ポケットモンスター ブラック・ホワイト

【ぽけっともんすたー ぶらっく ほわいと】

ジャンル RPG
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対応機種 ニンテンドーDS
メディア 2048MbitDSカード
発売元 ポケモン
販売元 任天堂
開発元 ゲームフリーク
発売日 2010年9月18日
定価 4,800円
判定 良作
ポイント 対戦・通信要素の強化
隠れ特性が初登場
技マシンが無制限に使用可能に
積み技・特性の激しいインフレ
路線の変わったシナリオに賛否
切断ペナルティが無いWi-Fiランダム対戦
ポケットモンスターシリーズ


概要

ポケットモンスター ダイヤモンド・パール・プラチナ』以降、4年ぶりとなる新作。今作をもってポケモン本編は第五世代を迎える。
略称は「BW」。ニューヨークをモチーフにしたイッシュ地方*1にて、新たな冒険が始まる。


第六世代(X・Y)以降ポケモンは3Dに移行することもあり、第五世代はドット絵グラフィックで描かれたポケモンを堪能できる最後の世代として、ポケモンシリーズ内でも大きな節目とされている。


特徴・新要素

冒険面

  • イメージを一新する試みとして、本編シナリオクリア前に登場するポケモンがすべて新規ポケモンで構成されており、過去作経験者も新鮮な気分で冒険が味わえる。
    • 新規実装ポケモン数はシリーズ中でも最高峰の156体(うち4体は幻)
    • クリア前に訪れる道路、ダンジョン、敵トレーナーの手持ちにすらも過去作のポケモンは一切含まれない。また、過去作のポケモンの新進化形態も本作には存在しない。
    • ポケモンの大量追加は今まで幾度となく行われてきたが、登場ポケモンの一新は今までのシリーズでは行われなかった。ある意味『初代』以来とも言える試みである。
      • その一方、道具を持たせない通信交換・進化の石を与えての進化など、近年の作品では減少気味だった初代と同じ進化方法を持つポケモンもいる。
  • シナリオは今までから大きく傾向を変更。
    • パッケージの伝説ポケモン、レシラム(ブラック)・ゼクロム(ホワイト)をめぐり、「英雄」をテーマとしたシナリオが展開される。
      悪の組織・プラズマ団も今までのそれとは毛色が異なり、「ポケモンを人間の手から解放せよ」という怪しげな理念を掲げ、歴代で最も脅威を振りまく敵として立ちはだかる。
      • これまでの「悪の組織と伝説のポケモンをめぐる戦い」程度のものより、構成が複雑になってややハードルが高くなった。内容的には小学校高学年~中学生向けになっている。
    • 雰囲気が過去作とだいぶ異なるが、シナリオ担当は『金銀』と同一人物である。
    • 地方名が各国語版で変わるのは本作が初(イッシュ:日本語、Unova:英語、Unys:フランス語、Einall:ドイツ語)。
  • 「ハイリンク」が登場。ワイヤレス通信機能を活用したシステムである。
    • 近くにいる本作をプレイ中のDSと通信し、ハイリンクという裏の世界へ移動。与えられたミッションをこなすことで「経験値UP」「捕獲率UP」などの冒険に役立つ効果のある「デルパワー」を入手できる。
      • デルパワーを使うには、ハイリンクを行なって入手できるデルダマを消費する。デルパワーは近くで本作をプレイ中のDS全てにも効果が与えられ、使用できる種類はハイリンクを行うことで増えていく。
  • 殿堂入り後に行ける街「ブラックシティ」「ホワイトフォレスト」
    • イッシュ地方の東側にあり、ブラックは「ブラックシティ」ホワイトは「ホワイトフォレスト」に行ける。
    • ブラックシティでは貴重な進化の石の購入・トレーナーと再戦が可能。ホワイトフォレストでは本作で入手できない過去作のポケモンを捕獲できる。
    • この街ではハイリンクを行うことで住人を呼ぶことが可能で、手に入るアイテムやポケモンが変わる。
  • 揺れる草むら・土煙・泡
    • マップを移動しているとたまに草むらが揺れたり、洞窟なら土煙が上がることがある。そこに踏み込むと、通常では出ないポケモンに遭遇出来たり、ジュエル系のアイテムを手に入れることが出来る。
    • 発生しても、たどり着くまでに別のポケモンとエンカウントしてしまうと、変化は消えてしまうので注意が必要。
  • 四季の導入。実時間1ヶ月で四季が変わるようになっている。
    • 発売直後(2010年9月)に購入しプレイした場合、ゲーム開始時の季節は始まりに相応しい「春」だった。
    • 季節の変化に応じてマップや出現するポケモンも変化する。季節によって外見の変わるポケモン「シキジカ」がその最たる例。
  • 戦闘中の演出が全体的に強化。
    • 過去作ではポケモンは登場時のみにアニメーションをしていたが、本作では戦闘の最中にもポケモンがそれぞれ決まったアニメーションをするようになった。
      • 飛行ポケモンは特にその動作が大きく、虫ポケモンの羽ばたきは非常にリアルな造形である。
    • ポケモンの重量に応じて、登場時に砂埃や重量感のある音が出たりする。ポケモンの体重に関連する技の効果の大小が、データに頼らずとも目で大まかに判断できるようになった。
    • バトルの最中に条件を満たすとBGMが変化する。条件はジムリーダーを最後の1匹まで追い詰めた時とピンチ時(HPバーが赤になった時)。

対戦面

  • 新たなバトルルール「トリプルバトル」「ローテーションバトル」と新システムの「ミラクルシューター」の登場。
    • トリプルバトルは「3vs3」のバトル。単純に数を増やしただけでなく、「位置取り」の概念も搭載されている。
      • 中央のポケモンは相手3体のどれにでも攻撃できるが、左右のポケモンは攻撃できる位置が正面か中央の2体のみ。
      • 左右にいるポケモンは「move」と言うコマンドを選択可能で、これを選ぶと中央のポケモンと位置が入れ替わるため、非常に戦略性の高いバトルになっている。
    • ローテーションバトルも同じく「3vs3」なのだが、対戦ルール自体はシングルバトルをベースにしている。
      • 3体のポケモンを同時に使うが、バトルに参加するのは1ターンに1体のみ。ローテーションコマンドを使い、毎ターン攻撃/受けのポケモンを選択して立ちまわる。交代の性能が大きく変化した今までにないバトル。
    • ミラクルシューターは、従来の通信対戦では使えなかった戦闘中の道具の使用を可能にするシステム。
      • 無制限に使えるわけではなく、ターンごとに溜まるエネルギーを消費することで道具を使えるようになる。これ専用の道具での駆け引きも存在する。
    • これらのルールに対応した新特性や技も登場した一方、既存のものにはここで使い勝手が大きく変化したものも多い。
  • 対戦要素のさらなるパワーアップ
    • 新たな技や特性・道具が追加された。これまでのシリーズでも行われてきたが、本作で追加された要素はいずれも個性あふれるものばかり。
      • 新規追加された技には「特殊技なのにこちらの特攻と相手の防御で計算を行う『サイコショック』」「先制技/複数技を防げる、ダブル・トリプルで真価を発揮する『ファストガード』『ワイドガード』」など、戦略に変化を与えるものが見られる。
      • 特性には「隠れ特性」が登場。非公式には夢特性とも呼ばれ、ポケモンドリームワールドのプレイで入手できるポケモンが所持している特性で、今までいたポケモンでも新たな戦い方ができるようになった。
        新規追加された特性は「相手はきのみが使えなくなる『きんちょうかん』」や「技の追加効果をなくす代わりに威力を1.3倍にする『ちからずく』」など戦闘に根本的な変化を及ぼすものが多い。
      • どうぐは「ジュエル」系が代表的。持たせた種類に対応するタイプの技を使うと、一回だけ威力を1.5倍にする。その倍率の高さは魅力的。道具がないと効果を発揮する特性「かるわざ」や技「アクロバット」とも相性がいい。
    • ただし、対戦バランス全体の調整は粗雑で問題点を生む事となった(後述)。
    • 既存の技・特性や道具に関しても強すぎたり微妙だったりするものに調整が加えられた。
      • 第3世代~第4世代において特にダブルバトルで猛威を振るってた爆発系の技の防御半減の効果が消滅した(後述)。
      • 前作では確実性の高さから特にシングルバトルで猛威を振るった「きあいのタスキ」はHPが満タンの状態で連続技を受けた際、2回目以降の攻撃に対してHPが必ず1残る効果が適用されなくなった。
      • 連続技は一部の技の威力または命中率が上昇した上、上記の「きあいのタスキ」の仕様変更もあって大きく強化された。

