大乱闘スマッシュブラザーズX

【だいらんとうすまっしゅぶらざーずえっくす】

ジャンル 対戦型アクション
対応機種 Wii
発売元 任天堂
開発元 任天堂
ソラ
ゲームアーツ他協力会社多数
発売日 2008年1月31日
定価 6,800円(税5%込)
プレイ人数 1~4人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 なし
ポイント 様々な要素が『DX』から進化
共闘・共有の軸を新たに確立
メタナイト強すぎ
Wi-Fi対戦が実装されたがモラル対策が足りず無法地帯化
CPUもリンチするようになり1人用モードの難易度も上昇
一定の確率でファイターが転倒
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ


概要

任天堂の代表キャラクターが一堂に集う対戦ゲーム『大乱闘スマッシュブラザーズ』のシリーズ3作で、『初代』と2作目『DX』同様、桜井政博氏がディレクターを務めた。

2005年5月にアメリカで行われたE3前日の任天堂カンファレンスで新作スマブラが開発されると発表があり、その直後に岩田聡社長直々に桜井氏に開発を依頼した経緯がある。
当時桜井氏はHAL研究所を退社しており任天堂関係者ですらなかったが、元上司の岩田氏の無茶振りに応える形での開発になった。

開発は桜井氏がこの作品の為に立ち上げた“有限会社ソラ”。宮本茂氏の紹介でゲームアーツからもかなりの人材が参加している。発売前は「大作RPG(笑)を作った某社」として紹介されていた。
ちなみに前作を開発したHAL研は一部の音楽に携わるにとどまっている。

KONAMIから『メタルギア』シリーズのスネーク、セガから『ソニック』シリーズのソニック・ザ・ヘッジホッグがゲスト参戦。

また、桜井氏がスマブラの情報を載せるためにサイト(「スマブラ拳!!」)を開設し、情報を次々と公開していた。
本作はファミ通レビューで40点満点を獲得し、200万本という驚異的なセールスを記録するという快挙を成し遂げた。
大ヒットシリーズ「スマブラ」の3作目とあって、ユーザーからの期待は相当なものだった。


ファイター

  • 最初から使用可能なキャラクターが21体、隠しキャラが14体存在する。
    • 本作が初参戦のファイターについては詳細を後述する。記載順はファイターセレクト画面に準じる。
ファイター名 出典作品/シリーズ 備考
マリオ マリオシリーズ
ルイージ 隠しキャラ
ピーチ
クッパ
ドンキーコング ドンキーコングシリーズ
ディディーコング 新規参戦
ヨッシー ヨッシーシリーズ
ワリオ ワリオシリーズ 新規参戦
リンク ゼルダの伝説シリーズ
ゼルダ 「シーク」と自由に切り替え可能
ガノンドロフ 隠しキャラ
基本デザインが『トワプリ』仕様に変更
トゥーンリンク 新規参戦・隠しキャラ
サムス メトロイドシリーズ 特定操作で「ゼロスーツサムス」と切り替え可能に変更
ピット パルテナの鏡シリーズ 新規参戦
アイスクライマー アイスクライマー
ロボット ファミリーコンピュータ ロボット 新規参戦・隠しキャラ
カービィ 星のカービィシリーズ
メタナイト 新規参戦
デデデ 新規参戦
ピクミン&オリマー ピクミンシリーズ 新規参戦
フォックス スターフォックスシリーズ
ファルコ 隠しキャラ
ウルフ 新規参戦・隠しキャラ
キャプテン・ファルコン F-ZEROシリーズ 隠しキャラ
ピカチュウ ポケットモンスターシリーズ
ポケモントレーナー 新規参戦
ルカリオ 新規参戦・隠しキャラ
プリン 隠しキャラ
マルス ファイアーエムブレムシリーズ 隠しキャラ
アイク 新規参戦
ネス MOTHERシリーズ 隠しキャラ
リュカ 新規参戦
Mr.ゲーム&ウォッチ ゲーム&ウオッチシリーズ 隠しキャラ
スネーク メタルギアシリーズ 新規参戦・隠しキャラ
ソニック ソニックシリーズ 新規参戦・隠しキャラ
+ 新規参戦キャラクター詳細
  • ディディーコング(ドンキーコングシリーズ)
    • 意外にもフィギュアを含めても初登場であるドンキーの相方。「ピーナッツ・ポップガン」や「バナナの皮」といった飛び道具に加え、ジェット噴射などを駆使した高速移動も得意で、スピードで翻弄するテクニカルキャラ。
    • 開発段階ではディクシーコングと2人1組で参戦する予定だったが、製作の事情によりボツとなった経緯を持つ。
    • 最後の切りふだはバレルジェットで飛び回り、両手のピーナッツ・ポップガンを乱射する「バレルジェットパニック」。
  • ワリオ(ワリオシリーズ)
    • 自称マリオのライバルがついに参戦。見た目通りの高い攻撃力とねばり強さ、そして見た目によらない俊敏さと中割りの無い動きが持ち味。自動チャージの「ワリオっぺ」、バイクに乗って移動する「ワリオバイク」と技も彼らしい。
    • デザインは『メイド イン ワリオ』シリーズ仕様のバイカースーツだが、カラーチェンジにより他作品でもお馴染みのオーバーオールにもなる。
    • 最後の切りふだを使うとニンニクを食べて無敵の「ワリオマン」に変身する。全ての技と挙動が強化されるが特にバイクが凄い
  • トゥーンリンク(ゼルダの伝説シリーズ)
    • 風のタクト』などでお馴染みの、並行世界のリンク。こどもリンクの性質を引き継ぎ、よりリンクから差別化される形での参戦。
    • リンクよりパワーが低いが、それを補って余りある機動性を持つ。足が短すぎるからか蹴りワザは一切使わない。
    • 最後の切りふだはリンクと同じ「トライフォースラッシュ」。
  • ゼロスーツサムス(メトロイドシリーズ)
    • 初代から参戦しているサムスが、本作ではパワードスーツを脱いだ姿に変身できる。プレイヤーキャラとしてはサムスと統合されているため、シーク同様参戦キャラクターとしてはカウントされていないが、便宜上記載する。
      • 次作『for』以降は別ファイター扱いになったため、この扱いは本作のみとなる。
    • スーツ着用時から一転して軽量級のスピードタイプに変わり、相手を麻痺させるムチ型の「パラライザー」を用いて戦う。
    • 通常はサムスの状態で最後の切りふだを使うことで変身するが、キャラ選択時に特定コマンドを使えば最初からこの状態にもなれる。前作にもあった隠しコマンドを入力することで、試合中にスーツを脱ぐことも可能(同コマンドでスーツを装着することはできない)。
    • 最後の切りふだはパワードスーツの残骸を集めての「パワードスーツ装着」。近くにいる敵やアイテムを吸い込み攻撃するとともに普通のサムスに戻る。
  • ピット(パルテナの鏡シリーズ)
    • 天界を駆け巡る天使。レトロゲーからの参戦だが、「リンク達がたどったグラフィック変遷を一足飛びに再現したら」というコンセプトのもとデザインが大幅にリファイン。後の『新・光神話 パルテナの鏡』に引き継がれることとなった。
    • 分離して曲刀になるパルテナの神弓を操り、遠距離・近距離両方の戦い方が得意。背中に生やした羽と直線上昇する上必殺ワザにより、復帰力も高めの優秀なキャラ。
    • 最後の切りふだは無数のイカロス「パルテナ親衛隊」を召喚し突進させる。
  • ロボット(ファミリーコンピュータ ロボット)
    • 懐かしの周辺機器がまさかの参戦。元の商品はアームによるブロックの上げ下ろしくらいしかできないものだったが、ひとたびスマブラ入りすれば足元からジェットを放ち、目からは極太のビームを発射し、腕は超高速で振り回して武器にするという強力兵器と化す。
    • 性能面に目を向けると、一定時間持続するジェットによる非常に高い復帰力に加え、体術による近接戦にも飛び道具による遠距離戦にも対応しうるという要塞型のワザ構成。ただし空中での素早さに対して地上での機動力は悪め。
    • 最後の切りふだは目から放ち、一定時間持続する「拡散ロボビーム」。
  • メタナイト(星のカービィシリーズ)
    • 仮面を付けた謎の一頭身騎士。アニメ版以来となる声付きでの参戦。
    • 軽くふっとびやすい一方、素早い斬撃と滑空による復帰力をあわせ持つキャラ。だが攻略法が確立するにつれ、本作最強キャラの名をほしいままに。
    • 原作よりも足のデザインなどが派手なものになっている。元々はスマブラ用のアレンジだったが、後に原作シリーズにも逆輸入された。
    • 最後の切りふだはマントに相手を包み込み、暗転した画面で一閃しチームの味方もろともに切り裂く「ギャラクシアダークネス」。
  • デデデ(星のカービィシリーズ)
    • 時にはカービィの宿敵、時にはカービィの仲間と、あらゆる役割をこなせる自称大王様。声は『星のカービィ64』と同様に桜井氏が担当している。
    • 攻撃自体は見た目に違わないパワータイプだが、移動速度こそ遅いもののホバリングによる5段ジャンプを持ち、復帰力も平均以上。木槌に見えるハンマーはジェットも搭載し、アイスクライマーとは比べ物にならないほど威力と挙動が重たい。
    • 横必殺ワザ「ワドルディ投げ」はリフレクターでは反射されず、ダメージが貯まった相手を大きく吹っ飛ばすのでサドンデス時の最強候補であると同時に、対策必須のキャラ。稀にワドルドゥやゴルドー、アイテムカプセルを投げることがある。
    • 最後の切りふだはワドルディ、ワドルドゥ、ゴルドー達「ワドルディ軍団」がステージを蹂躙する。猛スピードで駆け巡るので回避が難しい。
  • ピクミン&オリマー(ピクミンシリーズ)
    • 引っこ抜いたピクミンを連れて戦う、本作屈指の異質キャラ。前作ではある条件を満たした時に出現するシークレットフィギュアだったが、本作でプレイヤーキャラに昇格した。
      • 『for』以降にカラーチェンジとして登場する「ピクミン&アルフ」は、彼らの登場する『ピクミン3』が未発売だったためまだ出てこない。
    • 地面から引っこ抜いた「ピクミン投げ」によって遠距離からダメージを蓄積させていく。他の通常ワザにもピクミンを用いた攻撃が多くあり、それらは隙が無く威力も高い。しかしピクミンの色に左右されやすく、ピクミンがいない時は単体のアイスクライマーすら比にならない程に弱い。下手に攻めを許してピクミンごと優位を失うと復帰力も皆無になってしまう。
    • 最後の切りふだは「一日の終わり」。ドルフィン号で空に飛び去った後、ステージを巨大生物が暴れて他キャラに強制ダメージ。そしてドルフィン号が墜落・大爆発してフィニッシュ。
  • ウルフ(スターフォックスシリーズ)
    • フォックスのライバルである、スターウルフのリーダー。スピードに長けるフォックスやファルコと比べ、重量級でパワーに優れており、踏み込みの鋭いワザ筋によって地上戦に尖った強みを持つ。
    • 当初は参戦しない予定だったが、開発期間に少し余裕ができたということで急遽参戦が決定したという逸話がある。しかし基本モーションこそフォックスから流用しているものの、ワザに関しては切りふだを除いて全くの別物。
    • 最後の切りふだはフォックスとファルコのいいとこ取りだが出現時間が短い「ランドマスター改」。
  • ポケモントレーナー(ポケットモンスターシリーズ)
    • トレーナー本人は直接戦わず、機動力に優れるゼニガメ、トリッキーだが吹っ飛ばし力がバツグンなフシギソウ、重量タイプで粘り強いリザードンを入れ替えて戦うというキャラクター。ゼルダ(シーク)同様、下必殺ワザがキャラチェンジに割り当てられている。
    • ダメージは全ポケモンで共有。「疲労度」という仕様もあり、同じポケモンばかり使っていると攻撃力が少しだけ落ちていくので、適宜切り替えることも必要。
    • トレーナーの姿は『ファイアレッド・リーフグリーン』の男主人公準拠。女主人公は登場しない。
    • 最後の切りふだはハイドロポンプ、ソーラービーム、だいもんじの合体技「さんみいったい」。
  • ルカリオ(ポケットモンスターシリーズ)
    • ミュウツーに代わって当時の最新作『ダイヤモンド・パール』代表として参戦。「波導」を操り、人語を解するポケモン。
    • ダメージを受けると波導の力によってワザが強化されるが、逆にダメージを受けていない状態のワザの性能は物足りない。
    • 登場演出が他のポケモンと異なりモンスターボールからの登場ではなく、劇場版『ミュウと波動の勇者ルカリオ』を意識した台詞を話す。CVも劇場版と同じく浪川大輔氏が演じている。
    • 最後の切りふだは上空から「はどうのあらし」を撃つ。この波導光線は方向調整可能。
  • アイク(ファイアーエムブレムシリーズ)
    • 後のシリーズでも恒例となる最新FE枠として、ロイと入れ替わりに参戦した蒼炎の勇者。当時は『暁の女神』が発売されていたが開発時期の関係で『蒼炎の軌跡』のデザインが採用された。
    • 動きはさらに鈍いが、デデデに匹敵する強烈なパワーとリーチが持ち味。さらに、空中攻撃の威力の高さと横必殺技「居合い切り」で復帰にも使えたりとマルスと異なる挙動も持つ。
    • 最後の切りふだは相手を打ち上げ、空中で連撃を叩き込んだ後地面に叩きつける奥義「大天空」。足場の崩れるステージでも端っこに移動するのでご安心を。
  • リュカ(MOTHERシリーズ)
    • 超能力「PSI」を用いたトリッキーなワザを使うタツマイリの少年。
    • ネスがベースとなっており大まかな挙動は同じだが、一部の技が操作しやすくなっているなど異なる部分も多い。
    • 最後の切りふだは直線状に降り注ぐ「PKスターストーム」。
  • スネーク(メタルギアシリーズ)
    • コナミからのゲスト。あの伝説の傭兵がまさかの参戦。
    • 重火器・爆発物やCQCによる地上での制圧力と大火力が魅力だが、動作は相応に重く、地上ジャンプだけが極端に低かったりと空中機動力にも難あり。
    • 新たに「スマッシュアピール」に対応したキャラであり、シャドーモセス島である操作をすると、相手に関する『MGS』風の無線会話を見られる。
    • 最後の切りふだはヘリに乗り、画面手前外から「グレネードランチャー」を最大12発撃つ。
  • ソニック(ソニックシリーズ)
    • セガからのゲスト。ダッシュスピードNo.1の座を誇る世界最速のハリネズミが、遂に大乱闘の舞台へとやって来た。
    • 他キャラはおろか、カメラの追随すら許さないダッシュスピードが自慢。対して攻撃そのものの挙動にはムラがあるので、メリハリの効いた動きで翻弄するスタイル。
    • 最後の切りふだはカオスエメラルドで「スーパーソニック」に変身し、画面を超高速で駆け巡る。ピカチュウの「ボルテッカー」に似ているが、こちらは挙動が素直な代わりにスピードが速い。慣れは必須だが扱いやすい方で強力。

