ドラえもん
【どらえもん】
ジャンル
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アクション&シューティング
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対応機種
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ファミリーコンピュータ
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メディア
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1.5MbitROMカートリッジ
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発売・開発元
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ハドソン
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発売日
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1986年12月12日
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定価
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5,500円(税別)
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判定
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良作
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ドラえもんシリーズ
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概要
メジャーな家庭用据置ハードで発売されたドラえもんゲームとしては初めての作品。
出回るソフトの少なかった前期ファミコン時代において、原作を理解し、ドラえもんのキャラクターを活かしたゲームシステムを構築。
初期の劇場版作品である『のび太の宇宙開拓史』(1981年)『のび太の大魔境』(1982年)『のび太の海底鬼岩城』(1983年)をモチーフとし、それぞれで1ステージずつの全3ステージ構成。
特徴
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基本システムは、ライフ&残機制のアクションゲーム。
敵や敵弾に触れるとライフが減少し、ライフが完全になくなると1ミス。デフォルトの残機は3とこの時期のゲームとしては標準。
プレイヤーエクステンドは点数制で2万点、8万点、20万点、50万点、100万点の5回のみ。50万、100万点はやり込みでもしない限り現実的ではないので実質は3回しかない。残機1UPは1面に1個あるだけで、事実上のドラえもんの最大残機は9である。
ライフゲージはスタート時は8目盛り分しかないが、道中で特定のアイテムを獲得していくことで、最終的に32目盛り分まで伸ばせる。
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ライフが伸びても後半はダメージ後の無敵時間が皆無になるため、ゲームバランスが崩壊することはない。
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なおライフ回復アイテムもきちんと存在している。
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ステージ数は全3ステージと少なめだが、ステージ1がトップビュー探索アクション、ステージ2が横&縦スクロールシューティング、ステージ3がサイドビュー画面切り替え型探索アクション、と全く異なるシステムを採用している。
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各ステージ詳細
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ステージ1「開拓編」
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トカイトカイ星からスタート。
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最初は何も持っていないドラえもんを操作し、ショックガンなどの武器や、次のエリアへ進むためのどこでもドア、マンホールなどを探しながら進んでいく。地下やボス戦などはサイドビュー。
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コーヤコーヤ星のガルタイト鉱業内でブルロボを破壊すれば、捕らえられていたのび太を救出し、クリアとなる。
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ステージ2「魔境編」
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3エリアに分かれており、各エリアごとにボスが登場する。
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基本は右スクロールシューティングだが、場面に応じて上スクロール・下スクロールにもなる。
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初期武器は連射性能が高い代わりに威力の低いショックガン。
道中で手に入るスモールライトはボス以外全てのザコを一発で倒せるが、連射はできない。
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各所に進行方向が変わる分かれ道が隠れていて、強力なアイテムを入手したり、ジャイアン・スネ夫を仲間にできる。また、最終エリアは正しい分かれ道を進まないとループしてしまう作りになっている。
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ジャイアンとスネ夫はオプションとなり、敵や壁に接触してもダメージを受けず、それぞれに設定された攻撃方法で弾を撃ち、ドラえもんを援護する。
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ジャイアンが仲間にいる間のみ、IIコンのマイクを使うことでダミ声攻撃となり、画面上のすべての敵を全滅させられる。
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ゲーム中1回しか使えないが、エリアボスにさえ通用する攻撃であり、またジャイアンが殺人的音痴という原作の設定を良く活かした攻撃と言える。
