くのメンバーで攻めることが要求される。
    • 終盤は敵のHPもブレイク前提となるため、ブレイクしないとまともなダメージが与えられなくなる。ただしその頃には各キャラが強力な固有技を覚えるため、ブレイクした際の爽快感に拍車が掛かる。
    • 一方で終盤になればなるほど敵はブレイクしづらくなるのでどうやってブレイクさせるか考えながら叩いているうちに結局一度もブレイクすること無く倒してしまったなんてことも起こる。もちろん時間はかかるしバトルランクは最低になるが。
  • バトルランク(戦闘評価)
    • 戦闘勝利時に、★の数1~5個の範囲でバトルランクが表示される。主に短時間で戦闘に勝利するほど★の数が増えて高ランクとなる。ランクが高いほど、その戦闘でのレアアイテム入手確率が上がるなどの利点がある。
  • リスタート機能
    • 戦闘中に、いつでもエンカウント直前の状況からリスタートできる *3
    • 本作では戦闘から逃げることはできないが、このリスタートが実質的に「逃走」の上位互換的な機能となっている。
    • ボス戦ではさすがに戦闘前の状況には戻れないが、代わりに戦闘開始直前にメニュー画面が呼び出されるようになっている。これにより装備の見直しができ、詰む事はまずない。
    • 死んで覚えるリスタート前提のバランスなので、序盤から総じて難易度は高い。
  • 一戦一戦を全力で戦うスタイルのゲームになった。
    • 上記の通りMPは廃止され、戦闘終了後にはHPが全回復し、戦闘不能や毒などの状態異常も全て治るため、雑魚戦でも遠慮なく全力で戦える。
    • 従来のような、ダンジョンの道中攻略においてHPやMPなどの残量を気にしながら進めるオーソドックスなスタイルではなくなっている。

成長システム

  • クリスタリウム
    • X』のスフィア盤に似た成長システム。
    • 本作では経験値及びレベルによる成長要素は廃されている。代わりに、バトルで獲得できるCPを消費することで、HPや攻撃力の上昇、アビリティの習得といった強化を行う。
      • CPは戦闘に参加していない、もしくはパーティにいないキャラでも入手でき、戦闘不能状態のメンバーも問題なく獲得できる親切設計になっている。
      • 『X』のスフィア盤同様、キャラを成長させるタイミングや、どの能力をさせるかといったことがプレイヤーの任意に委ねられており、無成長進行などの縛りプレイ(制限プレイ)に配慮した作りになっている。
    • クリスタリウムには成長上限が設定されており、ストーリーを進めないと上限が開放されない。これに対してキャラを育てる楽しみがないとの批判もある。
      • これは言わば、開発側からの「想定したゲームバランスで遊んで欲しい」といった設計思想のあらわれである。
    • キャラの能力値は「HP、物理攻撃力、魔法攻撃力」の三つのみに単純化されている。
  • 改造
    • 「素材」系のアイテムを消費して、装備品を強化するシステム。
    • 本作では、装備品自体にレベルや経験値の概念がある。装備品に素材を注ぎ込むと経験値が溜まり、レベルアップすると性能が強化される。
    • クリスタリウムと違って、改造は最初から上限が高く設定されているため、改造の限界に達することはそうそうない。

