この項目では、Wii U用ソフト『New スーパーマリオブラザーズ U』と、移植版であるSwitch用ソフト『New スーパーマリオブラザーズ U デラックス』について紹介しています。
判定は、両方とも「 良作 」です。



New スーパーマリオブラザーズ U

【にゅー すーぱーまりおぶらざーず ゆー】

ジャンル アクション
対応機種 Wii U
メディア Wii U専用12cm光ディスク
ダウンロード販売
発売・開発元 任天堂
発売日 2012年12月8日
定価 5,985円
プレイ人数 1~5人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 良作
ポイント 安心と安定の『New スーパーマリオ』シリーズ
Miiverseとの連動は初期作品ながら良好
ローンチとしては少々パンチに欠けるか
マリオシリーズ

概要

Wii/DS/3DSで発売された『New スーパーマリオブラザーズ』シリーズの続編であり、Wii Uのローンチタイトルである。ディスク版に加えダウンロード版も存在する。
当初は『New スーパーマリオブラザーズ Mii』として発表されていたが、Wii Uで遊ぶ『New スーパーマリオブラザーズ』ということで現在のタイトルに変更となった。


ものがたり

ある日、マリオやピーチ姫達がピーチ城でパーティーをしていると、クッパ達の飛行船が出現し、そこから巨大な手が出現した。

いつものようにピーチ姫をさらうのかと思われたが、クッパ達は隙を突いてマリオ達に攻撃し、
気を失っている隙にマリオ達をピーチ城から遠く離れた場所ヘ投げ飛ばしてしまい、ピーチ城を乗っ取ってしまう。

マリオ達はピーチ姫を助けるため、ピーチ城へ向かう。

ちなみに、クッパ達がピーチ城を乗っ取るのは『マリオストーリー』以来となる。


特徴

Wii Uでの発売によってマリオシリーズでは初のHD画質(720p)に対応している。

1人プレイではWii U GamePadによるプレイ・従来のWiiリモコンによるプレイのどちらかを選ぶことができる。
マルチプレイの特徴として、数人がWiiリモコンでプレイし、内1人がWii U GamePadでアシストするというバディプレイが行える。

ゲームシステムは以前のNewマリオシリーズに準じたギミックが多く、大まかなアクション・システム自体もWii版に準じている。
そのため『New マリオWii』に新要素を加えたものともいえる。

