ノーモア★ヒーローズ2 デスパレート・ストラグル

【のーもあひーろーずつー ですぱれーと・すとらぐる】

ジャンル 殺し屋アクションアドベンチャー

対応機種 Wii
Nintendo Switch
Windows(Steam)
発売元 マーベラスエンターテイメント
開発元 【Wii】グラスホッパー・マニファクチュア
【Switch/Win】Engine Software
発売日 【Wii】2010年10月21日
【Switch】2020年10月28日
【Win】2021年6月10日
定価 【Wii 通常版】7,140円(税5%込)
【Wii 初回限定版】8,980円(税5%込)
【Switch/Win】2,178円(税10%込)
プレイ人数 1人
レーティング Wii CERO:D(17才以上対象)
Switch/Win CERO:Z(18才以上のみ対象)
判定 良作
バカゲー
ポイント さらに加速した爽快感溢れる直感アクション
さらに加速したおバカテイスト溢れる世界観
オープンワールド廃止でゲームテンポが向上
その反面ボリュームが少なめに感じることも
ノーモア★ヒーローズシリーズ



イかせてやるぜ。



概要

ハードな世界観とそれに似合わぬバカっぽい小道具、スピーディーなアクションで好評を博した『ノーモア★ヒーローズ』の続編。
総監督、シナリオは前作に続いて須田剛一。キャラクターデザインもコザキユースケが担当した。
半年前に発売されたHD移植版『ノーモア★ヒーローズ 英雄たちの楽園』がロード時間やバグ等の酷い問題を抱えていた為、本作も不安視されていた*1
しかし、実際には前作の問題点を改善し、さらにパワーアップして須田氏のセンスが最大限発揮された作品になっている。

また、完全初回限定生産のコレクターズBOX『HOPPER'S Edition』も発売。
限定ムービーが入ったDVDとサントラCD、設定資料集が同梱していた。

純国産ゲームでありながら、本作は国内発売に関してなかなかGOサインが出なかったらしく、北米では2010年1月。欧州で同年5月。発祥の地である日本では同年10月と、北米に9ヶ月も遅れての発売となった。
Wiiで発売された原作は前作同様、日本版は死亡した人間は塵になって消滅。海外版は激しい流血とゴア表現がある。


ストーリー

前作の戦いから3年…。
全米殺し屋ランキング1位にのし上がったトラヴィス・タッチダウンは怠惰な生活により51位にまで落ち込んでいた。

そんなある日、殺し屋ランキング51位の男がトラヴィスに挑戦状を送りつける。
サンタデストロイの街に120年ぶりの雪が降る中での決闘を難なく征するトラヴィス。しかし、それは凄惨な戦いの幕開けに過ぎなかった…。

