パチパラ13 ~スーパー海とパチプロ風雲録~

【ぱちぱらさーてぃーん すーぱーうみとぱちぷろふううんろく】

ジャンル ギャンブラーRPG+パチンコシミュレーター
対応機種 プレイステーション2
発売元 アイレムソフトウェアエンジニアリング
発売日 2006年10月26日
定価 5,040円
レーティング CERO:D(17才以上対象)
廉価版 愛コレ!アイレムコレクション
2008年2月7日/1,800円
判定 バカゲー
ポイント 自由度・ボリュームの激増
バカゲー要素が超加速
パチパラシリーズ


概要

アイレムソフトウェアエンジニアリングと企業提携しているパチンコメーカー三洋物産のパチンコシリーズのナンバリング13作目。
今回は『CRスーパー海物語』を収録し、同時にシリーズお馴染みのストーリーモード「パチプロ風雲録」の新作を収録している。

前作『パチパラ12 ~大海と夏の思い出~』収録の『パチプロ風雲録4』にて3Dアクションアドベンチャーとして「パチプロ風雲録」が大幅なリニューアルを遂げた。
だが、今作はストレートなサブタイトルの通り、前作から凄まじい進化を遂げた『パチプロ風雲録5~青春編~』によって「ギャンブラーRPG」という新境地を切り開いたのである。


モード紹介

  • 「スーパー海」
    • お馴染みの通常モードで、今回は三洋の人気機種『スーパー海物語』をリアルに再現。「通常攻略」ではクギや台の寝かせ、大当たり確率なども調整しながら打つ事ができる。ホール同様の条件で一定時間以内の規定出玉獲得に挑戦する「実戦攻略」も勿論あり、従来同様、当時は攻略成功時に表示されるパスワードで軍資金やグッズのプレゼントに応募できた。
  • 「パチプロ風雲録」
    • ストーリーモードであり、あらゆる意味での本作のメイン。友人からの頼みで代打ちをしたことから、パチプロの世界へとのめり込んで行くギャンブラーRPG。詳しくは後述。
  • 「液晶ビュー」
    • スーパー海物語の演出だけを抜き出して見られるパート。ホールでは滅多に拝めないレア演出も見られる。
  • 「お楽しみ」
    • パンフレットやデモムービーの閲覧のほか、風雲録で戦ったパチプロとのフリーバトルも可能。

ストーリー(風雲録5)

県立八原高校を卒業した主人公は、未だ進路が決まっていない事に悩んでいた。
校庭の桜の木の下で頭を抱えていた時、同じく頭を抱えていた同級生*1の小川桜子に声を掛けられる。
「ねえ!パチンコ勝負に出てよ!」
桜子は実家の自動車修理工場を借金の形に差し押さえられていた。
そしてその工場を賭けたパチンコ勝負に出てくれる人間を探していたのだ。
断り切れず引き受けた主人公はやがてパチプロの世界に足を踏み入れることになる。

勝負か?恋か?就職か?


