神採りアルケミーマイスター

【かみどりあるけみーまいすたー】

ジャンル 知識採集+工房運営+戦術シミュレーションRPG
対応機種 Windows XP/Vista/7
発売・開発元 エウシュリー
発売日 2011年4月22日(金)
定価 9,400円(税別)
レーティング アダルトゲーム
配信 2017年12月8日/6,600円
判定 良作


概要

その界隈ではゲーム性重視の作品を制作しているブランド「エウシュリー」の一作品。
ノベル形式やアドベンチャーが大部分を占める界隈では「遊べるゲーム」というだけでも貴重だが、当ブランドは完成度の高いゲームシステムや豊富なやり込み要素でユーザーから好評を博している。
本作は、ダンジョンや戦闘システムに前々作『姫狩りダンジョンマイスター』のシステムを進化させたものを使用している。前々作のシステムや発売前に公開された体験版が好評だったことから高い期待を寄せられ、雑誌等でも大きく取り上げられた。代表曰く、「ペイラインは25000本」。アダルトゲームとしては高めの開発費でも話題を呼んだ。


ストーリー

ラウルバージュ大陸南方セテトリ地方― その一角を担うミケルティ王国は、長きに渡る戦争の末に 連合都市として新たな歴史を刻み始めていた。

ミケルティ王国連合七大都市のひとつユイドラは、 諸国の技術が集まり多種多様な武具が生み出される工房都市。 そんな街に暮らすウィルフレドは亡き両親から小さな工房を受け継ぎ、 今、工匠として希望に満ちた一歩を踏み出した。

未だ王国内や隣国との緊張状態が続く中、それぞれに苦悩を抱えた 三人の女性を護衛として招き入れるウィルフレド。 彼は新たな技術の発見と創造を目指し、様々な種族の協力を得ながら、 更なる研鑽と工房の発展に勤しむ日々を送る。

やがて工房を発展させつつ仲間達との愛情を深めていく中、 それぞれが抱える問題に直面する。 国内での紛争、他国との戦争、他種族との諍いと、ユイドラを含む ミケルティ王国連合の存亡をかけた戦乱に巻き込まれていく……。

王国の平和は、若き工匠と少女たちの手に委ねられた。

システム・特徴

  • 迷宮で手に入れた素材を使い新しい武具や道具を作って商売。工匠ランクの昇格条件達成を目指す。工匠ランクに合わせて店を増改築して家具を置いたり出来る。
  • 前述の通り、ダンジョンや戦闘システムは前々作『姫狩り』のシステムに手を加えて使用されている。
    • 精気自体が無くなり代わりに指揮力が出来た。これはユニットの出撃に必要なコスト値でこの数値を超えると移動にペナルティがかかる。
      • 精気自体が無くなったことにより出撃門はユニットを出撃・帰還させるだけのものとなった。
  • 個別ルートのあるヒロイン三人と主人公には衣装が存在し、それらを強化していくことで能力値を上昇させたり、スキルや技を増やせる。ルート確定したヒロインの衣装をある程度まで鍛えると別途のHシーンを見られるようになる。
    • 主人公とヒロイン以外のキャラは衣装が無い代わりにアクセサリを二つ装備できる。
    • HPが0になってもキャラロストにならない。
  • 前々作と違い、主人公が魔王や魔神では無く、ただの少年である為雰囲気は明るい。凌辱もない。

評価点

  • 前々作のやり込み要素を生かしつつ、その不満点を解消しているところ。
    • キャラロストや縛り要素が無くなり、その分だけ遊びやすくなった。
    • エウシュリーのゲームは属性自体が分かりづらかった所があるが、今回は弱点属性だけ書いてあり、分かり辛い属性が無くなった。
    • 1周目のストーリーではどのキャラも使えない場所はないバランス。
      • ただし、隠しダンジョンまで行くと壊れスキルがあり、それを取得できないキャラは愛がないと使えない状態となる。
    • 前々作はどのエンディングも殆どマップやストーリーが変わりなかったが、本作は攻略キャラによってマップやストーリーがかなり違う。
    • 前々作は1つしか装備できなかったが、本作は武器とアクセサリー1つ(ヒロインと主人公以外は2つ)装備できるようになり戦略の幅が広くなった。
      • また、ユニットの回避率が武器を装備すると反映されないなどの問題点も解消。さらに装備の性能も前々作ではスキル以外使い物にならなかった杖等が改善されている。

問題点

  • シナリオの出来がかなり悪い。
    • 「エンディングまでに問題が根本的な解決を見ない」「展開が強引」「ルートによって脇役の印象が違いすぎる」等々、疑問符をつけざるを得ない点が多々ある。
      • 前作『戦女神VERITA』のシナリオの完成度が極めて高かったこともあり、この点は尚更批判に上がる。
    • また、シナリオの構成上やむをえないのだが、性描写にたどり着くまでが非常に長い。
    • テキストの誤字や誤用も多く、攻略Wikiなどでまとめられているレベル。
  • 前々作で引継ぎできたマップが本作では引継ぎ出来ない。
  • 細かいバグが多い。パッチ適用で改善する。

総評

前々作の不満点を解消し、やりこみ要素はそのままでアイテム合成・販売や箱庭的な遊び方もプラスしたゲーム。体験版が楽しめれば、まず間違いなくハマる作品と言っても差し支えない。しかし、ゲーム性以外の部分では力不足の感も否めず、特にシナリオを重視する層に受けるかは難しいところではある。


余談

  • 特典として特殊錬金ディスクが封入。『姫狩り』や『VERITA』とは違いダウンロード販売はない。
  • コミックマーケット、公式通販で本作のゲームを強化できるアペンドディスクを販売。
  • 定額でエロゲー遊び放題の「GAMES 遊び放題 プラス」に登録されている。

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最終更新:2021年04月29日 03:26