評価点

システムの改良

  • バトルのテンポの改善
    • 第4世代の作品で大きな課題になっていた、攻撃を受けてのHPバーの減少速度が劇的に早くなっている。
    • 複数のポケモンにダメージを与える技で攻撃した際、受けたポケモンの体力がまとめて減るようになった。
    • また、天候や道具使用時の処理スピードも大幅向上。
  • ダンジョン内でもポケモンを全回復してくれるトレーナー「ドクター」「ナース」の登場。
    • 勝利するとポケモンセンター同様に全回復してくれる。その後も話しかけると何度でも回復してくれるため、アイテム消耗を抑えながらのダンジョン滞在が容易となり、探索に専念できるようになった。
    • 様々な場所に配置されており、初心者への救済措置とも言える。
  • 技マシンの使用回数がなくなった
    • 使いきりだった技マシンが、何度でも使用できるようになった。
      • ストーリー攻略にも惜しげなく使えるようになった他、状況に合わせて技を覚え直すことで攻略がしやすくなった。
      • ただし、覚えさせた直後は残りPPが少なく、「PPの少なくなった技を忘れ、別の技マシン技を覚えることでPPを回復」は手間がかかる為、薬や木の実で回復した方が早い。
    • 秘伝マシンが8個から6個に減少
      • きりばらい/うずしお・いわくだき・ロッククライムが削除され、ダイビングが追加(復活)された。これにより秘伝枠に少し余裕ができた。
    • オブジェクトを動かすなど攻略に必須となる秘伝マシンも「覚えるポケモンが限られている」「バトルに役立たないものが多い」などの欠点があったが、本作シナリオ中では使用しなければならないポイントが1か所のみに大幅削減された。
      • 「かいりき」はすべて、岩を落とし穴に落とすギミックに変更された。一度落としてしまえば落ちたままのため、通行するたび何度も動かしなおす必要はなくなった。もちろん全て落とせば後は覚えさせる必要性はないと言っていい。
  • 揺れる草むら・砂煙・泡の便利な仕様
    • 揺れる草むらに高確率で出現するポケモン「タブンネ」は経験値が多く、育成にはとても役立つ。
    • クリア後に行ける道路の揺れる草や泡で、入手や育成に手間のかかるポケモンが低確率で出現するので図鑑完成にはありがたい。
      • 主な例はなつき進化するクロバット、アイテムを持たせて通信交換で進化するミロカロス*2・キングドラ、アイテムを持たせてレベルアップで進化するグライオン、進化まで膨大な経験値を要するカイリュー・バンギラスなど。
  • 捕獲クリティカル
    • 野生のポケモンにボールを投げた際に低確率で発動し、エフェクトが変化する。このとき、ボールの揺れる回数が1回(通常は3回)で捕獲完了になる。捕捉率の低い伝説のポケモンなども捕まえやすくなった。
      • しかも、ポケモン図鑑の捕まえた数に比例して発動率も上昇するという一石二鳥な仕様。
  • クオリティの高いBGM
    • ディレクターの増田順一氏から「新しいポケモンサウンドの追求」「世界の音楽を取り入れる」の指示を基に製作され、これまでのシリーズとは違う曲調になっている。
    • また、本作のキーパーソン「N」との戦闘曲には、作曲も手がけた増田ディレクターの強いこだわりが見える。
    • ジム戦や町などでの音楽演出も優れている。中にはバージョンによって流れるBGMが変わる街もある。
  • 便利になったUI
    • べんりボタン(たいせつなものの登録機能)の改善
      • 登録できる数が3つ以上に増えた。たいせつなもののみならず通常のアイテムも登録出来るように。
    • フィールドのどこでもローカル通信できる。
      • 本作の下画面は、通信に特化した「Cギア」になる。これを起動するとDSは常にローカル通信できる状態になり、今までポケモンセンターに行く必要があった通信交換・対戦はゲーム中どこにいても行えるようになった。
    • いわゆる道具屋「フレンドリィショップ」が、回復施設の「ポケモンセンター」と統合された。
      ポケモンセンター自体の構造もシンプルになり、階層移動で画面を切り替える必要がなくなった。
  • クリア後の稼ぎや細かい努力値調整がやりやすくなった。
    • 所持金の限度が前世代までの99万9999円から一気に999万9999円まで持てるようになった。
    • 特定のアイテム(鉱物系)に限り、通常のショップに売るよりも高価で買取を行ってくれるNPCが存在する。まとめ売りできないために時間はかかるものの資金調達に便利。
      • また、クリア後に行ける海底遺跡にあるアイテムを全て売却すれば170万円程儲かるためこちらの高価買取すら利用せずとも大幅に資金繰りが楽になる。
      • クリア後のサブイベントでデルパワー込みで一日一回7万円程度金を入手できる裏技もある。ただし「連戦中わざと負ける」「わざと負けずにイベントを終わらせた場合二度と稼げない」という特殊な条件が存在するため、気づいた時には手遅れになっていたプレーヤーも存在したが。
    • 獲得経験値の仕様が変更されたことで、高レベルポケモン相手に大爆発を行えばLv1のポケモンが一気に50レベル程まで上げられるようになった。
      • 一方で高レベルの経験値稼ぎは厳しい。詳しくは後述。
    • 各努力値を+1だけ振れるアイテムが登場した。細かい調整をする際に便利で、ポケルス感染前に誤って敵を倒して奇数努力値にしてしまった場合等も修正しやすくなった。
  • 通信周りが過去作より大幅に強化。
    • DS第2の火付け役となったすれちがい通信(ワイヤレス通信)にも対応し、後述のハイリンクをはじめとした様々な機能が用意されている。
    • Wi-Fiの「GTSネゴシエーション」「Wi-Fiランダムマッチ」を利用することで、全世界のプレイヤーとのリアルタイムで通信交換・通信対戦が可能になった。なお、後者は過去作で専用の対戦ツール『バトレボ』がないと出来なかった。
      • Wi-Fiを使った交換と対戦だけでなくGTSも通常のポケモンセンターで利用できるようになった。
      • なお、前作にあった交換成立メールは廃止された。メール登録の手間が煩雑な割には、あまり意味がないシステムだったためらしい。
    • 「ポケモングローバルリンク(PGL)」によるPCとの連動機能も登場。「ポケモンドリームワールド(PDW)」というPC内ゲームによって、「隠れ特性」のポケモンの入手や通信対戦でのレーティング機能、Cギアのスキンを入れ替えることなどができる。
    • 2014年5月20日に任天堂がWi-Fiコネクションを終了したため、現在これらの機能は使用不可能。
      • 対戦で導入されたレーティングの概念によって、プレイヤー同士が競い合う意味が生まれて対戦環境の研究促進に強い貢献を果たしている。
        ただし、その点で調整不足ともいえる点も露呈した。詳細は後述。