評価点

  • BGMの評価が高く、サウンドトラックとしては大きな売り上げを見せた。
    • 作曲は『サガフロ2』『アンサガ』『DCFFVII』などに携わった浜渦正志氏が担当している。
    • 歴代シリーズのように植松氏担当でない点 *4 に多少の賛否はあるものの、「サンレス水郷」・「閃光」・「パルスdeチョコボ」などを筆頭に好評。
      • 特に「閃光」においては、通常戦闘であるにも関わらず、非常に素晴らしい曲で、いくたびもカンファレンス等のPVに使用された。氏が最初に手がけた曲であり、思い出深いものであると同時に本作を象徴する名曲と相成っている。余談だが、『アンサガ』の「バトルテーマ I」や、『サガフロ2』の後年バトルである「Feldschlacht IV」、『シグマ ハーモニクス』の「希望与えし「戌吠の神楽」」等、通常バトルのクオリティは以前から何度も素晴らしいと絶賛されていた。
      • また、以前の作品は植松氏は主題歌など一部の楽曲を提供することが主だったが、本作は完全に 浜渦氏単独作曲 となっている。
    • 本作のサウンドトラックは「通常版」に加え、本編未収録やTGSのPVに使われた、または原曲のプロトタイプなどが収録された「PLUS」、並びに定番の「ピアノコレクションズ」が存在する。
      • これらのサウンドは海外サイトで大きく評価され、「OSVOSTOTY Awards」において「サントラフォーザイヤー」 *5 、イギリスの「Golden Joystick Awards」では 国産ゲーで唯一サウンド部門を受賞 した。
      • 特に「PLUS」版の音源はアルバムでしか視聴できないため、コンポーザーのファンなら一押しの品である。
  • 戦闘はややハードルが高いが、ゲームバランスが絶妙で「爽快感が癖になる」「歯応えがある」「常に緊張感があっていい」など概ね好評。
    • 状況に合わせて限られたAPをどう使うか考えるのは実に面白い。
    • ボス戦以外の通常戦闘でも油断すれば軽く全滅できるが、決して理不尽ではなく、作戦さえ練れば必ず突破可能な絶妙なバランスに仕上がっている。
      • FFシリーズにおいて難易度の高い戦闘はPSに移って以降裏ボスの一部を除いて久しく無かったことであり、久々に全滅上等の歯応えある難易度が評価される要因の一つになっている。
      • 前半の山場ともいえる召喚獣戦のオーディンを初めとして、適当な戦い方では到底突破できない難関として立ちはだかるボスがいくつか存在する。ラスボス戦も同様である。
      • VI』以降強いラスボスと言えるものが全くと言ってよい程出されておらず、スクエニ作品全般においてストーリー本編のボスが弱いのが常態化していただけに、「FFに普通に全滅できるラスボスが帰ってきた!」と歓喜する声も目立つ。
    • 『X』と違って、全パーティメンバーを限界まで育てても各キャラの性能差や長所・短所が失われたりはしない。各キャラよりも召喚獣の方がステータスが高いというバランスも崩れることはなく、召喚獣が使い物にならないということもない。
    • 味方AIもそこそこ賢く、基本的にはストレス無く戦える。
  • ビジュアル面
    • PS3でのFFということで、グラフィックは美麗。
    • 道中では絶景を楽しめる箇所が随所に存在する。何気なく立ち止まって辺りを見渡すだけでも、絵になるような場面が非常に多い。
  • ロード時間が極めて短い
    • セーブデータをロードする際に長めのロードがあるが、その際にそれまでのあらすじが流れるのであまり気にならない。
    • さすがにマップ間のロードはあるが、フィールドから戦闘画面、またはムービーへのロードなどは一切ない(画面の暗転すらない)。
    • しかもHDDへのインストール不要である。
    • バトルロードも一瞬だけ画面が暗転するが、本当に一瞬なのでロードというよりは シームレスバトル に近い。
  • イベント時間の短縮化
    • FFXIIIは章仕立てということもあって、章終わりと次章始めにイベントが連続集中してイベント時間が長大になることを避けるため、ストーリーをオートクリップで補完する形を取っている。
    • オートクリップではあらすじも見れるので、時間を置いてゲームを再開してもストーリーを見失うことがない。
    • ネットを中心に声が上がっている「イベント中は活字だけを読みたい」派、「イベント中に動く映像は見たくない」派の人達は、イベントをスキップして映像を見ずに、オートクリップに書いてある「活字だけ」のストーリーを見ることできる。
  • 完全な一本道にならないように11章(後半)には60にも及ぶ数の冥碑ミッションや世界観を伺わせる内容のサブイベントが用意されており、ここは自由度が高く非常に好評。
    • ミッションの内容はストーリー進行上の強さでも問題なくクリアできる物から、全てのクリスタリウムを埋めてもなおきつい物まで様々。クリアするとご褒美がもらえる。
    • マップ自体も非常に美しく(上記のアルカキルティ大平原が舞台)、歩くだけでも楽しめる物となっている。フィールド上を巨大な敵がうろついていたり、モンスター同士が争っていたりという場面もある。
    • ミッションはクリア後でも受ける事が出来るため、やりこみ派にも安心の仕様。
    • なお、ミッションを全て埋めると最強の隠しボスが現れるので埋める意味が無いわけではない。
    • サブイベントは主にキャラクターの間の絆が強調された内容だったり、何百年も前の遺跡のことだったり、ストーリー上で重要な「神」についてのものだったりなど様々。
      • ちなみに発売前はこの11章に重点を置かれて宣伝されていた。そのためなぜこういうマップがあるのに他の章では用意できなかったのかと言われる事に。