欲望と復讐を胸に、一振りのビーム・カタナのみを頼りに男は再び立ち上がる…。


特徴・評価点

  • 前作の対応操作はWiiリモコン+ヌンチャクのみだったが、本作ではクラシックコントローラーとリモコン+ヌンチャクから選べるようになった。
    • ただし、クラシックコントローラーの操作は難があるため、リモコン+ヌンチャク推奨。理由は後述。
  • 前作からアクション面で改善された点など。
    • 相手を気絶させた際に使えるプロレス技が雑魚なら一撃で倒せるようになり、爽快感が増している。
    • ビーム・カタナに二刀流の「椿と薔薇」が追加。他のカタナを上回る手数を持つ。
    • また、ビーム・カタナを戦闘中いつでも持ち替えられるようになった。
    • 操作キャラにジャンプができるシノブと高速ダッシュが出来るヘンリーが追加。ただし…(後述)。
  • システム面での改善点。
    • オープンワールドマップをバイクで乗り回す要素はなくなった代わりに、目的地はメニューから選んで一瞬行けるようになった。またジョブミッション(後述)のリトライも非常に容易。
      • 前作では自宅とボス戦前でしかセーブできない点が指摘されていたが、本作でもセーブシステムはほぼ同じ。ただし、街中のどこにいても一瞬で自宅に帰れるようになったため、実質的に問題ではなくなっている。
      • 逆に前作ではメニューを選択するのみだった自宅やショップなどの室内は自由に歩き回れるようになっている。
        前作でも可能だった愛猫ジーンとの戯れは、今回は太り過ぎたジーンをダイエットさせるためのミニゲーム方式になった。ぽっちゃり体型が好きな人は無理にダイエットさせる必要は無いが、元の体型に戻すと新技を覚えられる。
      • サンタデストロイはその街並みを見る機会がほぼ無くなったが、スタッフロールは今作で使われなかった前作のマップを再利用したものとなっている。
    • ランキング前のぼったくり入金システムはなくなった。現金の使い道はトラヴィスの強化と服飾品程度になったため、無理にバイトをする必要も薄くなっている。
  • 後述の変な点も目に付くが、基本のシナリオはハードボイルドで骨太である。
    • いきなり前作の重要人物が殺害されるオープニングから始まり、復讐のために立ち上がる三十代男トラヴィスの姿はかなり渋くてカッコイイ。
      • 裏のバイトこと「殺しのミッション」も、黒幕の配下である殺し屋達を襲撃する「復讐ミッション」へと変化している。
      • 前作では終始トラヴィスを翻弄していたヒロインのシルヴィアも終盤には意外な顔を見せ、思わぬ役も務めている事で前作とは違った印象を与えるだろう。
      • シノブとヘンリーは一時的とは言えプレイアブルキャラになる事もあり、前作よりも深くストーリーに絡んでくる。特にヘンリーは超重要ポジションでありながら前作ではよく分からないキャラだったが、今作ではクライマックスでも活躍が描かれる。
    • 終盤の展開は須田ゲーらしからぬ熱い王道路線で、プレイヤー置いてきぼりのいつもの超展開は少なめ。ラスボスも脅威の第三形態まで存在し、クライマックスらしく盛り上がる。
      • それでいて須田ゲーお馴染みの、含みを持たせて各々の解釈に委ねる演出も健在。ステージ間のイベントにて電話越しに語る謎の女。そしてその聞き手が意味する事とは…。
  • グラフィックも引き続き独特の陰影が印象的なアメコミ調。相変わらず世界観に良く合っている。
    • また、本作のアニメーションへのこだわりはかなりのもので、服の襟の動きなどにもセンスがある。女性キャラクターの乳房へのこだわりも半端ではないが。
  • 洋楽風のアップテンポなBGMも高評価。
    • 特に、ランキング4位のマーガレット・ムーンライト戦で流れる「Philistine」は月をバックに改造対物ライフルを構えるゴスロリ少女という特異なシチュエーションと印象的な歌詞がマッチしており評価は高い。*2
    • それでいてエンディングテーマは日本語である。シュールで笑いを誘う歌詞だが、これもまた世界観やエンディングの雰囲気に合っている。
    • 前作ではステージBGMが基本的に同じで代わり映えしなかったが、今作ではステージ毎に異なるBGMが用意されている。それぞれのステージの雰囲気にも合っており、前作よりも新鮮さが損なわれにくい。
      • 前作のステージBGMは本作でもここぞという場面で使われており、前作プレイヤーを唸らせる演出となっている。