賛否両論点

  • ストーリー関連
    従来にない明確なストーリーを導入した本作だが、全体的に詰めが甘いその出来は強い賛否をまねいた。
+ ストーリーのネタバレ注意
  • テーマに関する点
    • 本作のシナリオの主題である「ポケモンと人間の関係」は、『ポケットモンスター』というシリーズの根幹に関わる決着のつきにくい問題でありながら、これと言った答えが提示されずに終わってしまう。これをシナリオの不出来と見るか、それぞれのプレイヤーに答えを任せると見るかでも賛否が分かれる。
    • ストーリーでは「多様な価値観や考え方がある」ということにも多く触れられているものの、主人公がとれる選択肢はひとつしかなく、結局は他人の価値観や考えに押し流されてしまっている。
      • そもそも本シリーズの主人公は初代からしゃべらないタイプの主人公であり、こういったシナリオとは根本的に相性が悪いのも評価に影響している。
    • 本作の物語は、同じ出発点から夢に向かって突き進んだ主人公一行が、思いや努力だけではどうにもならない現実に直面し挫折を経験した後に「それぞれが人生に自分なりの落としどころを見つける」というある意味「リアルな成長物語」であり、低年齢向けの作品としてやこれまでの明るいポケモンのイメージから賛否が分かれるものになった。
  • 本作のキーパーソン「N」は今までのポケモンシリーズにはない独特な性質をした本作を代表するキャラクターだが、好みがプレイヤーによってはっきりと分かれるクセの強さを持っている。
    • ポケモンの声が聞こえ、ポケモンのことをトモダチとたとえ、モンスターボールやポケモンバトルなどを嫌う謎の青年で、その正体は本作の悪役・プラズマ団の王。プラズマ団が「人間からポケモンを解放する」ことを目的にしているように、Nも同じ思想を持っている。
    • 話すことが非常に独特で理解が難しく、感情の起伏も激しかったり、たびたびプレイヤーサイドのキャラクターを見下すため、電波キャラとしてとらえられやすい。
    • 設定は多いが、ことごとくが描写に反していたり感じとれにくかったりするため、本来あったであろう魅力が少々欠けてしまっている。
      • 「(頭の回転が速い為)会話の速度が非常に早い」はあまり感じ取れたものでもなく、キャラが会話中に少々触れる程度。「ポケモンを閉じ込めるモンスターボールを嫌う」が、バトルする時は通常のトレーナーと同じくモンスターボールを使用してしまっている。「トモダチを傷つけるポケモンバトルは嫌い」のわりにバトル回数が多い,「ポケモンを大切な存在として見ている」が、手持ちは戦うたびに周囲に生息しているものに変化する性質を持っており、「ポケモンに好かれるからこうなっている」とも「大切に思っているわりにとっかえひっかえ使い捨てている」ともとれる*3など。*4
      • 一応、ゲーム内で「モンスターボールにはポケモンを拘束する機能が付いておらず、その気になればトレーナーの前から去れる*5」という解説がされる。
      • OPなどから生い立ちに謎があるようだが、それも本編ではほとんど説明されない。
    • ストーリーでは「伝説のポケモンを使役する英雄となり、自分が新たなチャンピオンになってポケモンの解放を人々にうながす」ことを目的に動くことが徐々に判明し、実際にライバルというよりも悪役的な立ち回りを見せる。
      だが、プラズマ団のゲーチスが「ポケモンの解放は無力な人々を自分たちが支配するためのもの」「Nはそのための傀儡」と真の思想を明かし、クリア直前になって他の描写にも「Nはかわいそうな存在」と示すようなものが見られる。
      そして最後には自分の未熟さなどを悟り、伝説のポケモンとともに主人公の前から姿を消してエンディングに入る。
      その神秘的な存在感やキャラクター性を評価する声も多い一方で、「描写が急すぎる上に雑で、設定の矛盾もあってNに同情できない」などの批判意見も存在する。
    • このようにストーリーの中核に位置しているが、主人公たちは終始プラズマ団やNを止めるために動いており、最後はNのシーンで終わるなど全体的に目立っているため、「(真の)主人公はN」「メアリー・スー」などとも揶揄された。結果、Nを好きになれたか否かが本作のストーリー面の評価に結びついてしまう。
      一応、ニンドリの人気投票ではキャラクター部門の1位になる程の人気はあり、特に女性プレイヤーからの人気が高い。その人気は発売から10年以上が経過した後も衰えておらず、根強いファンが多い間違いなくトップクラスの人気を誇るキャラである一方でアンチが多いのもまた事実であり、まさしく賛否両論と言うべき存在である。
      • また、次作であるBW2においてある程度のフォローがなされていることも明記しておく。発売当初は最後に姿を消したことが逃げたのではと批判されてもいたが、BW2で再登場した上にそこではしっかりと本作の出来事を踏まえた変化を見せていた為、その部分に関しては現在は概ね好意的に受け取られている。
  • ほか、非難を受けやすい描写やキャラクター、説明不足な点も目立つ。
    • ポケモンの解放のために動く団体・プラズマ団について。
      • 序盤からしたっぱがムンナに暴行を加えており、そのあともたびたびポケモンを軽視するようなシーンが出てくる。プラズマ団、ひいては前述したゲーチスの持つ真の思想を鑑みれば矛盾していることでもないのだが、それが明かされるのは終盤のため、プレイヤーからすれば印象がちぐはぐな組織になってしまっている。
      • 小難しい言葉を並べ立てる七賢人(うち1人がゲーチス)、謎の三人組ダークトリニティ、Nと深い関係にあったと思われる愛の女神と平和の女神など特別な位置にあるキャラは過去の悪の組織でも最多だが、ほとんどバトルはしてこないため印象の薄さは否めない。特に愛の女神と平和の女神は意味ありげな名前をしておきながらポッと出てNの心情を代弁するだけの存在。
    • ほかにも、「ポケモンリーグのチャンピオンだが、風格に欠けるシーンが続くアデク」「旅を続けるのを父に反対され、言い返せなかったベルの代わりに反論をして納得させるカミツレ(この行動でベルの成長フラグが潰されたと見るプレイヤーは多い)」「会うなり理不尽に野暮用を押しつけてくるヤーコン」などはプレイヤーによって評価が割れやすいキャラクターである。
    • 伝説のポケモン・レシラム/ゼクロムは「真実/理想を求める者に従う強大な力を持つポケモン」という設定を持っているが、ストーリー中ではどうにも活かしきれていない。
    • 全体的にNなど人間キャラ同士の関係にドラマ性がある一方で、レシラム/ゼクロムやムンナを筆頭にポケモンの扱いが悪めなど、「ポケモンのゲーム」よりも「人間キャラクターのゲーム」的要素がシリーズでも特に強まっているとされ*6、この点でも評価が分かれる。
  • 一本道なマップと自由度の低さ。
    • 本作のマップは六角形状に作られたとのことだが、8つの街がハイリンクを行うための「ハイルツリー」を中心として六角形に配置されている(ハイリンクを行うことでハイルツリーから直接それらの街に行ける)。これが従来のポケモンにあった街と街の繋がりの代わりとなっていると言える。
    • だが、イベントをこなすまで次の街に進めず、従来のシリーズよりもプレイの自由度が低くなっている。
      • 8つの街の中で1番目に着くライモンシティは東西に分岐しているが、「ブラックシティ」「ホワイトフォレスト」方面には殿堂入りしないと途中までしか行けない。
