ファイナルファンタジーV

【ふぁいなるふぁんたじーふぁいぶ】

ジャンル RPG
高解像度で見る 裏を見る

対応機種 スーパーファミコン
メディア 16Mbitロムカートリッジ
発売・開発元 スクウェア
発売日 1992年12月6日
定価 9,800円(税別)
プレイ人数 1人(バトルのみ1~2人)
セーブデータ 4個(バッテリーバックアップ)
レーティング CERO:A(全年齢対象)
※バーチャルコンソール版より付加
配信 バーチャルコンソール
【Wii】2011年1月18日/900Wiiポイント
【WiiU】2014年3月26日/900円(全て税別)
【New3DS】2017年8月23日/943円(税10%込)
判定 良作
ポイント ジョブチェンジシステムが新要素を引っ提げて復活
王道なストーリーと世界観、キャラクター達
現在でも研究され続ける縛りプレイ
ファイナルファンタジーシリーズ


概要

ファイナルファンタジーシリーズの第5作で、SFC版シリーズの2作目。

『III』のジョブチェンジシステムを発展させ「ジョブ毎の様々な能力を他のジョブ使用時に自由に付加できる」という自由度の高い育成要素、それによる様々な制限プレイの誕生、笑いあり涙ありの感動的なシナリオによって大きな人気を集め、シリーズ初のダブルミリオン(200万本)を記録する大ヒットとなった。


プロローグ

希望は大地に恵みを与え
勇気は炎をともらせ
いたわりは水を命の源とし
探求は風に英知を乗せる

人々に4つの心あれば光は生まれん

世界は、風・土・火・水の4つのクリスタルの力によって、かつてない繁栄を誇っていた。
人々は風の力で船を動かし、火の力で工業を起こし、清らかな水の力で潤いを得、豊かな大地の恵みを享受していた。

ある日、風の異変を感じて風の神殿へと急いだタイクーン王の目の前で、風のクリスタルが砕け散る。
折しもタイクーン城の近くに巨大な隕石が落下し、大地を揺るがす。
船上で風の異変を感じ取った海賊ファリス、隕石落下事故により記憶喪失となった謎の老戦士ガラフ、
父タイクーン王を捜すために城を後にした王女レナと旅浪の旅人バッツの出会い。

そしてクリスタルはなぜ砕けたのか? 行方不明になったタイクーン王の行方は? 落下した隕石は何をもたらすのか?…。
主人公達の出会いと多くの謎をはらみながら、壮大な物語が今始まる。


特徴・評価点

ゲームシステム

  • ジョブ・アビリティ
    • 『III』の要素を色濃く受け継ぎ、22種類の多様なジョブ(職業)を選択できる。戦闘中以外ならいつでも変更できる。
      • 『III』では変更の際に、敵を倒すと得られる「キャパシティ」というポイントが必要だったが、本作ではノーコストで変更可能。
        また、本作では『III』と違い魔法を覚えないジョブにもMPの設定があるため、チェンジしてもMP0にはならない。これによって、魔法使用可能なジョブと不可能なジョブとの切り替えが気軽に行えるようになった。
    • 通常の経験値とは別に、ABP(アビリティポイント)というジョブ経験値が追加された。ABPを貯めてジョブのレベルが上がると、ジョブごとの固有能力「アビリティ」を覚えることができる。
      • 覚えたアビリティは他のジョブにも流用できるため「白魔法の使えるナイト」や「ジャンプが使える黒魔道士」といった自由度の高い戦闘が可能になった。
    • この作品を境に、通常の経験値以外のさまざまなキャラ成長要素を搭載したRPGが増えた。
  • 前作『IV』から引き継がれた戦闘システム「ATB (アクティブタイムバトル)」には、行動開始までの待ち時間を示すバーが追加。各キャラの行動順が視覚的にわかりやすくなり、以後のシリーズにおけるATBの基本形となった。
  • 上記、アビリティ習得(ABP)の要素は、以降の多くの同シリーズ作に形を変えて搭載された。結果的にこの作品がアビリティ(特殊能力)面でのFFらしさを確立したと言ってもいい。
  • 補助魔法が掛かった際にキャラに特定のエフェクトが掛かるようになった。
    • プロテスは黄色、シェルは緑といった感じであり、パッと目で見てキャラの状態や効果の切れ目が解りやすくなった。
      • ただし複数の補助がかかっている際の仕様等、後述の通り問題点もある。

収集要素

  • 前作からアイテム鞄の容量が大拡張され、ゲーム中に登場する全てのアイテムを手元で保管出来るようになった。
    • 入手期間限定アイテム・入手困難アイテムの収集を主とする、「アイテムコレクター」といったやりこみプレイを後押しする仕様として、FFシリーズはおろか以降のRPG作品のスタンダードな要素となる。
  • 戦闘を彩る複数のコレクション的な要素
    • 白・黒・時空魔法の主な習得方法が「魔法屋」で購入。という「I」や「III」の面影の強い形式に戻ったほか、
      モンスターが繰り出す一部の特殊攻撃を、青魔道士がその身で受ける"ラーニング"を経て習得する「青魔法」。
      詩人や本から教わり、ジョブ:吟遊詩人で使用する「歌」。
      ボス討伐・専用イベント等を経て取得する「召喚獣」。
      ジョブレベルアップで覚えるアビリティの数々など、
      多種多様な経緯で習得する魔法・特殊技を覚えて集めるコレクション要素として本作は提示しており、加えて、強い個性を放つ特殊な仕様の装備品も大量に登場することも手伝い、本作は歴代FFシリーズ中でも最高峰の「寄り道するほど戦術の幅が広がる」ゲームバランスに仕上がっている。
  • これらの「実利も伴う収集要素」の数々は、プレイヤーの自発的な寄り道・探索・稼ぎ行為を促し、プレイヤーの個性がゲーム内に色濃く反映されると共に、収集物コンプリートまでのプレイ時間の爆発的な増加を生み出した。
    次回作以降もこの姿勢は受け継がれている。
    また、それまでプレイヤーの創意工夫に委ねられていた「制限プレイ」の概念にも本作はいくらかの変化を及ぼしたといえる。

グラフィック

  • グラフィックは前作にも増して大幅に強化されており、キャラクターグラフィックの渋谷にモンスターグラフィックの高橋、野村という当時のスクウェア三大ドッターが参加している。
    • 背景やモンスターの描きこみもより細かくなり、緻密で美しくなった。
  • グラフィック面の大きな進歩として、キャラクターの喜怒哀楽の表現が追加された。
    • 前作よりもマップ上のキャラクターのサイズが大きくなったことによって前作以上に細かい動きをつけられるようになり、ドット絵ならではのキャラクターの演技表現の幅が広がった。
      • 驚いた時はビックリした顔で飛び跳ねたり、悲しい時等はうつむいたりするなど、キャラの心理描写が目に見えてわかるようになっている。
  • 各ジョブにはキャラクターごとに全て異なるグラフィックが用意されており、戦闘中も多彩なアクションを見せる。
  • グラフィックの向上に伴ってフォントサイズも大きくなり、本作から漢字が使われるようになった。

音楽

  • 植松氏の手による音楽は北欧の民族音楽にインスパイアされたという無国籍調の雰囲気の楽曲が多く、単純な西洋ファンタジー的世界観に留まらない独特な世界観を構築している。
    • 民族音楽調からクラシック調、プログレ調のロックなど曲調も幅広く、「ビッグブリッヂの死闘*1」「決戦」「光を求めて」「はるかなる故郷」など数々の名曲が輩出された。
  • マップ上のBGMは、前作までは戦闘終了後には曲の冒頭から再生されていたが、戦闘に突入して途切れた部分の続きから再生されるようになった。