おバカな点

  • 前作に引き続き、随所に挟まれるメタ発言やコミカル要素が前述のハードボイルドなシナリオと組み合わさって何とも言えないカオスな世界観を醸し出している。
    • まず、チュートリアルステージからして、いきなり「前作のラストからのいきさつをきっちり説明しろよ」という発言が飛び出す。しかもプレイヤーに向かって「なあ?」と同意を求めてくる。
    • セーブポイントは前作同様トイレだが、トラヴィスが用を足すのに対しシノブはシャワーを浴びる。サービスシーン?
      • 尚、今回のタイトル画面は黒地をバックにこの「用を足すトラヴィス」がドット絵で描かれたものとなっている。
  • 敵ボスであるランカーも前作に劣らない個性派揃い。
    • ランク51位からスタートし、目指すは1位。50戦もの戦いを行うかと思いきや、49位から25位までがチームを組んで巨大ロボを召喚してくる*3
      • それに対し「こんなこともあろうかと」用意しておいた巨大ロボ*4で対抗するトラヴィス。殺し屋とは一体…。
      • 敵ロボを宇宙の塵にしたことで25位~49位を同時に撃破。一気にランク25位まで上り詰め、半分ものランク戦がカットされる。ちなみにトラヴィスのロボは「邪魔だから」という理由で没収され、以降出番はない。
      • それ以降も残り24人全員と戦う訳ではなく、一度に多数のランカーが一掃されたり、知らないうちに勝手に倒されたりするので、ランキング戦の数自体は実は前作と大きくは変わらない。
    • 夕日の丘で、縦笛を持った女子高生に告白されるトラヴィス。しかしその直後、「トラヴィスより強いことを証明するために」と言って縦笛をビーム・カタナにして襲いかかってくる。ちなみにトラヴィス側もほとんど動揺せず普通に戦い始める。
    • 前作同様露骨なロリ・萌え系キャラも登場。主人公の重度のオタクぶりも健在な事もあり、世界観から浮くことなく調和している。
    • 他にも、マスクを被ったホラー調の大男、宇宙飛行士、ゴスロリ少女等、老若男女問わないアクの強いキャラクター多数。殺し屋とは(ry
  • 殺された親友の仇討ちというシリアスな背景であり、その親友も「前作の重要人物」とは上述したが、前作では戦いに絡んできた訳ではないショップ用のNPCだったキャラである。シュペルタイガーを届ける役目も担っていたが、本編のストーリーには特に出番は無かった。
    • そして倒すべきその仇敵も前作でトラヴィスと因縁を持ったキャラだが、前作の本編に登場した重要人物…ではなく任意バトルの殺しのミッションで倒したモブ同然のターゲットの関係者である。主要キャラばかりではなく、こう言った脇役関連をメインストーリーの、しかも根幹に組み込むセンスもまた流石と言う他ない。
  • ジョブミッションとトレーニングはなぜか8bitのファミコン風ミニゲーム。
    • 効果音やBGMまでピコピコ音になってしまう。地味にいずれのゲームも完成度が高く、オリジナリティもある。
    • 種類に関しても、害虫駆除、配管工事、ステーキ焼きと言ったオーソドックスなものの他、スペースデブリの撤去*5という途方も無いバイト(!?)もある。
    • 前作から続投のサソリ駆除のバイトだけは8bit風ではない通常のアクション画面となっている。
  • 本編無関係のミニゲームとしてトラヴィスがはまっている萌えアニメ、『ビザールジェリー5』のゲームが遊べる。殺し屋アクションの世界に唐突にわき出る萌えキャラの群れが笑いを誘う。
    • 1ステージのみのシューティングだが、5人の操作キャラに3+1の難易度と地味に作り込まれている。最高難易度だと、熟練シューターでも手を焼くレベルの弾幕ゲーと化す。ちなみにBGMはなぜか初音ミクを使用したもの。
      • さらに、このミニゲームクリアで『ビザールジェリー5』のオープニングも閲覧可能。オープニングのみだが、オリジナルの主題歌に加え書き起こしの映像とかなり豪華。