    • 一本道のRPG自体が「寄り道が出来ず自由度が低い」「目的地に行きやすくて遊びやすい」など賛否両論ある上に、『社長が訊く』にて一本道にした理由について「過去作で小さな子供がクリアできないという批判があったから」と述べられている。
      ポケモンという幅広い年代層が遊ぶタイトルの都合上、一概に問題点と決めるつけるのは難しいだろう。もっとも、流石に否定的な見方が多かったためか、続編「ブラック2・ホワイト2」で同じ地方を舞台としながらも一本道にならないよう大きくテコ入れされている。
  • 賛否の分かれるネタ
    こちらも気に障るかは人によるが、前作『HGSS』よりも更に悪化している。
    世界観に合わないと感じたり、下記のようなネタの多用を否定的に捉えるプレイヤーも存在する。
    • バトルサブウェイのトレーナー達のセリフがストーリー中に登場するトレーナーと毛色が違いすぎる。
      • プレイヤーを罵倒して来るものや、ネットスラングなどを含んだものも多い。
    • 全体的に下ネタも多い。
      従来のシリーズにも下ネタのセリフは存在するが、本作のセリフはより露骨である。
      • シリーズ恒例の「きんのたま」をくれるおじさんだが、本作ではある場所で 双子で並んで「きんのたま」をくれる 。おまけに本作では「でかいきんのたま」なるアイテムまで出てくる始末。
      • さらに、ホドモエシティの南東にある、波乗りでいける場所に あからさまな岩二つと灯台 が建っている。
    • また、特に有名なのが観覧車イベント。主人公の性別と季節に応じて搭乗する人物が変わるが、女主人公はイケメン男子3人と女友達というあたり触りのないものであるのに対し、男主人公の場合は女性3人の他、夏には何故かやまおとこのナツミと乗ることに。
      + 危険な香りがプンプン漂う迷台詞。 オオウ…… ムシムシとして…… まるで サウナだな 少年!
      アアア  熱いなァ …… 少年の肌を 汗が 伝っているぞ……
      ところでだ…… 少年…… 恋人 とか いないのか?」(原文ママ)
      赤字の部分は用法的に「暑い」が自然だが、誤字ではなくあからさまな表現である。
    • 繰り返すが、観覧車の中で男主人公とやまおとこのナツミ二人だけの空間の中でナツミが発した台詞であり、同性愛を彷彿させるものである。
      あまりにもインパクトが強く忘れがたい内容のためナツミショックと語られるようになってしまった。
      • ネット上では、こういったネタを面白がる層が多いのも事実であり、このイベントを茶化して紹介しているサイトも多く見受けられる。
        だが、本来同性愛は極めてデリケートな話題であり、日本が緩い国柄とはいえ、配慮に欠ける表現である事は否めない。
        下ネタや差別表現への規制が厳しい海外版ではさすがに当たり障りのない別内容に差し替えられている。
+ 対戦関連
  • トリプルバトル・ローテーションバトルがあまり活かされない。
    • シナリオ中では道中、3人で行動したり、3人の敵と戦ったりと思わせぶりなシーンがあり、最初のジムリーダーもシリーズ初の3人組といかにもなシチュエーションなのだが、ほとんどはシングルバトルで終わってしまう。逆にシングルバトルだと思ったら上記の方式で思わぬ苦戦をすることもある。
      • シリーズで初めてダブルバトルが導入されたルビー・サファイアでは、序盤から二人組でダブルバトルを仕掛けてくれるCPUも何箇所か配置されており、後半にはダブルバトルで勝負するジムリーダーもいるなど、細かい配慮が見られていた。
      • ルールが複雑なので、いきなりプレイさせられると戸惑いやすいのも事実だが、そのせいで影が薄くなっているのは否めない。
        「駆け引きは面白いので勿体ない」という意見もあれば、「CPU相手に満足な駆け引きはできない」「ハードルがやや高いのでオマケ程度の扱いが妥当」とする意見もある。
    • バトルサブウェイにおいてもこれらのルールは採用されていないため、CPUを練習台としてルールに馴染む事が難しくなっている。
    • その親しみにくさがバトル自体の複雑なシステムと相まってか、この2ルールはWi-Fi対戦でも過疎が激しかった。
      また、公式大会で用いられるルールも例年通りダブルバトルが採用された。
    • 結局、この2つのルールは2世代後の『サン・ムーン』では廃止されてしまった。
  • レーティングバトルの実装
    • 競技性を重視したオンライン対戦が気軽にできるようになり、張り合いができたという評価もあれば、「勝つためのパーティ・戦術・戦法」が正当化されたことで、トップメタのポケモンばかりを入れた無個性なパーティを多く見るようになったり、ハメまがいの戦法で泥仕合を仕掛けられたり、負けをなかったことにするための故意の切断などが大幅に増えた事への批判も多い。
      • もっとも、『バトレボ』時代の末期の(いわゆる「結論パ」と呼ばれる物が産み出された)時点でこういった風潮ができていたとの見方もある。
    • 一方でフリー対戦は競技性を求めるプレイヤーにとってはレーティングバトル程の張り合いが無いと感じられたり、(レーティング程の個体数は存在しないが)レーティングバトルと同じポケモンが使用可能であったため、結局マイナーポケモンでは厳しい戦いを強いられたりと悪く言うと中途半端であった。
      • 但し、レーティング同様マイナーポケモンでトップメタのポケモンに勝つことを目標にするプレイヤーや、レーティング程ではないがオンライン対戦をしたいプレイヤー、育成したポケモンをレーティングで運用する前に試験運用する等、フリー特有の強みもあった。
    • また、『バトレボ』は同一ポケモンの複数匹使用の制限が無かったので6匹全員同じポケモンというパーティも組めたのだが、本作のWi-Fi対戦では同一ポケモンの2体以上の出場は禁止されており、『バトレボ』と比べるとパーティ構築の自由度が下がっている。
  • 対戦で有用な新アイテム
    • 新アイテムのジュエル系は幅広い戦略を持つアイテムとして評価されているが、一方で批判も少なくない。
      • 良点としてはどの技でも1度きりながら威力を1.5倍にできるため、メインウェポンの火力増強やサブウェポンで対応できる範囲の拡大、特定の技や特性と絡めた戦法などユニークな戦法が生み出された。
      • 難点はその倍率の高さ。1.5倍という倍率は場に出ている限り最初に選択した技しか使えなくなる「こだわりハチマキ/メガネ」と同等でありながら、デメリットは「対戦中に1度きりしか適用されない」「対応したタイプの技しか強化されない」と少ない。
        たとえばこだわり系を持って相手を倒した場合、技固定のデメリットで次の相手に対する立ち回りが難しくなるためにわざと倒されたり交代するなどの消極的な策をとることになるが、ジュエル系にはそれがないので次の相手をそのまま見られる。
        そのため気がつけばジュエルを持たせたポケモンばかりになってもおかしくはないほど対戦環境ではメジャーな持ち物になっていた。
      • 賛否両論あった為か続編の『XY』ではノーマルジュエルのみ倍率を1.3倍に抑えて続投、他は削除されてしまったのだが、それを惜しむ声も多い。
        しかし『サン・ムーン』にてジュエルの調整版とも言えるZクリスタルが追加されている。
        複数のポケモンに持たせても使えるのは1回限りにもかかわらずサンムーンの対戦環境で大暴れしているため、それだけ制限の緩いジュエルは強力な要素であることが窺える。