特徴・新規要素

  • コントローラは、Wiiリモコン(横持ち)、Wiiリモコン+ヌンチャク、GCコントローラ、クラシックコントローラの4種に対応。
    • Wiiリモコンの場合はキャラ選択時に、Wiiリモコンからボイスや効果音が出る。ただし、何故か『DX』のボイスが流れるキャラも多い。
  • ゲームシステムの変更点
    • 本作はWiiのメイン客層をカバーするためもあり、 初心者を多分に意識した調整 となっている。『DX』と比較して吹っ飛び速度が抑えられた・本作以降崖つかまり範囲が広がり復帰しやすくなった・先行入力が多くの場面で効きやすくなったなどが顕著。
    • 「ホームランコンテスト」はシールドが追加されたことで、テクニックを要さずともダメージを溜めやすくなった。
    • 隠しキャラの解禁条件が『DX』から緩和されている。前作は1000試合必要だったが、本作は450試合で済む。
      • 前作では対戦をやりこまないと解禁できないキャラがいたが、今作では一人用モードだけで全員解禁することもできる。
    • 詳細は専用Wiki等を参照してほしい。
  • 『DX』のアドベンチャーモードの進化版として、「亜空の使者」というストーリーモードが追加されている。シナリオプロットは『ファイナルファンタジーVII』などで知られる野島一成氏。2人プレイも可能。
    • 収集した「シール」を使うキャラのフィギュアの台座に貼り付けることでキャラを強化する、アイテムとして出てくるスマッシュプレートを敵キャラに投げることでフィギュア化できるなどといった独自のシステムもある。
    • クリア後、「亜空の使者」に登場したボス全員と連戦する「ボスバトル」モードが追加される。
    • 後の『SP』におけるアドベンチャーモード「灯火の星」はストーリー・クロスオーバー要素はともかくとしてもほぼ「イベント戦」同然になったゲーム性となっている。より2Dアクションに近づいたゲーム性などに力を入れているのは本作だけであり、それを惜しむ声も多い。
    • しかし粗削りな部分も見られ、問題点も多い。詳細は後述。
  • 新アイテム「スマッシュボール」が登場。ただ触れただけでは取れず、ふわふわと飛び回るボールを何度も攻撃して壊す必要があり、壊したキャラは「最後の切りふだ」の使用権が与えられる。
    • 「最後の切りふだ」は各キャラが持つ超必殺技。広範囲に攻撃するもの、一キャラに集中攻撃を加えるもの、一定時間パワーアップして自由に攻撃できるものなど、性能は各キャラ異なっている。
    • なお、「最後の切りふだ」のスタンバイ状態でも無敵というわけではないばかりか、攻撃を受けるとスマッシュボールを落としてしまうことがある。
      そのため、対戦相手に取られても「最後の切りふだの回避に専念」「一か八か特攻してスマッシュボールを落とさせる」といった戦略を練られる。ただしCPU相手には無駄かもしれない(詳細は後述)。
  • 対戦とは関係ない収集要素として『DX』のフィギュアに加え、シールとCDが追加。対戦中などにアイテムとして出現するものを取ることで入手できる。
    • シールは各原作の公式イラストを使用しているが、例外としてポケモン関連のシールに限り、権利の問題により本作で使われた3Dモデルのレンダリングを採用している*1
    • CDを手に入れることで後述のオレ曲セレクトで使用できる曲数が増加していく。
  • 要望の多かったオンライン対戦を実装。
    • フレンドコードを交換して友人同士でプレイする「フレンド対戦」と、オンライン上で不特定のユーザー間で対戦できる「おきらく乱闘」がある。
      • おきらく乱闘は多くのWi-Fiコネクション対応対戦ゲームとは異なり、匿名参加の上に勝率やランキングが無く、勝敗を競うというより純粋に「楽しむ」ことを目的としている。しかし、その出来は「楽しむ」理想からは程遠い結果となった(後述)。
    • 誰かが行った試合のリプレイを観戦するだけの「大観戦」モードもあり、ゲーム中でもらえるコインで賭けができる。
    • 2014年5月20日に任天堂がWi-Fiコネクションを終了したため、オンライン対戦は不可能になった。

