クロスハンター トレジャーハンターバージョン/エックスハンターバージョン/モンスターハンターバージョン

【くろすはんたー とれじゃーはんたーばーじょん/えっくすはんたーばーじょん/もんすたーはんたーばーじょん】

ジャンル ロールプレイングゲーム
(企画側公称ジャンル:史上最強のRPG)
対応機種 ゲームボーイカラー(専用)
発売元 ゲームビレッジ(ネットビレッジ)
開発元 アール
発売日 2001年4月12日
定価 各4,800円(税抜)
判定 クソゲー
ポイント ゲームバランス? 何それ?
子供だましなシナリオ
戦略性の無い脳筋システム
意味のない3分割販売
露骨過ぎるパクリ疑惑


概要

今は亡き講談社の児童コミック誌『月刊コミックボンボン』で行われた「史上最強のRPG計画」の産物。
読者からのアンケートを元にゲームを作り、更に同誌で執筆していた漫画家「カイマコト(以下カイ)」氏がキャラクターデザインとコミカライズを担当するというもの。

略称は『クロハン』『黒犯』『クソスハンター』など。

あらすじ

ある満月の夜、宇宙から魔王ザガンが出現し、彼の生み出した怪物たちによって惑星ホライズンは火の海となった。世界はザガンとその配下のモンスターに蹂躙され、多くの人々が命を失った。主人公は世界の平和を乱すザガンを倒すため、旅に出るのだった。

基本的に本作は、拠点となる村からザガンの配下を倒すために移動し、戻ってきてまたイベントをこなすというシステムを取っている。

特徴(問題点)