パチプロ風雲録5~青春編~

  • パチプロの世界に足を踏み入れた少年or少女を操作してストーリーを進めていくギャンブラーRPG。基本は前作を引き継ぎ、同社のAADV『ポンコツ浪漫大活劇バンピートロット』とほぼ同じシステムを採用している*2。但し、推理要素は無くなったので前作にあった「推理エディタ」は存在しない。
    • 世界観や時代設定も一新されているため旧作との明確な繋がりは無く、シリーズ未経験でも問題無い。但し、旧作のキャラも設定を変えつつ数人登場するのでプレイ済みならニヤリとできる要素もある。
  • 主人公は男性主人公「椎名銀次」か女性主人公「村瀬杏子」から選択する。ストーリーの大筋自体は同じだが細かい差異はあり、また性別によって発生するイベントや入手できるアイテムなどが異なっている。
    • 村瀬は前作から引き続き登場だが、別人扱いで設定は全く異なっており、外見も初期の髪型ぐらいしか面影が無い。但し、声は同じ。
    • 主人公の外見は前作に続いてカスタマイズ可能。服装、髪型、持ち物などを細かく弄れる。
  • 1日は前作同様、朝 → 昼 → 夕方 → 夜の4つの時間帯に分かれる。時間によって住民たちの行動サイクル、発生するイベント、店舗の営業状況などが変化する。
    • 時間はパチンコを打つと進む他、自室で休んだり釣りや食事を「じっくり」楽しむ事でも進行する*3
    • 夜になると「じっくり」釣りや食事は出来なくなる他、夜にパチンコを打つと店が閉店時間になるのでそれ以上は打てなくなるため、自室で寝て翌日に進むことになる。
    • 今回は朝を迎えると『バンピートロット』と同様に、前日までの行動や服装に応じてパチプロとしての「通り名」が更新されるようになった。これはパチンコ勝負の時に表示される。
      • 初期は「卒業したての少年(少女)」だが、「地獄の」「炎の」「大食いの」「ハンター」「女傑」「魔術師」などが状況に応じて組み合わさり、「風呂嫌いの」「ハレンチ」「土下座」などよく分からないものも混ざっているため、時には抱腹絶倒のムチャクチャな通り名になる事も。
  • 前作までは「腹具合」のみだったが、今回からは「運」「鋭さ」「健康」「清潔度」「修羅場度」と言った細かいパラメーターが設定された。
    • 「運」は正にパチンコで大当たりを引く確率に影響する。前作でも引きの良さのマスクデータが存在したが、今作では明確に数値化された。
      • 高いから必ず勝てる、低いから必ず負けると言う訳ではないが、高ければそれだけ大当たりへの期待度が高まるため、打つ前は常に上げておきたい。「運」は時間経過と共に他のパラメーターに応じて変動する。
      • マップ移動の際にもランダムで増減する。そよ風を浴びたり、どこかの家の夕食の匂いを嗅いだり、犬のう◯こを踏むなどで増え、蜂に追いかけられる、子供に笑われる、黒猫が横切るなどで減る。時間帯や天候で発生するイベントや起こりやすさが変わる。
      • 勝負に挑む前にはマップ移動を繰り返して運を高めることも可能。ただし、時間帯が進むと標準値まで下がってしまうので、高く保ちたいなら他のパラメーターも上げて標準値を高める必要がある。また、大きな勝負の前にはその事が表示される所為でイベントが一切起こらない場合もある。
    • 「鋭さ」は強い敵に勝つ事で上昇。「修羅場度」も勝負に勝つと上昇するが、大きな勝負や危険な勝負ほど上昇度も大きい。どちらも「運」に影響する。
    • 「清潔度」はその名の通り主人公の清潔さ。「運」に影響する他、デートにも響くので風呂に入って解消する。
      • 自宅に風呂が無くとも、銭湯や公衆シャワーでも解消できる。それに伴い、前作では入っても特に意味が無かった銭湯にしっかり効果が生まれた*4。ただし、シャワーは雨の日に浴びると健康に悪い。
    • 「健康」は主人公の食生活や「清潔度」で変動し、「運」に影響する。高く保つにはバランスの取れた食事を取り、風呂にもしっかり入る必要がある。エアロビクスで体を動かしても上がる。
    • 「腹具合」は必殺技ゲージの溜まり方に影響するのは同じだが、今回は大満腹になるとゲージの溜まりもイマイチな上に腹が出っ張ってしまう。「腹八分」が理想的なので、食べ過ぎには注意。
      • 前作と違って移動速度は「腹ぺこ」まで下がらなければ落ちなくなった。
  • パチンコ
    • パチンコ店では実戦攻略に挑める。ただし、前作同様に玉を借りる事はできないため手持ちの玉を使う。また、今回は「運」も影響し、必殺技も使用可能になったので正確には「スーパー海」モードの実戦攻略とは別物である。
    • 相手パチプロと獲得出玉数を競う「パチンコ勝負」では、今回から勝負前のカットインが追加され、演出に手が入っている。逆に勝負中の表示はややコンパクトになり、相手が確変中なのか否かは解らなくなった。
      • また、1対1の勝負以外にも4人か8人で勝ち抜きを競う多人数戦「バトルロイヤル」が追加された。
    • パチプロにはランキングが存在し、上位ランカーに勝てば主人公の順位が上昇する。一定順位以上でなければ対戦できないパチプロや発生しないイベントもある。果たして1位になれるか!?