  • バディプレイ
    • 本作の協力プレイにおける大きな特徴。協力マルチプレイ時にWiiリモコンのプレイヤーをサポートする役割となり、Wii U GamePadのプレイヤーは直接ゲームプレイに介入することは無い。
    • サポートする役割としては基本ブロックを作ったりするのが主で、通常では行けない箇所への足場として作ってあげたり落下防止のストッパーとして使ったりすることができる。
    • 作ったブロックは一定時間を過ぎるとどんどん縮んで消えていくので、のんびりしていると落っこちてしまうので注意が必要である。
    • ただブロックを作るだけでなく敵をタッチして攻撃したり、コース上のトラップやギミックを一時的に止めたりするといったこともできる。
      このブロックにプレイヤーが乗り継いでいくとゲージが溜まっていき、最大になるとタッチで敵を直接倒せる状態になるスターが出現する。
    • また、3UPムーンが久々に登場しており、これが出現する隠しブロックをバディプレイのタッチ操作でのみ実体化させることができる。
  • マップ
    • マップのスケールはWii版に比べかなりのスケールアップとなり『スーパーマリオワールド』の様な一体化したマップとなった。
      • 隠しコースも存在し、『ワールド』の様にショートカットすることも可能に。
      • 進行によってはフィールドの変化が際立って目立つため、冒険心をくすぐるような作りになっている。キノピオの家やマップ上の敵も登場。
    • Wii版に引き続いて、マップ上に敵が配置されている。
      • しかし条件は変わっており、『スーパーマリオブラザーズ3』の様に一画面中の敵を全て倒すと宝箱を得ることができる。中身は一貫してスター。
    • 隠しコースでのワールド間のショートカットが可能となった為、従来の大砲によるワープは廃止された。
      • そのかわり新たなワールドへ到達する度にワールド間を行き来できるワープ土管が導入された。
    • 本作もキノピオの家は赤い屋根と緑色の屋根の2種類が登場する。赤い屋根はアイテムが貰え、緑色の屋根は残機数を増やすチャンスがある。
      • 赤い屋根ではブロックのシャッフルを当てるものと、チビヨッシーたちをくぼみにはめてクッパマークをはめないようにするものの2種類がある。
      • 緑色の屋根では1UPキノコとクッパマークが大砲から大量に発射され、クッパマークをなるべく取らないように1UPキノコを集めるというミニゲーム。
  • パワーアップアイテム
    • 前作のファイアフラワー・アイスフラワー・マメキノコに加え、本作では新アイテム「スーパードングリ」が登場し、取ると「ムササビマリオ」に変身できる。
      • スーパードングリはハテナブロックを叩くか、ムササビ型の敵の「ズングリ」が持っているスーパードングリを奪うことで入手できる。
      • ムササビマリオは2ボタンまたはBボタンで滑空できるようになるほか、滑空中にWiiリモコンを振るかRボタンで一時的に上昇できる。また、少しの間壁に張り付くことも可能。
      • 隠しアイテムとしてPマークのついた「パワードングリ」もあり、こちらは無制限で飛行ジャンプできる。
    • ゲームクリア後に出現するワールド9以降では、Wii版のパワーアップアイテムであるプロペラキノコ・ペンギンスーツも再登場している。
    • 細かい仕様変更として、マメマリオは新たに壁を走ることができるようになった。
  • ヨッシーについて
    • 本作は従来のヨッシーに加えてちびヨッシーが復活。ワールドマップのある場所にいることもあり、マリオのお供をしてくれる。大まかに分かれて3つのタイプがある。
      • フウセンちびヨッシー:風船のように膨らんで上昇できる。何回も上昇できるが回数を重ねるごとに上昇できる高さがだんだん低くなって最終的に萎んで落下する。
      • アワちびヨッシー:泡を吹き出して敵を封じ込めて倒したり、泡を活用してジャンプすることもできる。
      • ヒカリちびヨッシー:スピンジャンプすることで周りを照らす。敵がいる場合は目くらましにすることも可能。
    • ちびヨッシーはお化け屋敷にいても恐れずテレサを平然と食するため、大人のヨッシーより肝が据わっている。ちびヨッシーを抱えている間、曲のBGMに併せてコーラスとして歌いだすのも特徴。
    • なお、ちびヨッシーは『ワールド』にあった「敵やアイテムを食べさせることで大人のヨッシーになる」という仕様が無くなっている。
  • 新キャラクター「トッテン」
    • ある程度コースクリアをこなしているとトッテンが現れ、キノピオの家に盗みを働いて逃げ出す。
    • 特定のコースで追いかけ捕まえると、お礼として無尽蔵に上昇できるパワードングリが貰える。『ブラザーズ3』の「白キノピオの家」に近いシステム。
  • Miiverseとの連動
    • Miiverseとの連動第一弾のソフトということもあり、本作はかなり密接にMiiverseとの連動要素が強く組み込まれている。
    • インターネット環境が整っている状態でMiiをネットワーク登録して、そのうえで許可を行っていれば、ワールドマップ全体図を見るときに他者のMiiverseの投稿を見ることが可能。
    • ネタバレを避けたい場合など、投稿を非表示に設定することも可能。
    • Miiverseが2017年11月8日に終了したため、現在投稿内容の確認はできなくなっている。
  • その他
    • セーブは前回と同じで塔・城・飛行船をクリアすると行える。クッパ撃破後は中途のセーブが可能となる。
  • Wii版と同じくワールド8でクッパを倒すとワールド9が追加されるほか、トッテンの小屋があるひみつのしまも開放される。
    • ワールド9の進行には同じくスターコインが必要となる。ひみつのしまでは様々なプレイ記録を見ることができる。