システムの質が悪い

本作が据え置き機に比べると大幅にスペックが劣るGB用ソフトだという事を踏まえても、基本的な作り込みからしてなっていない。

  • 主人公の名前は5文字まで入力できるが、それより少ない文字だと後が空白になる。
    • 例えばデフォルト名の「シロー」「ロープ」「ヒュウガ」は「シロー  」「ロープ  」「ヒュウガ 」になってしまう。空白調整の処理は最低限レベルの処置の筈だが…。
  • 町は1つだけで、ダンジョンに行きイベントをクリアする→町に戻ってきてフラグを立て別のダンジョンへ行き、最深部を目指す…ということを繰り返す、ウィザードリィ不思議のダンジョンに近い形式。イメージとしてはテリーのワンダーランドが最も近いか。しかしその出来は雲泥の差。
    • 新しいダンジョンを出現させるフラグの条件が曖昧で、ひたすら町をさまようことになる。安直なお使いゲーより始末が悪い。
    • ダンジョンのエンカウント率は高く、マップは無駄に広い。まともにギミックのあるダンジョンもわずかしかない。更にダンジョン内の宝箱はイベントアイテム程度(ゲーム中で数個)しか存在しないため、探索する楽しみなども全く沸かない。
      • 特にゲーム後半になるとダンジョンの長さが異常なまでになり、無個性なそれらのダンジョンへ潜るのをひたすら淡々と繰り返すことになる。下記のAIの問題に加え、早速苦行の域に達している。
      • ちなみにダンジョンはなぜか左右対称なものが多い。半分だけ作って手を抜くつもりだったのだろうか?
    • ペットを管理するペットセンターには「ちりょう」というコマンドがあり有料でペットのHP・SPを回復できるのだが、同じ町中にある主人公の自宅で休めば無料で全回復できるので無意味。
      • 他作品なら有料施設ならではのメリットで差別化したり、話が進むと自宅が遠くて戻るのが面倒・使用不能になったりするのに、それらが一切無いので完全に金の無駄でしかないのだが…。
      • なお、ペットの戦闘不能は戦闘終了後にHP1で自動回復する。
    • 店の商品は主人公のレベルに応じて変化する。それは良いのだが、レベルが上がると購入できなくなるアイテムが出てくる。
      • 武器や防具は特に問題がないのだが、回復アイテムが新調されると古い回復アイテムが販売されなくなったり、脱出アイテムが一定レベルを超えると販売されなくなるのは地味につらい。
    • アイテムを何か一つ買うたびに強制的に会話が終了させられるので、複数購入する場合は何度も話しかけて最初からメニューを選びなおしすることになる。一種類のアイテムを複数購入することも出来ない。
  • ダンジョン内では一切セーブは出来ないため、現在の時間や電池と相談しながら進めなくてはいけないという事態に陥ってしまう。
    • GBカラーおよびGBアドバンス本体に対応しているACアダプタ、またはゲームキューブの周辺機器のゲームボーイプレイヤーがあれば一応腰を据えてプレイはできるが…。長丁場にするなら途中セーブなり中断機能なり付けて欲しいものである。
  • 戦闘システムも色々と酷い仕様。
    • パーティは主人公と2体の「ペット」(仲間モンスター)からなる。主人公が倒されると、ペットが生き残っていても全滅扱いとなる。
      • 村に戻され、また無駄に長いダンジョンを最初からやり直すことになるため、プレイする気力が削がれてしまう。
    • ペットはAI(作戦)に合わせて行動し、自分で操作することはできない。
      • 仲間がAI制御なのは、『DQIV』等の作品にも見られるシステムだが、本作の場合AIも含めた完成度はそれらとは比較にもならない。
        作戦名も「がんばれ」「ガンガンいこうぜ」「色々やろうぜ」「命大事だぜ」と、名前からして丸パクリという有様で、AI自体も頓珍漢な行動を頻発する等非常に拙く、しかもどれを選んでも大して変わらない。上記の通り「命令させろ(プレイヤーが1人1人の行動を手動で選択する)」に当たる設定も無い為、フォローしようもない。
      • 開発者曰く「超画期的なペットシステム」。どう見ても、『DQM』など既存のシステムをまんま模倣したものである。
    • コマンドも「たたかう」「どうぐ」「にげる」のたった三つしかなく、プレイヤーが介入できる余地は少ない。前述の通りAIが酷い為、戦略性のせの字も無い。
      • 後述のように種族や属性が無駄にあるのに主人公は任意で技を選べないため、「相性のいい攻撃を選ぶ」という戦略の楽しみがかけらもない。敵味方一体ずつの「ドラクエI」にさえ補助呪文を駆使するという戦略があるのに。
      • 一応、道具の種類は回復・攻撃・補助と豊富なため、それでいくらか補うことは可能だが、基本的には攻撃・補助の道具は敵からのドロップでしか入手できない。
  • また、主人公の初期パラメータはペットよりも低く成長率も劣るため、主人公なのにパーティ最弱ということに……。
  • 敵の魔法で味方が眠ってしまった時に敵の攻撃を受けると、洒落にならないほど大ダメージを受けてしまう。
  • ボスに毒や麻痺と言った状態異常が普通に効く。序盤~中盤辺りのボスだけならまだしも、ラスボスにすら効いてしまう
  • バランスが滅茶苦茶。序盤は主人公が弱いのに加えペットがいないために苦戦を強いられる。
    • また敵の強さが急激に強くなる箇所があり、こちらのLvによっては敵に一桁しかダメージを与えられないという場面も存在する。
    • その一方で、レベルアップによるパラメータの上昇値が大きいため、少しレベル上げをするだけで今度は敵から受ける通常攻撃のダメージが一桁に減る。
      • 流石に特技はなかなか軽減できないが、装備を揃えてレベル40もあればラスボスの物理攻撃でさえ主人公でも2桁、強いペットだと誇張抜きでダメージ1にまで抑えられる。
    • なお途中の雑魚敵は状態異常技や範囲攻撃を使ってくるのに、ラスボスの魔王ザガンは単なる単体物理攻撃しかしてこない
      • 当時『コミックボンボン』の攻略記事ではザガンについて「聖属性の攻撃をペットにモノマネさせておいてなおかつレベル52はないと勝てないぞ!」と書かれていたが、実際は上記のように40もあれば勝てる。さらには聖属性の攻撃などなくても、通常攻撃でも十分にダメージを与えられるので…。
  • 属性やモンスターの種族は無駄に多く、把握するのが面倒。
    • 特技のネーミングもダサく、文字通り「『ドラクエ』と『FF』を足して2で割ったような感じ」である。例としては、回復特技「フルル」「ドフル」「ドフルラ」。
      しかしこれはまだマシな方である。ペットの特技にいたっては「シャケアタック(熊のモンスター)」だの「すいかすき!(カブトムシのモンスター) *1 」だのといった、それこそ対象年齢の小学生に考えさせたような低レベルな代物で、それを差し引いてもあまりに稚拙すぎる。
    • 「けものぎり」や「がんせきくずし」などまんまドラクエから拝借したような名前の特技もある。
    • 効率重視なら特技を覚えさせるより「レベルを上げて物理で殴る」方が早い。
  • その他UI面も劣悪。GBなのに画面が切り替わる度に読み込み…というか処理落ちする。
    • テキスト速度は遅めなまま一定であり、テキストスキップも不可能。長台詞時の苦痛を増加させる。
  • バグは無いのかというと、もちろんそんなことはない。頻繁にデータが消えるうえに各種様々なバグが報告されている。
    • 例えばダンジョンで「一歩進んで止まる」を繰り返すと敵に遭遇しないというバグがある。
    • モブキャラの少女がいきなり男言葉を話し出したり老人口調になったり少女の言葉遣いのまま成人男性の姿になったりと色々おかしい。