バカゲー要素/評価点

  • 『風雲録5』は前作までと比べて要素が大幅に拡充され、自由度が恐ろしく高い箱庭形式へと進化している。
    • パチンコに明け暮れる正しいパチプロライフはもちろん、ひたすら釣りを極めてもいい。グルメに走ってひたすら食べまくる事も可能なのは前作譲り。しかし今回は道端のタンポポを食べながら生きる事も出来てしまう。
      • 釣りは極めてシンプルなシステムだった前作から本格的なミニゲームになった。飲食店も更にバリエーション豊かに。
      • 今回はストーリーが進めば自転車や車、ローラースケート*5と言った移動手段を所持できる。マップも広くなったので大いに助かる他、より生活が楽しみやすくなった。電車で街間を移動したり、広い街ではバスも利用できる。
    • 清潔度や健康度は運に影響するため、円滑に進めるのであれば「バランスのいい食事をして毎日ちゃんとお風呂にも入る健康的な生活」が推奨される。
      • そういうことを意識せず自由気ままに、家を持ち車を買いデートをして…と呑気な昭和ライフを満喫することももちろん可能。
  • カスタマイズの幅も非常に広くなった。
    • 前作同様に主人公のカスマイズが可能だが、服装、髪型の種類は豊富で、組み合わせは正に自由自在。プレイヤーだけの主人公を作る事ができる。
      • 時代を反映したファッション、様々な職業の制服、そして雰囲気ぶち壊しの着ぐるみやコスプレと、種類はとにかく豊富。帽子や手袋、眼鏡、靴、手荷物も自在にカスタマイズ可能。男性主人公なら髭を生やしたり、女性主人公なら化粧が出来たりも出来る。
      • 今回は普段の立ち振る舞いや表情まで変えられる。腰に両手を当てて格好つけたり、モデル歩きで街を闊歩したり、変態の如くダバダバ走りや頭がお花畑のようにルンルン歩き、挙句は忍者走行をする事すら可能。この動きはイベントシーンにもしっかり反映されるので…。
      • 女性主人公の場合はゲーム開始時にバストサイズも変えられるようになった。ゲーム本編には影響が無いので男共の目を引いたりは出来ないが
    • 部屋のカスタマイズも健在。家の種類すら粗末な掘っ立て小屋から二十四時間風呂付の豪華マンションまでとバリエーション豊かになり、家具もポスターも自由に置いて「俺の城」にしてしまえる。
      • 前作のように装備品やキーアイテムの配置は不可能になったが家具の種類は大幅増加。テーブルやベッドなどは勿論、骨格模型や西洋の鎧などのネタに走ったものも取り揃えております。
    • その他カスタマイズ要素の多くはゲームには関係なく、本当に単なる趣味。だからこそ拘ってしまうユーザーが続出した。
    • タイトル画面のカスタマイズも健在。「スーパー海物語」ということで同作が初登場となったワリンちゃんでタイトルを飾ることもできるばかりか、風雲録のキャラに差し替えることも可能。
  • 恋愛要素も大幅進化。
    • 各恋愛対象との出会いから親睦を深めるまでにはこれまた個性的なイベントが用意してあり、この部分だけでも恋愛アドベンチャー気分が味わえる。
    • 今回はイベントをこなすとそのキャラの電話番号を入手でき、以降は任意でデートが可能。行先やデート中の行動がかなりきめ細かく設定でき、告白に成功すればシリーズお馴染みの同棲にこぎつけられる。
      • 前作まではイベントを最後まで進めると自動的に相手から告白に来ていたが、今作ではデートに連れ出し、こちらから告白する必要がある。
    • キスシーンは主観視点になり、自分の唇の位置を上手く相手の唇に誘導させる…と言うミニゲームで表現する凝りよう。
      • ちゃんと唇に当てればより愛情も深まる。鏡を使って練習も可能*6。しかも自宅でなくとも鏡があればどこでも出来る。何と迷惑な…。
    • 合コンイベントも継承&進化。前作ではあっさりしたイベントだったが、今回は選択肢も会話のパターンも豊富。締めにはお約束の王様ゲームまである。
      • 尚、合コンに誘ってくるのは主人公の同期の吉川*7というキャラで固定なので、前作のように同性の恋愛対象キャラは参加しない。
    • 恋愛対象も男女共に大量増員。前作は男女3人ずつの6人。旧シリーズ「銀玉の狼編」のヒロイン全員集合という触れ込みの『風雲録3』ですら11人だったにも拘わらず、なんと今回は男女合わせて28人という破格の大人数である。男女比率も13:15と大きな偏りも無いため、ギャルゲーとしても乙女ゲーとしても楽しめる。
      • ヒロインは勿論の事、元同級生、先輩、巫女さん、デブ、病弱、小悪魔系女子、家出娘、好青年、ヘタレ、パチプロ、実は純情なチンピラ、DQN野郎、保健の先生エロオヤジヒロインの母親と、とにかく色々なタイプが揃っている。
    • 一部の恋愛対象キャラは両刀使いなので同性キャラを口説く事も可能だが、同開発陣の後の作品のように女性主人公で百合プレイを半ば強制されるような事が無いのもポイント。勿論、選択肢にはあるが、選ぶも選ばないもプレイヤーの自由である。
      • 同性キャラも口説けるのは何も女同士ばかりではない。男同士も可能。ただし、男性主人公でなければ口説けない男性キャラはいるが女性主人公でなくては口説けない女性キャラはいない。また、攻略条件の関係で、レズ要素を楽しむにはゲーム本編をクリアした後のフリーパートまで進まなければならない。
    • ヒロインのみならず、主人公に近付く謎の美女のリリー、掴みどころのない言動で主人公を翻弄する乾、主人公と度々勝負するパチプロのヤスなど、ストーリーに関わるメインキャラも一部攻略対象となっている。
      • ヒロインとの交際もエンディング後限定である。案の定と言うか、このヒロインも両刀遣いの1人。
  • パチンコ脳な人々
    • このシリーズはとにかくパチンコで何とかしようとする傾向があり、本作も序盤からヒロインの家を賭けてパチンコ勝負をする事から分かる通りパチンコ脳だらけの世界観である。揉め事が起きればパチンコ勝負で解決は最早常識。