ゲームバランス

  • アビリティシステムや補助魔法、敵・ボスのクセのある行動パターンや耐性により、レベルを上げるよりも装備品やジョブ、アビリティの組み合わせを良く考える方が有効である。
    • とはいえ、単純に攻撃と回復をひたすら繰り返して戦うのも自由である。こうしたプレイスタイルの幅広さがこの作品の魅力の一つ。
    • 戦闘中のメッセージで弱点属性が示唆されたり、ライブラで敵のレベルを知ることができるなど、攻略および必勝法のヒントとなる情報も存在する。
    • アビリティや装備を駆使すれば、ラスボスを含む全てのボスを超低レベル(レベル1~4)で倒すことも可能。ネット時代に入る前から大手ゲーム雑誌に低レベル攻略の記事が掲載され低レベル攻略の始祖として認識されている。
    • その絶妙なバランスにより低レベル攻略にとどまらず、図ってか図らずか非常に豊富なバリエーションの「縛りプレイ」を可能とした。2010年代になっても新たな縛りの攻略法が次々と研究・開発されている。
  • 低レベル攻略が有名な作品だが、通常レベルでの攻略がヌルゲーかというとそんなことはなく、攻略情報抜きでの正面からのゴリ押しプレイではシリーズでも比較的難易度が高い部類である。
    • ジョブ・アビリティを駆使することが推奨されるゲームバランスだが決して必須というわけではなく、解法が思いつかなければ普通にレベル上げをしながら攻略していく選択肢もある。
    • ただ低レベル攻略が出来るからというだけではなく、このような通常の攻略でも十分歯ごたえを感じられるようになっていることこそが本作のゲームバランスが賞賛される大きな理由である。

強力な高難度ボスの存在

シナリオ本筋とは関係ないがラスボスより強い超強敵が、FFシリーズにおいて初めて導入された。

  • 今でこそ「ラスボスより強い高難度ボス」はゲームジャンルを問わず特に珍しいものではないが、本作発売当時はまだ「ラスボス以上に強いボス」という概念はほとんど確立されていなかった時代である*2
    そんな中、当時のゲーム界で双璧をなした人気シリーズの最新作『ドラゴンクエストⅤ』とほぼ同じタイミングで「裏ボス」が初登場し強烈な印象に残したことは、後のゲーム界全体での「裏ボス」の扱いに大きな影響を与えたと言える。
+ 裏ボスの詳細
  • 本作の高難度ボスは、ラストダンジョンに登場する「神竜」「オメガ」の2体。いずれもその実力(ラスボス以上の強さ)はもちろん、戦闘開始直後から一切の容赦無く全力でプレイヤーを打ちのめす初見殺しっぷりも有名。
  • オメガは凄まじい防御力と回避率を誇る上に常時リフレク状態、ちょっとでも傷がつくとエゲツないカウンター*3を行い何者も寄せ付けない。通常行動のレパートリーも「はどうほう*4」に代表される凶悪なものが多い。
  • 神竜は、無対策ならもれなく全滅確定の最強威力の「タイダルウエイブ」を初手にぶちかまし、プレイヤー達に残酷な洗礼を浴びせかける。なんとか初手を凌いでもオメガ同様に多彩な行動パターンを持ち、そこへ全モンスター中トップクラスの素早さで畳みかけるような猛攻を仕掛けるため全く油断できない*5
  • しかも戦闘力以前に、オメガは同系統の雑魚モンスターシンボルと同一のグラフィックでラストダンジョンの本線通路をうろついていること、
    神竜は同じくダンジョン内に普通に置かれた宝箱の中に潜んでいることも初見殺しに拍車をかけている。
    • オメガは戦闘中も、通常戦闘のBGMな上に、外見も同系統のザコ敵と全く同じグラフィックであり、一見して超強敵であると気付きづらい。一応、セーブポイント直後なので全滅してもすぐ再開できるのが救い。
  • 一見、理不尽なまでの強さで付け入る隙もないように見えるが、両者とも弱点(というか付け入る隙)は存在しており、対策次第では極限低レベルでの撃破も可能になっている。
  • やりこみ用ボスであることのアナウンス
    • 初見プレイではオメガの強さに面食らい、プレイヤーが急激な難度上昇を錯覚し不安になることもしっかり想定されている。
      • まずオメガは、直前にセーブがあるため敗北してもダメージは少なく、シンボルに触れなければ避けて通り抜けられる。
      • その前後のボスの配置についても「中ボス:カロフィステリ→ほどなくオメガ登場→直後に中ボス:アパンダ」となっているのだが、オメガを避けた先に待ち受けるアパンダは、オメガを見た後では拍子抜けする弱さでプレイヤーを安心させる。イフリート こわいよー
      • この「オメガの前後」に配置されたボスの弱さが、オメガの場違いな強さを演出すると共に、アパンダが待ち受ける図書室内の本にはオメガ・神竜について「12の武器を持つ勇者達でもかなわない」「けして語りかけることなかれ」と記されており、通常攻略の範疇では決して敵わない存在であることを「ボス配置」と「文章」の両面で丁寧にアナウンスしている。
  • 神竜に関してはこの図書室よりも後の登場で、「あのオメガと同格」の存在であることが既にプレイヤーに知らされており、逃走することも可能になっている(とはいえ、大抵は逃走する間もなく押し流されるのだが)。
  • このあたりの丁寧なイベント配置がただ「理不尽に強い」だけでなく、「今は敵わないので先に進んでも大丈夫な敵」とプレイヤーに認識させるつくりになっており、「倒すのが困難な隠しボス」として印象を鮮烈に植え付けることに成功している。
    • オメガ・神竜は、他作品によくある「隠しダンジョンの奥深くに潜む裏ボス」ではないところも秀逸であり、ラストダンジョンまでたどり着いたプレイヤーの多くが一度は遭遇しそして散っていった……という点も彼らの知名度向上に大きく貢献している。
    • オメガ・神竜は撃破すると、説明文に撃破したことを賞賛する文章が書かれた記念アイテムをそれぞれドロップする。このことからも明確な「開発者からの挑戦状」であることがわかる。
  • ゲーム中盤の期間限定で侵入可能な「ギルの洞窟」の脇道に出現するボス「ギルガメ」も、期間限定とはいえ同様の立場。
    • 一歩歩くごとにギル(お金)が大量に入手できるという一見ボーナスのような小道があるのだが、そうは問屋がおろさず、シナリオ時期に見合わないほど異常に強いこのボスモンスターと高確率でランダムエンカウントする(「エンカウント」なので、普通に複数回現れる)。
    • 高いステータスと防御能力、強烈なカウンターを持つ。さらに討伐可能時期が限られているためパーティを十分強化しての再挑戦も難しく、相対的な難度はオメガや神竜以上に感じるプレイヤーも多い。
    • GBA版などのリメイク版ならば、クリア後にいける追加ダンジョンにもギルガメは出現するが、その頃の敵と比べても遜色ない強さ。もちろん、弱点(攻略法)は存在する。
  • なお、これらの高難度ボスの知名度に隠れがちだが、本作のラスボス自身もFF歴代シリーズ中で上位に挙げられるほどの強敵である。
  • また、通常エンカウントの一部モンスターにも「ガルキマセラ」「どくろイーター」などかなりクセのあるものも多く、所謂「初見殺し」に遭う場合がある。
    • クリアに必須な地域には出現しないものの、初めて到達したレベルではガチンコで倒すのが困難なステータスを持っている。しかしアビリティの有用性に気づくとかなり簡単に対処できる。これらモンスターも「開発者からの挑戦状」のような意味合いが込められているようにも見える。