新たなモード

ストーリーモードとは別に「with Miiモード」としておおまかに3つのモードが存在する。これらのモードのみ「Mii」も使用可能(性能はマリオ等と同等。)。

  • おだいモード
    • 「タイムアタックで○○秒以内でゴール」「連続踏み1UPを○○回以上」「コインを特定枚数以上取得してゴール」「コインを決まった枚数以上取るとミス」「バディプレイによるプレイ」等、条件下で競うバラエティ豊かなモード。
    • コースクリア時orタイムアップ時の成績に応じて、金・銀・銅のメダルを獲得できる(コースによってはクリア=金メダル習得のものもある。)。
    • 金メダルの習得条件は非常に厳しいものに設定されており、中には熟練のゲーマーですら投げ出す程のおぞましい条件のコースも存在している。
  • ブーストモード
    • 強制スクロールで進行するモード。ミスをせずにゴールにたどり着くまでのタイムを競うモード。
    • コインを取れば取るほどスクロールが高速になり、最終的には全力で走らないと追いつけないくらいのスクロール速度になる。当然、追いつかれて挟まれるとミスになる。
  • コインバトルモード
    • Wii版に準じ、2~4人まで遊べる対戦モード。
    • 今回はコース上に自分の好きなようにコインが配置できる「コインエディット」機能が備わっている。

以下、Wii版に準じた批評点は割愛する。

評価点

  • Wiiの時はヨッシーは特定のコースだけでしか使えなかった。本作でもその点は変わらないが、ちびヨッシーは城等の一部のコースを除きどのコースでも使用可能になった。
    • しかもこのちびヨッシーは、消滅判定さえしていなければ、手放しで土管に入っても画面転換後も続いて出てきてくれる。
    • 例えばマメマリオで壁走りしないと入れない土管に直面し、ちびヨッシーから手を離さなくてはいけない状況であっても、画面外に行き過ぎなければついてくる。
  • おだいモードやブーストモード等これまでになかったやりこみ要素が増えた。
    • スターコイン収集だけにとどまらず、それ以上にやりごたえのある内容となった。
  • Wii U GamePadだけでもゲームプレイが可能。
    • テレビを点けなくても携帯ゲーム感覚でプレイできる、という据置機共通の敷居を大幅に下げる試みの1つ。
    • この革新は後のWii U用ゲームの数々、ひいては次世代ハードであるSwitchに連綿と受け継がれることとなる。
  • バディプレイという新たな操作性
    • アクションゲームとして直接アクションで介入する訳ではなく、一種のシステムとしてアシストするというのは今までには例がなく斬新なものと評価できる点。
    • ただしバディプレイ前提で難易度が調整されているので、バディプレイを利用しない≒1人ガチプレイの難易度は比較的高い。後半はかなりの難易度になる。
  • Miiverseとの連動
    • 達成感の喜びを共感したり攻略方法の情報交換などをスムーズに行えるように配慮されており、第1弾にして非常に連動要素を上手く活用していると言える。

賛否両論点

  • 敵の動きの変化
    • 一部の敵はBGMに合わせて特定のタイミングで踊ったりアクションを取るのだが、ノコノコ等はその場で踊る為動きが止まる。
    • その為、従来のように「敵に合わせて落下位置を決めて踏もうとして飛ぶ ⇒ 踊る ⇒ 踏めずに激突」というミスが起こったりする。
    • 分かってしまえば大して問題にはならないが、初見プレイ時等は一見ランダムにしか見えないので、ちび状態でこのミスが起こったりすると当然やられてしまう。
    • 合わせて歌うちびヨッシー等と同じく、それ自体は愛らしいのだが、ノコノコはほとんどの面に登場する故にプレイに支障をきたしている面があるのも事実。