問題点

  • 「操作キャラが3人に増えた」と言われているが、実際にシノブとヘンリーを使える場面が限られている。
    • シノブは2人のランカー戦があるためまだマシだが、ヘンリーはボス戦一回のみで雑魚相手には使えない*6
      • ヘンリーも同じくランカーを倒すのだが、なんとこれがシノブと違って電話口で伝えられて記念撮影した写真を貰うだけで、ステージは無い。しかも「ゲームではプレイできない」とメタ発言で明け透けに宣言される。
    • どちらも個性的に仕上がっているため、使える場面が少ないのは残念なところ。クリア後の特典で操作キャラ変更などがあっても良かったのではないだろうか?
    • シノブ編にはジャンプを駆使して全てのスイッチを起動して先に進むシーンがあるのだが、空中での操作性が悪くコツがつかめないとなかなか先に進めない。敵のいない場所で余計なストレスを感じてしまう。
  • 前作未プレイ者への配慮がほとんど無い。
    • トラヴィスとシノブ及びヘンリーの関係など重要な要素がほとんど説明されない。前作から引き続き登場するランカーも何人かいるが、やはり説明がろくに無い。
    • 上述したように「前作のラストからのいきさつを説明しろ」の台詞はあるのだが、「このゲームからプレイするお客様もいる」「過去の無様な戦いをいちいち説明してたら長くなる」「長いと嫌われる」というメタな返しで説明を放棄される。そして説明を要求したトラヴィスも「一理あるかも」と納得してしまう。
      • 「このゲームからプレイするお客様」だからこそ基礎的な情報を教えるべきではないだろうか。長々と説明せずとも簡潔に紹介するぐらいはできたはずである。
    • 公式サイトのQ&Aにも「前作をプレイしていないと楽しめないのォ?」という質問があるのだが、その回答は「限定版付属のDVDか先着購入特典の漫画をご覧ください」というもの。つまり通常版や移植版ではどうにもならないという事であり、前作を体験する以外に知る方法が無い。
  • 前作に比べ、敵ランカーとのかけ合いが短くなっている。
    • その極地とも言えるのがランク7位の龍司で、会話イベントがほとんどないまま戦闘に突入する。昔ながらの暴走族風の龍司のキャラクターにマッチしてはいるが、いささか極端。
      • 流石にこれほど少ないのは龍司ぐらいだが、前作では豊富な会話イベントも魅力だったので、やや残念なところ。
    • 他にも、アクションステージ突入時に相手ランカーのシルエットと名前が出る演出も無くなった。そのため、今回は対面するまで相手の風貌も分からず、更に掛け合いが減ったこともあって名前もいまいち分からないまま戦うこともしばしば。
      • ランカー戦直前のシルヴィアからの着信も無くなっている。
  • テンポが良くなったことの弊害として、ボリュームが薄め。
    • アクションステージも短めでかなりサクサクとランキング戦に挑める。街の移動やエントリー料のために表と裏のバイトを強制されることもなくなったので、一周10時間程度で終わる。
    • 前作のような「条件を満たすと到達できる真のラスボス&トゥルーエンド」も無く、エンディングは1種類のみ。
    • ただ露骨な水増しがなくなった結果でもあるので、一概に悪いことばかりとも言えないが。
      • また、尻すぼみ気味だった前作に比べると、終盤のステージは長めになっている。途中のステージが短いのは否めないが…。