    • 本シリーズの通貨は「」で、初期作では景品交換の一環だったのが、シリーズが進む毎に本当にパチンコの玉がそのまま貨幣となってしまい、世界が作り込まれた本作ではその異様さがより顕著になっている。
    • 主人公も例外ではなく、あるイベントで河砂が必要になったときは「パチンコ屋の景品にはないだろうし、どうすればいいんだろう」と頭を抱えてしまう。パチンコ以外にも色々と手はあるはず…というかそもそも土木作業用の資材は専門家に任せなさい。
    • ただし世界観そのものがパチプロを容認しているわけではなく、むしろ一般人にとっては「専業パチプロ=無職」という扱いになっている。主人公は就職も進学も決まらないまま卒業してそのままパチプロになっているから、無職と言われても返す言葉は無いだろうが。
      • この辺りは今作の主人公の境遇もあって、旧作よりも明確に描かれている。リアルで進学や就職に悩んでいる人には辛い部分もあるかもしれない。
      • エンディングによってはパチプロをやめて大手企業に就職する結末もある。もっとも、その後のフリープレイでは普通にパチンコが出来る。
  • アイレム節全開のイベント
    • 『バンピートロット』から登場し、アイレム作品の代名詞へとなっていった無駄に豊富な選択肢は本作に導入。まだ控えめだった前作と比較してはっちゃけ度が段違いになっており、アイレム作品の中でもその充実度・カオス度は上位に入るほど。
    • 切羽詰った状況なのにラブホテルへ行こうとする選択があったり、真面目なときに限ってネタが紛れ込むアイレム展開。アイレムお馴染みの「そんなことよりおなかがすいたよ」も勿論健在。声優も腹黒い選択肢であるほどに迫真の演技を見せるので、選択したプレイヤーの腹筋を破壊しにくる。
    • 絶体絶命都市シリーズでは人気の要素である一方で雰囲気を壊しかねない部分が批判されることもあったが、本作ではシステム・世界観共にマッチしている為、否定的意見はほぼ聞かれない。
    • 性格の概念が追加されており、選択肢によって主人公の性格が「冷静」「情熱」「慈愛」「鬼畜」のグラフで判定され、デートでの相手との相性に影響する。
      • ちなみに、メインヒロインである小川桜子の好みの性格は「鬼畜」であり、まさかのドMヒロインである。但し、酷い選択肢を選んで喜ばれるかと言えば、それは別。
    • あるシーンでは「ハイヒールで踏み付けてほしい」と頼むこともできる。そして優勝すれば本当に踏み付けてもらえる。しかも踏み付ける場所や踏まれた際の反応も選べる。公式が病気。
    • 自由度とバカゲー要素が満載でそちらにばかり目が行きがちだが、本編のストーリーはアイレム作品の例に漏れずメイン、サブ問わず基本的に暗めのシリアス路線である。コンセプト故の突っ込み所は多々あるものの、伏線も随所に張られており、全体的な作りはしっかりしている。
      • 逆に選択肢や外見でこう言ったシリアスな流れをブチ壊しにする事も可能。それも自由度の高さ故の楽しみ方の一つである。
  • さらなるカオス、フリーパート
    • 一度ゲームをクリアすると、本編の二年後を舞台にしたフリーパートが始まる。新イベントが発生したり、新たな対戦相手が出現したり、本編とは違った勝負が出来るなどは当然としても、その内容は本編以上にブッ飛んだものが多い。
    • サブイベントをクリアすれば「次元戦闘機」や「二足歩行自動車*8」をマイカーにする事が出来てしまう。マイ…カー…?
      • 次元戦闘機の開発者は桜子。本作の薄幸ヒロインはオーバーテクノロジーの持ち主であった*9
    • 特に女性主人公でパチプロ「乾」に「私が勝ったら付き合って」と約束した状態で勝ったときの様子は必見。本編では「飄々とした、掴みどころのない謎のパチプロ」という感じだったのだが、そんなイメージなどかなぐり捨てて「絶対に嫌だ!」と大暴れしBGMにまでケチをつける始末。そこまで嫌がる事は無いのでは……?
  • パチンコ勝負
    • パチプロ必殺技は前作とほぼ同様であり、新技も追加されたことで新たな戦略性が出た。勿論、敵の使ってくる技も増えたため、手強くなっている。
      • 必殺技の種類も、3連続で目押しが成功すれば大当たりが出る「皇帝の心眼」、マリンちゃんを召喚し、外してばかりで当てにならないマリンリーチを出す「海の女神」*10、即座に大当たり(確変は無し)を出す「銀河九天落とし*11と言った新たなものが追加されている。
      • 一方、一定時間のみ釘を最良にする「桜の小道」と言った使い所に困る新技もある。
    • パラメーター管理が追加されたことで、リアルラックの底上げが可能になった。やや面倒ではあるが、マップ移動を繰り返して運を上げれば勝率も上げることができる。パラメーターが低く、強力な必殺技も無い序盤は必須のテクニックである。犬の糞まみれの靴でホールに入るのは日常茶飯事。
    • 対戦可能なパチプロも、前作までは10人程度だったのが本作では24人まで増加している。
  • 主題歌は以降のアイレム、グランゼーラ*12作品の主題歌のほぼ全てを一手に担う飯田舞の「花」で、本作を知るプレイヤーからは名曲と名高い。
    • 他にも彼女が唄う「深呼吸」「明日へ」も挿入歌として収録されており、こちらも好評である。
  • パチンコゲームでありながら、全く関係ないミニゲームまで収録されている。
    • 釣りは上述の通りだが、更にはカーレースまで収録されており、パチンコゲームである事を忘れてしまうほど本格的である。
  • その他の細かい改善点
    • 前作では寝て日を進めなければセーブができずかなり不便になっていたが、本作ではセーブポイントとしてタンポポが随所に設置され、いつでもセーブが可能になった。自室でもセーブは可能で、もちろん寝る必要も無い。
      • 上記でも少し触れたが、タンポポは食べる事も可能。連続では食べられず大した腹の足しにもならないが。
    • 携帯可能な食料アイテムが登場。持っておけば飲食店で注文せずとも素早く腹ごしらえができるようになった。
    • 自宅や特定の屋内マップでは自動で主人公が靴を脱ぐようになった。逆に土足で上がる事は出来なくなった。