問題点

  • 相変わらずのコース、ギミック、BGMの焼き増し感。
    • 世界観がある程度新しくなり、ワールド構成も若干変わったものの、基本はWii版とコンセプトはほぼ一緒。
    • パワーアップもプロペラキノコの代わりとして登場した新アイテムもスーパードングリ1種類だけと寂しい。
      • ムササビマリオの性能はプロペラマリオの上位互換的なものになっている。プロペラマリオのように急上昇が可能で、滑空も出来る。壁への張り付きもできると万能性抜群。
      • プロペラマリオは上昇が素直で高く飛べるので面目は保っているが、総合的にはムササビマリオのほうが上。この点はアイスマリオとペンギンスーツの関係性に良く似ている。
      • ムササビマリオとプロペラマリオは似たようなパワーアップであるため、そう考えると本作における目新しいパワーアップマリオはないと言ってしまっても過言ではない。
    • BGMも新規が少な目で、『Wii』と『New スーパーマリオブラザーズ 2』と同じものを使っているコースが多い。
    • 『New マリオ2』も同様のマンネリ感を指摘されていたが、本作の発売は『New マリオ2』からわずか半年後であり、続けてプレイした場合は流石に食傷気味に陥る可能性が高い。「シリーズの乱発だ」と指摘する声も。
  • Wii版で分かり辛かったスターコインの隠し場所も、背景に隠されることが多くなるなどよりイジワルな配置に。
    • やりこみ要素であるが、隠しワールドのプレイにスターコインを取る必要があるので、無視することはできない。
    • 隠れコースへのゴールルートもわかり辛い場所になっていることが多い。おまけに隠れゴールの有無がマップ画面などから判別できない。勘のいいプレイヤーなら、マップの地形から推測できるかもしれないが。
  • 本作で使用できても問題ないはずなのだが、クラシックコントローラに対応していない点。
    • 最初はPROコントローラにも対応していなかったが、Ver.1.3.0で使用可能になった。
  • アイテムの入手量に対して保管数が10個と明らかに少ない。
    • 1面で満杯にすることも十分可能である。「どんどん使ってください」ということなのだろうが、アイテムの放棄などが煩わしくなってしまった。
    • これが理由なのか、フィールド上の敵を倒した時に得られるアイテムが「スター1個」に変わってしまった。 全く使えないという訳ではないが、前作の「キノコ3個」の方がありがたい気がする。
  • ラスボス(クッパ)戦が長い
    • 本作の最終コース(「決戦!ピーチ城」)のラスボス戦が長い。
    • 中間ポイントは扉の前に置いてあるが、途中でミスすると扉の前からやり直しになってしまい、さらに時間がかかってしまう。
  • バディの存在意義
    • Wii U GamePadを使用する今作のウリの1つなのだが、バディが必要不可欠となる場面は実のところかなり少ない。
    • バディは主に「足場を作る」「敵やギミックを止める」などのことができるが、良くも悪くもバディによる足場が必須なルートというのは存在しない。
      • 敵を止めれることを含めて、「ミスしにくくなる」程度のフォローにとどまる。特にギミックの多くは「止めるとマリオ達の移動に支障が出る」という本末転倒な仕様。
      • 最終的に腕前が十分に上がれば、バディに頼らずとも完全クリアにこぎつけられるようにはできている。
    • バディプレイについては二人以上のプレイ環境が必須となるため、Wii U本体と共に買った人は同梱されていないセンサーバーと人数分のWiiリモコンが必要となる。

総評

Wii Uとなり色々とパワーアップしたいつもの2Dマリオ。おだいモードなどの追加で上級者でもやりこめるようになった。
過去作と比べてもあまり変わり映えがしない点が多いため、シリーズを続けてプレイしている場合はマンネリ感を覚える可能性も少なくない。
しかし、Wii/DSと培ってきた反省点などをよく活かし、Wii Uのローンチタイトルとして「Wii Uが出来ること」を示そうとしている努力は感じられる。
ただ、他のローンチタイトルなどを見ると、Wii Uでしか出来ないという要素に関しては見劣りする。
マンネリに感じている人にはあまりオススメ出来ないが、マリオのファンや久々にマリオを遊ぶのであれば満足の行くゲームになっている。


