ドカポン3・2・1 ~嵐を呼ぶ友情~

【どかぽんさんにいち あらしをよぶゆうじょう】

ジャンル RPG風友情破壊ボードゲーム
対応機種 スーパーファミコン
メディア 12MbitROMカートリッジ
発売元 アスミック
開発元 ビィトップ (BETOP)
発売日 1994年12月2日
定価 9,600円(税別)
プレイ人数 1~4人
セーブデータ プレイデータ2個
周辺機器 マルチタップ対応
ポイント 前作からの正当進化
マジシャンゲー
シリーズにおける最高傑作として上がる意見も多い
キャラクターデザイン:柴田亜美氏
ドカポンシリーズリンク


概要

1993年12月10日にアスミック(現:アスミック・エース エンタテインメント)より発売された『決戦!ドカポン王国IV ~伝説の勇者たち~』の続編に当たる作品。
前作では指定した期間の中でどれだけ多くの資産を集めるかというルールでのみの対戦だったが、今作からはシナリオをクリアしながらいかに多くの資産を集められるかを競う「シナリオモード」の他、通常とは異なる特殊ルールによる「バトルロイヤル」が追加された。
なお、前作のルールによる対戦も「ノーマルモード」として収録されている。

今作のキャラクターデザインは『南国少年パプワくん』等で知られる柴田亜美氏が手がけたことでも話題になった。


ストーリー

あの戦い *1 から1年が経った。
ようやく訪れた平和を謳歌していたドカポン王国に、突如としてモンスターが襲来してきたのだ。
モンスターの侵攻は凄まじく、いつしか王国中の村がモンスター達の手に落ちてしまった。
国王はこの事態を受け、国中に一つのお触れを出した。

「モンスターを討伐し、もっともお金を稼いだ者に次期王位継承権とプリリン姫を嫁に与える」

このお触れを受けて集まった勇者による王国を救うため…ではなく、次期王位を巡っての醜い争いが始まるのだった。


ゲーム紹介

ゲームモード紹介

+  長いので収納

職業紹介

+  長いので収納

フィールド上のシステム

+  長いので収納

戦闘に関するシステム

+  長いので収納

闇の力で一発逆転!

+  長いので収納

評価点

  • 前作『ドカポンIV』から正当進化を遂げている
    • 前作では何かとシステム周りで不便な所があったり、ゲーム的にも(致し方ない所はあるが)ボリュームが多いとは言いがたい所もあったが、今作ではゲームとしてのボリュームも大きく増加し、プレイの選択肢も増えている。
      また、バランス調整と合わせてシステム周りも適度にバランスの取れた形で改良が加えられたことで快適なプレイ環境を実現している。
      • 前作では攻撃魔法は武器が、防御魔法は盾が無ければ装備すら出来ず、盾を買い替えてしまうとまた改めて防御魔法を購入し直さなければならなかったが、今作では魔法と武具は独立して扱われるようになった。
      • また、フィールド上でも前作はアイテムだろうとフィールド魔法だろうと使用してしまうとそこでターン終了してしまっていたが、今作では相手への直接の妨害要素になるフィールド魔法は使用後ターン終了、アイテムは使用後でも通常の移動が出来るようにするという、理に適った *12 改良が施された。
      • 戦闘面では前作ではモンスターにレベルの概念が無く、いまいちそのエリアの敵の強さが解りづらい所があったが、敵モンスターにもレベルの概念が出来たことでプレイヤー側にもある程度の敵の強さが解りやすくなり、プレイアビリティの向上という意味では大きく貢献している。
    • また、ゲーム全体的により人のどす黒い部分がおおっぴらになるようなゲーム性の強化を施されているため、これによって「友情破壊ゲーム」の代名詞とも言われるほどになった『ドカポンシリーズ』と言うものを明確にユーザーに印象付けることに成功したと言えるだろう。
  • キャラクターに個性が付いた
    • 以降の作品では個性の付け方が長所が尖りすぎてやりすぎのレベルになってしまっている *13 こともあるが、本作における個性付けは長所と欠点を抱えているため、そう言う意味では程良いレベルで個性付けが成されていると言える。
      • 特徴に振り回されたくないという人向けの職業として「ファイター」があるが、先述の通り長所も持っていないため、トータルで見ればやはり程良く纏まっていると言える。
  • 柴田亜美氏のキャラクターデザイン
    • 彼女のデザインしたキャラクターはドカポンの世界観に非常によくマッチしており、実際に『怒りの鉄剣』以降の新作発表において、キャラクターイラストが公開される度に「どうして柴田亜美を使わないんだ」と言ったような意見が散見されるほど。
  • シンプルで解りやすいゲームデザイン
    • 以降の作品では様々な要素が肉付けされていった結果解りにくくなってしまい、かえってゲームとしての面白さを損ねるものも出てきてしまっていたが、今作においてはそう言った複雑なものは全くと言って良いほど存在せず、文字通り「他のプレイヤーを蹴散らしてお金を集めれば良い」の一言に集約されるゲーム性がファンからは高く評価されている。
      • そして自由度の高さもファンからの高い評価を得る要因であると言える *14