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ステージ3「海底編」
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前ステージまでに助けたのび太、ジャイアン、スネ夫が再び敵にさらわれたため、彼らを宝箱から救出する。
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鬼岩城前に3人を集めると扉が開いて先に進めるようになり、最後に鬼岩城最深部のポセイドンを倒せばしずかちゃんも救出でき、ゲームクリアとなる。
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ドラえもんの武器は2連射可能な水圧砲。サイドビューの画面切り替え型探索アクション。
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宝箱を開ける「カギ」、特定の壁を壊す「通り抜けフープ」、通常攻撃の効かない海ヘビを唯一倒せる「御守り」、アイテム・仲間を2つまで同時に携帯できる「取り寄せバッグ」の4つのアイテムが登場。
それに加え、のび太・ジャイアン・スネ夫もアイテム扱いとなる。
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ドラえもん自身は1つしかアイテムを持てないが、画面を切り替えてもアイテムは消滅しないため、場面に応じて必要なアイテムを持ち替えたり運んだりするパズル的要素もある。
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基本的に各ステージは独立しており、ライフゲージの目盛り・残機数・スコア以外の継続要素はないが、特定アイテムを取得しておくと次のステージはそのアイテムを所持した状態からの開始となる。
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ステージ1中盤に「スモールライト」が隠されており、これを取得しておくと、ステージ2は「スモールライト」を所持して開始。
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ステージ2のアイテムとして「通り抜けフープ」が出現。これを取得しておくと、ステージ3は「通り抜けフープ」を所持して開始。
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大長編の仲間キャラなどは基本的に登場しない。
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稀少な例外としてステージ1には隠しキャラで「チャミー」、ステージ3には同じく隠しで「ドラミちゃん」が仕込まれている。また仲間と言っていいかは疑わしいが、ステージ2のとある地点では「バウワンコの巨神像」が背景として描かれている。
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残念ながら『海底鬼岩城』の感動的エピソードの主役「バギーちゃん」こと水中バギーは登場しない。
評価点
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原作理解
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ドラえもんの世界観を上手くゲームに盛り込んでいる。
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「空気砲」や「通り抜けフープ」など、武器や必須アイテムにひみつ道具などをいろいろ取り込んでいる。ちなみに、ライフ回復アイテムはドラえもんの好物のどら焼き。
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また、芸も細かく、たとえば「ヒラリマント」を持った状態で敵の攻撃を受けるとドラえもんがマントで攻撃をかわすモーションを取る、ステージ3に登場するのび太は泳げないという設定に基づいてか浮き輪を着用、隠しキャラクターとして『宇宙開拓史』のチャミーやドラミちゃんなどが登場する、など。
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グラフィック
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キャラクターのチップは小さいながらも特徴をよくとらえていて、一目でドラえもんたちだと分かる。ファミコン初期のキャラゲーとして、かなり秀逸な部類に入る。
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ステージの背景や敵のデザインも全体的に完成度が高い。原作そのままでこそないものの、うまくゲーム用として世界観を再解釈し落とし込んでいる。
むしろ、かなり大胆なアレンジを施しているにもかかわらず、きちんといかにも各作品の世界の中を冒険している気分になれるという意味で傑出している。
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ゲームシステム
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ステージは1から3までと少なさを感じるかもしれないが、1ステージがそこそこ広く、しかもすべてシステムの異なるステージであり、それぞれに個性があるのでやりごたえはあると言える。
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ゲームの難易度が高く、低年齢層にとってハードルが高いのは事実だが、裏技ではあるものの救済策としてコンティニューや面セレクトがあり、これを知っているとステージクリアが格段に楽になる。また後半の面も手軽に楽しむことができる配慮は当時としてはかなり良心的な部類に入る。
個性が違う3つのステージだからこそ好きに遊べるようになる面セレクトの存在は大きかったのではないだろうか?
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スタート時の得点を異常に高くして残機を増やす裏技もあるにはあるが、こちらはカセットずらしを利用するもので意図的に用意されたものではない。
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真エンディングを見るためには面セレクトを使わず、きちんと1面から通してクリアする必要がある。そのため、通しプレイでクリアすることにもちゃんと意味がある。
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BGM