問題点・賛否両論点

  • 一本道に例えられる、前半~中盤(11章まで)にかけての自由度の低いゲームデザイン。
    • マップは文字通りの一方通行の一本道が多い。
    • 街などを利用できず、モブキャラとの会話は基本的に不可。近づくと勝手に喋りだす。RPGとしてはやれることが少ない。
      • 「面倒な情報収集をしなくていい」「ショップの利用が便利」「道に迷わずに済むから快適に進める」という声もあるため、賛否両論を呼んでいる。
    • 本編中にはプレイヤーを意図的にミスリードに誘う描写が登場する。事の真相はその後の章で明かされるのだが、さりげない描写なので聞き流した場合その後の展開でキャラクターが意味不明な事を言っているようにしか見えなくなる。
    • ちなみに本編中でも明かされていない裏設定は結構多い。それらは全てアルティマニアΩなどで種明かしされる形となっているが、中にはストーリーの核心に迫る設定まで書かれている。
      • なおアルティマニアΩには本編で最も賛否を呼んだエンディングのある描写に関しても詳しく解説されている。興味のある人は読んでおいて損はない内容。
    • つまるところ神々が引き起こす理不尽な定めに対して、理屈では説明しきれない奇跡を引き起こして抗うのが本作の流れ。難しく考えなければ勢いだけで非常にスケールの大きな事を成し遂げていくので、爽快ではある。
    • しかし、ストーリーの理屈や整合性を考えると途端に面倒くさい話になる。戦闘の難易度が高めなので中ボスで何度も詰んだりすると、どうしてもこの爽快さよりも神々の理不尽な定めやシナリオの釈然としないところに目が行ってしまう。
+  結末について
  • 第1章~第2章は戦闘やキャラカスタマイズの面でもやれることが少なく街の探索も無いため、ゲームが単調・退屈に感じやすい。
    • 戦闘は適当に○ボタンを押して、攻撃を繰り返すだけの作業。それ以外にやれることもほぼ無い。ボス戦では回復アイテムを使う必要に迫られることもあるが、その程度しか頭を使う要素は無い。
      • クリスタリウムや改造を利用できず、敵を倒しても得られるものはほとんど無い。
      • にも関わらず、雑魚敵が結構な頻度で配置されているので煩わしい。
    • 「セーブポイント→少し移動→長めのイベント(ムービー)→セーブポイント→…」という展開が連続する。
      • 合間に戦闘や探索要素があるわけでもないのにセーブポイントがこまめに配置されている箇所もあり、人によっては「戦闘があるかもしれないから念のためセーブしておくか」と思って無駄に何度もセーブさせられるハメになることも。
    • このため、単調なゲームだと評価されがちである。とはいえ3章以降になってもクリスタリウムや改造のシステムが解放されるくらいであり、11章になるまではプレイ感覚が大きく変わることはないが。
  • これまでのシリーズでおなじみのミニゲームがなく、サブイベントも(11章になるまで)少ない。
    • 11章は前述の通り評価が高いが、「一度に一ミッションしか受けられない」「移動が面倒」という声も上がっている。
  • 戦闘の緊張感を損ねている部分もある。
    • MPの概念が無く補助魔法や回復魔法は使い放題なので、バフ・デバフ・回復を徹底していればいつまでも戦い続けていられる。操作も単純で運要素もあまり大きくないので、適正ステータスで防御重視で戦っていれば大抵の敵にはほぼ負けることが無い。
      • このような消極的な戦法ばかりにならず積極的に攻めていくスタイルを推奨するために、「ある程度防御を捨てて攻め込まないとブレイクできず敵を倒すのに時間が掛かり過ぎる」「素早く勝利することが求められるバトルランク」「死の宣告による制限時間」「リーダーが戦闘不能になっただけでゲームオーバー」といった要素によってバランスが取られている。ただし死の宣告を使ってくる敵は一部だけであり、よほど敵の攻撃力が高くこちらのステータスが低くない限り、防御重視で戦っていれば戦闘不能の可能性は低い。