その他

  • シナリオは前作や次回作と比べて非常にシンプルかつ王道的なものであるが、ギャグあり感動シーンありでよくまとまっている。キャラの喜怒哀楽表現からくる演出も相乗効果となって評価は高い。
    • 敵軍の将として登場するギルガメッシュというキャラは、その憎めないキャラに彼専用のBGM「ビッグブリッヂの死闘」も相まって非常に人気が高く、後のシリーズにもゲスト出演している。
    • ガラフとエクスデスの一騎打ちや、「次元のはざま」でのギルガメッシュのイベントは根強い人気を誇っている。
  • 凝った仕様の装備品が増え、どれも好評である。『II』以降ご無沙汰だった装備の重さの概念も復活。
    • 装備すれば常に補助魔法効果が発動するアクセサリ*6や、装備中に唱えた対応属性の魔法威力を強化する「属性強化」効果を持つ武器。
      特定のコマンドアビリティの成功率を上げる装備品や、たたかう選択時に確率で魔法やアビリティ効果が自動発動してしまう武器など変わり種が数多く登場。
    • また以前のシリーズとは異なり、命中率やクリティカル率、あるいは回避率は装備者のパラメータに関係なく装備品固有の値になっているなど、装備品の個性が出ていた以前のシリーズと比べても特に凝ったものが多い。
      これらの装備も攻略の幅を広め、前述の制限プレイの多彩さへと一役買っている。
  • 前作までは命中判定が攻撃ごとに複数回行われていたが、本作からは特殊なアビリティを除けば全て単発攻撃になった。
    • 具体的な効果としては、全体的にダメージが安定するようになった。
  • 戦闘テンポが良い。エフェクトは『IV』のものと比べスムーズになり、全体的にスピード感がある。
  • ノーリスクで使用可能な即逃走コマンドが複数存在し、歴代FF中で最も通常戦闘からの逃走が容易。
    • 『IV』の即逃走手段の「テレポ」や「けむりだま」が続投する他にも、『III』に登場したコマンドの「とんずら」が確定逃走に強化され復活し、道中の全滅リスク減に大きく貢献する。
    • 特にシーフ+とんずらの即時逃走は序盤から使用可能。疑似エンカウントキャンセルとまで称される。低レベル攻略のネックとなる通常戦闘の多くをパス可能であり、その他縛りプレイにももってこいのテクニック。
    • 少々変わり種だが、吟遊詩人で覚える「かくれる」にも、「逃走可能な戦闘で行動可能キャラが全て隠れると逃走扱いになる」という性質がある。
    • また、前作『IV』の逃走時にギルを落とす仕様が廃止され、アビリティに頼らない逃走も気軽に可能になった。
  • 終盤の自由度は高めであり、12の武器を集めるイベントはある程度任意の順番で進める事ができ、その他のサブイベントも任意の順番で起こす事ができる。
    • また、12の武器集めを無視してラストダンジョンへ行く事も可能である。この辺りも含めて『VI』の仲間集めの前身であると言える。

賛否両論点

システム面

  • 一部にバランスを大きく崩す程の優秀過ぎるアビリティが存在する。
    • 特に目立つのが「ぜになげ」「ちょうごう」「みだれうち」「とらえる・はなつ」などで、理解が追い付いていないプレイヤーがなんとなくで使用しても十二分に強力な効果を誇るものが多い。様々な攻略が出来るゲームである事もあり、これらは縛りプレイではよく封印対象になっている。
    • 一方でそれぞれには消費が激しい、習得が大変、知識がないと強さを活かせない、等、強力無比なアビリティはいずれも情報や準備がないとポテンシャルを引き出しきれない設計となっており、バランスをブレイクするには、ある程度知識を仕入れたプレイヤーであることが求められる。
      • 初心者救済の面(特に「ぜになげ」など)や、それを利用して「難敵を完封する」「戦況を大きく変える」などの遊び方もあるため、完勝方法を選択する楽しみ方も本作ならではである。また、相手によって有効な戦術が大きく違うため、戦法が一辺倒になりづらいのも特徴である。
  • パーティキャラの性能差がほぼない
    • 本作は『III』と同様、パーティキャラ自体の性能差は(ほぼ)無い仕様となっている。一応『III』と違って素のステータスに若干の差異はあるが、ジョブや装備によるステータス補正の方がはるかに影響力が大きい。
      • 唯一差が大きいと言えるのが「素早さ」で、わずかな差で「味方同士の行動順*7」や「敵より先に行動できるかどうか」が変わってくる場合もある。
      • 他のステータスについては効率重視プレイややり込みプレイでは差が出てくるくらいのもので、通常プレイにおいてはほぼ気にならない程度の差。
    • これについては「キャラクターの個性を活かす面白味が薄い」という否定的な意見と、「個性が薄いからこそ自由なジョブ編成がしやすい」という肯定的な意見とで好みの分かれる点である。
      • 最終的に全ジョブ・全アビリティを習得した場合のパーティ全員の無個性化を指摘する意見もあり、4人全員似たような装備品、全く同じアビリティで攻略することも可能であるが、その上でも役割毎にジョブやアビリティを分担するプレイも可能であり、プレイヤーごとに好きな形でプレイが可能になっている。

シナリオ面

  • 主人公達の行動が全体的に行き当たりばったりで、それに合わせてかシナリオの方もご都合主義的な展開が多い。
    加えてそのご都合展開以外にも、プレイしていて違和感を覚えるような雑で拙い展開・描写も少なくない。
    • 一例を挙げると、初めて飛竜に乗る際に高所恐怖症と描写されていたはずのバッツが、黒チョコボには意気揚々と搭乗するシーン等がある。
  • また、低年齢層へのわかりやすさを重視したためか、セリフも従来作と比較してあっさりしており、短くまとめられている傾向が強い。
    こういった点も「FF5はシステム重視」、言い換えれば「ストーリー軽視」という意見が挙がる由縁である。
  • ストーリーの骨子が『III』同様のシンプルな勧善懲悪路線に納まっているため、主人公たちは基本的に皆善人であり、前作『IV』やそれ以降の作品のような、善悪両面を併せ持つ複雑な性格付けのキャラや複雑な立場のキャラ、複雑な心情描写や人間模様などの深みのあるキャラ設定や描写がほとんどない。
    • もちろん、決してキャラの魅力が全く無いというわけではないが。
      • 過去イベントが意外に多いバッツ、飛竜を犠牲にしようとした過去が描写されるレナ、前半で大きなイベントがあって内面をよく掘り下げられているファリス、初登場時の時点から特別な立ち位置のキャラであることを強く印象付けているガラフ、第2世界の飛竜関連で両親の顛末などの背景が語られるクルル、など。
      • なお勧善懲悪路線の影響かは不明だが、本作の敵首領は歴代でも珍しい「悪意」から生まれた最初から最後まで人外の存在*8である。