問題点

戦力面
全体的に新ポケモンの使い勝手が悪く、攻略段階で役立つ即戦力が少ない。

  • お約束として、自力で覚えられる技の威力が低く、高レベルにならないと強力な技を覚えない。
    • それを補う技マシンも無限使用可能になったためか、店で買えるものは数千円から数万円に10倍以上の値上げがされている。特に「だいもんじ」「ふぶき」などの高威力低命中のものは5500円→70000円に上がり、本編中では1、2個を買うのが限度。
      • 使用回数制限が撤廃されたため、入手手段がわざマシン1種につき1つだけになってしまったため、購入以外での入手も出来ない。
    • また、「かえんほうしゃ」「れいとうビーム」など命中・威力が安定して高い技マシンは、軒並みクリア後の入手になっている。
      • これらの技は威力の割にPP(使用回数)も多めな傾向にあり、クリア後の対戦ややり込みにおける有用性以上に、本編の冒険中で安定して頼れる面が評価されていた。クリア後まで入手できなくなったことにより、大きく価値を落としてしまっている。
      • 本編中であまりにも多用されていたからこそ、もっと多彩な技を使ってほしいという趣旨で、あえてクリア後に移動した可能性は高いのだが。
    • 結局のところ、安定性が高いからこそ好まれていたわけで、これらの技が使えなくなったことから終盤はリスクの高い技に頼らざるを得なくなり、ストレス要素が目立つ形になってしまった。
  • 進化手段が面倒で、ストーリーを未進化状態で進める期間が長くなりがち。
    • 序盤のポケモンはステータスが低めなため、主戦力になるのは中盤以降のポケモンだが、全体的に進化レベルが引き上げられているのがネック。
      • 過去作では遅めでもレベル30~40辺りでほとんどのポケモンが進化し、40を超える進化レベルを持つのはドラゴンタイプや600族などレアなポケモン限定という傾向にあった。
      • 対して本作ではレベル40以上の進化が増えているが、ラスボスのレベルが最高54と『RS』『DP』などに比べて控えめなため必然的にこちらのレベルも低くなり、種別によっては積極的にレベル上げをしないとラスボス戦までに最終進化が間に合わない事が多々ある。
      • 終盤に登場するポケモン(コジョフー、コマタナ、ワシボン、バルチャイ、モノズなど)にいたっては進化レベルが50前後と異常に高く、戦力として起用することすら難しい*7。「しんかのきせき」を持たせても攻撃性能はカバーできない。
  • 最初にもらえるポケモン(御三家ポケモン)もオーソドックスさに欠けている。
    • 草タイプのツタージャは素早さこそ高いものの、弱点が多いにもかかわらず耐久寄りの性能で、わざマシンを含めてもストーリーで使いやすい技を草タイプ以外にほとんど覚えない。炎タイプのポカブは例によって自力習得技が弱く、進化させるとジムリーダーのフウロ戦等で苦戦しやすい*8。下の事情も合わさって、安定しているのは不利なタイプのジムリーダーが少ない水タイプのミジュマルくらい。
    • 『DP』の炎タイプほどではないが、本作では例年多かった水ポケモンの数が全体的に少ない。うち3系統は入手方法が限られており、その他も使いにくい部類に当たる。

冒険面

  • イベントの激増に伴う自由度の低下とテンポの悪化。
    • 『HGSS』までイベントの量・頻度が控えめだったのに対し、本作では1マップ単位で何らかのイベントが挟まれるようになり、冒険感が大幅に薄れテンポも非常に悪くなった。
    • チェレン、ベル、Nとライバルポジションが3人もいるせいで、バトルの頻度も17回と、過去作(最少で4~7回程度)より激増。戦闘前後に長めの会話イベントが入るのも、くどさに拍車をかけている。
      • チェレン・ベルは回復の猶予もなく不意打ちでバトルを仕掛けて来ることが多いのも難点。一応、Nは姿が見えていたりこちらの準備が済むまで待ってくれることが多いが。
    • 悪の組織の下っ端との戦闘も激増。手持ちのパターンが少なく、回避できないことも多いためくどく感じやすい。
  • 「相手ポケモンよりレベルが低いほど経験値を多く貰える仕様の導入」と「高エンカウント率」の問題
    • 前者の導入により、低レベルのポケモンは育て易いが、高レベルのレベル上げはさらに面倒になった。
    • 揺れる草むらからは高経験値のタブンネが高確率で出現するため、狩れれば経験値面は改善される。
    • しかし高エンカウント率のせいで、草むらが揺れたはいいが出会う前に通常エンカウントする可能性はままある。このためスプレー系アイテムの使用は必須。
      • 本作ではエンカウントから1歩進めばまたエンカウントということすらあり、高いと批判されていた前作『HGSS』より悪化している。
      • また、タブンネ以外の敵はタブンネより強いのに経験値がしょっぱく、わざわざ戦う価値がなくなっている。
      • 高レベルポケモンのレベル上げが面倒という点は、シナリオ中でのレベル上げや前述した高レベルで進化するポケモンにも影響を及ぼしている。
    • 一応、プレイヤー側の極度なレベルアップを抑制することでゲームバランスの崩壊を抑え、弱いポケモンほどレベルを上げやすく調整することで頻繁に手持ちを変えても問題ないようにしているともとれる。
      しかし、手早くストーリーを終わらせたいプレイヤーにとっては、最初のポケモンなどに経験値を集中させてレベル差で楽に進むというプレイングがとれなくなってしまったという側面もある。
  • 秘伝技は種類と本編中での使用回数は減ったものの、クリア後のダンジョンで使う機会が多く、結局多用する破目になる。
    • かいりきは上記の通り、最初に通行する際にのみ要求される形に改善されたが、いあいぎりの方はエリア移動のたびに障害物が復活してしまうため、相変わらず持ち続ける必要がある。
      • また、かいりきが攻撃技としての性能も実用範囲なのに対し、本作のいあいぎりは「たいあたり」の下位互換で、本編攻略の初期ですら辛い性能。ましてクリア後ともなると、限られた技スロットを圧迫する邪魔者以外の何物でもない。
    • なみのり、たきのぼりも、水路を移動するたび必要になる。性能面こそ悪くはないが、水タイプの特殊技であるなみのりと、水タイプ物理技であるたきのぼりを、セットで残し続けなければいけない負担は相変わらず。
  • 戦闘面のテンポが向上したとはいえ、新たな改悪点が軒並みそれを妨げている。
    • 体力バー減少速度だけは上昇したが、それ以外の全体的な点で『HGSS』よりもテンポが大幅に悪化している。
      • 無理にポケモンに動きを入れたことと、着地モーションを入れたため、エンカウント発生から操作可能になるまで約13秒かかるようになっている
      • また、着地モーションは軽量級ポケモンや着地する必要のない浮いているポケモンもなぜか行うので非常に不自然。ポケモンの大体の重さがわかる利点もストーリー上では感じにくく、結果的にテンポ悪化にしかなっていない。
      • 技や道具・ポケモンの選択後、動作に入るまで一瞬不自然な間がある。
      • ダブルバトル以上でのポケモンの能力の昇降とアイテム使用時と、混乱時の自滅の時に、該当するポケモンにカメラがアップダウンを繰り返すためテンポが悪化している。
    • 上の通り、エンカウント率の高さのせいでこのテンポの悪さにも終始付き合わなければならない。
  • 冒険中に合体技が使えない
+ 詳細はクリックで展開
  • 本作では二体のポケモンが同じターン中に使用することで、より強力な効果を発揮するタイプの技が新設されている。しかし、ストーリー中でこれらの技を活用できる機会は、ほぼない。
  • 合体技の主な使い手は御三家ポケモンなのだが、普通にストーリーを進めている限り、プレイヤーの手元には一系統しか手に入らない。
    • 通信交換により揃える以外の方法で合体技を発動させるためには、友人のチェレンやベルに協力してもらう必要がある……はずだというのに、チェレンもベルも合体技を使ってくれない
    • 合同で戦う機会は少ないながらも存在するが、二人とも対応するポケモンに該当の技を覚えさせてすらいないため、せっかくの機会であっても「力を合わせた合体技」という美味しいシチュエーションは絶対に成立しない。
    • ストーリー上は、明らかに上の二人と協力して使うことを想定されている技なのだが。バトルを調整する班には、その話が伝わっていなかった様子である。
    • 「プレイヤーの手元には一系統しか手に入らない」という点については、せめて「殿堂入り前からポケシフターを使える」というシステムであれば、過去作の御三家も使用できる為幾分か改善されていたと思われるが…
  • もう一つ、「敵対する者同士で使っても成立する」合体技の組み合わせが存在する。こちらは一応、Nとの最終決戦時に限り自力で再現できなくもない。ただし、「必ず初手で相手が該当の技を使ってくる」という前知識がない限り、狙って発動させることは困難。
    • 初手以外でも偶然に鉢合わせる可能性はある、と言いたいところだが、該当するのは互いに「相手に対して効果の低い」タイプの技であるため、ルーチンの例外として仕込まれている初手以外では、対戦相手(CPU)が滅多に使用してくれない。またそもそも、あらかじめ知っていたのでない限り、プレイヤー側も該当の技を使おうと思わない可能性が高い。
    • そういう特殊効果を持った技であるという情報はもちろん、ぶつかり合うことで何かが起こるとかいったような抽象的なヒントすらないので、本当に偶然から見つけない限り、この仕込みに気付くことは難しい。もっとも複数のプレイヤーが遊んでいれば、確実に誰かは気付く範疇であるため、情報共有してほしいという意図だったとは思われるが。
  • 伝説ポケモンの強制捕獲
    • 「ゼクロム」「レシラム」は捕獲しないとストーリーが進められない。
      • 厳選を行う場合はここで長期間拘束されるか、ボックスの最大容量720匹分を埋めてクリア後に再出現させる必要がある。
      • 一応、捕獲率はクイックボールで簡単に捕まえられるほど高く、厳選しないのであれば大きな問題では無い。
  • 両バージョン揃えるだけでは、ゾロアとその進化形のゾロアークが入手できず、イッシュ図鑑が完成できない。
    • その入手方法は、本作発売と同年に公開された映画で配信されたセレビィか、前売券で入手した色違いエンテイ・ライコウ・スイクンいずれか一匹を第四世代のソフトから本作に送り、イベントを起こすというもの。
      • 通常、配布でしか入手不可能なポケモンは図鑑完成に不要と設定されているが、この2匹は図鑑完成に必要なのが問題視された。
      • ただし、道中にゾロアを図鑑登録できるスポットがあり、ゾロア自体もタマゴを産めるのでGTSで募集すればそこまで入手は難しくなかった(現在はWi-Fiサービス終了につき利用不可)。
    • 『BW2』でゾロアが入手可能になったことで、上記の配布ポケモンがない場合や、オフラインでも図鑑完成できるようにはなった。