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ゲーム中に流れるBGMの多くが「ドラえもんのうた」の曲を大胆にアレンジしたものがベースとなっており、総じて親しみやすく評判の高い曲である。特に魔境編のBGM3曲はいずれも名曲として名高い。
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作中のオリジナルBGMもドラえもんっぽさが出ていて、とても好評。
問題点
全体的に難易度が高い
良くも悪くもハドソン恒例の「連打ゲー」であり難易度は高め、そして仕掛けがノーヒント。「ドラえもん作品」ということで発売当時はコロコロコミックや「小学○年生」シリーズで毎月のように攻略情報や裏技の特集記事が組まれていたが、これらを読んでいない子供たちにはきついものがあった。
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ステージ1では隠されているマンホールやどこでもドア、アイテムを探しながら進むことになるが、隠し場所は全くのノーヒント。手当たり次第に撃ちまくって探すしかない。どうにかコーヤコーヤ星へ進めても、そちらでは敵の攻撃が突然激しくなり場所によっては弾幕に近い攻撃が襲いかかる。
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隠し要素のあるマスに当たると自弾がそこでストップしてしまうため、隠し要素と敵が一直線に並んだ場合、自弾が敵に当たらず、倒すはずだった敵が弾を発射した場合敵弾の被弾を許してしまうというリスクに繋がってしまっている。
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最初から見えているマンホール3つには、初期武器、体力回復&体力増強、1UPアイテムがある。
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強力な武器や連射アイテムもほぼすべて隠しアイテム。これらを入手できていないと先へ進むことすら難しい。
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ミスした場合のリスタートは大抵ミスした場所の近くか地下通路の入り口になるのだが、最後のガルタイト鉱業内でミスすると、なんとコーヤコーヤ星の最初まで戻されてしまい、相当面倒なことになる。
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コーヤコーヤ星では敵の攻撃が激しすぎて頻繁に処理落ちを起こすのだが、処理落ちを起こすとスローモーション状態になるため逆に攻撃はよけやすくなる。そのため処理落ちが非常に目立つにもかかわらずあまり問題視されなかった。
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ステージ2では隠し通路へ進まなければアイテムが入手できない。エリア2以降では、隠し通路に見せかけた正規ルートがありそこを通らなければ永久にループする。
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アイテムを入手できても、ドラえもんが4回攻撃を受けるとアイテムを失ってしまう。このため、「敵の攻撃でアイテムを失う→再度アイテム入手しても、猛攻でまたすぐ失ってしまう」といった悪循環に陥りやすい。
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しかも低ライフ時にはアイテムがどら焼きになってしまう。
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どら焼きをいつでも入手できるのだが、普通は思いつかない入手方法の上ノーヒント。また、方法を知っていたとしてもスモールライトを持っていたりジャイアンやスネ夫を連れていたら軌道や当たり判定の関係で狙ってもなかなか取れない難しい条件。
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その割に狙わないで偶然取れることは結構多く、何の前触れもなく飛んできたどら焼きに驚いたプレイヤーは多い。
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どら焼きは上記アイテム喪失のカウントリセットも兼ねているため、これを知っているか知らないかで相当に難易度が変わる。
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加えてステージ2のザコ・ボス共に耐久力が高く、ボスは「スモールライト」でも32発当てないと倒せず、ザコも「スモールライト」なしだと8発~32発当てないと倒せない敵がゾロゾロ出現する。
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挙げ句の果てにこのステージは「戻り復活」であり、ミスしたらそのエリアの最初に戻される。
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アイテムはカンストすると10万点がアイテムの代わりに手に入る。プレイヤーエクステンドが点数制なので10万点はかなり大きいが、アイテム喪失のカウントリセットはされない。
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何よりきついのはコーヤコーヤ星やステージ2ではほぼすべての敵が弾を撃ってくるというのが辛い。ただ、弾によるダメージより敵に接触の方がダメージが大きい場面ではあえて弾に当たって危険地帯を通り抜けるというテクニックもある。
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ステージ3ではまず広いマップ内からアイテムを探さなければならず、宝箱も8個がマップ内に点在しておりどれに仲間が入っているかはランダムなため、アイテムの次は宝箱探しに奔走することになる。
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ステージ3のみダメージを受けたときの無敵時間がないため、敵に捕まったまま逃げられずにダメージを食らい続け、一瞬で死ぬのはザラ。
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この時代にオートマッピングといったプレイヤーに優しい機能はもちろん存在しないので、プレイヤーが自前でマッピングするか地図を暗記するか、あるいは攻略情報の掲載された雑誌・攻略本を購入しなければならない。アイテムや仲間の場所を忘れ迷子になるのもザラ。
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鍵を使い宝箱を開けても、半分以上の確率で特定のアイテムを使わなければ絶対に倒せない「海ヘビ」という敵が出てくる。倒すまではクロックタワーのシザーマンのようにどこでも出没し、挙動不振な動きも相まって非常に厄介。恐ろしい音楽も流れるので軽くトラウマに。
