ギャロップレーサー
【ぎゃろっぷれーさー】
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ジャンル
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3Dジョッキーレースゲーム
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対応機種
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アーケード
プレイステーション
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発売・開発元
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テクモ
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稼動開始日【AC】
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1996年9月下旬
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発売日【PS】
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1996年9月27日
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定価【PS】
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5,800円(税別)
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判定
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良作
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概要
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競馬のジョッキーになってレースに勝利する「ジョッキーレーシングゲーム」。アーケード版の稼動開始とPS版の発売日はほぼ同時。
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当時の競馬ゲームで主流だった『ダービースタリオン』『ウイニングポスト』などの馬主シミュレーションゲームと違って、馬主ではなくジョッキーになり、3D視点で馬を操作する。このタイプの競馬ゲームは、当時としては異色の存在だった。
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馬でありながらカーレースにも負けないスピード感、ほぼ直進でありながら隠された高い戦略性、競馬ゲームらしくない激しいテクノサウンドを武器に、主に競馬ゲームファンから高い評価を得た。
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本作のヒットを皮切りにシリーズ化され、テクモの看板ソフトの1つになった。
特徴
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本作のレースは、馬の脚質に沿った位置取りでレースを進め馬の肉体的・精神的なロスを抑えつつ、最後の直線まで脚をためて勝負する、という流れで進む。
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ゲートスタートでは、「Ready ... GO!」の掛け声とともに、上キーを押しスタートする。タイミングが「GO!」に合うほどスタート時のポジションがよくなる。「...」の間は、アップテンポの音楽が流れる中で画面の動きはほぼ無くなり、ゲートスタート直前の緊張感が演出されている。
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レーススタート後に、馬の脚質(逃げ、先行、差し、追込)に合わせた位置取りを確保する。逃げ・先行馬は、いかに急加速せず(脚を使わず)に位置取りを確保するかが勝負のポイントになる。特に逃げ馬の場合、先頭以外では大きな精神的ロスが発生するため、ゲートスタートと位置取り確保は非常に重要である。
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レース中は、逃げ馬は先頭を守りながらスピードを緩め、先行・差し馬はコーナーでの位置取りや馬混みの中での接触によるロスを避けながら、追込馬は馬群から大きく離されないようにして、レースの本命馬をブロックまたはマークしつつ第4コーナーまで粘る。
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第4コーナーから最後の直線にかけては、差し・追込馬はコーナーの外側を周らされないようにしながら最後の直線で勝負を仕掛ける。馬の仕掛けのタイミングは、道中のペースやトラブルによる残りスタミナの量や、スピード重視の短距離馬で走っているかスタミナ重視の長距離馬で走っているかによって変わってくる。スタミナが0になると急激に失速するので、仕掛けのタイミングは重要である。
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そして最後の数百メートルは、それまでの戦略性も消し飛ぶ「ムチボタン連打の白熱した叩き合い」である。
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ゲームモードは、シーズンモードとプレシーズンモードの2種類が存在する。
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メインのシーズンモードは手持ちのポイントで馬を購入しレースに出走、勝利または上位入線してポイントを稼ぎより強い馬を購入し、国内の重賞、さらには海外の大レースでの勝利を目指していく。
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プレシーズンモードは騎乗馬とレースを自由に選んでプレイできる、いわゆるフリープレイモード。
評価点
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競馬の位置取りの重要性や戦略性を、ゲームとして上手く昇華できている。
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はた目には馬がまっすぐ走っているだけにしか見えなくても、プレイヤーにとってはレース展開に合わせたスピードの調整と有利な位置取りの確保、他馬のブロック(馬群への封じ込め)、およびその回避、などのジリジリした駆け引きが存在していて、緊張感と戦略性が非常に高い。
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アップテンポで重低音が効いたテクノミュージック。
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音楽のスピード感は、カーレーシングゲームにも引けをとらない。
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実際の競馬にある「オヤジ臭さ」「のんびりした雰囲気」とは切り離された、激しいレースゲームの世界が作り上げられている。
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音楽の荒々しさはシリーズ髄一。
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レース前およびレース中にはテンションが高く甲高い声の英語のアナウンスが入るが、これもまたギャロップレーサーの世界にマッチしている。
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実名馬が多数収録されている。
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当時の有名馬だけでなく、G3馬、海外の有名馬など、当時の馬が数多くまた幅広く収録されている。
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当然、馬の強さ(ステータス)には「テンポイントとトウショウボーイはどっちが強い」的な意味で賛否が分かれる。これはファン同士の戦い故に仕方のないところと思われる。
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海外競馬場も収録されている。
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エプソム競馬場(英ダービー)、ナドアルシバ競馬場(ドバイワールドカップ)、ロンシャン競馬場(凱旋門賞)など。
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ギャロップレーサーでは競馬場がレースコースに相当するので、競馬場の多数収録はうれしいところ。
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なお後のシリーズでは、海外馬および海外レース場が数多く登録され、それ自体がシリーズの売りになっている。
問題点
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CPUが弱い。
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このゲームのポイントは「いかに位置取りを守り、馬の精神的ロスを避けるか」にあるのだが、逆にそれに慣れれば極端な番狂わせが実現できてしまう。
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たとえば、「現実ではG3馬でステータスが低い馬」でG1に3連勝するなど。
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ゲームそのものが異色だったため、難易度が抑えられていた可能性がある。
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後のシリーズでは難易度が上昇し、ステータスが結果に反映されやすく(つまり、格下馬では勝ちにくく)なっている。
総評
本作品は10年以上にわたってシリーズ化され、テクモの看板ソフトの1つになった。
異色ゲームの初回作らしい「色々な意味での荒々しさ」が豪快に抜きん出た良作である。
余談
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競走馬の馬名使用をめぐって裁判になったが、最高裁判所でテクモ勝訴の判決が確定した。（参考）
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判決内容を簡潔に説明すると「物のパブリシティ権は認められないため、馬主の請求を棄却する」という内容である。
最終更新：2018年10月25日 22:23