余談

  • Wii Uでミリオンを達成している数少ないゲームである。
  • Wii Uプレミアムの追加特典セットの初期インストールゲームとして登場したり、無料体験版ゲームの1つとして選ばれたりと、遊べる機会は豊富に用意されていた。
    • 今から遊ぶなら後述の『DX』の方が良いだろう。

その後の展開

  • 追加コンテンツとして、ほとんどのマップが新規のものになったNew スーパールイージ Uが配信され、期間限定で単品発売もされた。
    • マリオが登場しない代わりに、今作で登場したトッテンがプレイヤーキャラクターに追加。トッテンは敵に触れてもダメージを受けない初心者向けのキャラ。
    • コースは全ての残りタイムが100である等、いずれも上級者向けになっている。詳細は同項目を参照。
  • スーパーマリオメーカー』のゲームスキンの一つとして、本作をベースにしたものが存在する。ただし専用の変身はムササビマリオではなく『New マリオWii』が初登場のプロペラマリオとなっている。
    • その続編となる『スーパーマリオメーカー 2』では、上記に加えオトアソビでクッパ第2形態のBGMが使用できるようになった。また、Ver.3.0.0アップデートによりムササビマリオも専用スキンの変身に追加された。
  • 本作に『New ルイージU』や様々な新要素をプラスした『New スーパーマリオブラザーズ U デラックス』がSwitchで2019年1月11日に発売された。詳細は後述。

New スーパーマリオブラザーズ U デラックス

【にゅー すーぱーまりおぶらざーず ゆー でらっくす】

ジャンル アクション
対応機種 Nintendo Switch
メディア Nintendo Switch専用ゲームカード
ダウンロード販売
発売・開発元 任天堂
発売日 2019年1月11日
定価(税込) 5,980円
プレイ人数 1~4人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 良作
ポイント 『New マリオU』『New ルイージU』をカップリング
初心者向けの新キャラクター追加
Wii U版を購入済みのプレイヤーには目新しさは薄い


いつでも、どこでも、誰とでも、マリオ。



概要(デラックス)

Wii Uで発売された『New スーパーマリオブラザーズ U』(以下『マリオU』)と、その追加コンテンツである『New スーパールイージ U』(以下『ルイージU』)をカップリング移植したタイトルである。


変更点(デラックス)

基本的なところは『マリオU』『ルイージU』と変わらないため、前2作と比較しての変更点を挙げる。

  • 新キャラクターの追加
    • 新たなプレイヤーキャラクターとして「キノピコ」が追加。
      • キノピコは専用アイテム「スーパークラウン」を取るとピーチ姫に似た美女の「キノピーチ」に変身。二段ジャンプや滑空ができるほか、穴に落ちても一度だけ復帰できる。
        なお、スーパークラウンはキノピコのみが使用でき、他のキャラクターは取ること自体が出来ない。主にスーパードングリが入っている?ブロックをキノピコが叩いた場合に差し替えで出現する事が多い。
    • また、『ルイージU』の方で使用可能になっていたダメージ無効能力を持つ「トッテン」も、『マリオU』側でも使用可能になっている他、新たにアイテムやちびヨッシーを持てるようになった。ただしアイテムでパワーアップはしないのはそのままで、敵に対しては無敵だが穴に落ちるとミスになる。
      • さらに、トッテンとキノピコは初心者向けの性能として「地面で滑りにくい」「水中で泳ぎやすい*1」「残りタイムが+100増加する*2」といった特性が追加されている。そのためか、おだいモードでは使用不可。
      • 『ルイージU』では全コースで残りタイムが100縛りだが、トッテンとキノピコ使用時のみタイムが200に増加し余裕を持って攻略できることになる。
    • 人数が増加したことの煽りを受けて「あおキノピオ」は通常選択できなくなったが、「きいろキノピオ」に合わせてLかZLボタンで出現するカラーチェンジ扱いとして登場している。
      • ただし、マルチプレイでは両キノピオを同時に選ぶことはできない。
      • タイトル画面やOPデモに登場するのもマリオ・ルイージ・黄キノピオ・キノピコ(+トッテン)となり、青キノピオはハブられている。
  • ストーリーモードで1Pのマリオ/ルイージ縛りを解除
    • Wii U版では、『マリオU』のストーリーモードで1人プレイがマリオに固定、『ルイージU』ではルイージに固定*3という制限があったが、本作ではそれが撤廃されて1Pでも好きなキャラクターを選べるようになった。
      • このため、アクションに自信がなくても前述のトッテンやキノピコを使えば有利にゲームを進めることができる。
      • なお、『ルイージU』側でマリオを選べないのはそのままとなっている。
      • Miiについては今回もストーリーモードでは使用できず、「with Miiモード」限定。
  • その他、以下の変更点がある。
    • 解像度が1080pにアップ。
    • Wii U版ではクリア後の裏ワールド限定だったプロペラキノコとペンギンスーツが、通常の敵コースの報酬としても手に入るようになった。
    • スーパープレイ等を収録した「おたからムービー」はWii U版ではYouTubeにアクセスする形式だったが、『デラックス』では全てソフトに内蔵され、新録の動画も増加している。
    • バディプレイは廃止。