演出面

  • グラフィック関連
    • ポケモンに常時の動きを入れた弊害か、カメラが近すぎ、もしくはドットの拡大のし過ぎで自分側のポケモンの後ろ姿のグラフィックが粗く、処理落ちしているように見える。相手側は特に問題は無い。
      • 第一世代の戦闘画面も手持ちポケモンの後ろ姿のグラフィックが粗かったことから、「原点回帰」と皮肉られることも。
    • 移動画面のマップの建物自体も無理に3Dにした弊害か、グラフィックがかなり粗い。
      • 人物の拡大もひどく、ライモンシティのポケモンセンターの職員やPCの前に立つとチラーミィの横にいる女性客の顔面がホラー調に崩壊するのは有名な話。
    • 『プラチナ』以降定番だった「重要トレーナーが戦闘開始時にアニメーションを取る」仕様がライバルキャラのチェレン・ベル・Nの3名だけ。
      • ジムリーダー・四天王・チャンピオン・そして初回のラスボスまで静止画像のままである。
    • 進化時の演出が、本作と『BW2』ではデジモンのようにポケモンのドットが分解し螺旋状を描き、再構築して進化後のドットを表示させるような演出になったが、「ポケモンをデータとして扱ってるようにしか見えない」と不評。
      • この演出は第5世代のみで、以降は使われていない。
  • 前述の通り、バトルで自分のポケモンのHPが1体でも赤ゲージになると、警告音のかわりに専用BGMが流れる。
    • 問題はこの専用BGMの優先度がもっとも高いこと。ストーリー中に1回しか聴けないBGMや他の条件つきのBGMも、条件を満たすとこれに上書きされる。本作のBGMは全体的に評価が高めだが、これにより「せっかくのBGMが台無しになっている」と評するユーザーも見られる。なお、設定などでこの仕様をオフにすることは不可。
      • 回復などをして赤ゲージでなくなれば元の戦闘BGMに戻る。しかし、ループの切れ目が雑なためぶつ切り感が漂う。
      • 発動条件も緩すぎる。たとえ相手の残り手持ちが瀕死寸前の1匹、自分はまだ6匹が残っている状態でもBGM上書きの条件は一緒。圧倒的優勢なのに危機感を煽るようなBGMが流れるのは流石に違和感がある。手持ちによってBGMを変化できるシステムは他に存在するので、できない筈はないのだが。

システム面

+ 新規要素の不評点
  • ポケシフターが練り込み不足
    • 過去作のポケモンを連れてくるものだが、前作の同様の施設である「パルパーク」と比べるといくらか劣化している。
    • ミニゲームが面倒かつ強制。パルパークとて完全に便利な代物ではなかったが、こちらの使い勝手はかなり悪い。
      • 6体のポケモンをタッチ操作で弓を使って捕まえるが、捕まえた数につれてポケモンの動きが速くなり捕まえにくくなる。あまりないだろうが制限時間(120秒)を超えると取り残しがあっても強制終了。クリアするとスコアがつくが特に景品はない(パルパークには存在した)。
      • パルパークは園内を散策してポケモンに遭遇し、捕獲率100%のボールを投げるという面倒なものだったが、GBAソフトのポケモンをDSソフトのプレイヤーでボールに戻すという一応の理由付けがあった。これに対しポケシフターのミニゲームは存在に何の理由付けもなく、とりあえず入れた感が否めない。
      • 一応、ミニゲームなしで転送できる「てんそうマシン」もあるが、こちらは2010年の劇場版で配布されたポケモンのみが対象。
      • このため、『XY』以降は転送のミニゲームが廃止され、匹数制限も撤廃された。
    • 過去作からアイテムを持って来れなくなり、収集も困難になった。
      • これにより、対戦で使うアイテムの集め直しを強いられた。そういったアイテムは値段や入手難度が下がったりもしていない。
      • 特に進化の石は入手手段が限られ、「ピンチの時に能力が上がるきのみ」系列にいたっては本作だけでは入手できず、戦略の幅が狭まったポケモンも多かった。
      • 本作ではピカチュウ系統が出現しない為か、「でんきだま」に至っては大都市限定の配信でのみ入手可能であったため、地方民にとっては入手困難な激レアアイテムとなった。
      • 相手のポケモンが持つ道具を奪える技「どろぼう」「ほしがる」等も、トレーナーの持つポケモンから奪った*9道具は消滅する(対戦後に元のトレーナーに返される)仕様に変更され、ますますアイテムが集めにくくなっている。
      • この「トレーナー戦でアイテムを奪えなくなる」仕様は一応こちらの持たせたアイテムが上記の技でその辺の一般トレーナーに突然奪われても戦闘後に返ってくるので大丈夫と言う裏設定もあるものの、誰一人としてその手の技を使うことが無いため完全にプレイヤーへの嫌がらせとして機能している
  • 配慮に欠けるWi-Fi通信関連
    これらはユーザー側のモラルの問題という側面が強い物も多いが、公式の配慮も不十分であったと言える。
    • 対戦では故意の切断対策がほとんどされておらず、切断した側が負けになったり接続を制限されるといった切断のペナルティが全く無かったため、不利な状況になると意図的に回線を切るプレイが当たり前のように横行するという対戦ゲームとしては極めて不健全な事態となった。ランキング形式のレーティングでは特にそれが顕著。
      • このため、先述の特性「いたずらごころ」でプレイヤースキル関係なしの運ゲーコンボを繰り返し、失敗したら切断というプレイが事実上の最適解となってしまった。
      • 公式大会の予選でも切断は横行し、深刻な問題であったためか、次回作『BW2』以降では公式側による対策が進んだ。
    • GTSも未改善。
      • 「序盤に出るポケモンを出して伝説のポケモンを要求する」「レベル30で進化するポケモンをレベル11~20指定で要求する」などの点はそのまま。当然ながら交換が成立しないので放置され、検索結果の妨害になる。
      • それどころか、すでに交換されているポケモンのデータがしばらく残り続けているらしく、それを選ぶと「残念ですが他の人と交換されていました」と表示される。検索妨害も甚だしい。
      • 図鑑に登録していないと要求できない点もそのまま。そのためホワイトではバルチャイ系を図鑑に登録できないので入手手段がない。
    • GTSネゴシエーションもプレイヤーのモラルが低い。「ポケモンを見せびらかすだけで絶対に交換しない」「交換成立直前に切断」といった幼稚な行為が目立ち、楽しい交換のやり取りには程遠い。
      • 各種表情が描かれたボタンにタッチすることで相手に感情の意思表示ができるシステムもあるが、4種類しかないので意思疎通は難しい。過剰に嫌な表情を連打するプレイヤーや色違いのような貴重なポケモンをひとしきり見せたら即切断するユーザー等もいた。
    • ポケモン「ペラップ」はWi-Fi戦で使用できない。
      • ペラップの専用技「おしゃべり」は録音した音声を流して攻撃する技だが、これによる暴言を防ぐための対応である。「おしゃべり」だけを禁止にすればよさそうだが、おしゃべりを覚えていないペラップも録音済みの「おしゃべり」が鳴き声として発せられるという仕様が原因。図鑑の「仲間が一ヶ所に集まるとみんな同じ言葉を覚える」という記述を忠実に再現したせいで…
      • 6世代以降は改善されてペラップもWi-Fi戦に投入できるようになっている。
  • ブラックシティ・ホワイトフォレスト関連
    • クリア後に行ける施設だが、ゲーム開始時点から一日ごとに人やポケモンが減っていく仕様がある。このため到着が遅いとポケモンセンター以外に施設も住人もほぼいない崩壊した状態になっている。
      • 住人には好感度というパラメータがあり、それが下限に達すると施設からいなくなる。放置することで好感度は減少していくが、復旧するには他のDSとハイリンクをして住人を連れてくる必要がある。できなければ崩壊したまま。
      • また、住人の出入りの仕様上、すれちがい通信を利用していると住人の減るスピードが増してしまう。
    • ブラックシティは「換金用アイテムや通常のアイテムをぼったくり価格で売る」、ホワイトフォレストは「ここに出るポケモンを見せてほしいと依頼するおじいさんがいるが、現状では出ない種類のポケモンも指定してくる」などの問題点も。
+ 過去作と比較したシステム・施設などの削減や劣化点
  • インターフェースが『DP』から劣化。
    • メニューを開いたり戦闘に入るたびにボタン操作のためのカーソルが消えてしまう。何かボタンを押さなければカーソルが表示されず、実質操作が一手間増えている。些細なことだが、何万回と繰り返す操作だけに累計すると煩わしさはかなりのもの。
      • ほとんどのプレイヤーはボタン操作でプレイしている(そもそもタッチパネルのみでは移動すらできない)実情を考えると極めて不可解な仕様である*10
    • メニューのどうぐ欄はポケットの概念が消えたためカテゴリ分けされておらず、全ての手持ちアイテムが並ぶ中から選択する必要がある。
      • しかもページ飛ばし機能はなく、道具預け機能もないまま。ソート機能はあいうえお順にしか出来ないため、アイテム管理がかなり面倒になっている。
    • 従来にあった「LボタンにAボタンの機能を持たせる『L=A』」のオプションが消滅。片手操作ができなくなり、右手でボタン・タッチペン双方を操作しなければならなくなった。
      • タッチペンでしか行えない操作・ボタンでしか行えない操作も存在するため、非常に煩わしい。
      • 下画面に表示されるのはCギアのみで、『HGSS』で好評だった下画面中心の操作ができない。通信しない場合は一切使わないにもかかわらずである。
    • ボックス操作は『HGSS』からマシになっているが、複数匹のポケモンをまとめて運ぶ機能は復活せず。
  • いわゆる寄り道要素やサブイベントが少ない。
    • 過去作には「バトルを極める」「ポケモン図鑑完成」の2つ以外にも、ポケモンコンテストやポケスロンなどのミニゲーム、秘密基地や地下通路などの通信要素などが存在していたため、本作はかなり物足りない。目玉のPDWも後述の有様。
    • これらの要素の削減はネット機能への特化からくるものと思われ、オフラインユーザーにとっては大幅なボリュームダウンとなってしまった。
  • そのコンテストやポケスロンの系譜を引き継いだミニゲーム「ポケモンミュージカル」はゲーム性がとても薄い。
    • このミニゲームで高評価を得るには、特定の「アピール」を行うためのグッズが必須となる。しかし、それらのグッズはいずれもマラカスやギター等「手で持つ」道具のため、それらを持てる様な形状の「手」が無いポケモンで出場すると、プレイヤーは演技中何も操作することがない「見るゲー」となってしまう。
    • 手があるポケモンで参加しても面白くない。タイミングを見計らってアピールするだけ。アピール以外の要素や部門・ランクなどの設定もなく、コンテスト・ポケスロンと比べるまでもない薄さ。
    • 対戦施設「バトルサブウェイ」は規模の縮小化や劣化が目立つ。
      • シナリオ中盤から使用可能だが、その時のレベルで挑むのはあまりにも無茶。また、「シナリオ中は新ポケモンしか出さない」制約からか、クリア前だと「○○トレイン」以外は挑戦できない。
        クリア後も○○トレインをクリアしないと、もらえるBPの効率が良い「スーパー○○トレイン」に挑戦できないのがわずらわしい。
      • AIも過去作と比べてもとても弱く、こちらが弱っていてトドメを刺せる時以外は意味のない行動でターンを浪費することが多い。
  • Cギアも通信・ネット関連に特化した分、従来の同様のアイテムと比べてできることが少なく、UIもかなり使いにくい。おまけに下記の仕様により、「嫌なら使わなければいいだけ」が通じない。
    • ゲーム起動時には毎回ONにするかOFFにするかを問われる。オフラインプレイ時には単純に邪魔。季節の表記も相まってタイトル画面から操作可能になるまでに時間がかかる。
    • DSi本体の無線をオフにすれば回避可能…と見せかけてやはり選択肢は表示される上、エラーまで出るためむしろテンポが悪くなる。
    • また、起動後A連打だと「はい」になる。病院や飛行機では使用を控えるように警告するのにこの仕様は無配慮といえる。
    • 極めつけには、「はい」を選択した場合はそのままゲームが開始するのに、「いいえ」を選んだ場合は確認のため、もう一度選択肢を選ぶ必要がある。普通は逆だろう。
    • ゲームプレイ中にCギアのオンオフを切り替える場合、何故かタッチ操作しか受け付けない。他の操作は全てタッチ・ボタンの両方が対応しているだけにフリーズしたと誤解するユーザーが後を絶たなかった。
    • Cギア操作は基本的にタッチ操作だが、操作中のメッセージ送りはボタン操作でしか行えないというDS最初期でもあまり見られないほどのUIのチグハグさ。一応これでもDSにおけるポケモン本編としては4作目である。
  • 本作の「じてんしゃ」は初速が速過ぎて操作が難しい。1マス進もうとしても2マス進んでしまうことが多く、入り口が1マスの施設やダンジョンに入りづらい。