評価点

  • 『DX』からさらに増加したボリューム。
    • デフォルトで10人、隠しで6人の新規キャラを含めて総勢35名。変身や交代で性能が変わるキャラを含めると実質39人にもなるプレイアブルキャラクター、一新されたステージの数といったボリューム面やグラフィックは『DX』から確実にパワーアップ。
    • 参戦ゲーム作品の主人公や主人公格が一通り揃った。さらにメタナイト・デデデとリュカの参戦により、『メトロイドシリーズ』、『F-ZEROシリーズ』、ゲストキャラクターを除いた全てのシリーズ毎に、2人以上のキャラが共演を果たすことになる。
      • 新キャラクターは概ね好評だが、発売まで伏せられてきた隠しキャラクターについては「何でこのキャラが?!」という否寄りの声もある(ゲームキャラですらないファミコンロボなど)。
  • ステージの追加。
    • 『DX』の29種から41種に増加。ただしそのうちの10種は『DX』のステージを流用した「DXステージ」、2ステージは『DX』にも存在したスマブラオリジナルステージ「戦場」「終点」であり、純粋な新ステージは29種である。
      • なお、「戦場」「終点」は本作から隠し条件なくデフォルトで登場するように。特に「戦場」は背景モチーフを明るい自然的な遺跡系のものにガラリと一新しており、各広報の随所に起用される汎用ステージとしての立ち位置を確立した。
    • 更に「ステージ作り」というエディット機能も追加されている。
  • アイテムの追加
    • アイテムは上記のスマッシュボールのほかにも、カプセルからさまざまなキャラが出てプレイヤーを助ける「アシストフィギュア」、64版から久しぶりに再登場した「バンパー」、キャラクターにくっつく爆弾「チューインボム」など多数追加されている。
      • 既存のアイテムでも、射撃アイテムを使用中に移動、ジャンプが可能になったり、タルや箱がステージによって外観を変えるなどの細かい調整が行われている。
  • システムの追加。
    • シンプル以外の1人用モードが2人でプレイ可能になった。
      • 例えばホームランコンテストは、2人で協力するモード、2人で飛距離を競うモードが追加された。
      • イベント戦も2人用が用意され、難易度の変更も可能になった。
    • スペシャル乱闘のルール複合が可能になった。でかい状態で体力制、小さい状態でステルス…などカオスな対戦を楽しめる。
    • カメラモードの機能はポーズ画面に標準搭載され、「今の状況カメラモードだったら撮れたのに!」という事がなくなった。また、1人用を含め全てのモードで・かつコントローラーが1つきりしかなくても撮れるようになったなど大幅に改善されている。
      • 3分までに終わった対戦やミニゲームをリプレイデータとして保存できるようになった。
    • 新モード「コインシューター」
      • コインを弾にしてフィギュアを狙うシューティングゲーム。浮遊するお邪魔ターゲット(全滅させるとコインやシールが手に入る)や発射台に当たるとコインを減らすミサイルを撃墜しつつフィギュアを狙う等「フィギュアを取るためのミニゲーム」としてはかなり良く出来ている。
  • ステージBGMが大量に追加。
    • ステージBGMは「オレ曲セレクト」として、1つのステージごとに複数ある曲の内からどの曲が流れるかの確率を決められる。
    • 本作のBGMでは、豪華なゲーム音楽家達が任天堂のゲームの様々な曲をアレンジしている。参加している作曲家についてはこちら
      • その曲数は250近く。ただし、新規アレンジと原曲使用で半々といった所。
    • 原曲を豪華にした正統派アレンジから作曲家の個性を前面に押し出した大胆なアレンジまで様々。ニンテンドーDSとWiiの組み込みサウンドだけで作られた曲「ピクトチャット」や、話題を呼んだピクミンの歌(原曲だが日本語とフランス語CMverの両方)なども収録されている。
    • 本作のメインテーマである「メインテーマ(スマブラX)」は植松伸夫作曲のもの。オペラ歌手による歌唱を加えての厳かで壮大な曲調。任天堂作品らしく、あらゆる所で、様々な形でこのテーマがアレンジされ、本作の大半のオリジナルBGMとして使われている。
    • 亜空の使者で流れるEDでの日本語訳の歌詞は正に時を越えて一つのゲームにゲームキャラが集まったお祭りゲーに相応しい感動的な歌詞である。
    • 「終点」や「頂上」の標準BGMなど、ステージの演出にある程度合わせて構成された曲もちらほら。
  • 対戦時のキャラクター登場演出が復活。
    • 『初代』では存在したが『DX』で廃止された、「マリオが土管から出てくる」「ポケモンがモンスターボールから登場する」等の演出が復活した。
      • それに伴い新規参戦キャラや、『DX』から続投した参戦キャラにも新たに登場演出が付けられた。
  • 完全新規要素はいずれも後述する大きな問題点はあるものの、存在自体は評価されている。
    • 「亜空の使者」
      • これだけで、任天堂キャラ(+2)オールスターズの横スクロールアクションとしてソフト単品にできる程のボリュームが特徴。2人協力プレイも可能。
      • 亜空軍の侵略にキャラ達が戦い、集い、仲間となる展開は非常に熱い。節目にCGムービーが挿入されキャラの魅力を引き立てており、中でも“大突入”は評価が高く「これ本当に『スマブラ』か?」と突っ込みたくなる程上出来。
    • スマブラでは他社の格ゲーのようなキャラ同士掛け合いやミニシナリオというものがないため、キャラ同士の関係などは妄想するしかなかった。だが、本モードでサムスとピカチュウなど一切繋がりのなかったキャラ達が手を組んだり、各原作の宿敵との戦闘、悪役との共闘などもファン待望の掛け合いが見所である。
      • 「スマブラSP」の「灯火の星」の登場で、本作の長所が目立ち再評価される声も上がった。
  • 「最後の切りふだ」
    • ド派手な演出を伴う強力な超必殺ワザで、キャラクターの個性が増した。
    • 実は最初期から構想されていたシステム。スマッシュボールとともに、アイテムあり対戦をこれまで以上に盛り上げるようになった。
  • 「オンライン対戦」
    • 繰り返し遊ぶ対戦ゲーム、そして身近に対戦者がいないことが増えた現状、気軽に対戦できる環境が用意されたのは大きい。
  • 細かいネタが充実している。
    • 各キャラのアピールが3種類に増加した。初代スマブラのリンクやカービィの謎のポーズなども復活。
    • 『DX』にもあったスターフォックスキャラの通信は健在。「ライラットクルーズ」ではスターウルフの面々も登場する。
    • 新たな通信ネタとして、ゲストキャラのスネークの通信も追加されている。内容は対戦相手についての考察であり、相手の特性が膨張されて危険生物扱いされたり、某二番手がやけに酷い扱いをされたりするが、過剰な煽りは少なく聞いているだけでも面白い。しかも通信中にミスすると原作のゲームオーバーを再現するボイスが入るという凝りよう。
    • ピットのレアなやられ声(原作のゲームオーバー時のアレ)など、細かい小ネタの仕込み様も恒例。
      • ちなみにピカチュウの切りふだ「ボルテッカー」はアニメ・原作ゲームの演出と全く違うが、実はさらなる元ネタだった『パルスマン』というゲームに登場する同名技を元にしている。
    • 700種類も存在するシールには、フィギュアと同様にファイター・アシストフィギュアと無関係なマイナー作品も多々含まれている。