賛否両論点

  • 鬱要素を含むストーリー
    • パチンコ勝負が原因で全てを失う者、復讐心に駆られて凶行に及ぶ者と、登場人物の悲劇性は割と容赦が無い。旧作にもそう言った展開はあったが、本作は九条一馬プロデューサーの「人間の無念さ、やりきれなさを描きたい」という作風が顕著に現れている(参照)。
      • 桜子も冒頭からして幸薄そうな雰囲気を漂わせているが、ストーリーが進むと「突然、父が倒れて入院する」「実家を火事で失う」「誘拐される」「父とは血が繋がっていないと明かされる」「その育ての父を亡くす」と更なる不幸の連続に見舞われる。そして、そんな薄幸ヒロインに追い打ちを掛ける選択肢が紛れ込むのもアイレムクオリティ*13
  • サブイベントも大量に用意されているが、クリアしたからと言って必ずしも大団円で終わるとは限らず、「行動しようがしまいが結果は変えられない」「主人公の所為で事態が悪化してしまう」と言ったような報われない展開もあったりと、『バンピートロット』と同様アイレム特有の現実主義が垣間見られる。
    • レストランで売り上げが無くなっていると相談を受けた際には、例え犯人を言い当てたところで翌日には犯人は失踪した後。両親が離婚しそうだと相談を受けて、家族の仲を修復する方法を提供すれば、既に離婚が成立していた…と、結局は後の祭りというイベントがいくつかある。
      • 上記のイベントはその後で関連キャラが立ち直り、恋愛可能になるという形なのでまだ救いがあるが、ある恋愛対象キャラについてはイベントを最後まで進めると必ず死亡してしまう*14。いわゆる「主人公のおかげで幸せな最期を迎えた」というケースだが、それでも後味は決して良くは無い。
      • 全体的にこう言ったやりきれないイベントは男性主人公に多い。メイン購買層が選ぶ事を想定したのだろうか。
    • ある貧しい親子は小さな船の中で暮らし、父親の帰りを待っているのだが、この関連イベントは主人公が父親の知り合いのフリをして資金援助をしないと進められない。何故嘘を吐く前提なのか。金を騙し取るのがデフォルトよりはよほどマシではあるが…。
      • 一定金額を渡すと実は父親の知り合いではないと明かすことになるが、その後の展開はというと船を「大金を払って買い取る」「パチンコ勝負の担保にさせて奪い取る」かのどちらかのみ。どちらにしても親子は船を出て行くことになり、前者でも親子の態度から良い後味とは言えず、後者は本当にどうしようもない。
      • そしてこの親子(主に母親と娘)は続編で更なる受難に見舞われる。
  • 大島と言う男は堅気の人間を騙してパチンコ勝負の負債を押し付けると言う悪徳パチプロで、作中でも外道行為の数々*15を行うのだが、この男がメインストーリー上で明確に報いを受ける事は無い。
    • 上述の桜子の家の火事の際、隣接していた養鶏場も焼け、その経営者である青年は全てを失った末に大島のカモにされてしまう。そして主人公が大島との勝負に勝つと発狂して失踪する。何の罪も無く騙された彼だけが破滅し、しかし負債を押し付けて痛くも痒くも無い大島は他人事のように笑いながら去って行く*16
      • ここで少しでも同情の意思を見せると、スポンサーのリリーにいかにもアウトローな世界らしい厳しい言葉をぶつけられる*17。立場的には言っていることはもっともではあるが、関係者として散々事情を見せつけられておきながらこのような結末を迎え、それでもあっさり割り切れるプレイヤーは少数派ではなかろうか。
        一応、リリーも過去に似た経験をしていることが語られるが、それも終盤に急に出てくる感じなので掘り下げは不足気味。
      • しかもリリーも乾も大島に制裁を加えるべく動いていたはずなのに、リリーは「裏は取れた」と語るだけで乾も「これで奴もしばらく大人しくしてるだろう」と何もしない。お前ら、何のために人を働かせたんだ。
    • そしてこの大島にもサブイベントは用意されているのだが、そこで主人公がこの男に出来るのは制裁を加えたり改心させる事ではなく、好感度を上げて親密になり、彼の暴挙の仕返しに来た元舎弟を返り討ちにする事だけである。
      • 本編の黒幕は同情の余地が無くもなく、当人も最終的には死亡するか自首するのだが、この男にはそう言った要素は一切無い。
  • こう言った暗い、報われない展開をリアリティがある評価点と取るか、気分が悪くなる不満点と取るかはプレイヤー次第である。