  • トラヴィスの能力強化も8bit風のミニゲームで行うのだが、能力を強化する度に難易度が跳ね上がり、最高クラスの攻撃力強化ミニゲームはすさまじい反射神経が要求される。
    • 前作ではトラヴィスの苦労をプレイヤーも共感すると言った感じでミニゲーム自体は難しくなく、問題無く最大まで強化出来たのだが、今回は戦闘に勝つためのトレーニングに打ちのめされてしまうという本末転倒な事になりやすい。
    • また、すぐにリトライできるジョブミッションと違い、失敗すると元の画面に戻るので再度話しかけて代金を払い直す必要がある。失敗の度にジムのオーナーに「あらあら全然なのねぇ」とダメ出しされるのもストレスに。
    • 一応やらなくても十分クリアは可能だが、パラメーターのコンプリートを目指す人には辛い所。また、高難易度では能力を限界まで強化しないと厳しいかもしれない。
  • 宝箱破壊で「コレクション」というアイテムが手に入り、トラヴィスの部屋に飾られるのだが、小さくてわかりにくい。
    • 本作では部屋を自由に歩けるようになったため、棚のズームが出来なくなってわかりにくくなっている。大きなコレクションを入手してようやくわかるレベル。
    • 前作では収集するモノとそのデザインはともかく*7、飾って一覧から参照することができたのだが、今回はそう言った配慮は無い。
  • クラシックコントローラーに対応したものの、肝心の操作は右手側だけ忙しい仕様。
    • その原因は、(あちらと比べて操作性は改善しているとはいえ)元々不評だった『1』の移植版である『英雄たちの楽園』の操作を元にしてしまったこと。
    • 攻撃がABXYそれぞれに振り分けられている事に加え、リモコンを振る動作が全てRスティックに割り振られているのが原因*8
      • 設定で対応スティックを反転させることも出来ず、慣れるまでは操作がもたつきやすい。特に鍔迫り合いで顕著。
  • 日本版の表現について
    • 海外版の流血、ゴア表現がカットされ、死んだ人間は塵になるという規制表現は前作と同様なのだが、それはそれで爽快感があって世界観にも合い、且つ違和感も少なかった前作に比べると今回はどうにも「規制された感」が否めない。
    • まず今作は冒頭からして首が飛ぶシーンがあり、その首と死体を使った演出を入れている。ここまで来ると表現の変更云々ではどうにもならないのか、視点変更で誤魔化している。
      • それでいてその人物が完全に絶命しても塵化しないので、規制にしても中途半端さを感じる。
    • 他にも今作はただでさえ「マシンガンで蜂の巣にされる」「双方から滅多切りにされる」「切断されて刀の上に乗せられた生首が喋る」「返り血を浴びる」と言った過激な演出が幾つも盛り込まれており、少し変更してCERO:D(17歳以上対象)に収める事など想定していないかのような作りになっている。それらを規制した結果、違和感に繋がってしまっている部分が今回は目立つ。
      • 概要で述べたように今作は日本での発売が難航した訳だが、その辺りの事情もあったと思われる。それでもなんとか発売に漕ぎ着けたスタッフの苦労が窺える。
    • また、死亡時の塵化演出も前作に比べて飛び散り方が控えめになっており、爽快感が薄れてしまった。前作が塵を派手にぶちまけていたのに対し、今作は体が一旦黒い塊になってそれから風に吹かれて霧散する感じ。