問題点

  • マジシャンゲーになりやすい
    • マジシャンはゲームの仕様と職業の性質上、序盤は苦戦を強いられやすい反面、中盤以降で魔力が上がってくると逃げつつ道中で拾ったフィールド魔法でネチネチと他のプレイヤーをいたぶるプレイスタイルが猛威を振う。
      • 直接戦闘での今作における防御魔法の性質とマジシャン特有のデメリットの問題 *15 もあって、この立ち回りをせざるを得ない所もあり、フィールド魔法で倒しても、倒した側のプレイヤーが何かを得られる訳では無い *16 のだが、余りにもやりすぎると完全に場が白けてしまいかねないため、ある程度の自重をせざるを得なくなる。
        場合によっては、最初からマジシャンの使用を禁止というルールでプレイするのが基本であったりもするほど。
    • さらに言うなら、眠らせて行動不能にするフィールド魔法で相手を封じ込めて一方的に殴り殺すという「ネムネム殺し」によって一方的な略奪も行えてしまう。こちらの場合はある程度移動力を補うアイテムが必要とはなるが。
      • 結果として、マジシャンが一人でも混じってしまうと他のプレイヤーも魔力を最優先で上げまくらなければならない一種のチキンレース状態となってしまい、ゲームが楽しめなくなってしまうことも多々ある。
  • ナイトが飛び抜けて不遇
    • 今作の「ため」における攻撃力の上昇幅が大きく、防御に振って敵の攻撃を受けて凌ぐスタイルを取ろうにもそれ程のターンを凌げないことが多いため、防御に振るくらいなら素早さ *17 を強化した方が良いとも言われ、更にはナイト特有のデメリットである「回避・降参不能になる」と言うのが割合発生しやすいこともあって、上の理由からマジシャンが最強とする意見と同様に、ナイトが文句なしの最弱とする意見もかなり多い。
      • なお、残りの3つに関してはシーフがマジシャンに次ぐレベルで優位だとする意見は上がるものの、ウォリアーとファイターは総じて平均レベル(可も無く不可も無く)とされることが多い。
      • ただし、ナイト最弱はあくまで人との対戦を考慮した場合であり、モンスター相手であれば本作は元々そこまでモンスターは強くないので十分に活躍出来るとされる。人相手にボコボコにされるのでは意味ない気もするが…。
  • 「ミエるんです」が死にアイテムになっている
    • 戦闘システムの所で書いた、カード選択権のあるプレイヤーが持っていれば、使うことでカードの中身を見ることが出来るアイテムである「ミエるんです」だが、実際は死にアイテムになってしまっている。
      • と言うのも、カードを選択する時に十字キーを左右に入れることでカードを入れ替えるのだが、そこでカードが交差した際に手前側を通過した(つまり上を跨ぐ形)カードが必ず「先攻」になっているからである *18
      • 従って、その事を知っているプレイヤーが戦闘を仕掛け、更には自重しないでそれによる見極めを行ってしまうと確実に先手を取れてしまうと言うこと。先攻が圧倒的に有利になるこのゲームのシステムにおいて、これは余りにも問題であると言わざるを得ない。
  • コンピューターの思考ルーチンが「プレイヤーをとにかくいたぶること優先」になりすぎている。
    • 特にプレイヤー1人でコンピューターを3人にしてしまうと、もはや1対3の変則タッグマッチをやらされているかのような状態となり、四方八方からフィールド魔法の妨害が1人のプレイヤー目掛けて飛んでくる。
      • しかも、プレイヤーがトップであるならまだしも、完膚無きまでに叩きのめされているドベであろうと、勿論それ以外の状況であろうともお構いなしの状況でこうなるため、流石にやり過ぎと言わざるを得ない。
    • 流石に次作の『怒りの鉄剣』以降は状況に応じて *19 他のコンピューターに対しても攻撃を仕掛けるようになっている。

総評

ドカポンシリーズとしては十分に完成度の高い傑作であると言えるだけの内容ではあるのだが、問題点に書いた内容が足を大きく引っ張っているため、「一つのゲームとして」見た場合は名作とまで言い切れるかというと少々苦しい所もある。

だが、ある程度「解っている」者同士が集まってプレイをする分には間違いなくこの上なく盛り上がれる作品であり、問題点に上げたようなものを踏まえてなお引きつける魅力は間違いなく持っている。
それ故にこの作品をシリーズ1番の傑作として挙げるファンも少なくない。