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しかもこいつは壁抜けができるため、障害物で道のりが遠い場所だがマップでは隣接している場所に唐突に現れることもある。
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宝箱のうち3個を守っている「大ダコ」が恐ろしく強く、生半可な連射能力ではまず倒せない。後述の「元気キャンディ」をすべて取っていないとさらにその攻略難度が跳ね上がる。
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足を8発攻撃すれば倒せるが、足に吸い付かれるとものすごい勢いで連続ダメージを受けるため連射が必要。足を避けようとしても大ダコや地形のせいで空間が狭くヒット&アウェイ戦法はきわめて困難。ちなみにデモ画面のステージ3では、大ダコに為す術もなく瞬殺されている。
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倒せたとしても受けるダメージがすさまじいうえ、倒した直後に強敵の部類に入るガイコツが大量に発生したり、他で発生した「海ヘビ」が出現したりするので、このゲームの中でも特に死にやすいイベントとなっている。
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8つある宝箱のうち3つは「大ダコ」の下にあるため、それを相手せずに仲間を全員救出できる確率はかなり低く、「大ダコ」とはほぼ戦わざるを得ない。本作が3面になって難易度が突然跳ね上がると言われる理由の1つになっている。
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そしてやっとの思いで「大ダコ」を倒し、「大ダコ」が守っていた宝箱を開けたら「海ヘビ」だったというのもよくある話である。
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一定時間以上同じ画面に居続けると画面上にいるアイテムや敵を1個だけさらう「幽霊」という敵が出る。アイテムをさらわれた場合、隣接したマップにアイテムが現れるが「幽霊」が画面から消えたときのドラえもんの位置によって方向が決まっていて、その場所へ行く近道があるとは限らず、アイテムを求めてさらにうろつく羽目になる。
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「幽霊」の登場タイミングは結構シビアなので行動パターンを覚えるまではのんびりマッピングしている余裕はない。覚えてしまえばその程度の余裕は簡単に作ることができるが、その頃にはマップをだいぶ覚えていることが多いためあまりマッピングするプレイヤーはいなかった。
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救済措置として比較的場所を覚えやすく、「海ヘビ」「幽霊」を含めて敵が全く出ない画面が数箇所ある。この場所を覚え、そこでアイテムを整理するのが攻略上重要なテクニックとされていた。
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ダイヤモンドや金塊を取り過ぎると「拷問部屋」に強制的にワープし、ドラ焼きを20個取るか、死ぬまで大量のガイコツの攻撃を受け続けなくてはならない。
一定時間敵の攻撃を耐え切る、あるいは敵に混じって時々飛んで来るドラ焼きを取り続けることで脱出できるものの、結構難しい。閉所で大量のガイコツに襲われる光景は恐ろしい音楽と相まって相当の恐怖。マイティボンジャックと酷似している。
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そもそも全ステージを通して、恐怖要素を入れ過ぎである。ステージ1後半の墓場の演出や音楽ですらかなりのものである。
ステージ3においては前述した通り、グラフィックや音楽、難易度が狙ったとしか思えないような域に達しており、現代の感覚ではやや厳しいものがある(当時の子供たちには全然問題ないが)。特に鬼岩城内部は、普通より速く動くザコ敵(特にガイコツ)や狭い通路での「海ヘビ」ゾーンにより、難易度は高くないものの怖さで断念した小学生は多数いたと思われる。
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復活場所は「通り抜けフープ」のある場所になっているが、このとき条件次第でハマる。具体的には以下の条件。
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通り抜けフープを何らかの理由で岩の中に閉じ込めてしまい、幽霊に盗ませられない状況に陥る。
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取り寄せバッグが取れない位置にある。
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復活場所からドラミちゃん登場ポイントに行けない。またはすでに一回呼んでいる。
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仲間を宝箱から救出できない、壁の向こうにいる、鬼岩城の門に行けない、の3つのうちいずれかを満たす。
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ライフゲージ増加アイテムを見逃しやすい。
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「元気キャンディ」が各ステージに2個ずつあるが、特にステージ1と2の「元気キャンディ」は取り逃しやすく、初心者は負のスパイラルに陥りがちになる。
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ステージ1:1つ目は次のブロックへワープするドアをスルーした先にあるマンホールの中に置かれている、2つ目は何もないところを打ちまくらないと出ない。
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ステージ2:ジャイアン・スネ夫を連れ、「スモールライト」と「ヒラリマント」を手に入れるなど条件を揃えた状態で隠し通路に入ると入手。
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ステージ3:通常マップ内に配置、うち1つは通り抜けフープが必要。
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ステージ3で、再開地点は通り抜けフープの場所だが、まだ取っていなくてもフープがある場所に飛ばされるため、マップを知らないと、いきなり知らない場所に飛ばされて迷う怖れも。