問題点

戦闘システム面

当時の水準で見れば致し方無い側面もあるものの、戦闘に関わる不親切な点が散見される。

  • 武具の仕様に関する解説不足
    • 前述の「特殊な仕様の装備品」において、その性能の解説が十分とは言い難いものが数多く存在する。
    • 例えば、装備中に対応属性の魔法攻撃を威力1.5倍に強化する「属性強化」を持つ武器が序盤から複数登場*9するのだが、活用次第では終盤まで戦略の根幹をなす程強力にもかかわらず、通常プレイでは存在を表立たせる情報がほぼ皆無な「隠し効果」に等しい扱われ方をしている。
      • 明確に存在が示唆されたのは、終盤登場の伝説の武器「ウィザードロッド(炎氷雷地風毒強化)」と「けんじゃのつえ(聖強化)」の2つのみ。
      • ちなみにウィザードロッドの説明文は「ほのお/れいき/かみなり/どく/だいちのまほうがパワーアップ!」であり、風強化の表記が抜けている
        GBA版では「ぞくせいまほうの いりょくをあげる つえ」という説明文に変更されたが、全属性強化かと誤解を招きかねない(聖・水属性抜け)上にそもそも杖ですらないという、開発側が効果を把握しているか疑わしい内容になっている。
      • 一応、「属性の名前がついたロッドを装備したら同じ属性の魔法だけ強くなった」程度なら自力で気づきやすくはあったが。
    • 「状態異常耐性」などは確率に関わる部分のため目に見えづらい。
      • シリーズお馴染みの状態異常耐性装備「リボン」は、全状態異常耐性持ちと勘違いしたプレイヤーも多かったが、今作のリボンは17種もある状態異常の内、8種しか防ぐことが出来ない。後作と異なり防げない異常の方が種類が多いのだが、攻略情報を仕入れない限り全容把握は困難を極める*10
    • ブラッドソード以外の騎士剣は両手持ちと魔法剣が使用可能であり、殆どの同種武器ではアイテム欄でもその旨が表示されるが、アイスブランドだけは何故かそれらの表示がない(実際はどちらも使用可能)。
    • 杖のうち「光の杖」と「裁きの杖」は数値上の攻撃力(前者45、後者60)が適用されず、可視化されないマスクデータによる数値(前者30、後者45)が適用され、さらに「ジャンプ」や「ぶんどる」の時に攻撃倍率が2倍で計算される(「ジャンプ」時に攻撃倍率が2倍になるのは本来は槍のみ)という不可解な特性を持つ。当然これも一切説明されない。
  • 魔法や調合の効果もゲーム内では一切説明されない。
    • いくつかの魔法の情報は説明書に記載があるが、それもごく簡素な初歩的な内容でしかない。加えて、青魔法・召喚・調合は説明書にすら記載がなく、しかも青魔法や調合は処理・計算が特殊なものが多く、実際に発揮された効果を使用後ですら把握しづらい事が多い。属性や効果等の仕様を把握するには、攻略情報がない限り実際に使用して確認する他ない。
      • 使用者のレベルを参照する物、使用者や対象のHPで威力が変化する物、複数の効果を持つため見た目だけでは効果の全容を認識できない物等、攻略サイト等がなかった当時に一般プレイヤーが効果を正確に把握するのは極めて困難であった。
      • そして頼みの綱の「公式攻略本」にすら誤った説明が散見しており、その混乱ぶりに拍車をかけた*11
  • 上記内容とも少し関連するが、属性攻撃に「名前やエフェクトから来るイメージと、実際の属性がズレている」ものが散見される。
    • 「アクアブレス」は如何にも水属性らしい名前やエフェクトをしているが、実際は「砂漠カテゴリの敵に対しダメージ8倍になる無属性攻撃」であり、水属性はない。砂漠カテゴリの敵の多くが水属性弱点であった事もあって、混乱したプレイヤーが多かった。
    • 召喚魔法「サンダーストーム」は、雷属性魔法の代表「サンダー」を冠する名前と「雷と冷気の複合」に見えるエフェクトから雷属性や冷属性、その複合効果と勘違いされやすいが、実際は風属性である。公式攻略本すら「雷と冷気の複合」のように誤記していた。
  • アビリティにも説明不足や実際の効果との食い違い等、誤解を与える物がある。
    • その代表例が「リボン装備」。厳密にはリボンに加えレインボードレス・赤い靴・マンイーターの計4つを装備できるようになり、いずれの装備も高い性能や優れた特殊効果を持っているのだが、リボンだけ装備できるようになると勘違いされやすい。
    • 青魔道士の「しらべる」は、ゲーム中では「敵のHPと弱点を調べる」と説明されているが、実際は「最大HPと現HP」しか調べられない*12
    • 侍の「みねうち」はゲーム中では「敵1体をマヒさせる」と説明されているが、設定ミスで通常攻撃と同等のダメージを与えるだけのほぼ意味のないスキルになってしまっている。
      • 本来の効果は「敵1体に麻痺+通常攻撃と同等のダメージ」なのだが、肝心の麻痺効果が不具合によって機能していない*13
      • 一応「睡眠や混乱を解除しない」という特性があり、武器の追加効果や魔法剣等も発動するので、局地的な戦闘で使う事はできるが…。
    • 時魔道士Lv7のアビリティである「ロッド装備」は、その名称や説明文とは異なり、厳密には「ロッドと杖を装備可能」である。
      • また、少し脱線するが、この「ロッド装備」には他装備系アビリティと異なり、アビリティ装備時の能力値ボーナスが何故か存在しない。仮に魔力ボーナスがあれば、忍者に装備して裁きの杖と賢者の杖の二刀流、魔力補強とロッドによる「投げる」強化等ができたのだが。
  • 敵の属性や耐性が曖昧で一貫性がなく分かりにくい
    • 本作にはプレイヤーから「ボス耐性」等と呼ばれる要素があり、これは「一部の即死・割合ダメージ・瀕死攻撃等を無効」「状態異常の持続時間が極端に短い」等、言わば正面からHPを削って倒す以外にない、ボスの強さや強敵感を表現するために付与される耐性である。
      • ゲームにおいてこの手の要素自体は珍しいものではないが、本作では普通に出現する雑魚がこの耐性を持っていたり、逆にボスなのに持っていなかったりと、設定に一貫性が全くなく、ゲーム中どころか攻略本にも記載がない。しかも前作より耐性を持たないボスが増え、耐性を持つ雑魚が増えている為、余計に分らなくなってしまった。
      • 結果、「掛けたデバフがボス耐性で防がれたのか単なるミスなのか判別できない」「敵Aに有効だった戦法が同種属で色違いの敵Bには何故か効かなかった」「この敵だけ何故かすぐに状態異常から復帰される」「マスクデータ故に何故そうなったのからすら把握できない」と、プレイヤーを混乱させる結果となった。事実、この混乱により間違った情報が書かれた攻略書籍も存在する。
    • また、「レベル5デス」はレベルさえ合っていれば必中、「レベル4グラビガ」はボス耐性に阻まれる等、似たような青魔法でも処理が違う。
    • 他にも敵の見た目が種族の参考にならない例も多く、特定の種族特攻の武器を敵に合わせて使いづらい。中には色違いで種族が変わる敵までいる。
  • シナリオ上でも大きく取り上げられる伝説の12の武器に残念な点が目立つ
    • 実際に入手して使ってみるまでは有用な武器かどうかわからず、ハズレを引いてしまった時の残念感はかなり強い。
    • 一番酷いのが「大地のベル」で攻撃力はたったの35と低く、攻撃時に1/4の確率で発動する地震攻撃の威力も市販品の「大地のハンマー」と同じ。攻撃力の低さを補う特殊効果があるでもなく、この武器を装備して殴るくらいならタイタンを召喚する方がよっぽど強く、この武器を取る利点は全くない。
      • 伝説の12の武器ではない「ルーンのベル」は売値が5ギル*14である事に加え、先述のウィザードロッド以上である炎氷雷地風毒強化、更には他ルーンシリーズと同じくMP消費クリティカルの効果を持ち、非常に強力な性能になっているため、元々「ルーンのベル」が伝説の12の武器で「大地のベル」は市販品だったのではないか?という推測もされている*15
    • 他に大きく問題視されやすいのが「聖属性持ち」の騎士剣「エクスカリバー」。
      • 攻撃力の高い騎士剣で強力である事は間違いないのだが、入手可能な終盤にザコ・ボス問わず聖属性耐性や聖属性吸収持つ敵が散見される為、取り回しの悪さを感じる事が多い。
      • 12の武器のうち9つが1ジョブ専用品*16でこのエクスカリバーもそうなのだが先んじて入手する偽物のエクスカリパーのせい*17でネームバリューに惹かれて本物を取ると実はナイトしか装備できず思うように使えないといった事に陥ることがある。
    • 他にも「数値自体は低いが付随する特殊効果が非常に優秀で、知った上で運用すれば極めて強力」というものが複数あるが、その真価を知らぬまま「伝説の武器なのに弱い」と落胆して使用しなかったプレイヤーも多かった。
  • 複数の補助魔法をかけた際にエフェクトが1種類しか表示されない。
    • 物理防御の「プロテス」、魔法反射の「リフレク」に同時になっても、画面上は「リフレク」状態のエフェクトしか表示されない。
      例えば前者の状態のキャラに後者を掛けると、発光エフェクトが後者のものに変わるため、効果が消失すると誤解したプレイヤーもいた。