      • もっともその死の宣告を使ってくる一部の敵が壁ボスとして立ちはだかり、また無理に攻め込もうとして防御が疎かになりすぎると簡単にゲームオーバーになることもあるため、本作の戦闘は難易度が高いという印象を残している。
    • 戦闘終了後にはHPなどが全回復し、また一度倒したことのある敵グループには毎回同じ戦法が通用し、ほぼ確実に勝てるため、同じ雑魚敵との戦闘の繰り返しはだんだん作業的に思えてくる部分もある。
      • これもまた、バトルランクで高評価を得ようと思うとなかなかやり応えがあり、雑魚戦は「全滅か勝利かの緊張感」よりも「バトルランクで高評価を得られるか否かの腕試し」を楽しむ戦闘という趣になっている。
  • その他
    • コマンドの自動入力や味方のAIにあまり賢くない部分がある。
      • 回復魔法は、複数の味方のHPがよほど大きく減っていない限り、全体回復よりも単体回復を優先する傾向にある。そのため味方全体のHPが少しずつ削れている時などは、ケアルラ一回使うだけで全体回復が完了するのに、ケアルを一人一回ずつ掛けるといった無駄に時間の掛かる回復方法を取ったりする。
      • バフ効果の補助魔法は「一人に複数種をまとめて掛ける」のではなく、「一人に一種の魔法を掛けることを味方全体に繰り返す」という掛け方を行う。本作は一度に複数のコマンドをまとめて実行した方が、時間あたりのコマンド回転率は遥かに良いので、上記の自動入力やAIは長期的にみれば非効率的なやり方をしている。
      • インターナショナル版やアップデート版ではAIがやや改善されたが、上記に挙げた難点は残っている。
    • 戦闘中のコマンド選択のレスポンスが悪く、手動での素早いコマンド入力が困難。
      • リアルタイム性が強く、1秒でも早くコマンドを実行したいゲームにも関わらず、コマンド選択時に毎回微妙な待ち時間があるので、素早くコマンドを入力するには限界がある。かといって素早くコマンドを実行できる自動入力では、すぐに使って欲しいコマンドを使ってくれなかったりする。
      • アビリティの種類が多いので、リスト上からの選択も面倒。リストの並びは横2列、縦3行までしか一度に表示されないのも不便。
    • 戦闘中のオプティマチェンジは、各戦闘の初回のみ長々とした演出が入るので、素早くコマンド入力に移りたいのに演出で待たされてしまう。この演出中も時間は停止しておらず敵は行動してくる。
    • オプティマがメンバーを換えるごとに初期化されるため、再設定が面倒。そのためパーティーメンバーを変えようという気になりにくく、固定化しやすい。
    • ほとんどの召喚獣は空気のような扱いになりやすい。
      • 召喚獣は各キャラごとに1種ずつ固有のものであり、また戦闘中はリーダーの召喚獣しか召喚できない。その上前述の通りパーティメンバーが固定されやすいので、大半の召喚獣は入手したきり一度も使われない、ということもままある。
      • 中盤辺りまではパーティメンバーは固定されておりリーダーを変えることもできないので、リーダーでないキャラだけが召喚獣を持っているのにその召喚獣を使えないという、もどかしい場面も。
    • カメラアングルの操作に若干の癖があり、慣れるまで3D酔いしやすい。
    • 全体マップの表示方式がヘディングアップ *6 固定でノースアップ *7 がない。そもそも東西南北の概念はアルカキルティ大平原くらいでしかなく、表示はされない。
    • クリスタリウムは章ごとに成長上限が設定されているため、従来のRPGのような「レベルを上げてキャラを強化してボスを倒す」というやり方が通用しない。
  • DLCの予定があり、公式ページにもソフトを持っていれば良いことがあるという告知もあった。