評価点(デラックス)

  • ボリュームの多さ
    • 『マリオU』『ルイージU』で登場したコースが全て収録されているため、全部で164個のコースで遊ぶことができる。
    • おだいモードやブーストモード等も収録されているため、やりこみ要素もある。
    • オリジナルの値段を考えると、価格的にもお得である。
  • 初心者にも上級者にも楽しめる。
    • 『ルイージU』からのトッテンや、新たに追加されたキノピコといった性能の高いキャラクターが加わったことで、初心者やアクションゲームが苦手な人にも楽しめるようになっている。
    • 一方、元々上級者向けとして作られた『ルイージU』のコースも収録されているため、上級者にもおすすめできる。
    • キノピコ/キノピーチは単なる初心者救済キャラにとどまらず、上級者も固有能力を活かしたタイムアタックなどのスーパープレイ狙いを楽しむことが出来る。
  • 携帯プレイが可能になった。
    • Switchを携帯モードにすれば、外出先でもプレイ可能。キャッチコピーの通り、どこでもゲームをプレイすることができる。

賛否両論点(デラックス)

  • 過去作と違い、ジャンプ中に再びBボタンを押すことでも空中スピン(クルッと回って滞空)が可能になった。
    • ゲームに慣れない初心者がジャンプ連打でスピンして飛距離を伸ばせるようにするために導入されたと思われる。
      また、プロペラやムササビの上昇能力と両立可能なメリットもある。
    • 一方、踏みづけジャンプの先行入力などの際に暴発を招く事にもなってしまったため、過去作に慣れたプレイヤーにとっては違和感のある操作にもなっている。
      • 一応、「暴発が嫌」などの理由で従来通りの操作(空中スピンはRのみ)に戻したい人のために、タイトル画面で「Lスティック」を3秒以上押し込んだ状態でゲームを始めることでオフに切り替えられるという隠しコマンドが用意されており、公式サイトで公開されている。コマンドに成功するとトッテンの声がする。ただしオフにした設定は保存されないため、毎回入れ直す必要がある。
    • なお、本作の後に発売された『スーパーマリオメーカー 2』のUスキンではこの仕様は存在せず、従来通りの操作に戻っている。

問題点(デラックス)