シナリオ・イベント面

  • シナリオの転換におけるご都合主義な要素「隕石」。
    • 本作の世界では「隕石」が物語を転換させる重要なものとして登場するが、これが物理的に移動する乗り物として使われたり、内部にワープポイントを有するワープ装置になっていたり、壁面に先述のアダマンタイトが埋まっていたり、何故か内部にモンスターがいたり、時にはどこからかクリスタルの在処の近くに落ちてきて一帯を破壊したり…と、シナリオ上の役割があまりに多岐にわたっている。
    • しかし、これらの雑多な役割に一貫性を与えるような説明は作中に一切なく、「隕石とは結局何なのか」は最後までわからないまま。
      場面転換のためにご都合主義的に使われているだけの要素という指摘を免れないものとなっている。
  • イベントでのアイテム入手時、入手したメッセージが無い場面が複数ある。
    • 「ダンジョンで兜が落ちているのを見つけて駆け寄るも、ボス敵に毒矢で射られる」というイベントの際、この兜をミスリルヘルムとして実際に入手しているのだが、手に入れたというメッセージが表示されず、初見プレイヤーの多くはまず気づかなかった。
      • 次に行くことになる町にはミスリルヘルムよりも弱いアイアンヘルムが売られており、買って装備しようとしてようやくミスリルヘルムの存在に気付くことになる。この時点ではどちらの兜もナイトしか装備できず、大抵はアイアンヘルムは買い損になってしまう。
    • タイクーン城を訪問したイベントの際、宝箱の前に立つ大臣が「タイクーンに昔よりつたわる、つえです。きっと役に立ちます。」と話し立ち去るのだが、そばの宝箱の中身は「ギヤマンのかね」である。
      実はその会話と同時に「いやしのつえ」をちゃんと入手しているのだが、「いやしのつえを手に入れた」などのメッセージ無しにいつの間にか所持品に加わっており、かつ宝箱を開けると中身が別物だったため、混乱したプレイヤーが多かった。
    • 初めてカルナックの町に訪れた際、武器防具が安く売られており買おうとすると、選択不可のSEと共に買い物を中断させられカルナック兵に捕まってしまうイベントがあるが、この時購入できなかったように見える商品は実は購入できている。つまり1つだけは破格の安さで購入できる*18

その他の問題点

  • 取り返しのつかない時限要素の多さ
    • これも当時のゲームでは多かった要素ではあるが、ストーリーを進めると再訪できない場所がかなり多く、それにより時期を逃すと二度と入手できない要素が多い。
    • 一部の魔法や召喚獣、アビリティも対象であり、特に「レビテト」は有用な効果のわりに少々分かりにくい入手方法なため、入手するか否かで一部戦闘の難易度が大きく変わる。
    • 隠し要素の二択武器「チキンナイフ」「ブレイブブレイド」も例外ではない。チキンナイフは逃げるほど強くなり、ブレイブブレイドはその逆という特性を持っている*19。しかしチキンナイフは特殊な計算式*20のために最強武器になりえるのに対し、ブレイブブレイドは「下がった攻撃力は二度と元に戻らない」という厄介な特性があり、活用にはかなり窮屈なプレイを要求される。
      更にチキンナイフは殆どのジョブが装備可能な一方で、ブレイブブレイドはすっぴんとナイトのみしか装備できない等、あらゆる面で使いづらさが目立つ*21
    • それ以外はそこまで入手できない事が致命的な物はなく、黒・白・時空の非買魔法については、道中で取り逃しても最終盤の「蜃気楼の町」で買えるという救済処置が用意されている。そこまで使えない不便さはあるが。
  • いくつかの気付きにくい不親切な要素
    • 船の墓場におけるファリスの海賊船の船室や、第二世界の潜水艇等、宿泊できる事に気付きにくい。
    • 飛竜の谷では一見行き止まりに思える場所で落とし穴に落ちる必要があるのだが、目印やヒントに乏しく突破方法に気付きにくい。
    • 「世界地図」が少々わかりづらい位置に配置されており、序盤で拾い損ねると入手時期に大きな差が出てしまう*22
    • 古代図書館地下ダンジョンの冒頭「本棚を動かす部屋」において、ダンジョンを引き返し脱出を試みる場合に、入口へ戻る手順が解りづらい*23
  • 一部演出について
    • 1993年1月にゲーム内の映像表現*24によって、プレイした児童がてんかんを起こしたという事件が全国各地で発生した。
    • ポケモンショックほど激しくはないが、一部地域かつ一度きりではなかったために報告が多くなったと推測される。
    • そのため、全国の小中学校では本作を所有している生徒に対し、異例の症例アンケート調査と指導を行ったという逸話がある。
    • 当然というべきかVC版およびPS版以降の移植では修正された。

総評

ストーリー重視で育成面の自由度が低かった前作『IV』の評価を踏まえ、本作ではシステム面での充実が図られることとなった。

上級職としての意味合いが強かった『III』のジョブチェンジシステムを受け継ぎながらも再構築し、ジョブごとの個性を高めアビリティの付け替えを可能とすることでカスタマイズ性を高めた本作のジョブシステムは、現在をしても高い自由度を誇っている。

様々なアビリティはプレイヤーのシナリオ攻略の幅を大幅に広め、プレイヤーの工夫次第で低レベル攻略や様々な縛りプレイを可能とするまでになった。
またアビリティが絡むコレクション要素も追加され、これまでコレクション要素といえばアイテム収集くらいしかなかった当時のRPGに新しい風をもたらした。これも本作を語る上では欠かせない要素であろう。

様々な新要素を詰め込んでいるが、評価はされどそれらによる目立った欠点もなく、システム以外にもシナリオ・BGM・グラフィックも高い評価を受けている。シリーズのノウハウをうまく還元し作られたといえる本作は、まさに名作と呼ぶにふさわしく、『FF』シリーズの中でも特に根強い人気を誇っている作品のひとつである。


移植・リメイク・関連作

PS版

  • 1998年3月にコンビニエンスストア(デジキューブ販売網)限定で発売された。
  • その後、1999年3月に発売された『ファイナルファンタジーコレクション』にも同作品が収録されている。
  • 内容はSFC版を移植したものであり、SFC版とほとんど違いはないが、いくつかの部分が変更されている。
  • 2011年4月からゲームアーカイブスで配信されている。