PS3独占からXbox360とのマルチに関して

本作は当初、PS3独占で開発されていたが、後に360とのマルチプラットフォームに変更されたという経緯がある。
これはマイクロソフトの「360でも出してくれ」という要求を、Xbox 360が欧米や欧州マーケットの家庭に広く普及していることからスクエニの和田社長が了承したためである。

  • Xbox360版とPS3版との比較点
    • 38GBの容量であるPS3版から360版では20GB減らされて18GBとなっており、解像度がPS3版(1280x720)、Xbox360版が(1024x576)
      • マルチタイトルでは基本スペックの低いPS3版が劣化する傾向があるが、本作は容量の少ないXbox360版が劣化する形となった。
    • Xbox360はDVD-ROM3枚組となっている。
  • ただし、後に発売されたWin版も29GBであるが、そのほとんどはプリレンダムービーであり、ムービーだけで全容量の2/3(19.8GB)を占領している。結局はムービーが容量を食っているだけであり、リアルタイムムービー化すれば容量は足りたと思われる。実際、リアルタイムムービーがメインとなった『13-2』のWin版は15GB程度まで容量が減っている。
  • このような経緯であるため削減された要素を全て収録したFFXIIIの完全版を求める声も多い。
    • 現在なら最大66GBまで容量があるので、一応実現可能なところもこの声を後押ししている感がある。
  • マルチ化が決定した当初は北瀬氏などがインタビューで「Xbox360版のFFXIIIが発売されるのは海外のみで、日本での発売は絶対に無い」と明言している(参照1参照2)。ただし、「360用のインターナショナル版」については微妙に表現が違い、「(まだ国内版が出来てない状態なので)計画がない」とは言っているが「出さない」と明言はしていない。(参照3)。
    • その後、2010年9月になって、日本の360で『ファイナルファンタジーXIII アルティメットヒッツ インターナショナル』の発売が決定した。
      • 北瀬氏は「日本でも発売の要望が多く、新型の登場などで2008年7月頃から状況が変わり日本でも360しか持ってない人がいると思うから出した。」と語っている。
      • 発売はPS3版から綺麗にほぼ1年後であり、SCE側との何らかの契約で1年縛りがあったのではないかという噂もある。