  • Wii U版『マリオU』『ルイージU』からの変わり映えが少ない。
    • 『デラックス』独自の追加要素はキノピコの登場や1人プレイでも自由選択可能、高解像度化ぐらい。
    • 6年越しの発売でありながら、新規コースやモードの追加などは一切されていない。
    • そのため、既にWii U版をプレイした人にとっては変わり映えしないものとなっている。
    • もっとも、初めて手に取る人にとっては文句なしの大ボリュームである。
  • Wii U版で存在していたバディプレイが廃止されている。
    • オリジナルにおける評価点の1つになっていたために残念に思う人も多い。
    • 元々本作は前述のようにソロプレイだと高めの難易度に調整されているため、腕前に自信がない場合はマリオではなく性能の高いキノピコかトッテンを使うのが無難。
    • おだいモードからもバディプレイ関連のコースは削除されており、代替コースもない。
    • 3UPムーンの隠しブロックも同様に削除されたが、代わりにキノピコが1UPキノコのブロックを叩くと3UPムーンが出現するようになった。
  • ストーリーモードを4人でプレイする場合、全員が同能力にならない。
    • トッテンとキノピコが追加されたことできいろキノピオだけになり、あおキノピオがカラーチェンジ扱いに変化。結果として4人でプレイする場合は最低誰か1人が必ず高性能キャラを使うことになる。逆に、初心者が複数いる場合もキノピコとトッテンは1人ずつしか使えない。
    • 一方、4人で対戦するコインバトルでは「Mii」がマリオ系の標準能力に設定されているため、「Miiを混ぜる」という視覚的な違和感こそあるが全員平等なバトルが可能。実力差がある場合、初心者がキノピコやトッテンを使うことでハンデにもなる。

総評(デラックス)

Wii Uで発売された2作の2Dマリオを1本にまとめた作品。
元々の完成度の高さに加え、アクションゲームが苦手な人にも配慮されており、さらに楽しめるようになった。
オリジナルを買った人には目新しさは薄いかも知れないが、新たに手に取る人には間違いなく楽しめる一作である。


余談(デラックス)

「クッパ姫」について

  • 本作の発表直後、新登場のアイテム「スーパークラウン」がかぶれば誰でもピーチ姫風の姿に変身可能と一部で解釈され、ネット上にスーパークラウンをかぶったクッパがピーチ姫風の姿に変身するという内容のファンアートが公開されたことをきっかけに、これが「クッパ姫(Bowsette)」と呼ばれて次々と後続の二次創作が生まれることになり、一時期ネット上で話題になった。
    • さらに、これに便乗する形で「キングテレサ姫」を始めとした様々なキャラクターの擬人化、二次創作のコスプレやファンイラストにエロ画像が流行し物議をかもすことになった。なお、任天堂広報はノーコメントの立場をとっている。ちなみに、こちらがクッパ姫(右)とキングテレサ姫(左)である。
      • なお、後に公式からの追加情報により「スーパークラウンはキノピコしか使用できない」という設定が判明しており、少なくとも公式のアイテム設定で「クッパ姫」等は実現できないことが確定したが、二次創作としてのクッパ姫はその後も未だに人気が続いている。
    • 一方で、クッパ姫ブームが盛り上がった頃に発売された『スーパーマリオ オデッセイ』の公式設定資料集に掲載された開発中の没案として、偶然にもピーチ姫の肉体を乗っ取ったクッパである「クッパピーチ」が存在したことが判明し、クッパ姫と並んでクッパの女体化として話題にされることがある。ただし、こちらもあくまで「没案」であり正式採用されたものではない。

その後の展開(デラックス)

  • Switch向けの2Dマリオとしては、本作と同年の2019年6月28日に『スーパーマリオメーカー 2』も発売されたが、そちらはユーザー制作コースがメインの作品となっている。
  • その後、Switch向け完全新規の2Dマリオとして2023年10月20日に『スーパーマリオブラザーズ ワンダー』が発売。
    • これまで長らく続いた『New』シリーズのグラフィックから新たにリニューアルされて作り直されており、新要素も盛り込んで心機一転したタイトルとなっている。

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最終更新:2024年03月22日 08:28

*1 水中をペンギンスーツで泳ぐ場合とほぼ同性能。

*2 ただしトッテンとキノピコが両方居ても効果は重複しない。

*3 一応、隠し操作でトッテンに変えることもできた。