総評

前作の問題となっていたオープンワールドを廃止することで快適性が大幅にアップした。
その弊害でボリューム面はやや下がった感はあるものの、総合的には正統進化を遂げた続編であり、カオスな世界観と登場人物も引き続き高く評価されている。
バイオレンスでセクシャル、そしてバカという内容を奇抜なセンスでまとめ上げたいわゆる「須田ゲー」の傑作と言えるだろう。


移植

Switch版

  • 2020年10月28日にダウンロードソフトとして配信開始。パッケージ版は翌年8月27日に発売された『3』の限定版にのみ付属している。
    • 規制が無くなり表現が海外版準拠になった為、レーティングがCERO:Z(18歳以上のみ対象)に上がっている。移植は前作のSwitch版と同じく、オランダのEngine Softwareが担当。
    • 前作は『英雄たちの楽園』の360版と、PS3で発売された『レッドゾーン エディション』が無規制版だったが、『2』の移植並びに無規制版はSwitchが初である。

Win版

  • 2021年6月10日に発売されたHDリマスター版。Steamでのダウンロード専売となり、タイトルも日本版と同じ。
    • Switch版の内容がベースであり、こちらも開発はSwitch版と同じくオランダのEngine Softwareによるもので、表現も無規制となっている。

余談

  • 須田氏の作品は基本的に単発であることが多いが、『ノーモア★ヒーローズ』はナンバリングタイトルが3作、外伝作品が1作とシリーズ化されており、本シリーズが「須田ゲー」の中でも特に高い人気を誇っていることがうかがえる。
  • 上述の通り本作の国内版はかなり遅れての発売になってしまっており、公式サイトのクリエーターズコメントでも「すでに完成してからかなり月日が流れてしまった」などと触れられている。
    • キャラデザイナーのコザキ氏も「海外先行発売と聞いた時の落ち込み」「すげー待ってたんですよ!?」とのコメントを残している*9
  • 今作は前作の『英雄たちの楽園』のような日本語音声は本編中に存在しない。次回作『3』は後に日本語音声が追加される事になったため、ナンバリングでは唯一日本語音声の存在しない作品となる。
    • 一応、限定版のDVDに収録されているPVのみ日本語音声となっている。
    • 『英雄たちの楽園』でヘンリーを演じた小西克幸氏は「『2』でヘンリーいっぱい出ますから収録あったらよろしくお願いしますね」とわざわざ言われていたらしく、いつ『2』の収録が来るのかと待っていたら『3』の収録が来たとの事である。「ヘンリーの出番が無くなったのか。或いはキャストが変えられたのか」と思っていたらまさかの日本語音声無しというオチであったと言う。
      • この話が出たのは『3』の公式生放送であり、通常この手の話は止められるものだが平然とOKが出た辺り、やはりノーモアのスタッフ陣であった。

その後の展開

  • 本作の後に発売された第1作の2度目となる移植作『レッドゾーンエディション』以降長らく音沙汰がなかった本シリーズだったが、2019年1月18日にNintendo Switchでシリーズのスピンオフとなる『Travis Strikes Again: No More Heroes』が発売された。アメリカ南部の片田舎でトレイラーハウス生活をしているトラヴィスが、吸い込まれてしまった幻のゲーム機の世界で娘を殺されたバッドマンと共に戦う。
    • 過去2作とは異なる複数のゲームを収録したミニゲーム集のようなスタイルとなっており、同年の10月にはPS4/WinでDLC2つが収録された完全版が発売された。なお、暴力表現はかなり控えめである為か、レーティングはCERO:C(15歳以上対象)となっている。また、発売元も過去作とは異なり、マーベラスではなく開発元のグラスホッパーとなっている。
  • 2021年8月27日に約10年ぶりとなるナンバリングタイトル『ノーモア★ヒーローズ3』がSwitchで発売された*10
    • 前2作の殺し屋ランキングとは打って変わり、地球に侵略してきたエイリアン軍団との戦いを描く。
      • 『1』や『2』の頃とのゲーム業界の風潮の違いもあり、今度は日本でも完全無規制のCERO:Zでの発売となった。敵がエイリアンである事を反映したのか流血描写を虹色に変更できる等、ゲームの雰囲気にも変化があり、単なる残虐ゲームにはなっていない。
    • スタッフやキャストが続投するのに加え、新たにメインコンポーザーにミュージシャンで俳優の金子ノブアキ氏が起用されている。
    • なお、この『3』は『ノーモア★ヒーローズ』シリーズの最終作であることが発売後に須田氏によって明かされた……が、発言が二転三転しているため、本当にそうなのか定かではない。
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最終更新:2022年11月18日 19:00

*1 なお、『英雄たちの楽園』から1年後に発売された『レッドゾーン エディション』はロード時間やバグが改善されており好評である。

*2 因みにこの楽曲は日本版と海外版でアレンジが大きく異なり、同じメロディでも受ける印象は全く異なるものになっている。

*3 ちなみに、彼らはアメフト選手とチアガールといった出で立ちなのだが、戦いにおいてそれらの要素は一切無い。

*4 トラヴィスが好きなアニメに登場するロボットで、前作でも仮想のミニゲームに登場したが本作ではなんと実物大。また、発進するプールがあるのは前作のオープニングステージだったデスメタルの屋敷である。

*5 失敗時には酸素が切れて窒息したり、大気圏突入で燃え尽きる。どう考えても死んでいる。

*6 しかもその唯一の戦闘で戦うのは、よりによって前述したキャラクターデザインが浮きまくったロリ・萌え系キャラである。

*7 プロレスラーのマスクを描いたトレーディングカードで、多くのプレイヤーにとっては収集意欲が湧きにくかった。

*8 両手のものはLスティックも使う。

*9 氏は通常、関わった作品は確認程度に留めるそうだが、前作に関しては全難易度クリアと武器コンプまでやり込むほど熱中したとの事である。

*10 当初は2020年内の発売が予定されていたが、新型コロナウイルスによる開発体制の変更が余儀なくされた為、発売時期が2021年に延期。