賛否両論点

  • 『DX』と比較しての操作性の変化。
    • 全体的にスピード感が無い。『DX』までにあった「着地キャンセル」も削除され、キャラの動きに操作テクニックを反映させにくくなった。一方で、ゲームスピードが早くシビアな操作も多かった『DX』に否定的なユーザーからは今作の方向性は評価されている。しかしながら、前作で出来たことが出来ないということ自体にもどかしさを感じる人も多い。
      • ゲームスピードの低下によりピカチュウやマルスなど一部のスピードキャラが取っつきやすい操作性になった一方、クッパ・ガノンドロフといった元から鈍重なキャラはかなりモッサリした挙動になり扱いにくくなった。この為、パワータイプのキャラを好むプレイヤーからは不満点として挙げられ易い。
    • 一方、ゲームスピードを落としたことや全体的な操作が易化したことは初心者に優しいと評されている。 『DX』の記事にもあるように、開発者としては『DX』の操作性は「万人向け」の観点から反省点として挙げられており、そして本作はWiiによってゲームとの接点を持つ人の増加を見込み、「はじめてゲームに触る人のために」を目標とした調整をしている。『DX』と『X』、どちらが優れていると一概に言うことはできない。
      • Wiiリモコンで操作する場合は弾き入力が十字キー2度押しになるなど操作性に難がある為、Wiiリモコンを使うプレイヤーへの配慮も含まれていると思われる。
  • アイテムやステージギミックに関する賛否。
    • 本作で登場するステージは、構造の変化や「やくもの」と呼ばれるトラップ類が大胆すぎるものが多く、シンプルなステージが少ない。「マリオブラザーズ」のようにほとんど別のゲームと化してしまうようなステージさえ珍しくない。
      • 背景が動きまくるステージがいくつかあり、人によっては酔う。
    • 復活したアイテム「バンパー」や、それに類似したステージギミックは、本作では低ダメージでも相手に投げつけられると即撃墜されかねないほど凄まじい吹っ飛び方をする。『初代』のバンパーや『DX』のグルグルは蓄積ダメージに比例しており低ダメージでも即撃墜される事はない威力だった。
    • 打撃系も含め、アイテムは全体的に投げつけた方が強い
      • ローリスクである上に攻撃力も不足がなく、加えて落着時にバウンドする仕様のため再びキャッチして連続で投げることも可能で、アイテム投げが余計に強力になっている。勿論、投げつけるのもアイテムの用途の一つではあるが、本来の使い方より強いのでは特に打撃武器の存在意義がない。
      • ホームランコンテストでもそれでダメージを稼げる。そのため、攻略本でさえ「攻撃力の低いファイターはホームランバットを投げつけてダメージを稼ぐのが得策」と記載された。
    • 『DX』に比べキャラの技の吹っ飛ばし力が全体的に低くなっている為、余計にアイテムの強さが際立っている。こうしたギミックやアイテムの全体的な強化は戦局の不安定さをむやみに助長し理不尽に捉えるプレイヤーが多かった。
    • 一部キャラの性能が「最後の切りふだ」込み、つまりアイテムあり前提と調整されている節がある(特にサムスとソニックが顕著)。
      • 結果、アイテムスイッチやランダムステージスイッチでいらないものを排除したり、プレイヤー間でバランスを取る等の工夫が必要とされた。ただし1人用モードやWi-Fi対戦等では解決できない。
      • これらの調整は操作技術に依存しないお祭りゲーとしての特徴を強める意図があったと推測されるが、強烈なアイテムを取得したり積極的に利用出来るのも結局は上手いプレイヤーであり、初心者救済策として機能しているとは言い難い。
      • 大胆すぎるステージやアイテムを好まないプレイヤーも少なくなかったことが、後述のネット対戦における諸問題の一因になったと思われる。
    • 「ニンテンドッグス」「リセットさん」といった画面を遮るタイプのアシストフィギュアは全てのプレイヤーが一律で視覚を阻害されてしまう。
      • せっかくアシストフィギュアを獲得したプレイヤーにメリットが無いばかりか、対戦相手がCPUである1人モード全般ではプレイヤー側だけが一方的に不利になってしまう。せめてオンライン対戦時では「呼んだ本人の画面は隠さない」という仕様にできなかったのだろうか。
    • 一応、これらの効果は見た目的には非常にユニークかつインパクトがあるため*2、勝敗をあまり気にしないオフライン対戦でのパーティーゲーム要素として見れば盛り上がりに貢献してはいるのだが。
  • アドベンチャーモード『亜空の使者』の賛否両論点
    • 一部のステージの選択肢や展開による分岐
      • 一部のステージでは選択するキャラによって敵キャラや見れるムービーが変化する。その場合はムービーをコンプリートするなら一度はすべてのキャラを選択する必要がある。
      • ボスパックン戦においてピーチとゼルダのどちらを助けるかでその後のムービーや今後の一部のステージの使用できるキャラクター、敵キャラ、ムービーが変化する。ムービーをコンプリートするなら一度は両方とも助ける必要がある。
      • 初回プレイで分岐によって敵キャラが決まった場合は再挑戦後もその敵キャラで固定になってしまう。
    • ムービーの内容
      • ネスがフィギュアにされた時にまだ勇気がなかったリュカがネスをフィギュアにした敵から逃げてしまいその後にリュカが勇気を見せるようになり後にネスをフィギュアにした宿敵を撃破するもネスがいない事に落ち込むシーンがある。しかしネスとリュカの両方を仲間にしてもネスとリュカの再開を描くようなムービーはなく物足りない感じがする。
      • キャプテン・ファルコンとピクミンがらみのシーンについては問題点を参照。
    • 一部のステージはストーリーの関係上ゲームクリア後にしか再挑戦を行えない。
    • ステージにおける初回プレイ時と再挑戦時
      • 初回プレイ時はステージごとに開始時や途中ムービー後に使用できるキャラクターやストックが決まっておりその中から使用するキャラや使用する順番を決める。多くのステージには途中ムービーが存在しステージによっては途中ムービーが複数存在する。途中ムービーがある場合は途中ムービー後にノーダメージ状態からスタートする。つまり途中ムービー後はストック・ダメージが回復したともいえる状態でスタートする。
      • 再挑戦時は好きなキャラクター・チームを使用できるがステージ開始時のみストックが決められており使用するキャラや使用する順番を決める。途中ムービーは一切挟まれなくなり初回プレイ時に途中ムービーがある場所を過ぎても再び使用するキャラを選択する事はくストック・ダメージもそのままで回復しない。
      • ステージの難度は基本的に途中ムービー後の使用できるキャラ・ストック・ダメージのリセットを前提にしている。勘のいい人ならここまでの記述で気づくとは思うが初回プレイ時にも途中ムービーがないステージなら再挑戦時に難度が上がらない(または下がる)が初回プレイ時に途中ムービーがあるステージだと大なり小なり再挑戦時に難度が上昇してしまう。再挑戦時は生命の珠によるストック増加もリセットされないのでプレイヤースキルが高ければ再挑戦時の方が簡単になるかもしれないが生命の珠は難易度が高いほど出現しにくくなり難易度によっては全く登場しなくなる。
      • 数多くのステージの中でも再挑戦時に屈指の高難度を誇るのが亜空間爆弾工場(ステージ27)。ステージ27は初回プレイ時は最初に多くの敵がいる場所をそれなりに探索して進んでいき次に数多くの敵と戦い次に障害物をよけながら脱出を目指し最後にボス敵・メタリドリーと戦う。初回プレイ時は3つの途中ムービーが挟まれる(使用できるキャラ・ストック・ダメージがリセットされる)ため相応の難度ではある。しかし再挑戦時は上記の事を途中ムービー回復無しで行わなくてはならなくなるのでラスボス戦・初回プレイ時・他のステージの初回プレイ時と再挑戦時よりも厳しい戦いとなる。
      • ただし、ステージ27の再挑戦時はゲームクリア後にしか行えないのでラスボス戦以上に難度が高くても問題があるとはいえない。
  • 一部のベールを脱ぐ戦士(隠しキャラ)として登場するプレイヤーキャラ
    • ベールを脱ぐ戦士のプレイヤーキャラの中にはベールを脱ぐ戦士にする事に疑問を抱かせるキャラクターもいる。
    • まず最初にあげるのがネス。ネスは前作では初期キャラだった上にベールを脱ぐ戦士の中でも特に早い段階で使用できるようになり亜空の使者でも他の一部の初期キャラよりも早く登場しオープニングムービーにも顔を出している。ネスは主人公キャラなのでなおさらベールを脱ぐ戦士として登場させる事に疑問を抱かせる。
    • 次にあげるのがマルス。ベールを脱ぐ戦士の中でもネスの次に早い段階で使用できるようになり亜空の使者でも扱いがよくメタナイトやアイクよりも先に登場して使用できネスと同様オープニングにも顔を出している上に主人公キャラである。一応前作にもベールを脱ぐ戦士として登場したが前作にも登場しているキャラをまたベールを脱ぐ戦士として登場させる事には疑問を抱かせる。
    • ネスやマルスに限らずベールを脱ぐ戦士には前作にも登場したキャラが多くいる。人によってはルイージやキャプテン・ファルコンもベールを脱ぐ戦士として登場させるのに疑問を抱くだろう。

問題点

『DX』から改悪された要素

  • 『DX』からキャラクターが一部削除されている。
    • 該当するキャラはミュウツー、ドクターマリオ、こどもリンク、ピチュー、ロイの5名。
    • 大半は既存キャラのマイナーチェンジであったことが理由として語られており、本作で削除されてしまったのは仕方がないと言える。また、トゥーンリンクがこどもリンクの差別化の傾向を引き継いだ他、ピチューはフィギュアとして、ドクターマリオとロイはシール(及びBGM)として登場という形で、ある程度のフォローはされている。
    • ミュウツーに関してもフィギュアが用意されている他、出典がキャラクターの世代交代がよく起こる作品*3であり、2005年の映画で一躍人気を博した次世代ポケモンの「ルカリオ」への世代交代としての意味合いが強い交代とも読み取れる*4ため、仕方がないとの見方もある。ただし、削除されたキャラの中では唯一独自のモデルを持っていたキャラのため、キャプテン・ファルコンとガノンドロフのように共演させることはできなかったのかなどの声も上がっている*5
  • 相手を吹き飛ばす爽快感が薄くなった。
    • 後述するように本作は『DX』に比べて全体的にゲームスピードを落とされているのだが、その調整の副産物か全体的に技による吹き飛び速度が抑え気味になっている。
    • また、『DX』までの致命的な吹き飛びを食らった瞬間のボイス演出が変更され、吹っ飛んだ後しばらくしてからダメージボイスを発するようになったため、相手をスマッシュ攻撃などで倒した時の爽快感が薄くなったように感じられる。
  • 縮小された仕様。
    • ゲーム中の動きの内容・結果によるボーナススコアリングのシステム、および対戦方式の「評価制」が削除されている。
    • それに伴い、1人用モード「シンプル」も『DX』までと比べると、突破条件や隠しボーナスなどの幅の縮小化等の理由で劣化。
      • 『DX』では「戦いの記録」で今までに獲得したことのある隠しボーナスの一覧を見られ、これを埋めるというやり込み要素としての一面もあった為、隠しボーナスがなくなったこと自体を残念に思うユーザーも多かった。
      • ただし、評価制乱闘などで高得点を狙うと行動が固定化されがちになるため、単純に難点と断じる事はできない。
    • キャラクター総数の増加に伴ってか、ミニゲーム「ターゲットをこわせ!!」のステージが全キャラ共通に変更され、レベル1~レベル5の全5ステージに縮小した。共通ステージとなった事で難易度がある程度上下するキャラも存在する*6
    • 『DX』からある収集要素の「フィギュア」はチョイスが偏っており、ほとんどがポリゴンモデルの流用可能なニンテンドーDSまたはゲームキューブのゲームに登場したキャラからの登場。
    • アイテム位置にカーソルが表示されなくなった。今作では見た目が小さいアイテムが多く追加されており、特に「フランクリンバッヂ」などの小さいアイテムは物陰に隠れたり広いステージになると分からなくなる。デクの実などの時間経過による爆発に巻き込まれる事案も。
      • Wii本体はハイビジョン画質に対応しておらず、本作発売当時はブラウン管テレビの家庭もまだ多かった。そのため小さいアイテムが潰れて判別できない状況が現代より発生しやすかった。
  • CPUの仕様がシリーズで最も理不尽。
    • 全員がモード・ルールを問わず常にプレイヤーキャラを狙う不可解なAIとなっており、プレイヤー人数次第でリンチ状態が多発する*7。CPU自体も『DX』までと比べると通常設定ですら強め*8
      • アイテムに関する行動に至ってはLv1でもLv9でも全く同じで便利なアイテムが出現した途端真っ先に回収に向かう。
      • 中でも「ドラグーン*9」や「最後の切りふだ」発動の挙動が顕著で、目の前に他のCPUが居ようが関係なく、執拗にプレイヤーキャラを狙う
      • しかもCPUはプレイヤーキャラに比べて、ダメージを受けた際にアイテムを落としにくい優遇仕様がある。前述の「スマッシュボール」「ドラグーンパーツ」が分かりやすく、プレイヤーキャラが1発でもダメージを受けるとかなりの確率で落としてしまうのに対し、CPUはなかなか落とさない。さすがにこれは不公平と断じられても仕方がない。
      • 上の二つの仕様が合わさった結果、「一か八かスマッシュボールを持っている相手に特攻してスマッシュボールを落とさせる」という戦略は、「自分から最後の切りふだの攻撃を受けに行く」自殺行為に等しい。結果として「逃げて回避に専念する」の一択に(それでもプレイヤーキャラを執拗に狙うというAI上付け狙われてしまうのがオチだが…)。
      • ドラグーンパーツに関しても、自分がパーツを集めようとして他のパーツを持っているCPUを攻撃しようとしても返り討ちにされ、手数でもダメージ量でも勝っているはずなのに逆に自分だけがパーツを落としてしまうことが当たり前に起きる。
    • ステージ外へ吹っ飛ばされてしまったのでステージへ復帰しようとしているときに、プレイヤーへ追撃をするためにCPU同士で争わずに仲良く崖付近で待ち構えるようなケースもざらにある。チーム戦でもやってんのかお前らは。
    • プレイヤーが落ちた際、落としていないCPUが何故かアピールする。どこまでもユーザーをいらつかせてくれる。
  • 特定キャラの扱いに関しては批判が多い。
+
  • ガノンドロフは『DX』でのキャプテン・ファルコンのコンパチ(モデル替えキャラ)から全て独自のモーションになった…のだが、なぜか技のモーションや性質はわざわざファルコンに似せられているまま。『トワイライトプリンセス』では剣を抜いての一騎打ちがあるのにもかかわらず、未だに徒手空拳による格闘のみで戦う。容姿が同作の仕様であるだけに違和感も大きい*10
    • 本作から11年経過した「ニンテンドードリーム」Vol.299(2019年1月21日発行)に記載された桜井氏のインタビューにおいて、トワプリで使う細身の剣だと「剛腕を振るう」というイメージでなかったのでアピールで出す程度に留めたと記されている。イメージも何も原作の使用武器なのだが…。
    • 特に魔王の威厳を微塵も感じさせないジョギングのようなダッシュ時のモーションはかなり不評。「おじさん」という不名誉な通称も元々は「あれはガノンドロフじゃなくておじさんだ」というプレイヤーの皮肉であった。
      本作の公式サイトですらディレクターである桜井氏によってネタキャラ扱いをされてしまっている。そもそも何故ネタキャラとして作ったのかは不明。参考(外部リンク)
      走り方に対して「ほっ、ほっ、ほっ、と走る。」、下アピールで一瞬だけ剣を取り出してしまう事に「使えよ!! ここ、つっこみどころです。」。ゼルダシリーズを代表する最大の悪役・ラスボスがこの扱いということに不満を漏らすプレイヤーも少なくない。
    • 流石に次回作ではカスタマイズ必殺ワザで使えるようになった。
  • ゼルダも同様に『トワプリ』で剣を使用するのにスマブラでは使わないが、ガノンドロフと比べると使用する頻度が少ない為か批判は少ない。
  • ゼロスーツサムスは原作設定からすればサムスと一長一短の性能であることすらありえないことであり、あまりにもスマブラオリジナルの要素が強く、原作ファンからは参戦そのものが快く受け入れられているとは言えない。
    • 本作でのゼロスーツサムスは「パワードスーツを脱いで身軽になった」という独自の設定になっており、スネークの無線でもその事に触れられているが、元々の原作ではスペースジャンプ能力に加えてスピードブースターなどもあるためむしろスーツ着用時の方が機動性が高く、完全に弱体化した状態である。
    • 「独立したキャラクターとして制作した」という趣旨のスタッフコメントがあるものの、本作の時点では「サムスが弱くゼロスーツサムスが強い」という状態になっており、原作イメージが崩壊しがちな調整である。『for』以降では「サムスが弱い」という部分は改善されているが、ゼロスーツサムス>サムスという傾向は今もなお続いている。
    • また、パワードスーツの着脱に関しても原作と全く違い、「頭部以外はスーツが砕け散って脱ぎ捨てる事は不可能」である。その為今作のゼロスーツサムスとサムスの最後の切りふだでの描写は厳密には誤りであり、原作のスーツの着脱は「特撮ヒーローの変身及び変身解除」に例えればが伝わり易いだろうか。
    • スーツを脱いだ姿の要素は初代原作の頃からずっと存在し続けており、本作でのデザインも『ゼロミッション』のものであるが、そこを押し出されるのを嫌う層も存在する。実際、原作を知らないスマブラファンからはお色気要員的な扱いを受けることに…。
  • キャプテン・ファルコンもネタキャラ化に拍車がかかっている。ストーリーモード「亜空の使者」ではロボットに襲われているピクミン&オリマーをファルコンパンチで颯爽と助けるも、着地時の慣性でピクミンを皆殺しにしてしまうというギャグ的演出がされている。
    • 大前提として、ファルコンはこのようなドジを踏むキャラではない。本作より前に発売されていた「F-ZERO GX」やアニメ「ファルコン伝説」では終始寡黙な凄腕レーサーといったキャラで通しており、スマブラシリーズで描かれている人物像とは大きく乖離している。
    • デザインも「F-ZERO X」時代のものを流用したままであり、他のキャラと違って彼は最新作の要素が取り入れられていない(一応専用ステージや彼の愛機ブルーファルコンなどはGX仕様になっている)。
    • キャラ性能も悲惨なものである。なんとあらゆる攻撃が虚弱判定であり、相手と技がかち合えばまずこちら側が負ける。おかげでプリン、サムスと共に「3弱」とまで言われてしまった。