対戦面

  • 第5世代に入ったことで様々な新要素が加えられてきたが、全体的に練りこみ不足が目立っている。
    • 特にシングルでは「強力な積み技or特性での全抜き」「いたずらごころなどハメ技」「受けループ」「Lv1頑丈」など無対策だと一方的に蹂躙されるような戦法が多く誕生している。
    • こういった強力な戦法に対策ができるのはトップメタのポケモンたちであり、それらに人気が集まって前作以上に対戦で使えるポケモンや戦略の幅が狭まった。
      対戦バランスが完全に崩壊している訳ではないが、ちゃんと調整されているのか疑わしいところが多く批判もある。
      第4世代のソフトは対戦を発展させるようなシステムを盛り込んでいたのに対し、本作の対戦はとにかく要素を入れただけの投げっぱなし感を思わせるものになってしまった。
+ 詳細はクリックで展開
  • 第4世代からさらに攻撃面・耐久面ともにインフレした。
    • 一度にステータスを3箇所/3段階強化する積み技の登場。過去作でそういった技は一度に2箇所/2段階までだった。
      • 防御・特防を1段階ダウンさせ、攻撃・特攻・素早さを2段階上げる「からをやぶる」や、特攻・特防・素早さを同時に強化する「ちょうのまい」などは弱いポケモンの多くが覚えられるため、それらには救済要素と言える。
        だが、前者は特性・技との相性が抜群なパルシェンが習得し、対策必須級のポケモンに上り詰めた。後者も基礎ステータスの高いウルガモスが習得。結局高いポテンシャルを持つポケモンが猛威を振るう結果となってしまった。
      • 回避率を1段階上げる技「ちいさくなる」が2段階上昇に強化され、最大まで積むのにこれまでの半分の3ターンで済むようになった。回避率上昇技は「積みきれば強いが時間がかかる」ことでバランスがとれていたのでかなり安易な調整といえる。
    • 進化前のポケモンに持たせると防御・特防が1.5倍になる道具「しんかのきせき」が登場。進化前のポケモンを実戦レベルに引き上げるアイテムとして評価された一方で耐久がインフレした。
      • 低ステータスな進化前しか使えないので一見バランスがとれているように見えるが、ラッキー・ポリゴン2・サマヨールといった「元々耐久が高く(進化系との差が小さく)*11、回復技を覚える」ポケモンは進化形の耐久を大幅に上回ってしまい、並大抵の攻撃を受け付けないほど硬くなってしまった。(上記のポケモンは何れも初登場以降の世代で進化後が登場しており、そもそも能力値が「進化前」として設定された訳ではない。)
        持ち物が縛られる、「トリック」などで相手の道具を奪われるといった欠点もあるとはいえ、しんかのきせきの耐久力アップはある破格な物であった。
      • この為か、以降の作品で登場した追加進化ポケモンは「進化前と大きく異なる種族値にする(サニゴーン等)」「耐久面(特にHP)を進化前より大きく引き上げる(リキキリン等)」「進化前と異なる特性にする」「専用技を設定する」等といった安易に「しんかのきせきを持たせた進化前の劣化版」にならないような調整がされるようになった。
    • その他、「ゴツゴツメット」の登場などもあって「受けループ」という戦法も誕生。対策無しでは為す術も無く負けてしまうほど。
    • 新特性で特に批判されやすいのは「いたずらごころ」。効果は「補助技を先制で使える」というもの。
      • ダブル・トリプルならこの特性を持ったポケモンを念頭に置くことで戦略性が深まったが、シングルなら相手を妨害する技を使った運ゲーや、耐久アップ技や回復技で泥仕合に持ち込むなど、嫌がらせに近い戦法がとれるようになった。
      • これを持つポケモンは軒並み低ステータスだが、運ゲーや泥仕合に持ち込めば気にならず、むしろ素早さに回すべき努力値を耐久に回せるのでデメリットとしてあまり機能していない。それどころか伝説のポケモンのボルトロス・トルネロスもこれを持っており、高いステータスで攻撃と補助ができる。
  • 隠れ特性関連
    • 本編中で隠れ特性のポケモンを殆ど捕獲できない。
      • 入手はムシャーナとヒヒダルマを除き、PDWとの連動や攻略本や雑誌の付録、映画の前売券などゲームとは別途に金がかかるものしかなかった。
    • ♀がいないと特性が遺伝できない。
      • ♂と♀が同種でも♂の隠れ特性だけは遺伝しない。その割に、上記の入手方法では♀の出現率が露骨に低く調整されていたり、配布限定のポケモンの殆どは量産されないように♂固定になっているなど、簡単に隠れ特性のポケモンを増やさせないための嫌がらせが多かった。
    • 上記二点から、メジャー級のみならず趣味のマイナーポケモンの隠れ特性持ちを用意するのすら四苦八苦したプレイヤーも少なくない。
    • 隠れ特性で有用なものを手にしたポケモンの一部は環境で猛威を奮った。
      • HP最大時の被ダメージが半分になる「マルチスケイル」カイリューや、毎ターン素早さが上がる「かそく」バシャーモは非常に強力で、一度ハマれば止めるのは相当厳しかった。
      • 伝説ポケモンであるグラードン・カイオーガの永続天候特性「ひでり」「あめふらし」をそれぞれキュウコン・ニョロトノが手に入れた。これにより、本作の対戦環境は天候を主体にしたパーティーが席巻し、それ以外の自由度は一気に下がった。
      • 隠れ特性のバランスは非常に悪く、上のカイリューやバシャーモのように前作まで劣化○○と呼ばれるポケモンが一線級になるケースもあったが、一部のメジャー級がさらに強くなったり、タイプ・能力値・性能と得られた隠れ特性がまったく噛み合っていないポケモンはかなり多い(ペンドラー*12、デリバードなど)。
  • 他多くのポケモンの調整について
    • 猛威を振るっていた自爆系の技が弱体化された一方、「相手を逃げられなくする技(くろいまなざしなど)」or「とくせい:たんじゅん」+「バトンタッチ」のコンボの消滅、特性が「ぶきよう」だと技「なげつける」を使えなくなるなど、上位層に影響がないがそれ以下のポケモンが割を喰うような調整が多い。
    • 下位層の救済もかなりおざなり。これまで挙げてきたように強い隠れ特性をもらえない、強力な積み技を覚えても下位互換など、強力とは言い難いポケモンが多数存在する。
  • 新ポケモンの粗雑な調整。
    • 強いポケモンはとことん強く、新勢力とだけあって対戦環境にすぐさま食い込んだ。
      • 無駄の少ない種族値(ポケモンの種類ごとに設定されたステータスの基礎値)を持っているポケモンが多い。物理アタッカーなら攻撃が今までのアタッカーラインである130を超える135や140のものが登場し、必要ない特攻は極端に低くなっているなど。
        もちろん技・特性などの面で(度合いは異なるが)欠点がある場合も多いが、種族値・技・特性のすべてに恵まれたポケモンも一定数存在し、そういったポケモンばかりが対戦環境の中核に位置するようになった。
    • 一方で、そのほか大勢には特に長所のないバランス型のものも多く、一点特化型が強めな環境においてこのようなステータスを持つのはかなり厳しい。
      • 例として、バイバニラは合計種族値が535。これは御三家と同等で、全体で見ても高めの数値を持つ。しかし、その内容はまず使わない攻撃に多く配分されているので火力や素早さが一歩及ばない。他にも考慮すべき点は多数あるが、結果として中堅以下の烙印を押されてしまっている。
      • バオッキー・ヒヤッキー・ヤナッキーなど通称「3猿」を筆頭に、同系統のステータスをした旧ポケモンから明らかに見劣りするスペックを持った弱小新ポケモンも多い。
      • パッケージを飾るレシラム・ゼクロムもタイプや素早さの関係で過去作の伝説のポケモンに比べると見劣りし、使いにくさが目立つ。
        意図的に弱く設定されているキュレムよりは強いが、とにかく環境に嫌われていた。特にゼクロムは習得技の問題から高いステータスを活かしにくい。
    • 発売後の初期に新ポケモンしか使えないオンライン大会が開催されたが、強いポケモンの数が少ないのでほとんどのパーティーが似通ったものになってしまった。
  • 新技・道具のバグ・練り込み不足
    • 「フリーフォール」のバグ。
      • これ自体は相手を掴んで上空に連れ去り、自分も攻撃に2ターンかけるが、相手の行動も1ターン封じるという新しい効果の技。
        だが、飛び上がっている間、他のポケモンに技「じゅうりょく」を使われ、その効果で地上に引き摺り下ろされると、掴まれていた側のポケモンがそれ以降交代するまで永続的に行動不能になると言うバグがあった。
      • このため、通信対戦ではこの技を覚えているポケモンがいると弾かれて対戦不可能になるという措置を受けた。この技自体はダブル・トリプルなどのルールで有用なのでさびしいところ。
    • 「ほのお/くさ/みずのちかい」が地味。
      • 活用するにはダブル・トリプルでなければならないが、習得ポケモンが5系統ずつと少なく、単体ではたった威力50で、妨害されたりもう1匹の発動役が倒れた時のことを考慮するとどうにも使いにくい。
      • いざ発動してもほのお+みず以外はパッとせず、結果として「試みとしては面白い技」と言う域を出ない。
    • この他にも、使用者と同タイプ以外に無効でそもそもの威力が70と実戦級でない「シンクロノイズ」や、使い所が限られる上に弱い「ワンダールーム」「マジックルーム」など、冒険・対戦の両面で使い所のない死に技が多い。
    • 新道具にも、体重を軽くする「かるいし」、持たせたポケモンの無効化できるタイプが減る「ねらいのまと」など使い道が見いだしにくいものが散見された*13
  • 特性関連(一部冒険面と共通)
    • 「ちからずく」の仕様。効果は「技の追加効果(30%の確率でやけどさせるなど)をなくして技の威力を1.3倍にする」。
      • 道具「いのちのたま」は技の威力が1.3倍になるが攻撃のたびにHPが減るという効果を持つが、特性ちからずくを有するポケモンに持たせれば(追加効果のある技に限り)このHP減少のデメリットもなくしてしまう。この現象がバグか仕様かで議論を引き起こした。なお、公式は仕様としている。
      • ただしこの仕様をうまく生かせるのがニドキング・ニドクインぐらいしかおらず*14、この二体も前作では中堅以下に甘んじていたので経緯がグレーと言えど結果的に強化された事自体は評価するユーザーもいる。
    • 「がんじょう」の大幅な強化。効果に「一撃必殺技を無効」に加えて「HP最大の状態から瀕死になるダメージを受けてもHPを1だけ残す(きあいのタスキと同じ)」が追加された。
      • 対戦では非常に有用な効果で、これにより使い勝手のよくなったポケモンは多数存在する。しかし、HPを最大まで回復すると何度でも発動するのが問題で、これを利用した「レベル1頑丈」と呼ばれる戦法は対策のない相手を一方的に倒せるものだった。
        対策として挙げられるものは多いが、それらを有しているポケモンが倒されると巻き返すのは不可能となる。さらに手持ちに入れておくだけで見せ合いで相手の選出を縛れるために環境に与えた変化は小さくない。
      • シナリオでも洞窟で頻繁に出現するダンゴロ系がこの特性を持っている。冒険中がゆえにとれる対策もわずかで、していないと必ず1回は攻撃をくらうので煩わしいことになる。前述のエンカウント関連の問題もあって野生戦がただ面倒なだけのものになってしまった。一応、逃げれば攻撃をくらわずに済む。
        また、同様に頑丈を持つダゲキはレベル上げに使われるポケモンリーグにも使用者がおり、更にアイテム回復して頑丈の発動回数を増やしてくる*15ので面倒な相手に。だが、この頃になればオノノクスやレシラム/ゼクロムなど相手の特性を無効化する特性を持ったポケモンを入手できるために対処はしやすい。
    • ステータス画面で見られる特性の解説文の領域があまり広くないため、具体的な効果が分かりにくいものもある。
      • 「すなのちから」は「砂嵐が吹いている状態だと岩・地面・鋼タイプの技の威力が上がる」のだが、その説明文は「砂嵐で威力が上がる技がある」といった具合。他、「まけんき」なども細かな仕様も存在するのにそれがわかりにくい。
  • 技マシンのラインナップが劣化。「ステルスロック」「はねやすめ」「あくのはどう」といった対戦でもよく使われる技がなぜか削除された。
    • 上記の技は『BW2』で教え技が復活するまで『DPt』か『HGSS』で覚えさせてから本作に連れてくる必要があった。
  • 配布限定ポケモンがレート対戦で制限なしに使えたこと
    • レーティングが実装されたことで、レート戦は今までより一層「勝つためのパーティ」の比重が大きくなり、強力なポケモンの需要が高まった。しかし、一部の配布限定ポケモンが対戦環境に大きな影響を与える程に強力であった。
      • 前述の加速バシャーモは本作の攻略本付属のシリアルコードから入手できるが、3匹の中からランダムで1匹しか手に入らないので手に入るかは運。しかも♂固定なので、今作では増やせない。
      • 特に通常では覚えられない技を覚えたスイクン(通称:零度スイクン)*16の需要が高かったのだが、このスイクンは本作発売前の2010年夏に公開された映画前売りチケットの特典であり、入手できたのは第4世代のソフトとなる。
        本作発売時点で配布は終了していた上に代用策もなかった為、零度スイクンを所持しているプレイヤーと所持していないプレイヤー間で格差が広がってしまった。
    • 今作に限った問題では無いのだが、配布限定のポケモンは有料の商品の特典である場合も多く、勝つためにゲーム外の出費をすることに難色を示すプレイヤーも多い。
      また、前述の隠れ特性の仕様と強力な配布限定ポケモンの存在が、不正な改造に手を染めるプレイヤーを増やす要因になった。
      • これが原因か、『XY』では隠れ特性が♂からでも遺伝するよう仕様変更、『ORAS』以降のレーティングバトルでは事実上の互換切りが行われ、一部のシーズンを除き第5世代までの(カロスマークがついていない)ポケモンが使用できなくなった。そして、『SM』ではスイクンのレベル技に変更が有り、配布個体以外でも「ぜったいれいど」を(弱体化させた上で)使用可能になった。