GBA版

  • 2006年10月、『ファイナルファンタジーV アドバンス』が発売された。キャッチコピーは「風が、変わる。」(TGSPV)「純度を超えた透明感」(TVCM)。
  • SFC版からの追加要素として、ジョブの追加(4種)、ダンジョンの追加、武器防具の追加等がされている。他機種のバグの大半は修正されたが基本システムに変更はないので、制限プレイについてはほぼSFC版と同じ戦術を使うことが出来る。その他にもいくつかの変更点がある。

バーチャルコンソール版

  • Wiiでは2011年1月、WiiUでは2014年3月、3DSでは2017年8月から配信されている。基本的にはSFC版とほぼ同内容だが、問題点でも述べた映像表現が若干修正されている。

スマートフォン版

  • 2013年3月28日配信。GBA版基準の移植でグラフィックが高解像となっており、キャラドット絵やUIはスマホ版FFレジェンズのようになった他、新たにオート戦闘と斜め移動が出来るようになっている。
    • システム自体にテコ入れが入っているため、GBA版までの攻略法が使えなくなっている物がある。またダメージ計算の調整が入り、一部のステータスにおいて100以上の値も正常に計算されるようになった(SFC~GBA版は99扱いだった)。
    • それに伴い、100以上の魔力を設定されていた一部のボスは魔法攻撃の火力が大幅に上昇している。一方、プレイヤー側も「力・魔力・素早さの歌」等の強化上限が255まで上昇している。

Win(Steam)版

  • 海外でのみSteam経由でWin版も配信されている。内容はスマートフォン版準拠の移植。
  • 日本の公式ストアからは残念ながら購入出来ない(海外プレイヤーからのギフト等で貰うことは可能)。当然ながら日本語非対応。

ピクセルリマスター

  • 2021年11月11日配信。ピクセルリマスターシリーズ共通のゲームエンジンで作り直されているため変更点が多い。GBA版の追加要素が収録されていない。

ケータイアプリ『ファイナルファンタジーレジェンズ 光と闇の戦士

  • 2010年9月から配信。本作とは直接の関連は無いが、ジョブチェンジやアビリティといったシステム面等、本作からの要素が非常に色濃い作品。
  • 後にスマートフォン版も配信されている。

余談

エンディング分岐・およびそれに付随するバグ

+ ネタバレのため隠し
  • 本作は最終ボスを倒した時のパーティーの状態によってエンディング内容が変化するマルチエンディングを採用している。
    • 具体的にはパーティーメンバーが「戦闘不能・石化・ゾンビ」のいずれかだった場合、そのキャラはラスボスを倒した後に力尽きてしまう。そのため、エンディング開始時は生き残った者だけで進むことになる。
    • 生き残ったメンバーによってメッセージや展開が微妙に変化するため、組み合わせによって多くのパターンを見ることができる。
    • ただしエンディングの内容自体は大筋では同じで、マルチエンディングというほど大きな違いがあるわけではない。パーティの状況に応じてエンディングに至るまでの流れが変わるという程度。
    • 何パターンも存在するエンディングが最長で20分と長いために、全パターンのエンディングを見ようとすればかなり時間がかかる。そのため、ゲーム雑誌の投稿の中には「これが苦痛」というユーザーもいたらしい。
      • ただし上記の通り些細な変化なので、「全部見る」という楽しみ方は想定外であろうと思われる。
  • 特殊なエンディング分岐のためか、フリーズ等に繋がるクリア不能バグがいくつか存在する。各バグの詳細はFF辞典も参照。
    • 【薬師バグ】:主人公(バッツ)以外の誰かのジョブを薬師にした状態で、ラスボスを倒すとエンディングでフリーズする。当時は公にならなかったため混乱もなかった。
      • 見た目がパッとしないせいで薬師の人気がなかった、アビリティは優秀だがジョブ性能は弱かった、エンディングを何度も最後まで見る人は少なかった、たとえ起きても再現性のあるバグだとは気付かなかった…といったことが原因と言われている。バグとして知られるようになったのは2005年頃。
    • 【相打ちエンディング】:他の3人が戦闘不能の状態で残った一人がクイックを使用し、その時間停止効果中に自爆(もしくは調合の爆薬)を使ってラスボスと相討ちになって倒した(ラスボス撃破と全滅を同時に起こした)場合、何故か倒した扱いになり全員が死んだままの状態でバグエンディングが進み、エンディング途中の戦闘シーン風に覚えたアビリティの紹介時に「全滅した」の文字とレクイエムが流れてエンディングが止まってしまうというバグもある。
      • こちらは意図的に狙わなければ起こらない。
    • 【エクスデス窒息死】:沈んだウォルスの塔内に壁抜けして強引に脱出できる箇所があり、これを使用して脱出するとタイマーが継続されるバグがあるのだが、このタイマーを残したままラスボスまで行きタイマーを0にすると強制的に勝利してエンディングが始まってしまう。そのままエンディングは通常通り進行するのだが、途中の戦闘シーン風演出の場面で突然BGMが早回しになった後、ゲームがリセットされてしまうため「THE END」は拝めない。
      • こちらも意図的にやらない限りは発生せず、また上記2つとは違いフリーズ自体は起こらない(ただしクリアはやはりできないのだが)。当時雑誌等で裏ワザとして紹介されていたので、それなりに有名な技。
  • 主人公のデフォルトネームがないと勘違いされやすかった。
    • 主人公は設定上「バッツ」というデフォルト名が存在するのだが、SFC版本作の説明書に登場キャラ紹介は一切なく、説明書内のサンプル画面でも主人公は「スクウェア」という名前になっている為、デフォルトネームはないと勘違いされる事も多かった。
      • 一応、SFC版の外箱裏の画面写真では小さいもののバッツの名前を使用している為、全く記載がないわけではない。
    • 後に発売された攻略本等でようやくキャラの詳細な紹介がなされ、主人公の「バッツ・クラウザー」というフルネームが明らかとなる。
      • 移植版においてはPS版では説明書に「バッツ」の名が載り、GBA版では名前入力時の初期デフォルトネームが「バッツ」になった。Wii VC版の任天堂の紹介ページでは「主人公」として紹介されている。が、画面写真では全てバッツになっている。
      • ちなみに発売当時の時点でもゲーム雑誌等ではバッツの名前を使用していた事もあってバッツという名称を把握しているユーザーもそれなりにはいた。(参考リンク)