ゲームバランスの悪さ

  • キャラクター性能の格差。
    • 1on1におけるバランスはDXとは真逆に特定のキャラが異様に強い。ガチ対戦では、中堅キャラですら上位キャラ相手には絶望的な勝負になり必然的にまともな勝負ができるキャラは限られている。
+ 強キャラ・弱キャラの詳細
  • 本作の代表的な強キャラはシリーズ1のぶっ壊れキャラとして名を残した1強のメタナイト、掴みが通ったらミスらなければ即死させられるアイスクライマーなど。
    • 勿論本シリーズはルールの性質上タイマンと乱戦の要素が絡むため、対戦格闘視点のみでのキャラ性能の格差を語る事はできない。しかし、それらの諸問題を差し引いてもメタナイトの飛びぬけた強さは問題とされる。
      • 圧倒的な機動力、高火力・強判定でありながら技の出が速く、前作『DX』並のスキの少なさで機敏に動ける、汎用性の高い技を多く持つ、等々本作屈指の強キャラと名高い。その強さはルールに関係なく、ある程度ゲームに慣れたプレイヤーなら誰が使っても高性能ぶりを感じられる程。
      • 強さの裏付けとして大会で使用禁止になった事がある他、大規模な世界大会『Apex 2012』の決勝試合が全員メタナイトという事例もある。同大会では「ダブルス部門でメタナイトコンビが原則禁止」等余波が大きく、珍事を皮肉にしたネタも各地で輩出された。このメタナイト1強の状況は本作のメタ的な意味も含め『DX』からバランス悪化の根拠としてしばしば挙げられる。
      • 「好きなキャラで強くなるにはどうすれば良いですか?」 という質問に対して 「メタナイトを好きになれば良いんです」 という回答が生まれたほどメタナイトは壊れていた。
    • 弱キャラとしては「完全に試合に参加できない」レベルのものはいなくなったが、サムスが「あらゆるルールを総合的に見て最も弱いキャラ」と評される。
      • 近距離戦で重要な近接技の威力・判定が非常に弱く、機動力も低い。さらにウリの遠距離攻撃がこれらの弱点を補える性能に届いていない。一応、「空中攻撃の着地隙が少ない」「空中ワイヤー攻撃が優秀」といった長所があり、唯一の長所すら無かった『DX』のクッパやカービィ程酷くはない*11が、相手と攻撃がかち合うと一方的に負ける場合が殆どなため、近接戦闘の比重が大きい本作では真価を発揮し難い。一方ゼロスーツサムスは上記の通り強キャラとの評価が多く「スーツを脱いだ方が強い」という原作を無視した調整にメトロイドファンを中心に不満が噴出している。
      • ストック制ルールでは重量や復帰力の高さから粘り勝ちできるポテンシャルを持つものの、インターネットのおきらく乱闘ではタイム2分制がデフォルト設定であるため日の目は見なかった。
    • また、サムス以外にも古参キャラクターの弱体化が目立ち、新規キャラを引き立たせるための露骨な調整として非難の声が大きい。
      • 攻撃の判定やリーチが大幅に縮小化されたマリオやキャプテンファルコン、運動性能の低さはそのままに吹っ飛ばし弱体化の影響をモロに受けたリンクが特に顕著で、いずれも原作の時点で高い人気と知名度を持つ顔触れであり、スマブラの操作キャラとしても初代からの参戦枠として根強いファンが多かったため、これらのキャラクターを使用していたプレイヤーは大いに落胆することになった。
  • 永久投げ連バナナ連と呼ばれる永久コンボの存在。
    • 前者はキャラを連続で掴んで投げてを繰り返してダメージを蓄積させ、最後にスマッシュ技につなげてフィニッシュするという永久コンボ。アイスクライマーとデデデの物が最も有名。
      • アイスクライマーの投げ連は全てのキャラクターに対して行える重大な永久コンボである事が問題視されている。他のキャラクターにも永久投げ連は存在するが、相手キャラクターが限定されるのでメリットが非常に大きい。 とはいえデデデの投げ連は(ダッシュつかみから)下投げの繰り返しと極めて簡単なうえ、これが通るキャラはことごとく下位扱いの面々ばかり*12で、そういった弱キャラはほぼ完全に大会から駆逐されるハメになった。
    • 後者は詳しい解説が長くなるので省略するが、ディディーが投げたバナナの皮と踏み台ジャンプを併用して相手に対してダメージを与えつつ一切自由な行動を許さないコンボ。こちらはアイスクライマーとルイージ以外のすべてのキャラクターに対して行える*13
    • どちらも絵面的に面白みのないハメであり、特に投げ連については桜井氏も認識しているようで、永久投げ連に対しては自己責任でやってほしいという趣旨のコメントを出している。
  • 変身系キャラのタイムラグ
    • ポケモントレーナーやゼルダと言った変身キャラは変身コマンド入力後、すぐに変身せず3秒ほど待ってようやく変身が完了する。
      これが乱闘での切り札やギミックの回避としても使えるためその手のプレイヤーからは不評である。
    • また使用するプレイヤーも、変身に時間がかかるのでストレスに感じる。
      • 特にポケモントレーナーは同じポケモンを使い続けると疲労し能力が低下する仕様なので否でも応でもポケモンを交代せざるを得ない。
      • 次回作の『for』では変身システム自体が撤廃され、ポケモントレーナーが復活した『SP』では疲労仕様が削除され、同じポケモンで戦い続けても支障がなくなった。
  • 目玉要素である「最後の切りふだ」の格差。
    • 「スマッシュボールを壊してオーラが出ている時にBで発動」は全キャラ共通しているものの、そこからのダメージの与え方ないし場外への持ち込み方はキャラによって全く異なる。一般的には発動した瞬間に一定時間無敵になり、吹っ飛ばし力や機動力が格段に上がるものが多い変身系が強力で、発動した一発目が当たらないとそのまま不発に終わる大技や、飛び道具系が弱いと言われている。
    • メタナイトとプリンはバグだと思われるがチーム戦だとチームアタックOFFでも味方も攻撃する