問題点

  • パチンコ部分についてはシリーズ共通の問題を抱えている
    • 確かにリアルでレア演出も見られるが、収録が一機だけなのはやはり寂しい。
    • また、実機と違ってハンドルを固定してしまえるためプレイヤーは見ているだけの時間が結構ある。
  • 風雲録でのパチンコ
    • 他のパチプロとの勝負はともかく、生活費を稼ぐためのパチンコが面倒。運が高い場合、ハンドル位置さえ決めてしまえばあとは大当たり演出以外は見ているだけ。
    • 物語後半に舞台となる「山之上旅館」は高速道路を通らなければ行く事ができず、自動車を買う為に大金を稼がなければならない。一番安い車でも150000玉とかなりの値段であり、もはや苦行である。
      • 一応、救済処置として一気に玉を稼げる条件をパチンコ勝負にて提示する事が可能だが、これを活用したとしてもある程度は玉稼ぎに精を出さなければならない。
    • バトルロイヤルは勝ち残り制なので通常のパチンコ勝負よりも時間が掛かる。それもストーリー中でも何度か必ずやらされるため、ストーリーを進めたいだけの時はかなり苦痛。
    • かと思いきや、ラストバトルはすぐにイベントが起きて中断され、そのままパチンコとは関係無い流れでエンディングを迎える。パチンコゲームとしてそれは如何なものか。
      • ラストバトル自体が無く、そもそもパチンコがストーリーとまるで関係無かった前作よりは改善されていると言えるかもしれないが、イベントバトルのような形で終わってしまうのでストーリーはともかくゲームとしては味気ないラストに。
      • ラストバトルの対戦相手達とはエンディング後に個別で勝負可能だが、そのうちの一人である最強のパチプロ「神谷」は勝敗に関わらず一度しか戦えない。しかも規格外の強さを誇るため勝利するには必殺技を駆使するのは勿論、自力で大当たりを何度も引けるリアルラックと1戦30分程度かかる勝負に何度もロードして挑むメンタルが必要。
    • ソフト自体がパチンコシミュレーターで、パチンコ経験者を対象としている為か説明書にはパチンコのルールが書かれていない。「パチンコは知らないけど風雲録目当てで買った」と言う人はまず基本的な部分から始めなければならない。
      • 基本ルールさえ判っていれば問題はないとは言え、何も知らない人がいきなり「確変」だの「時短」だの言われても何の事か判らないだろうし、大当たりで何が起きているのかもすぐには理解できないかもしれない。
      • 一応、公式サイトには遊び方が記載されていたが、現在のように即座にオンラインマニュアルにアクセスできる時代ではなかったと考えるとやや不親切である。
    • ゲームとして非常に充実した内容になった分、パチンコ部分が逆に枷になってしまうという何とも皮肉な事になってしまったと言える。むしろパチンコ要素をカットしてほしい、とまで言われる始末。パチンコゲームとしては本末転倒である。
  • 一部条件が意地悪な恋愛対象キャラがいる。
    • 男性主人公でのみ付き合えるとあるキャラは、他のキャラとキスしなければイベントを最後まで進められない*18。普通に攻略するなら、他のキャラとキスできる所まで愛を深めてから乗り換えなければならない。
    • 特定イベントや合コンのキスも対象なので上手く利用できれば良いが、どういう訳かこのキャラは序盤に出会っておかないとED後まで登場しなくなる事があり(しかも初見では気付きにくい所にいる)、キスが必要なイベントまでにチャンスを逃してしまう可能性も*19。そして合コンでのキスは運が良くないとできない。
  • 主人公の服はゲーム開始時は高校の制服であり、序盤にイメージイラスト通りの普段着が貰えるのだが靴は貰えないので、公式イラストでは茶色いブーツを履いているはずの女性主人公は革靴のままというやや中途半端な恰好になってしまう*20
    • しかもイラストにあるブーツが買えるのはかなり後になってからであり、その頃には持ち玉が増えて店も開拓できて自由なコーディネートが出来るようになっているので、今更イラスト通りの姿にする旨味は薄い。
      • 最初の町には靴屋があるのだが白いブーツしか置いていないので、どうやっても初期にイラスト通りの姿にする事は出来ない。また、このブーツも含めて装備品は全体的に高めであり、序盤は実戦攻略をしなければとても装備品を買う余裕など無い*21ため、大抵はその恰好か制服姿のままの進行を余儀なくされる。
    • この中途半端さはヒロインの桜子も同様。彼女も序盤で制服から着替えるのだが何故かこちらも革靴のままなので、上記のイラストとは若干違う姿のまま最後まで行ってしまう。桜子の衣装は他にも二つほどありそちらはちゃんと頭から足先まで変化するのに、肝心の普段着は微妙に手が抜いてある。
      • かと思いきや、他の女学生キャラは制服姿でスニーカーを履いている場合もあり、まるで統一されていない。その辺りはもはや拘っていないようである。
  • その他
    • 食事は前作では一つ食べる毎に会計するか否か選択する方式だったが、今回は一纏めに注文する方式になり、腹具合の調整がしにくくなった。大事な勝負前に食べ過ぎてしまったり、これぐらいで丁度いいかと思ったら足りないなんて事も。
      • 今回からは持ち歩ける食料アイテムが登場したのでそちらで微調整はできるが、勝負前に食べ過ぎた時はどうしようもない。
    • 仕方ない話だが、釣りはミニゲーム形式になった関係上、前作に比べて手間になった。金欠で魚を大量に卸す必要に迫られた際は前作よりも大変に。