インターナショナル版の特徴

  • 正式タイトルは『ファイナルファンタジーXIII アルティメットヒッツインターナショナル』
  • 戦闘面が調整され、味方のAIがより向上、追加要素であるイージーモードや英語音声(日本語音声はない)の追加が行われた。
    • イージーモードは敵の強さ自体はノーマルモードと変わらないが、ブレイクゲージが段違いに上がりやすくなっており、ノーマルモードよりも格段に攻略が楽になっている。またイージーモードとノーマルモードはメニュー画面でいつでも任意で変更可能。ただしレアドロップ確率が0%になる。
      • のちにアルティメットヒッツの発売に伴い、PS3版向けにもイージーモードの追加パッチが配信された。
    • 英語音声については、過去のFFシリーズのインターナショナル版でも同様に英語音声のみの収録であった。
      • だが今作の場合、FFXIIのヴァンの配役の反省からか、非常に豪華な声優陣を揃えているため美麗なムービーで合わさる声優の演技も見所と言える部分である。それが英語音声だけの収録となる今作はそのFFXIIの時とは逆に非難するものも増えた。
      • ただし、英語版の声優の演技自体には非難はほぼなく、逆に英語であるため会話に紛れる専門用語の違和感を感じさせないとの意見もある。
  • 過去作品のインターナショナル版にあったような追加ボスや追加イベントなどは一切無い。パッチも考慮すると、微妙なバランス調整と英語音声、画質の劣化くらいしか違いがない。
  • ゲーム本体の仕様変更は上記のみで殆どPS3版と差異はないが、初回版にエンディング後の後日談を描いた小説と設定資料が掲載されたブックレットが付属している。これに関してはゲームの内容が殆ど同じな上、本に収録するだけならゲームとセットで販売する必要が無いという批判も多々ある。
  • またPS3版が売れたのにも関わらず何故PS3版のインターナショナルはないのかという批判もある。
    • ただし、過去には『FFVIII』にもWin版が出たが海外版をベースにしており事実上のインターナショナル版ともいえる内容だった。
    • スターオーシャン4』は逆に、360で通常版が出た後にPS3でインターナショナル版が発売されている。
      • ちなみにそちらは逆にPS3版の画質が劣化している。
  • 2011年7月、『アルティメット ヒッツ ファイナルファンタジーXIII』(PS3)、『アルティメット ヒッツ インターナショナル ファイナルファンタジーXIII プラチナコレクション』(Xbox360)(どちらも廉価版)が発売された。
    • Xbox版にはアルティメットヒッツ インターナショナルの初回特典であったブックレットが再び付属している。またこの特典はPS3の方にはやはりついていない

総評

本作を短く言い表せば、『ストーリーを進めながら(コマンド式の)戦闘を楽しむゲーム』である。
これ自体はRPGというジャンルが持つ一つの側面であるが、本作は一般的なRPGの枠に囚われない、その方向性に特化した作りになっている。しかしながら、後述するようにこれが広く理解されるに至るまでには多くの時間がかかってしまった。
ドラゴンクエストシリーズや過去のFFシリーズのような、いわゆる「冒険を楽しむRPG」を遊びたいという人に本作を薦めるのは少し考える必要があるだろう。

戦闘システムは『アクティブタイムバトル(ATB)の正当進化』と言えるほど評価が高く、BGM・グラフィックも素晴らしい出来である。
「ファイナルファンタジー」シリーズが日本を代表するRPGであることから、「世界を旅する」過去のゲームデザインから離れた本作には極めて強い賛否両論が巻き起こった。
本作を「非常に面白い」と言う者もいれば「クソゲー」と言う者もおり、レビューサイトの評価は未だに安定しない。 各ハードファン&アンチ、FFファン&アンチ、『ファイナルファンタジー』というブランドそのものなど、様々な要因で大荒れしたのである。
本作を良くも悪くも象徴するのが「一本道」であり、これを受け入れるかどうかが賛否双方の評価を分ける決定的な論点となっている。
この辺りはプレイヤーがストーリー重視orシステム重視、街で全ての住人と話したいorヒントをくれる住人とだけ話したい…など、「RPGに何を求めているか」によって評価が変わってくるだろう。