総評

シナリオの大きな変化によって非常に賛否が分かれる作品となった。
単純に劣化したシステム面や遊びなどの要素も目立っており、全体的な調整不足が目立つ。

とは言え、新システムは下記のPDWを除いてゲームを根から腐らせるほどの失敗では決してなく、冒険要素やポケモンの収集・育成・バトルなどのシリーズならではの面白さは十分に味わえる。
長く続いているが故に良く言えば「安心と信頼の王道パターン」、悪く言えば「拭いきれない既視感とマンネリ感」を指摘されがちなポケモンシリーズ中でも、かなりの異色作と評すべき作品であろう。


余談

  • 特徴・新要素で「本編(クリア前)に登場するポケモンはすべて新ポケモン」と述べたが、実は旧世代のポケモンは戦闘に出ないだけで「ピカチュウ」を連れているNPCが登場する。
  • ポケモンドリームワールド(PDW)のお粗末な運営
    • 発売直後のアクセス過多により即効で鯖落ちし、サービス開始を当初の予定より1ヶ月後に延期。復帰後も利用できるのは1時間までと大幅な制約が加わった。
      • この時間制限のあおりをもろに食らったのが「きのみ栽培」である。本作できのみ栽培はPDW内部でしか行えない上に、上記の制限のせいで「一番成長が早いきのみですら、収穫にリアルタイムで3日かかる」という事態になった。自分で所持数を増やせるきのみのメリットを損なっている。
      • きのみ栽培に限らず、今までゲーム内でやっていたものをわざわざPCやインターネットを使わなければできないようにする必要性が薄い。また、プレイできるミニゲームも子ども騙しにもならないような内容。
    • ここで入手できるポケモンは隠れ特性を有しており、上のように対戦環境に大きく影響を与えたが、特に強力なものを持つニョロモとロコンはメスの出現報告が長い間上がらず(メスでないと隠れ特性の子を産ませられない)、プレイ時間の強引な引き延ばしと揶揄されたほか、改造ユーザーを増加させる原因にもなった*17
    • 不具合の多さもかなりのもので、「1種で複数の姿を持つポケモン(シキジカやカラナクシ等)を寝かせるとバグが発生する」「手に入れたポケモンやアイテムのロストが発生することがある」「PCに高い負荷がかかり、ミニゲームのスコアに深刻な影響が出るほどの処置落ちが発生する」などの致命的な不具合が多数報告された。
      • これらの不具合に対する修正が行われたのは、実に稼動開始から1年後という遅さであった。不具合の多さと対応の遅さから見ても、運営にオンラインサービスのノウハウが欠如していたのは明らかであり、利用者からはポケモンドリームワールドならぬポケモンナイトメアワールドと揶揄される始末であった。
    • PDWは2014年1月をもってサービス終了している。現在となっては本作単体できのみ栽培はできなくなり、隠れ特性を新たに手に入れる事もできない。サービス終了後の事を考えていない、あるいは蔑ろにした設計だったと断じて然るべきか。
      なお、後のシリーズ作品においてはソフト単体できのみ栽培や隠れ特性持ちポケモンの入手ができるようになっており(そもそも前者はこれ以前の作品では普通に行えていたが)、ユーザーにとって遊びやすくなるように確実に進歩している。
      • しかし、一部のポケモンは隠れ特性を新規に入手する手段が長らく用意されず、VC版初代・『金銀』からの転送や、第8世代で「とくせいパッチ」が登場するまで、PDW経由でしか隠れ特性を入手出来なかった。
    • ポケットモンスターシリーズではまず最初に目標を決め、技術的に可能であるかどうかは後回しにするという開発スタイルをとっている(参考)が、これが裏目に出てしまった結果ともいえる。
      • インタビューでも、『最初はDSのカードをパソコンにガチャーンと挿すくらいの勢いで考えていた』と答えている(参考)。要するに見通しが甘かったということだろう。
  • 準伝説級ポケモンの3匹「ボルトロス」「トルネロス」「ランドロス」
    • 雲に乗ったオッサンに見えるデザインに加え、静止画が大部分をトレースして細部と配色を変えただけのデザインであり、「コピペロス」と揶揄されていた。
    • デザイナーによると、これら3匹は開発数週間前のギリギリの時期に考えられたデザインであるとのこと。『BW2』では新たに「れいじゅうフォルム」という新しい姿が追加され、コピペから脱却した。
  • 本作発売から6年後に開催された『ポケモン総選挙720』では、「1位になったポケモンが配信される(=入手困難な伝説・幻のポケモンが有利)」というルールがあったものの、6位にゲノセクト、10位にメロエッタがランクインするなど健闘した。
    • また、32位のアーケオスが目を引くが、アーケオスは当時の50音リストで最初のポケモンというアドバンテージがあった為と噂される*18
      • アーケオス自体はデザインも好評でそこそこ人気のあるポケモンであり、純粋な投票の結果であった可能性もある。
    • 一方で700位以下のほぼ半数が本作初出の未進化ポケモンとなっており、更に720位(最下位)のポケモンが本作初出のバオッキーという残念な結果になってしまった。バオッキーと合わせて『イッシュ三猿』として扱われるヤナッキー・ヒヤッキーも投票ではそれぞれ685位・654位と低迷した。なおバオッキーは後日期間限定で配布された。(総選挙の順位
  • 新技のその後
    • 「パワーシェア」の影響で、特殊攻撃技を採用しないポケモンの特攻の値もバトルに関連する可能性が出た。
      • 理論上は特殊攻撃技を採用しないポケモンの特攻の個体値を0にした方が良い。とはいえ「パワーシェア」の使用率は低いので、大半のプレイヤーは無視しているが。
    • 「フリーフォール」は特殊な処理のためか『X・Y』『サン・ムーン』といった後継作でも新たなバグが見つかった。結局、ポケモンや技の一部削除が行われた『ソード・シールド』からは使用できなくなった。
  • 本作はリージョンロックがかかっているため、海外版のDSi・DSiLL・3DSでは起動できない。
    • ただし、海外版DS・DSLiteで起動する事は可能。
    • また、海外版はリージョンロックがかかっていないため海外版BWを国内版のDSi・DSiLL・3DSで起動する事も可能。
  • 本作を原作としたアニメ版のタイトルは「ポケットモンスター ベストウイッシュ」である。
    • 劇場版のタイトルは「劇場版ポケットモンスター ベストウイッシュ ビクティニと黒き英雄 ゼクロム・白き英雄 レシラム」。
      ポケモン映画初の2Ver同時公開であり、内容はほぼ同一だが、細部のポケモンの種類などが異なる。
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最終更新:2024年04月06日 18:32

*1 本編作品では初の外国モチーフである。番外編では『コロシアム』『XD』のオーレ地方が先に外国をモチーフにしている。

*2 「ヒンバスのうつくしさのコンディションを高くしてレベルアップ」という前作までの進化条件を本作単体で満たせないため、新たに「ヒンバスにきれいなウロコを持たせて通信交換」という条件が追加された。

*3 設定としてはボールに長時間ポケモンを拘束しないために現地で仲間を集めて、そこを離れる前に再度解放しているため毎回パーティが変わる。

*4 公式側もそこは認知していたのか、アニメ版のポケットモンスター(ベストウイッシュ エピソードN)でのNは手持ちポケモンを一切持ち合わせてはおらず、ポケモンマスターを目指すサトシに対して、「君とは分かり合えないかもしれない(意訳)」とバトルそのものを嫌っているような言動を取っているキャラになっている。

*5 テレビアニメではしばしば勝手にモンスターボールから出てくる描写が描かれる。

*6 ただし、外伝作等と比較すると本編シリーズは初代から程度の差こそあれ一貫して「ポケモントレーナー達」の物語ではある

*7 モノズは2回進化するポケモンであり、次の進化に必要なレベルは64。これは今までのポケモンの中で最遅であり、以後の作品でも最遅のままである。

*8 相手は飛行タイプなのだが、進化させると格闘タイプがつき弱点をつかれる。さらに相手の切り札「スワンナ」は水・飛行と両方ポカブの進化系の弱点をついてくる

*9 過去には他に入手手段がない道具(野生ポケモンからは奪えない道具もある)もあった。

*10 『プラチナ』ではカーソルが消えるのは電源を入れた後の最初の一回のみ。

*11 ポリゴン2に至っては元々進化後のポリゴンZより耐久が高い。

*12 『XY』からは隠れ特性が「かそく」に変更され、強化された。

*13 「ねらいのまと」については後の第八世代の対戦環境で有効活用するコンボが編み出された。また、削除された技「みやぶる」に代わってゴーストタイプのポケモンに「みねうち」を当てる手段として捕獲面でも役に立つ。

*14 140という驚異的な攻撃種族値を持つヒヒダルマもこの特性を所持しているが、こちらは防御面の不安から先手を取る為の「こだわりスカーフ」を持たせるほうが一般的。

*15 一応、これを利用して道具を削るという戦法はある。

*16 通常では覚えない「ぜったいれいど」「エアスラッシュ」「しんそく」「アクアリング」を覚えたスイクン。特に「ぜったいれいど」の有用性が高かった事から零度スイクンと呼ばれる。

*17 隠れ特性ニョロモ・ロコンのメスの出現報告がなかったにも拘らず、プレイヤー間に流通した時期もあった。恐らく改造産のメスを使って繁殖させたものと思われるが、「隠れ特性」というコンセプト故に公式側が仕様の明言を避け、事態の収集をつけるためにメスが出現するように変更したと考えるのが妥当だろう

*18 要は、ポケモンに詳しくない人物(子供の保護者など)が、最初に目に入るであろうアーケオスに投票したという説が支持されている。