総評

『パチプロ風雲録』でただのパチンコゲームに留まらないシリーズとしてファンを獲得してきた中、
凄まじい進化を遂げた『風雲録5』によって、ファンはおろかパチンコに興味の無い層にまで名を馳せたレアなタイトル。
廉価版「愛コレ!アイレムコレクション」で発売されている本シリーズ唯一のソフトであり、人気の高さが窺える。
パチンコ好きでなくともオススメ出来る、非常に珍しいタイプのパチンコシミュレータである。


余談

  • 次回作にもこの路線は受け継がれ、『パチパラ14 ~風と雲とスーパー海IN沖縄~』収録の『パチプロ風雲録6~情熱編~』は本作の4年後が舞台の直接の続編となった。凄まじい自由度もしっかり継承されつつ、要素の追加やシステムの改良が施された正統続編である。本作が楽しめたならこちらもオススメである。
  • 『風雲録1』~『3』までの旧シリーズの主人公である「銀玉の狼」は本作のエンディング直前から登場する。
    • 旧作では名前入力で漢字が使えなかったために「すどうまさゆき」という名前だったが、本作では『絶体絶命都市』や前作『風雲録4』の主人公と同様の「須藤真幸」の表記となっている。
    • 容姿は旧シリーズではデフォルメされた姿でしか見えなかったが、今作では前作主人公のモデルをベースにサングラスと赤いシャツをトレードマークとした、かなりクールな印象に変わっており、当人も口数が少なくなっている。
    • 必殺技は大当たり確率を上げる「銀狼咆哮弾」だったのが、即座に(確変込みの)大当たりを出す「銀玉の咆哮」に変化している。さらに修行を積んで技に磨きを掛けたようだ。パチンコってそういうものなの?
      • ただ、消費ゲージが最大の5と多いので、必ずしも使い勝手が良いとは言えない。また、同じコスト5でも「海の王*22」という反則級の技も存在する。
    • ちなみにパチプロランクは3位。次回作では2位。元祖主人公だからと言って最強とは限らないという微妙にリアルな設定になっている(凄腕には違いない)。
  • アイレム作品の声優はどの作品でも似た顔ぶれが多いが、中でも本作で桜子役を務めた小林恵美(現・亜城めぐ)は『風雲録3』*23から本作まで3作品に渡って異なる不幸なメインヒロインの役を担当し続けていた。
    • 次回作では桜子役としての続投なのでメインヒロインからは外れたが、後の『パチパラ3D プレミアム海物語 ~夢見る乙女とパチンコ王決定戦~』収録の『らぶ・エクスチェンジ』にもヒロイン候補役で出演している。
  • 2007年には本作の小説版がスポーツ新聞で連載されていた。
    • 男性主人公の立場でストーリー序盤を描いたものだが、「冒頭の神谷との勝負で乾の横槍が入らず惨敗した」という設定であり、ゲーム本編よりも重苦しい展開になっていた。
      • 初見時の神谷の強さをまだ知らないプレイヤーは乾の行動に対して「頼んでないのに余計な事しやがって」「恩着せがましい」と思う人も多いだろうが、これを読んだら逆に感謝したくなること請け合いである。
    • 現在でも一応で読めるが、途中までしかアーカイブされていないのでいい所で終わってしまう。アーカイブはこちら。
  • アイレムのゲーム部門スタッフが独立した「グランゼーラ」より発売された『巨影都市』にて「川桜子」という本作ヒロインを彷彿させるキャラが登場している。外見と声こそ全く違うが、両親の名前は本作の桜子と同じ。
    • しかし同作では最終的に橋の水没に巻き込まれて生死不明になってしまう。やはり幸薄い…*24
    • また、その恋人のゲームクリエイターが携わった作品は『絶対安全都市*25。そして恋人の名前は九条一馬ならぬ「条一」と、全体的にネタに塗れている。このエピソード自体は悲劇なのだが、往年のアイレムファンからしてみれば思わず笑いが込み上げしまうだろう。
  • グランゼーラ開発の『絶体絶命都市4Plus -Summer Memories-』では、あるシーンで主人公が名乗る選択肢の中に本作主人公の椎名銀次と村瀬杏子の名前がさり気なく紛れ込んでいる。