不満が挙がる新要素

  • 滑空システムの存在。
    • 羽根を持っているピット・メタナイト・リザードンは多段ジャンプの最後や特定の技の終わりに滑空状態となって、グライダーのように横移動できる。これらは多段ジャンプも併せ持っている為、結果としてピットとメタナイトは基本的に一撃で倒されない限りどこからでも戻れてしまう。リザードンも重量級としては異例の復帰力を持ち、これらのキャラは「吹っ飛ばされて、戻ってこられなかったら負け」というルールを覆す性能を手に入れてしまった。
    • 特にメタナイトの滑空は広さに定評のある「神殿」ステージの崖の端からステージ下をくぐって反対側の崖に掴まれるレベルの滑空性能だった。ただでさえ技の性能が高いと言うのにこの始末であり、なおさら批判の対象となった。
      • その指摘を受けてのことかは定かではないが、次回作からは滑空というシステムそのものがいったん廃止され、『SP』ではジャンプ性能が低いスティーブ(DLC)の上必殺ワザ固有として復活するのみという経緯をたどった。それほどに強力だったと言えるだろう。
  • しりもちをつくというシステムの存在。
    • 地上で移動のために「スティックを弾く」という操作をすると、約1/64の確率でキャラが強制的にダウンする。オプションによるON/OFFの設定はどのモードでも不可。
      • ただし記録を競う上で致命傷になるためか一部の競技場のミニゲームでは発生しなくなる。
    • 一応ひそかに「劣勢時は転びにくく、優勢時に転びやすくなる」という調整がされており「対戦に変化を与えるハプニング要素」として加えたと解説されているが、一般的には思うように操作できないストレス要素として受け止められている。その為、本作のプレイヤーは専ら空中戦しかしなくなる。
    • 次回作では滑空同様オミットされた。
+ やり込み要素の粗
  • 隠し要素の条件を明文化する「クリアゲッター」における、「ハンマー」の問題点。
    • ハンマーは特定の隠し要素達成で手に入り、1つにつきクリアゲッター1つの条件を無視して特典のみを入手できる。最大5つしか手に入らないので、難しい条件に使うのが人のサガというものだが、これが使用できない課題が12個ある。
      • 「シンプルの「ゲキむず」をクリア」に関してはストック数やコンティニューの有無までは指定されていないため、残りコインにさえ気をつけていれば最大の5ストックでも問題なく達成可能。ちなみに「シンプルを20人以上のキャラクターでクリア」もその対象なのだが、何故か「シンプルを全キャラクターでクリア」や「オールスター」関連にはハンマーが使える。
      • 問題なのは8つ全てが該当している「ボスバトル」関連の条件ミスもコンティニューも許されず、キャラによって向き不向きもある分その攻略難易度も全体的に高め。そんな事情から「ボスバトルを全キャラクターでクリア」は相当な長丁場を強いられ、「ボスバトルをゲキむずでクリア」は本作トップクラスの難易度を誇る上、「ボスバトルを特定の難易度でクリア」のものは全てハンマーが使えず、攻略本でさえ「コレクター泣かせになるだろう」と語られたほど。一応、「ボスバトルを特定の難易度でクリア」は1人のキャラクターでクリアするだけで十分。
      • また「ボスバトル全キャラでクリア」は難易度を問わないため、「やさしい」でも事足りる。これなら「亜空の使者」より先にやっても十分クリアできる難易度。
      • 一応「十五分間耐久組み手を耐え抜く」「情け無用組み手で5人以上倒す」「全シールをそろえる」「全ての曲をそろえる」*14などにはハンマーを使えるため、救済措置としての存在意義が無いわけではない。
      • なお、ハンマー使用不可の報酬として手に入るフィギュアは「マスターハンド」「クレイジーハンド」および「亜空の使者」関連キャラで、『世界観を解説する』フィギュア説明文が含まれているものが該当している為、ネタバレ防止の為に使えなくした可能性がある。
  • シールについて
    • 手に入るシールは完全にランダムで(クリアゲッターで入手するものを除く)、しかも数が膨大なため全てを入手するには自分の運に頼るしかない。拾う時に見た目で持っているかどうかも判別不可能。
    • ゲーム中に出現するものを手当たり次第に集めるしかないのだが、出現率がかなり偏っており、珍しいシールは1~2枚しかない一方、数十枚取得しているシールがあることもザラ。
      • クリアゲッター限定品もあるが、それらは条件を達成する度に1枚獲得できる。
    • 「シール名鑑」で、集めたシールを見られるが、これにも不満が多い。
      • 手帳にシールを貼った状態で集めたシールを見られるが、「並び替え」はできるのに「絞り込み」はできず、見たいシールを見るためにはページを1枚ずつめくらなければならない。
      • スペースが余っているのに1~2枚しかシールが貼られていないようなページがいくつもあり、ページめくりの面倒さに拍車をかけている。
      • またフィギュアの様な説明文は一切無く、名前と登場作品、装備できるファイターしか表示されない。量から考えれば致し方ないが、収集要素としては味気ない。
    • 「亜空の使者」でファイターの強化に使用できるが、技の属性別の強化となっているためバランスが悪く、格差が生じている。また、各技に当てられた属性はゲーム内で確認できない。
      • 例えば剣士ファイターは「切り裂き」「武器」の2属性、格闘ファイターは「腕」「足」の2属性を強化するだけでほとんどの技を強化できるのに対し、ヨッシーやピーチなどは技の属性が分散しており複数の属性のシールが必要と不利*15
      • ゼルダとシークの2人、ポケモントレーナーのポケモン3体は技の属性がほとんど一致していないにもかかわらず、シールを貼る台座が別々ではない上にその面積も他のファイターと同じなど一層不利。
      • 「火炎」と「爆発」、「電撃」と「エネルギー」がそれぞれ別だったりと属性が無駄に細かい。また、使いどころのない「投げ」やキャラが限定される「氷結」「かみつき」など存在意義の疑わしい属性もある。しかも「氷結」は全て必殺ワザ・飛び道具系でも強化できる。
      • その上、一度貼ったシールは剥がすと消失するため他キャラへの流用は不可。希少なシールや強力なシールは迂闊に使えない。
    • 「大乱闘モードにまで出て来られると邪魔」と言うプレイヤーも居る。どうしてシールにアイテムスイッチを用意しなかったのか。シールのアイテムスイッチがあると他の全アイテムをオフにすることでシールを楽に集められてしまうためかもしれないが。
      • しかも、大乱闘モードでシールを拾っても、どんなシールを拾ったのか一切確認できない。所有シール一覧にこっそり加わるだけである。
  • 飽きが早いコインシューター
    • ある程度は楽しめるものの、所詮はミニゲームの為内容的には上記の繰り返しで非常に単調。長時間やるのはキツいものがあるが…
    • 前作のフィギュポンではコインを大量に投入するリスクを払う代わりに高確率、または確実に持っていないフィギュアをすぐに手に入れられたが、コインシューターでは完全にランダム。どんなにコインを投入しようと確実に持っていないフィギュアを手に入れられる保証はない。
    • またフィギュアを目視しづらく一端のシューティングゲームもしなければならないため、「持っていない物が出てきた時だけ撃つ」といった事もほぼ不可能。結果狙ったフィギュア入手まではかなりのコインと運と時間が必要。
  • リプレイ保存機能は開始から3分以内で終わらなかったものは保存できない。
    • ミニゲームなら3分で終わらないことは稀だが、乱闘ではタイムを設定しない限り3分以内に決着を迎える事は稀。ゲームバランスの防御周りが全体的に強化された事や、後述するゲームスピードの低下等により試合が長引きやすく、保存したい試合に限って保存できない事態が頻発する。
  • 「ステージ作り」は手軽に作ることは可能だが、背景やパーツのバリエーションが少なく、容量制限も厳しめで自由度が低い。
    • また、自作ステージではCPUの挙動が弱体化する現象も目立つ。理不尽なステージ構成に限った話ではなく、単純な構造でも迷子になり、場合によっては何も手出ししなくても自滅する。
    • ステージ上にダメージ床であるトゲを配置可能だが、大乱闘ではこのトゲの真上にアイテムが出現してしまう可能性が高い。トゲの幅が狭いなら横から拾えないでもないが、幅のあるトゲの中央付近に落ちた場合は拾得不能。
  • 存在意義の不明瞭な要素。
    • 「名作トライアル」というVC(バーチャルコンソール)による過去の名作の体験版がついているが、わずか数分(14作品の内半分以上の9作品が2分以下な上に、長いものでも5分しかない)しか遊べない。
      • その上ゲーム開始前と終了後のロード時間もかなり長い。何分も待たされることもザラ。
      • あまりにも制限時間が短過ぎてゲームを堪能するどころか、どんなゲームなのかすら分からない。知らなかったシリーズに興味を持つどころか逆に敬遠されてしまうという事態も。多くの体験版のように「特定の場所までは好きなだけ遊べる」と言うようにすれば評価が上がっていたのだろうが…
    • 任天堂の発売したゲームを発売日順に並べた「ゲーム年表」というモードがあるが、その名の通り『年表を見るだけ』。

おきらく乱闘で発生した諸問題

  • 一つはステージの終点固定化。おきらく乱闘は各プレイヤーがステージやアイテムスイッチを設定できるのだが、最終的にはステージは投票制で、アイテムは各プレイヤーの設定を総合してランダムに決定される。これを要因として「ステージ:終点、アイテム:全てOFF」というルールになってしまい、望む望まぬに関わらず画一的なルールでしか遊べないケースが非常に多かった。
    • 投票は多数決制であり、4人中2人が同じステージを選ぶと(他の2人の選択が偶然一致していなければ)必ずそれになってしまう。
      • 発売前情報ではステージ決定方法は「全員の投票結果から抽選」とされていたのだが、なぜ方式を変えたのかは不明。
    • 終点は『DX』から存在するステージで、広めのフィールド以外に障害物も足場も存在しない。このため真剣勝負を望むプレイヤーから支持を集めており、「終点ガチ」とも呼ばれている。
    • ただ、このステージは空中の足場がなく完全な平地のステージなので飛び道具の有無がキャラクターの優劣を大きく分けるなど、ガチ対戦でフェアなマップとは言い切れない。*16ただし、本作では前述のように他のステージのギミックやアイテムが概して大胆すぎることも拍車をかけている。
    • 次回作では色々なステージがランダムで選ばれるエンジョイ部屋とステージが終点に固定されるガチ部屋に分けられたため、完全ではないが一応の改善は果たした。
  • 「馴れ合い」と「おきらくリンチ」の存在。
    • ここでの馴れ合いとは対戦が始まっても戦おうとせず、ひたすらアピール連打などの遊びに走る行為を指す。これだけなら単に邪魔なだけだが、この馴れ合いを邪魔されずに行う目的で、乱闘を望むプレイヤーを共闘して排除するリンチ行為が多発した。
    • ひたすら3対1で袋叩きにする他にも、リンチ対象を絶対に勝たせないために仲間内で撃墜(1発攻撃してもらってそのまま落下)を繰り返して1人に大量の点数を入れるといった行為も行われていた。
    • 主にプレイヤーのモラルの問題だが、一方でおきらく乱闘の特徴である匿名性の高さが完全に裏目に出た形とも言える。
    • 辛うじて、チーム戦ではおきらく乱闘と違って普通に戦えたのが救い。