グラフィック・BGMの質が低い

  • 上のパッケージ画像を見ると分かるが、全体的に崩れている。
    • それをモデルにしているゲームグラフィックの方も当然崩れており、シローの顔グラはまるで『MUSASHI -GUN道-』 *2 の主人公である。
    • モンスターも一部は普通にかっこいいものもあるのだが、最後の幹部である「りゅう」は剣の握り方が明らかにおかしい、ラスボスの「まおうザガン」の変身前は棒立ちの変なポーズで迫力も何もない、と重要なボスなのに酷い有様。
  • 台詞回しも、モンスターハンターバージョンの主人公が必殺技を使うたびに言う「こぶしが あち~ぜ!」をはじめとして全体的に寒く、旧世代の作品を見ているかのようである。
  • 戦闘画面は、真っ黒な画面に敵キャラが浮かんでいるだけという、時代を考えれば寂しいもの。敵からの攻撃のエフェクトは無く、こちらの攻撃も通常攻撃はエフェクト無し。戦闘中の演出で言えば本作より10年以上前に発売されたGBソフトと大差ないか、それ未満。
  • クソゲーの最後の砦であるBGMも、同時期のGB用ゲームと比べてもかなり音のチープさが目立ち「GB音源である事を考慮しても低クオリティ」「長時間聞いていると耳が痛くなる」と評判が悪い。一応「旋律自体は悪くない」という声もあるが…
    • SEも同様に評判は良くない。