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最終更新:2023年11月07日 05:02

*1 主人公の性別で在学時代の関係がもう少し変わる。男性なら顔見知り程度。女性なら仲の良い友達。

*2 今作の男性主人公の担当声優も『バンピートロット』の主人公と同じである。

*3 釣り、食事は時間を進めず手早く済ませることも可能。

*4 汚れを落とすのも勿論だが、熱い風呂と水風呂で性格に影響を与えることもできる。

*5 屋外ばかりか屋内でも使用可能。良い子は真似しないように。

*6 鏡なのだから外れる訳が無いのだが、何故か鏡の中の主人公は一切動かない。魔法の鏡か…?

*7 性別は主人公と同じ。ストーリー上では嫌味な奴だが、合コンイベントでは途端に気前のいい友人になる。

*8 残念ながら見た目と名前に反して歩行はしない。

*9 しかも次回作ではこんな超兵器を一般人が買えたりしている。どんな世界だよ!

*10 使用時には運も上がるので普段よりは大当たり確率が高いが、それでも50%。

*11 しかもこの技はストーリーに絡んでくる。

*12 後にアイレムゲーム部門スタッフが独立して設立した会社。

*13 例えば火事のシーンで「こんなに火事を近くで見たのは初めてだよ!」とはしゃぐと言った鬼畜極まりないことも出来てしまう。勿論、ヒロインは大泣き。

*14 最後まで進められるのは男性主人公のみだが、イベントで最期を看取らなかったとしてもエンディング後には既に亡くなっているので、途中でイベントが終わる女性主人公でもやはり結果は同じ。

*15 中でも際立つのは、バトルロイヤルの最中に"舎弟を脅して出玉をリアルに奪い取る"という行為。どう考えても反則負けなのだが、あろうことかこれは「逆さ男」という必殺技と見做され、大島はいけしゃあしゃあと勝ち残ってしまう。

*16 負けた場合は養鶏場が再建される。

*17 逆に負けた場合は妙に優しく慰められる。

*18 「他の人とキスしてたでしょ!」と突っ込まれる形でイベントが進む為。

*19 上記の最後に死亡するキャラともイベント中にキス出来るが、注釈した通りそのキャラはED後には必ず亡くなるので、時期が遅いとこのイベントに応用は出来ない。

*20 男性主人公の方はイラストも制服時もスニーカーなので、着替えれば自然とイラスト通りになる。

*21 その実戦攻略も手持ちの玉を使うのだが、最初の勝負が終わるまでは食事代ぐらいしか貰えないので、その前に打ちたいなら質屋を利用するなどの金策が必要。また、運も低いので本当に稼ぎたいなら運上昇のためのマップ移動作業が生じる。

*22 海の王…即ち、サムを召喚してサムリーチ(確変確定)を出すというもの。

*23 当該キャラは『風雲録1』にも登場していたが、当時は別人が担当していた。

*24 ちなみに本作では父・則夫が病死するが、同作では桜子自身が(恐らく)死亡し、母・美佐子も既に亡くなっているため、則夫だけが残されるという本作と逆の結末となる。

*25 地震など全く起きず新たな職場と街を満喫した後に満足気に就寝するという、ゲームとして成立しているかも怪しい代物で、作中でもボロクソに酷評されている。