キャラクターデザインについて

  • FC・SFC時代の『FF』シリーズといえば天野喜孝氏のデザインで知られるが、プレイヤーキャラに関しては本作ではゲーム中に一切、天野絵は使われていない。代わりにパッケージや説明書を飾っていたのは、渋谷員子氏のデフォルメ絵。
    • ゲーム中に天野要素が薄い『III』ですらパッケージやカセットに大きく双剣の戦士が描かれていた
      • ただし、タイトルバックの飛竜や一部モンスターグラフィックは天野絵が反映されており、これまでの『FF』シリーズと違和感があるということはない。
    • 他のシリーズにも言えるが、天野絵とドット絵のデザインに乖離がある。たとえば、天野絵では銀髪だったバッツがツンツン頭の茶髪になったり、金髪だったレナがピンク髪になったりなど、デフォルメキャラに準拠したドットデザインとなっている。
    • これは、ドット絵2Dグラフィック制作における制約も絡んでいると思われる。限られたドット・配色でわかりやすい形や色遣いに表現しなければならないため、原画を基に適度にデフォルメを施した上で描画しなければならないためである。
    • 本作では天野絵が前面に出なかったことも影響し、プレイヤーはドット絵&デフォルメデザインのほうが大きく印象に残ることになった。
      • このデフォルメ絵のおかげでキャラクターの取っつきがよくなったという意見もあり、特にジョブごとのイラストはキャラの個性をよく表していた。
    • 一応攻略本では天野絵も使われていたが、雑誌記事や冒険ガイドブックなどではやはりデフォルメ絵を押し出していた。
      石塚祐子氏が攻略記事で描いていたイラストもドット絵の方がベースで、印象に残った人も多いだろう。
    • 上記の要因により、天野絵を再現したPS版CGGBA版の顔グラフィックスマホ版の顔グラフィックなどが、元となった天野絵をベースにしているにもかかわらず「似てない」「誰?」等と言われる事態になってしまった。
      • ディシディア ファイナルファンタジーのバッツは、天野絵をベースにしつつも髪型やカラーにおいてある程度ドット絵を意識したデザインになっている。
      • 後に『ディシディア デュオデシム』にて、渋谷版バッツの衣装がサードフォームで登場。これに歓喜した『V』ファンは非常に多いと同時に、衣装のシンプルさから他の面子と比べてかえって浮いてしまうためか「これなら天野版にしても仕方がない」と納得した人もいた様子。
      • 後に配信されたスマートフォン用RPG『ディシディア ファイナルファンタジー オペラオムニア』では、ガラフ、ファリス、クルルは天野版ベース、遅れて登場したレナはバッツ同様、天野版と渋谷版の中間デザインとなっている。
      • ワールド オブ ファイナルファンタジー』でも『V』のキャラが登場するが、こちらは渋谷版のデザインとなっている。『VI』のキャラも同様。

その他

  • 神話で軍神として名高く、本シリーズではIII以降、召喚獣として活躍してきたオーディンだが、本作でついに彼の本来の武器グングニルを手にすることになる。
    • これまで登場したオーディンはいずれも斬鉄剣のみでグングニルは使わなかった*25
      • ただ実際には上記の通り「斬鉄剣が発動できなかったときのハズレ補填」という位置付けでしかなく「出ればガッカリ」という扱いになってしまったのは残念ではある。
  • 『V』以後、本作の裏ボスはともにRPG界隈におけるラスボスよりも強い隠しボスの代表的な例となり
    チョコボの不思議なダンジョン」シリーズにも出演し、ラスボスを上回る戦闘力を見せつけた。
    • スクウェア製RPG『ライブ・ア・ライブ』には、これらのオマージュと思われる隠しボス「岩間さま*26」「魔神竜之介*27」が登場。
    • FFナンバリング作品でものちに、裏ボスの名を冠する隠しボス「オメガウェポン」が登場する。
  • 本作で登場したブレイブブレイドは、前々作のブレイクブレイド(徐々に石化という本作での「魔法剣ブレイク」に似た効果)と名前がそっくりで効果を誤解されやすい。
    • 先んじて魔法剣ブレイクの便利さを知っていたプレイヤーは前々作のそれと混同して「攻撃力はゼロでも石化が付いてくるならいいや」と選んでしまったというケースもあっただろう。
  • 召喚獣としても恒例の「チョコボ」は恒例のキック「チョコボキック」だが1/16で発生するレアパターンとして「デブチョコボ」が発動。効果も「チョコボキック」の倍以上の威力で敵全体を攻撃という強力なもの。
    • 「デブチョコボ」(当時は「でぶチョコボ」表記)とは『III』で初登場し「持ちきれないアイテムを預かってくれる」という役目で本作ではアイテム欄がほぼ無限になったこともあって本来の役目ではお役御免となったが、このような形で登場した。
    • また、この「デブチョコボを召喚」というのは『III』が『ファミリーコンピュータMagazine』(ファミマガ)の裏技コーナー「超ウルトラ技50+1」の1990年12号(6月22日号)において、その名物「ウソテク」のネタとして使われたものだったが、それから2作品を経て正式に実装されたもの。まさしく「嘘から出た実(まこと)」である。
  • 本作は海外ではSNES版(日本のSFCに相当)が発売されなかったためにPS版で初登場したのだが、その際に主人公の名前が「Butz (バッツ)」から「Bartz(バーツ)」に変更されている。理由は、Butzと同音である「butts」の意味が「お尻」になるため。
    • DFFUTの英語音声でもバーツと発音されている。
  • 開発当時はスクウェアのロゴの過渡期であったようで、パッケージとタイトル画面でロゴが統一されていない(パッケージおよび説明書は新ロゴでタイトル画面は旧ロゴとなっている)。
  • 『Vジャンプ』にて本作をベースにしたギャグマンガ『チョコチョコボンボン』が連載された。最終回で隕石が落下するため、前日談なのだろうが作中でなぜか竜騎士になっている場面がある。ギャグマンガだから深く考えない方がいいかもしれないが。
    • 物語後半では当時最新作扱いだった『VI』のキャラが登場。単行本の描きおろし漫画には『VII』のキャラも登場する。
  • 危険性が高いバグが存在するものの、発生条件が複雑なものが多いため通常のプレイで遭遇する可能性は低い。
    • 「ジャンプ」か「かくれる」中に戦闘不能になり、その状態から「そせい」で復活するかゾンビ状態になると、その戦闘中は大半の行動でフリーズするようになる。
    • HPが1になると同時にスリップダメージでHP0になり、さらに「カウンター」か「まほうバリア」が発動すると、スリップダメージ以外の戦闘中の時間が進まなくなる(逃走は可能)。
    • 「ちょうごう」を使用すると、その戦闘中は「れんぞくま」の一番目の魔法の効果対象が二番目の魔法の効果対象を参照するようになる。この時にディスペルかホーリーが全体に掛かるとフリーズする。
    • 戦闘中にアイテムとして使える武器を使用し、その行動を「ものまね」した場合、ものまねした側は現在装備中の武器を使用するが、効果対象はものまねされた側のままになる。
      • 効果対象が全体になる武器(炎・氷・雷のロッド等)を使用し、その行動をものまねする側が光の杖(ホーリーの効果)か裁きの杖(ディスペルの効果)を装備していた場合はフリーズする。
    • 「クイック」の効果中に何らかの理由(スリップダメージや戦闘不能等)で使用者のターンが中断されると、パーティーの装備品が変化するなど様々な現象が起こる。
    • ゾンビ状態で「サークル」を喰らうとフリーズする。
    • ゲーム進行不能になるバグもあり、その状態でうっかり上書きセーブすると絶望である。
      • ギードの祠などチョコボに乗ったまま入れるダンジョンに飛空艇で着陸すると、それ以後飛空艇に乗る事が出来なくなりゲームの進行が不可能になり詰む。 これは発売数日でゴールデンタイムのニュースでも取り上げられ、ある意味『FF』が国民的RPGにようやくなれた瞬間でもあった。その後、『FF』発売日の行列が朝ニュースで実況される様になっていった。
        危険性が高いためか、変更点の少ないPS版の時点でもこの不具合は修正されている。
      • 一部のダンジョンでテレポを使うと変なところにワープし、場合によってはゲーム進行不能となる。
        テレポのバグに纏わるものとしては「ケルブの村」でも何故か使えてしまう。効果自体は「ダンジョンの入り口(フィールドでのシンボル上)に戻る」というもので、ケルブの村はテレポが使えるとはいえダンジョン扱いになっていないため最も直近に入ったダンジョンに対応してしまう。そうなると乗物に乗れなかったりして詰みに直結する場合がある(ケルブの村まで徒歩で移動できる場所なら戻るのがちょっと面倒臭い程度で済む)。
        ムーアの大森林が火災になった直後のモーグリの住み家の地下室でテレポを使うと何故か北にある洞窟(カトブレパスが出現する森の近く)に出てしまう。洞窟の反対側にある潜水艇のコクピットに来てもマップ上で潜水艇はそこにはない(ムーアの村付近に停泊している)ので動かせず、外にも出られないのでコクピットに閉じ込められ詰みとなる。
    • 仕様の穴としては、ガラフとエクスデスの一騎討ちの場面で、ガラフが癒しの杖を装備してバーサク状態になるか、HPが0の時に素早さの歌を歌うと戦闘が終わらなくなるというものがある。
  • 他メディアへの展開
    • OVA『ファイナルファンタジー』
      • 1994年発売。本編の200年後を舞台とした外伝作品。シリーズ初の映像化作品であると同時に事実上シリーズ初の続編作品。
      • バッツの子孫であるヒロインのリナリーと、その幼馴染である主人公の少年プリッツをメインに、ミドの幽霊等の力を借りてクリスタルを守り、破壊神デスギュノスに立ち向かう。
      • ゲームと比べて知名度は低く、世界観や設定が大きく変化したため原作ゲーム版から内容がかけ離れすぎて*28おり、ゲームとは大きく異なる世界設定やキャラクター造形から原作ファンからの評価はあまり芳しくはない。
      • 一方で主要人物には松本梨香氏や皆口裕子氏、平野文氏に千葉繁氏などかなり豪華な顔ぶれの声優陣が名を連ねている。
      • アニメーターの金田伊功氏(故人)のクレジットもあり、本作以降のスクエニ作品に関わっていくきっかけになった作品でもある。
      • 複雑な権利関係の問題が絡んでいる為なのか、dアニメストアなどのサブスクリプションサービスでは配信されておらず、今から視聴したければ入手困難になってしまったVHSと再生機器を探すしかない。
  • ゲームソフト発売前にシングルCDをリリース
    • 『IV』ではBGMをフルに収録したCDをゲームソフト発売前にリリースしたが、『V』はシングルCDで一部の曲を厳選してリリースされた。
      • 『IV』までは「メインテーマ」と題された曲はフィールドマップ曲だったのだが、今回はフィールド曲は別で「メインテーマ」とされた曲はタイトルデモ曲であった*29。先にCDを購入した方は、この曲をフィールド曲と思ってしまった方も多かった。
  • 広告にエンディングシーンを使う
    • 雑誌広告であるが、発売されてまだ間もないファミ通に「チョコボに3人が乗って疾走するカット」を使った広告が掲載された。エンディングシーンは通常ふせるものだが、珍しいケース*30である。
    • タイアップしたジャンプで発売前の読者人気が低く、原因としてビジュアル的に弱かったことが挙げられている(外部リンク))。ビジュアル的に映えるシーンがあるなら、広告に使うのは理に適っている。
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  • SFC
  • ファイナルファンタジー
  • スクウェア
  • 1992年