アドベンチャーモード『亜空の使者』の問題点

ベースになった『DX』のアドベンチャーモードが「所々横スクロールアクションゲーム風のステージが挿入される」程度だったのに対し、こちらはほとんど「完全オリジナルの横スクロールアクションゲーム」と言えるような仕上がりになっている。
プレイヤーキャラは本編と同じく最大35人、ステージ数は1モードとしてはかなり多く、難易度も5段階とボリューム感は大きいのだが、本編そっちのけでやり込める内容かと言うと残念ながら否である……とまではいかずとも否よりの意見が多いのは事実。慣れれば普通に楽しいのだが…

+ システム・ストーリーの詳細
  • システム・ルール面での問題。
    • 端的に言えば『星のカービィ』に近い桜井氏の定番アクションスタイル。本編と同じ横スクロールビューを基準にしたアクションで、敵を攻撃して倒し、画面外に吹っ飛ばされるとミスとルールも基本的に同じ…なのだが、逆に言えば遊び方も同じ。
    • しかし、ステージを移動しながら攻略する性質上、画面外撃破判定が移動していく弊害がある。熱中できる目新しいシステムやギミックに乏しく、「同じような制限のかかったバトルシチュエーションを長々と繰り返す」といった方が正しい。全体的に作業感が強いゲーム性になってしまっている。
    • キャラクターの多さを活かすためか、操作キャラのストック(残機)に同じキャラを選べない。(一部のステージではストックが同じキャラのみ)
      • 例えば、先発のマリオが撃墜された場合、2人目はリンク、3人目はカービィといった具合。
      • 2人プレイ時だと、2人の得意な操作キャラが異なっていてもストックキャラは1P用・2P用を区別できないため選択に困ってしまう。
  • 異質な世界観に難解なストーリー。
    • 全体的に画面(雰囲気)が暗く、DXのアドベンチャーと違い気軽なお祭りの雰囲気を基調にしてきたプレイヤー層の認識による「スマブラらしさ」が損なわれている。
      • 例として、ステージの背景は「湖畔」「荒野」「荒廃した動物園」「遺跡」など、特定の世界観に基づくロケーションがほぼなく、オリジナルのステージばかり。
    • 本シリーズのキャラクターは一般的な格ゲーと同じく行動やリアクションにボイスが設定されているのみで、シナリオ演出での台詞はわざの名前くらいしか無い。当然これはシリアスかつストーリー性の高いシナリオと食い合せが悪いのだが、字幕*17やナレーションによる解説も無いため、状況すらも非常に分かり難い。特にキャラクターの行動原理や感情といった表現が無いので、プレイヤーから見れば何度も理解不能な事態に巻き込まれては理不尽な目に遭い、理由すら分からぬままひたすら先へ進むといった事態が続く羽目になる。
    • 同じアクションゲームでもストーリー性をそこまで重視しない作風であるのならば問題はないが、本作ではムービーが長くシナリオ演出も濃厚で、ストーリーを前面に押し出した作りになっているため、こうした説明不足感はいかんともし難い。
      • 結局、重要な設定はフィギュア名観と公式サイトである「スマブラ拳!!」内でネタバレ扱いの解説で済まされている。せめてゲーム内で解説コーナーを設けて補完するといった対処くらいはして欲しかったところ。
    • 単純にストーリーを楽しむ以外にも「何をしたらいいのか」が不明確なので、攻略の邪魔*18になる場合も多々ある。
    • また、全体的にオリジナル色の強い舞台設定であるにも拘らず、オリジナルの敵に加えて任天堂お馴染みのボスキャラを混ぜたりといった雑多な構成となっている。この点についてファンサービスと好意的に受け止める意見がある一方で、必然性の無さや節操の無さを批判する声も少なくない。
    • ボス敵を除く敵は全てオリジナルか「スーパーマリオシリーズ」のキャラクターしかいなく、他のゲームシリーズが敬遠されている感じが否めない。また、敵の種類が少なく、どのステージも同じ敵ばかりいるという状況になっている。
      • 次回作の「フィールドスマッシュ」では他のゲームの敵キャラクターも登場する。
      • ボスキャラには、『スーパーマリオサンシャイン』のボスパックンや『メトロイド』のリドリーなども登場するが、「天空に住まう龍」であるポケモン・レックウザがなぜか湖を住処としている・「あなをほる」や「みらいよち」を使う等、首をかしげる描写がある。
    • ストーリー中では『星のカービィ』シリーズのキャラの活躍が目立ち、他のキャラの活躍を奪ってしまっている。
      • また、最後の方で仲間が全員いなくなって救出していき、最終ステージで使用可能になるのだが、この中に任天堂代表と言えるマリオもいる為、マリオなしでエンディングを迎える事が出来てしまう。もっとも、マリオに関しては意図して素通りしない限りそうならないが*19
+ 今作ゲスト参戦したソニックに関しては…
  • 最終ステージでの最終ボス戦の直前に何の脈絡もなしに唐突にプレイヤーキャラとして加入する。
    • ちなみにマリオやスネークなどの''他のキャラとの絡みは一切ない。シールでの強化の解禁はエンディング直後。これは亜空の使者のストーリーが終盤まで出来上がってる時期にソニックの参戦が決まった為ストーリーに参加させるのが難しかったためと語られている。
      • 「ソニックを登場させる前提のストーリーにできなかったのか」「もう少し他のキャラとの絡みも見たかった」と残念がる声も多い。せめて加入を最終ステージ突入直前にできなかったのか。
  • ウルフ・プリン・トゥーンリンクは隠しキャラ的な扱いになっており、これらも他キャラとの絡みがない事もよく挙げられる。
    • ウルフに関しては開発期間に余裕が出来たので急遽参戦したという経緯があるためそもそもストーリーに参戦させる予定はなかったとも言えなくはないものの、それ以外のキャラは理由が語られていないので不自然である。
    • 特にプリンは既存キャラクターにもかかわらず出番がない。
    • 本作のシナリオを書いたのは桜井氏ではなく『FF7』のシナリオなどで有名な野島一成氏であり*20、彼が桜井氏に対して気を遣いすぎたことが、カービィキャラ中心のストーリーの原因ではないかとも言われている。
      後の『SP』においても、「灯火の星」冒頭ムービーでカービィの優遇が目立っているため、彼一人の問題ではなさそうではあるが…。
    • ただし、野島氏は当初はもう少しほのぼのとしたストーリー*21をプロットで上げていて、一方桜井氏は今以上にシリアスな感じをイメージしていたらしく、それらが折り合った結果がこのようなストーリーになったと社長が聞くで語られている。
  • ドロップ率と難易度の調整不足。
    • 先述のスマッシュプレートで敵をフィギュアにして獲得できるシステムとの兼ね合いか、2Dアクションとしてはやや難しめの調整になっている。
    • プレートを投げる際、モーションが専用のもので投げるのがかなり遅いため、当てるためには工夫が要る。さらに大型の雑魚キャラやボスキャラの場合は体力を減らしてからプレートを投げる必要がある。
    • プレートの出現確率は難易度が高いほど高くなるという仕様になっているため、低難易度でプレイしているとなかなか出現しない。そのため、まともにフィギュアを収集しようとすれば高難易度で挑む必要があるが、その攻略難度は尋常ではない。
      • シール等による性能強化を大前提とした仕様の所為でもあるが、高難易度設定だと道中の雑魚敵の攻撃力ですら馬鹿げている程に高まっており、ちょっとした攻撃2発程度で即死しかねず、誇張ではなく詰む。
      • 加えて、敵の体力を減らしてフィギュアをゲットするという仕様上、雑魚敵すら最低難度であろうと全体的にHPが多めであり、スクロールアクションで大事な「敵を倒していく爽快感」がイマイチ欠けている。所々に挿入される強制戦闘以外はスルーすることも可能だが、高難易度では敵の移動が非常に素早い為にスピードキャラでないと逃げても追い付かれてしまうことが多い。
    • ボスの1体である「メタリドリー」はストーリーの都合上2分の制限時間*22があり、低難易度でプレイするとプレートが1つも出ないまま時間切れになってしまうことも珍しくない。他、メタリドリーのフィギュアの入手自体が他のボスよりかなり難しい。
      • 足場が不安定で非常に戦いにくく、HPが少なくなると攻撃時以外は常に場外にいるようになるので、攻撃してきた時を狙ってプレートを投げる等工夫しないとフィギュア化出来てもフィギュアがステージ外に落下して取れなくなってしまう。
      • また、プレートを持っている間はAボタンの攻撃が出せないのだが、メタリドリーが時折行う「足場を掴んで画面外に叩き付ける攻撃*23」の際に足場上にあったアイテムが強制的に全て無くなってしまうので、プレートを足場に置きっぱなしにした状態で戦うのもかなり難しくなっている。
    • ムービーの後はダメージが全回復するのだが、ムービーが入るのが初回のみなので再挑戦の時は回復しない。
  • キャラクターごとの向き不向きの格差が激しい。
    • 足場を飛び移る場面の多さからジャンプ力・滞空力・復帰力の高いキャラが有利で、また雑魚敵やボスとの戦闘では反射技やカウンター技*24を持つキャラも有利であるが、言い換えれば本編中で加入する重量級キャラにはことごとくこれらの長所がないため非常に不利。唯一マシな空中移動性能を持った重量級のデデデは最終ステージの2つ前のステージまで加入しない*25。リザードンも中盤まで加入しない。
      • シールで攻撃力や防御力はある程度カバーできるが、素早さや移動能力は一切強化できないため、鈍重なパワーキャラはますます不利。同じく最終ステージまで使用できないクッパとガノンドロフも然り。そもそもこちらも両方ともムービーしか登場しないが。
      • 特に巨大ダークディディーコングは元々の素早さに加えて一発のダメージが膨大なうえに相当なふっとばし力が要求される。そういった場面に限ればパワーキャラの出番*26が全く無いわけでもないが、初回プレイではフォックス・ファルコ・ディディーコングで固定。一応、フォックスとファルコなら「敵にわざとボム兵やスーパースコープを拾わせて攻撃したところを反射」させれば十分なダメージになるが、出るかどうかは運しだい。
      • 2人プレイ時の2Pキャラは強制戦闘・強制スクロール以外では基本的に落下死しないため、1Pには不向きな重量級キャラを選んでも強みを発揮しやすい。ただし、ストックキャラは1P用・2P用を区別せずに先に倒れた方に割り振ってしまうため、2Pが重量級キャラを使うとしても先発に限られる。