その他の問題点
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原作との齟齬
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時代的にある程度仕方がない面もあるが、原作の強敵がただのザコになっていたり、原作に影も形もないザコ敵キャラクターが大量に登場したりと、敵キャラクターに関してはかなりオリジナル改変が行われている。
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宇宙開拓史のブルトレインがブルロボになっている。元は機関車型の宇宙戦艦なので、そのままではステージ構成の関係で出しづらかったのだろうか。
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ステージ2のボスは劇場版の『大魔境』のラスボス「ダブランダー」にそっくりだが頭だけになっており名前も「ケンタウルス」と変名されている。本来のケンタウルス(馬人)とは全く関係がない。
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ドラミは『海底鬼岩城』終了時点では銀幕デビュー前である(当時登場していたのは1984年の『魔界大冒険』のみで次の登場は1988年の『パラレル西遊記』)。
総評
ファミコン時代前期のゲームらしく難易度は高いが、決してクリア不可能な難しさではなく、遊び応えのあるアクションに仕上がっている。
3種類のステージがどれも良く出来ており、原作を理解した上で各ステージにおいて高いゲームクオリティを維持し、ゲームを面白くするためのアレンジも加えた良質なキャラゲーだと言える。
余談
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正式タイトルが『ドラえもん』なので、他のドラえもんのゲーム(特に、4年後に同じくFCで発売された『ギガゾンビの逆襲』)と区別するために、カセットの色から通称『白ドラ』と呼ばれることもある。
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なお、ファミコンソフトとしては本作がハドソンの最初で最後のドラえもんゲームとなり、以後はエポック社が長年展開していくこととなる。
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雑誌『ゲームサイド』で、高橋名人が本作の開発裏話を語っている。
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「『ハットリ君』が3日で100万本売れたので、ドラえもん作らない?とコロコロコミックから提案された」
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「絶対に失敗できないと気合を入れて『ロードランナー』の中本、『ナッツ&ミルク』の菊田、『スターソルジャー』の野沢のメインプログラマー3人が別々に作ったものを最後に合わせた。つまりゲーム3本分の労力をかけている」
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「開発中の絵を小プロ経由で藤子F先生に見てもらったところ、『ドラえもんのヒゲは(片側)3本ないと困る』と指摘され(開発中はヒゲが2本だった)、グラフィッカーに直接電話して、一晩か二晩かけてキャラパターンを全部書きなおした」
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本作のエンディングの構図は、当時を知るプレイヤーからはFC『グーニーズ』のエンディングに似ているとネタ交じりだが指摘されていた。実際はせいぜいオマージュレベルの大筋しか似ていないが、検索サイトなどが存在しなかった当時は比較するのも難しかったこともあり「夕焼けの海の背景で登場人物が横1列に並び逆光でシルエットになる」という部分は知られてそれが印象に残ったためかほぼ同じ構図と誤解されていた。
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そして大長編作品『ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』の公式サイトにおいて、本作のエンディングとよく似た画像が使用されている。もう1枚のイラストは『ドラえもん3 魔界のダンジョン』のパッケージに似ている。
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プレイの際は、各ボスキャラクターなどを倒した際に画面が激しくフラッシュするので注意。ステージの切り替わりにタイムマシンで移動する演出が挿入される場面も人によっては不快感を覚える可能性があるため注意。
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ゲームでは常にステージ間の移動はタイムマシンが使われているがモチーフとなった大長編3作とも過去や未来ではないため劇中では舞台となる場所への移動手段にタイムマシンは使われていない。
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一応ドラえもんが使用するタイムマシンは時間軸だけでなく出現する場所も変えられるため実質的な移動手段としての利用も可能ではあるが原作では場所のみの長距離移動はどこでもドアが主体なので違和感を覚えるかもしれない。
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『宇宙開拓史』はロップルの宇宙船の扉とのび太の部屋の畳が事故で繋がっただけ、『大魔境』と『海底鬼岩城』はどちらも現代の秘境や海底が舞台。
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加えて『宇宙開拓史』の舞台となる星系は原作では22世紀の時点の地球でも存在を知られていないのでどこでもドアなどでの行き来は不可能なため、タイムマシンでも本来なら行くことができない可能性が高い。
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CSで放送されているゲーム番組『ゲームセンターCX』では、比較的初期に挑戦が行われたにもかかわらず未だにDVD化がされていない。ドラえもんの権利関係が原因と推測されている。
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コロコロコミックで連載されていた「ファミコン少年団」(さいとうはるお)では、なぜか本作の発売を妨害しようとする謎の悪の組織と少年団が戦う回があり、なかなかのトンデモ回である。単行本には収録されているが、電子書籍化はされておらずプレミア付きであるため読むのは少々難儀する。
最終更新:2024年01月09日 20:54