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最終更新:2024年02月19日 09:05

*1 この「ビッグブリッヂの死闘」は作曲者自身はあまり良い評価をくだしておらず、「ただのアルペジオの連続なだけの曲なのに何で人気があるんだ?」と疑問だったらしい。ファン人気の要因はゲーム内容との相乗効果だろうか。その後Wiiで発売された「チョコボの不思議なダンジョン 時忘れの迷宮」では、本作の名曲2曲がラスボス戦で壮大なアレンジをされて使用されている。

*2 一応FC版『ウィザードリィIII』で、シナリオとは関係ないクリア後の最強隠しボスが追加された前例は存在する。

*3 単体無属性攻撃「マスタードボム」、割合ダメージ+混乱「ロケットパンチ」、対象一人を強制消滅「サークル」、のいずれかをランダムで2回繰り出す。

*4 対象の最大HP÷2のダメージを全体に与える。本来はオメガよりずっと以前に戦った中ボスのソルカノンやマシンヘッド(こちらは後述の回避可能な雑魚敵、グラフィックがオメガと一緒)が、長い予備行動を経てようやく使用するものだが、オメガは無駄な行動を一切挟まず即使用する。

*5 実はタイダルウエイブを放つ前に「何もしない」行動を挟んでいるのだが、とてもそうだと思えないほど常軌を逸したスピードを誇っている。

*6 初出は『IV』のオートバーサク効果の剣「アヴェンジャー」

*7 後年のシリーズと違って、本作にはまだ「味方同士の行動順送り」の機能は無い。

*8 『FF』シリーズの敵首領(ラスボスでないものも含む)は少なくとも一度は人間として生きていた事がある連中が多い。(FF3のザンデをこう括るのはひどい話ではあるが)

*9 代表例とも言える「ほのおのロッド(炎強化)・こおりのロッド(氷強化)・いかずちのロッド(雷強化)」など

*10 各種リメイク版でもリボンのゲーム内解説不足は解消されていない。

*11 「ゴブリンパンチは特定のモンスターに特効である」等の完全な誤情報が堂々と掲載されていた。

*12 説明通りの効果があるアビリティは「みやぶる」である。

*13 ちなみにGBA版までずっと修正されず、スマホ版でようやく麻痺効果が付くようになった。

*14 伝説の武器の売値は全て10000ギルか5ギルであり、例外的に「大地のベル」だけが4500ギルになっている。

*15 ルーンのベルを伝説の12の武器にしてしまうと、名前や効果(MP消費クリティカル)がルーンアクスと被ってしまう事、属性強化がウィザードロッドの上位互換になってしまう事から外されたものと思われる。

*16 すっぴんは割愛。

*17 偽物の方は普通の剣なので装備可能なジョブが複数いる上に攻撃力の数値自体は高いので「さいきょう」装備で度々装備されてしまう為に本物も複数のジョブで装備可能と錯覚してしまい易い。

*18 後々定価での購入となることについては設定上「値上げをした」という体がとられている。

*19 この逃げるカウントは、武器入手時からではなく、ゲーム開始時からカウントされている。

*20 ブレイブブレイドの攻撃倍率は標準的な剣と同じ「レベルx力÷128+2」である一方で、チキンナイフの攻撃倍率は「レベルx力÷128+レベルx素早さ÷128+2」でブレイブブレイドの2倍近い値となっている。

*21 チキンナイフには''通常攻撃時に一定確率でとんずらが発動してしまう''という弱点があるが、みだれうち・おどる・ぶんどる等で回避可能であり、あまりりデメリットになっていない。

*22 世界地図はゲーム中で3か所に配置されており、どこか1か所で入手した時点で他2箇所の地図が消える。時期の差はあれど入手不可になる事はない。

*23 進行手順を進めると入口が塞がれて閉じ込められたかのように見えるが、入口の位置の本棚を調べることで再度開く。

*24 ムーアの大森林で主人公バッツ達に宿敵エクスデスが攻撃を仕掛けるシーン等。

*25 一足先に姉妹作『サガシリーズ』の2作目『Sa・Ga2 秘宝伝説』(1990年12月発売)で登場したオーディンは通常武器枠の「グングンニルのヤリ」を使ってきた。

*26 裏ボスを想起させる名前と、タイダルウエイブのような「水呼び」という技を扱う。

*27 裏ボスの名を冠し、「破道法(はどうほう)」という技を扱う。

*28 例として建造物の大幅なデザイン変更や、クリスタルの配置の矛盾、ゲームでは中世風の世界観だがOVA版は中華風になっている等。

*29 メインテーマはI・II・IV・VIIがフィールド曲、V・TA・光の4戦士がOPやタイトルの曲になっている。

*30 『ドラクエIV』では、子供が描いた新聞投稿イラストがデスピサロ最終形態だったというのが問題だとされた事がある。