その他の問題点

  • ルール設定(アイテムスイッチとランダムステージスイッチの設定を除く)が保存されないため、一度対戦画面からメニューに戻ると、再びキャラ選択とハンデ設定を行わなければならない。
    • そのため少しの調整し忘れ(対戦方法を変えるなど)の度に一々やり直す羽目になる。
  • ステージ作りで作成したステージのテストプレイ時ではマリオしか使えず、相手キャラも登場しない。このためステージの距離感・サイズ感をつかみづらい。
  • 『メタルギアソリッド』の登場キャラによる任天堂キャラの解説において、マルスの解説の中で本来なら「アカネイア大陸」であるはずの部分が「マケドニア大陸」に間違われている。
    • さらに英語音声では「アリティア大陸」になっている。マケドニアとアリティア、どちらもアカネイア大陸の王国の名前である。わざわざ異なる間違え方をしている辺り意図的なものなのかもしれないが、当の無線に登場するMGSのメイ・リンには「データを間違えるおっちょこちょい」といった設定は一切ない。

総評

『初代』で既にシンプルな面白さを確立しているシリーズの為、根幹の面白さは健在で評価点は多いが、「最後の切りふだ」「亜空の使者」「オンライン対戦」といった本作の目玉要素が結果的に賛否を分けるものになってしまった。
ゲーム性が『DX』でほぼ完成していたために目新しさに欠ける事、そして『DX』で要求されていた改善があまり見られず、逆に対戦型ゲームとして運要素が激しい部分が増えたなどといった点について不満の声も上がっている。

もともと開発側は本シリーズを「アイテムや運要素の入り乱れた、多人数で楽しめるアクションゲーム」として開発していて、やり込みの差が如実に結果に表れてしまう(即ち、格闘ゲーム寄りの)『DX』からパーティーゲーム寄りのコンセプトへ戻すような調整が行われた。
これが今作の不評要素の多くを占める原因になってしまったが、売上が多い上にプレイヤー層の幅が非常に広いことから、相反する要素を両立し誰もが納得する出来にすることの難しさは想像に難くないため同情の声も少なくない。
結果「格ゲーとしてのスマブラ」を好む一部の層からは不評だったものの、パーティゲームとして割り切れる層や、アイテムやギミックなど全てを駆使して戦える強者にはこれ以上なく楽しめる作りである。

また今作の調整や新要素によって、世間一般からは高い評価を受けているのも事実である。*27
カジュアル層を意識したゲーム性に賛否こそあれど、実際問題として売上は『DX』を遥かに上回っており、より多くの層にスマブラを認知させた功績は大きい。


その他・余談

  • 「亜空の使者」のストーリー解説が公式サイトに掲載されている。
    • セリフが存在しないため、ゲーム内の情報だけでストーリーを把握するのは困難。クリア後に閲覧すると良い。
  • 操作性の観点から本作発売直後はGCコントローラの価格が高騰し、GC本体よりもコントローラの価格のほうが高くなるという珍事が起こった。
    • そうした影響を受けてか、本作の発売の3ヶ月後にGCコントローラが再販。カラーはWii本体に合わせて白になっており、更にWiiの操作はリモコンによる無線が中心であることからコードが1mから2mに伸びた。
  • 二層ディスクを初採用した作品で、かつBGMを圧縮して大量に詰め込んだため*28、『DX』と比較するとロードが若干遅い。また、これが原因で読み込み不良を起こすトラブルが発生する事もある。
    • 報告ケースは多数ではないが、レンズのホコリやヤニ付着による問題が大半を占めていた。当時はWii用のディスククリーナーが発売されておらず、度合いにもよるがWii本体を任天堂に送らざるを得ない状況だった。その後クリーナーを用いて自宅でも手軽にクリーニングできるようになったとはいえ、頻発するようでは商品として問題がある。
    • 余談だが、この読み込み不良の問題は『METROID Other M』や『戦国無双3』等、他の二層式DVDソフトにも共通する。
  • 『桜井政博のゲームについて思うことX』において、実は『伝説のオウガバトル』『戦場のヴァルキュリア』の作曲者・崎元仁にも公式HPに2回も音楽の依頼をしていたのだが、スパムメールと間違えて流してしまい参加出来なかった経緯があった。
    • 後日の対面で崎元が「参加したかった」という事を語っていた。
  • 『桜井政博のゲームについて思うことX』と『PRESS START 2010 -Symphony of Games-』において、音楽担当の古代祐三の「メインテーマ(ゼルダの伝説)」は開発スタッフのゲーム仕様伝達のミスと古代氏が遊んでいた『DX』の設定時間が5分だった為に、完成品が5分というロングバージョンであった。流石にスマブラゲームとの相性が悪い為に、短縮された。
    • しかし2010年に行なわれる『PRESS START 2010 -Symphony of Games-』において、この5分間バージョンが演奏される事が決定した。ちなみに「メインテーマ(ゼルダの伝説)」自体、多くの作曲家が畏れ多くて誰も選ばなかった為に、当初から狙っていた古代氏が即決定となった。
  • 『電撃PlayStation』2008年3月28日号、緑川光の「ターゲット・ロックオン!!」において、今作品では緑川氏に声のオファーが無くマルスが削られたと思いへこんでいたが、発売後ネットの情報でマルスがいる上に自分の声だと解り即行で『X』を購入し、参戦を喜んだというエピソードがあった。
    • というのも、今作品のマルスの声は『DX』時に収録したバンク音声であり、既にクオリティが高く再録の必要性が無かったことによる。またサイボーグ忍者のボイスも故・塩沢兼人氏のバンク音声を使っており、今作では「ライブラリー出演」という扱いになっている。
  • スーツを脱いだサムスは本作で「ゼロスーツサムス」と名づけられたが、後に公式にこの名称が逆輸入されている。
    • 同じくトゥーンリンクも公式ではスマブラ内でしか使っていないものの、この名称がしばしば使われるようになった。なお姫川明版『4つの剣+』ではネコ目ではない。
      • これから派生したのか、ネコ目のゼルダが「トゥーンゼルダ」と呼ばれる事もある。
  • 2020年1月19日に公開された「ほぼ日刊イトイ新聞」のインタビュー記事で本作の開発経緯が語られている。
  • 本作は『星のカービィシリーズ』に先駆けて、カービィがデデデとメタナイトをコピーできる初の作品になった。
    • ただし、システムの都合上それぞれの通常必殺ワザ(すいこみ、マッハトルネイド)が使えるのみで、ハンマーやギャラクシアで攻撃が可能になるわけではない。
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  • 大乱闘スマッシュブラザーズ

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最終更新:2024年03月16日 20:24

*1 元を辿れば、モンスターボールから出てくるポケモンの3Dモデルは、『ポケモンスタジアム』~『ポケモンバトルレボリューション』で使われたものを流用している。

*2 ニンテンドッグスは発売前のPVでも紹介されていた。

*3 「RS」初出のポケモンがファイターにならなかったのも同じ理由と考えられる

*4 性能自体は全く別だが、溜めてから放つ「シャドーボール」・「はどうだん」や、ゆっくりとした動きに共通性がある

*5 次作『for』では有料DLCという形で復活し、共演が実現した

*6 レベル4が特に顕著。復帰力の低いキャラクターは最後にするしかないターゲットが1つある。

*7 『DX』においても、シングルのチーム戦ではプレイヤーキャラを狙う傾向があったものの、モード・ルール問わず常にプレイヤーを狙う仕様ではなかった。

*8 デフォルト設定はLv3、ふつう表示がLv4。1人用モードの「ふつう」も、5段階中2番目にされている。

*9 3つのパーツを全て集めると画面手前に移動して照準を操作でき、攻撃ボタンで突撃。照準が合っていれば、当たった相手が緊急回避などの無敵状態でない限り、ほぼ即死させられるアイテム。

*10 同作の剣のモーションはアイテムモーションに採用されている。

*11 タイマンではサムスより弱いとされるキャラも数人存在する。

*12 他にもデデデは上位キャラには弱いものの下位キャラに対してはいじめの如き相性の良さを誇る要素がかなり多い。

*13 アイスクライマーとルイージは地上で滑りやすいためコンボが繋がらない。

*14 尤も、後者2つはコンプリートを目指すならどの道全てそろえる事になるのでその場しのぎ感もある。

*15 一応、「ふっとばし」「ふっとびにくさ」「耐性」などしか使わないという手もある。

*16 適当な足場がある事からガチ対戦で最適なのは「戦場」とも言われている。『初代』でも同じ構造の「プププランド」が真剣勝負の場として用いられていた。

*17 一応、キャラクターの名前は字幕で表示される

*18 ヒントが「どこに進めばいいのか」を示す矢印くらいしかない。

*19 最終ステージクリア時に最小限仲間にしなければならないのはカービィ、ルイージ、ネス、クッパ、デデデ、ソニック。

*20 なお野島氏は数々の名作を手がけた優秀なライターだが、同時にセッツァー改悪で悪名高い『キングダム ハーツII』のシナリオも手がけており、本作で「一から作るのは得意だがクロスオーバー作品が苦手」という評価を受ける事となってしまった。

*21 桜井氏曰く「『闘技場へ向かうバスの中にいろんなキャラクターが乗っている。サムスが乗っている。ドンキーコングが乗っている。スネークはちょっと遠いところから見ている』みたいな感じ」らしい。

*22 最終ステージの再戦とボスバトルでは制限時間なし

*23 空中に逃げてかわさないと即死

*24 本作ではピーチ、マルス、アイク、ルカリオだけ。

*25 それ以前に出番がムービーのみ

*26 クリア後にプリンを使えるようにするためには再挑戦する必要がある。

*27 2008年度の日本ゲーム大賞で優秀賞を受賞しており、海外からも高い評価を受けている。詳細は各言語版のWikipedia参照

*28 そのためか、「スーパーマリオ3(DX)」「コルダ」など原曲から音が変質したものが存在する。