そのため、「熱中しすぎて本当に友情に亀裂が入ってしまった、絶縁した」…なんて事にならないように程々に楽しむのが良いだろう。


その後

1997年12月1日にニンテンドウパワーの書き換えリストに追加、2000年10月時点で累計書き換え件数8位となっている *20
2007年11月22日にプレイステーション2に本作のリメイクとなる、『ドカポンキングダム』が発売されている。
またおよそ1年後の2008年7月31日にはWiiにいくつかの追加要素を追加した移植版である『ドカポンキングダム for Wii』が発売されている。

因みに、Wii版の『ドカポンキングダム』の発売と同日に、ニンテンドーDSに前作『ドカポンIV』のリメイクとなる『ドカポンジャーニー! ~なかよくケンカしてっ♪~』が発売されている。


余談

  • 本作のマップは世界地図をベースとしており、大陸名や村の名前などは世界地図上の実際の大陸名や都市名をもじったものとなっている。
    • 一例を挙げてみると…
      本作における地名等 世界地図上の地名等
      アジナ大陸 アジア大陸
      ラリアット大陸 オーストラリア大陸
      トキオ村 東京
      ベガス村 ラスベガス
      ケープ村 ケープタウン
    • …等々。
  • 本作は普通にプレイしていてもゲーム終了後にスタッフクレジットが表示されることはなく、マップ上の特定箇所を調べることで閲覧することが出来る。
    • 前作も普通にプレイしていては表示されないため同じように隠されていると言われているが、いまのところ条件は判明していない。



*1 前作ドカポンIVのこと。

*2 使用したことになるため、攻撃魔法は使用回数が1減るし、失敗したフィールド魔法はそのまま消滅してしまう。

*3 プレイヤーの実際の装備に依存せずに一定確率で発生する。

*4 相手の方が素早さが高くともこの効果が発動した場合は回避が出来る。その際、通常の回避とは別の効果音が鳴る。

*5 ルーレットの数を増やせる「バイン」系や、任意の数の移動が出来る「クリスタル」系など一部を除く。

*6 自分が統治している村以外の全ての施設に止まれなくなり、更にプレイヤーとの戦闘中は降参出来なくなる。

*7 本作の襲撃はお互いが1~6までのルーレットを回して高い目を出した方の勝ち(同点の場合は襲撃失敗)になるのだが、店員は6の目、あるいはギリギリこちらに勝てる数を出してくる事が極めて多い。

*8 つまり、その大陸の中で一番価値の高い村を開放し、更に村レベルを最大にした上で小城を獲得することが最も価値を高くする条件となる。勿論、村を一つも開放していなければ小城の価値は0になり、後で村を開放して村のレベルを上げようと価値は0のままになってしまう。

*9 ただし、日々の稼ぎの上限は9,999Gまで。価値と異なり、村レベルの変動や他プレイヤーの妨害、新しく村を開放したなどの要因で日々の稼ぎは変動する。

*10 相手の防御魔法によっては相手のHPが回復したり、こちらの攻撃魔法と防御魔法を使用出来なくされたり、数ターンの間全く何も出来なくなり、更に攻撃も確実に喰らってしまう状態になるものもある。

*11 ただし、ビッグモンスターに限っては経験値を獲得することが出来ない。

*12 実際、魔法を使ってもターンが継続するようになった以降の作品では、特に魔法とアイテムと両方を1ターンで1個ずつ使えるキャラクター(『怒りの鉄剣』の「スコップ」など)が飛び抜けて優位に立ちやすいと言われるようになった。

*13 例えば『ドカポン・ザ・ワールド』におけるとある職業の特技で、「戦闘中に敵に凄まじい量のステータス異常を付与する」というものがあり、その特技を使われたらもはや勝負ありになってしまう…等。

*14 シナリオモードではストーリーが進む毎に本来は進める大陸が増えるが、ちょっとした手段を用いればそれも無視して先の大陸に行ってしまうことも出来る等、ある程度手を講じれば色々な遊び方も出来る。

*15 攻撃魔法に対して防御魔法をされてしまうと、いかに相手の魔力が低かろうと完全に無効化されてしまうため、力が抜けて物理による攻撃でのダメージが減ってしまうことがあるマジシャンでは直接戦闘は分が悪い。

*16 勿論、倒された側のプレイヤーは何かを失う。

*17 素早さが高ければ敵の攻撃を回避しやすくなる。つまり、文字通りの「当たらなければどうと言うことはない」という考え方によるもの。

*18 一度では解らないかも知れないが、何度か連続で入れ替えると解るようになっている。実際、コンピューターはそれを使っているんじゃないのかという位に最初にカードを複数回入れ替えた上で、かなりの高確率で先攻を引き当てる。

*19 と言っても、フィールド魔法の命中率が0であろうとお構いなしに攻撃を仕掛ける等、理解に苦しむ選択は多々するのだが…。

*20 10位まで発表されているが、ランクインしているのはニンテンドウパワー専用ソフトと本作を除くと全て稼動開始時点から書き換え可能だった作品のみ。