余談

  • PS3初のFFとあってか大量に入荷した店が多く、購入したユーザーも多かった故か、かなり早い段階で中古で値崩れが起きていた。
    • ただし、中古が値崩れするのはFFシリーズでは毎回恒例のことであり、「FFXIIIだから」そうなったわけではない。この辺りをネタにして本作を主人公のライトニングとかけて『在庫ニング』と揶揄するものもいる。
    • また日本版においてもPS3版は約190万ほど売れたのに対し、360版は2011年2月現在で2万本程度しか売れていない。これはFFシリーズで外伝も含めて過去最低の売り上げを360版が記録した。
      • 特典のみ目当てで購入した人も考慮すると、北瀬氏が言うように「360しか持っておらず、かつ(わざわざ1年遅れで英語音声の)FFXIIIが欲しい人」が相当少なかったということになる。
      • これらのことから「当初の独占の約束を破ってまで、今更日本で出す意味があったのか」という意見も多い。
  • 上記の『在庫ニング』と合わせてスラング化された一文が広まっており、ネタ的に有名な作品にもなっている。
    • ストーリーの意味不明さや造語の多さを揶揄した『ファルシのルシがコクーンでパージ』、主人公ライトニングの設定を揶揄した『光速の異名を持ち重力を自在に操る高貴なる女性騎士』など。
      • なお、『光速の~』の部分に関してはとあるゲーム雑誌においてのライトニングの紹介文であり、公式の文章ではない。
        さらに言うと、これらの要素は実際のゲームでは全く見られない事もあり、ゲームをプレイしたユーザーの一部から反感も持たれた。
        結果、ライトニングがある意味で愛されるようになったと言えなくもないが。
  • ファミ通クロスレビューでは大多数の人が「どうせ満点(40点)だろう」と思われていたが、実際に付けられた点は39点だった。
    • この結果には当初「ファミ通のレビューもまだ捨てたもんじゃない」と評価する者もいた。
      • しかし、1点減点の理由は「FFなので厳しくした」という意味不明なもの。その直前『NewスーパーマリオブラザーズWii』で「マリオを動かすだけでも面白い」という理由で40点満点を付けていたのもあり、読者のファミ通レビューへの信憑性はますます薄れる事となった。
  • なお、海外の大手レビューサイト「Metacritic」では、メタスコアは100点満点中82点の高得点を獲っており、ユーザーサイドのスコアは10点満点中8.1点とそれなりの評価を下されている。
  • PS3版『FFXIV』のβ体験版のキーが初回版に封入されており、それを目当てに購入したプレイヤーも少なくない。
    • が、その『FFXIV』はPC版だけを先行発売にし、PS3版の発売が大幅に伸び2013年8月になってしまった *8 。詳しくは当該記事で。
  • 本作の発表と同時に『FABULA NOVA CRYSTALLIS FINAL FANTASY』というシリーズ展開を予定していることを発表していた。
    • ゲーム内容や世界観のまったく異なる作品のストーリーの中核に「FABULA NOVA CRYSTALLIS」という共通の神話体系 *9 を持たせ、それぞれに『FFXIII』の名前を冠する *10 というものであった。
    • 当初は『アギトXIII』『ヴェルサスXIII』が発表されていたが、結局は『ファイナルファンタジー零式(←アギトXIII)』『ファイナルファンタジーXV(←ヴェルサスXIII)』と『FFXIII』とは別の作品として形になっている。
    • 要するに「『FFXIII』というナンバリングタイトルに相当する作品を複数出す」というこの構想、最終的にはいずれも正式なナンバリングタイトルとなることで形を変えて果たされたと言えるのかもしれない。
  • 2014年9月にはライトニングサーガ3作のPC移植版が2015年春までに順次発売予定である事が北米スクエニから発表された。第一弾として本作が2014年10月10日にダウンロード専売で発売された。
    • これ以前に『VII』『VIII』がスクエニe-STORE専売でダウンロード販売されていたが、今作からは海外同様にSteamでの販売となった。価格は1,800円だが、予約開始時点で10%の値引きが行われた。