シナリオ・演出の質が低い

  • 稚拙なテキストとシナリオを、単調極まりないイベントシーンが引き立てる。
  • ストーリーは簡単に言うなら「魔王に支配された島を救う」というもの。複雑な伏線や突飛な設定の類は一切無し。これで完成度が高ければ「王道」として評価できるが、本作の場合は「陳腐」としか言いようの無いレベルである。
    しかも後述する演出や描写不足、恐らく手抜きによる矛盾の数々、対象年齢であろう子供達も首をかしげざるを得ない拙い完成度。
    • 演出がほとんど無く、大抵の場面がメッセージだけで説明される。そのため臨場感皆無。
      • イベントシーンにおいて、場面場面に合わせてBGMが変わる、SEやエフェクトが流れる、マップ上でキャラが動きを見せるといった、GB初期のゲームでもあって当たり前の演出すらあることは少ない。主人公キャラはイベントでは喋らず、ゲーム中、会話中の選択肢すらないため、棒立ちでほぼ一方的に相手が喋り倒す場面が延々と続く。長台詞の時は特にその単調さが際立つ。
      • 「二度目以降に会話した場合の処理」「一部イベント専用時の処理」なども一切存在しない。催眠術をかけてもらい、夢の世界に行くステージでは、敵に倒され拠点に送り返されると、初めて会話をした時と全く同じ台詞を長々と聞かされるはめになり、非常に面倒臭く、見た目としても不自然である。
      • ボスが死亡→近くに立っていたキャラと会話といった場面ですら、死んで断末魔を上げたはずのボスは、グラフィックが消えるわけでも動きを止めるわけでもなく会話中も場面転換まで元気に動き続けている。ゲームがゲームなら設定ミスやバグの類だと思われてもおかしくない挙動である。
      • しかも「画面を切り替えるとBGMがリセットされ操作キャラが必ず正面を向く」という不具合もある。
        この仕様のせいで、戦闘後のイベント会話(ラスボス戦後など)で敵との会話中に終始主人公が背を向けているという、おかしな事態も起きる。
    • 次のイベントに進むためのフラグが非常に曖昧かつ簡素なのか、気付けば次のダンジョンが出現していたり、戻った途端に村人が全員いきなり眠っている…といったような事が起きる。どうやら、フラグはイベント消化後に村に戻ることだけの模様。
    • ゲームの形式上、ボスキャラは基本的にダンジョンの最奥部に待ち構えているのみで、特にシナリオに絡んだりはしない。たとえ何が起こってもダンジョンを進めば勝手にボスが見つかり、ボスを撃破すれば目的は自動的に達成される。ことによって異なるのはダンジョンの背景くらいでありモロに単調さが目に付く。
    • 魔王に支配されているとは思えない呑気な村人たち。
      • 説明書のあらすじには「人々はこの時代に生まれてきた事を嘆き、絶望しつつ生きている。」と書いてあるが、実際に絶望している人間は1人もいない。それどころか人がモンスターにさらわれたというのに恐怖に泣きわめくどころか満面の笑みを浮かべて遊び出す子供がいる始末。…どこのどいつが絶望してるんだ?
      • 特にモンスターハンターの主人公の育ての親であるガンテツ。彼は村一番の戦士との事だが、共に戦うわけでもプレイヤーにアドバイスをくれる訳でもなく、終始自分の道場にいるだけ。ストーリーを通して全く役に立っていない。
      • 挙句、ストーリー終盤で彼の娘がモンスターにさらわれるのだが、肝心のガンテツは「魔物を追い払う事すらできなかった」と語るのみ…と、村一番が聞いて呆れる醜態を晒す。まあ、雑魚敵の異様な強さを考えれば無理な話でもないか…。
    • ペットは殆ど話しかけるだけで仲間になり、同行する動機も「ごはんの為」「寝起きの運動」「ダイエット」などと不純で胡散臭い物ばかりで、どうにも仲間加入の喜びが沸きづらい。
    • 作品序盤で「水が 赤く なってしまった、これは魔王軍の仕業だろうか」と怪しんだ主人公が水源地を目指すのだが、水源の川や池はなんと 真っ青 。…ここまで豪快にミスしていると、突っ込む気にもならない。繰り返すが、ゲームボーイカラー専用ソフトである。
    • 村中の人間が眠りについたり石化するような事件が起きても、武器屋や防具屋・道具屋・ペットセンター・闘技場の店員などは周囲がどうなっているのか知った様子も無く平気で商売を行っている。いくらハマり防止とは言え他にやりようがあった筈だが……
      • そもそもストーリーの進行具合で台詞が変わるのは10人に満たなかったりする。村中とは一体……。
      • また、夢の世界で仲間にしたペットが走って拠点(現実世界)に向かうなど、どう考えても物理的に不可能な現象も起こっている。
    • こうして精神的苦難の末にたどり着くエンディングも寂しく、魔王ザガンを倒した後は村に帰ったあとの主人公が映るのみであり、セリフや語りといったものは一切表示されない。RPG黎明期のゲームでももうちょっと頑張っている。
    • 児童誌発のソフトゆえに子供向けという事を意識したのか、テキストは基本的に稚拙。
      • 主人公が基本的に喋らず、またボスもダンジョンの奥から動かないゆえか、ボスのテキストは多くがたまたま言っていた独り言で主人公の目の前で自身の目的について仔細に説明→あらましを説明した後でようやく主人公の存在に気づき襲ってくるという不自然なものに。
      • ラスボスはゴツい外見でありながらも「ほ~らほらどうしたどうした」「しらなかったのかな?」とミスマッチかつ脱力ものな台詞をのたまい、負けた後は「受け入れるしかないだろう」と素直に敗北を認めたかと思えばその直後に「いやだ…」「終わりたくない…」などと愚痴と泣き言を延々言い続ける(しかも微妙に日本語がおかしい)。ゲーム史上類を見ないヘタレっぷりである。
      • 子供向けだからと言って威厳の欠片もないヘタレにする必要は無いのだが…。「子供向け」と「子供騙し」の違いが如実に現れている。

露骨なバージョン商法

  • モンスターハンター 」「 エックスハンター 」「 トレジャーハンター 」の3バージョンで同時発売されたのだが、いずれもやる事はほとんど同じ。当時はまだ問題になっていなかったが、典型的かつ露骨なバージョン商法である。
    • 何が「モンスターハンター」で「トレジャーハンター」なのかがよくわからない。「エックスハンター」に至ってはどんな職業なのかすらわからない。エックスは「未知」という意味があるので、おそらく未知なるものを探す探検家のようなものだろう…多分。
    • 説明書の紹介文によると主人公の職業の分類らしいのだが、ゲーム中ではまったく機能していない。それぞれのバージョンに特色があればまだいいのだが、ストーリーはほとんど同じ。ダンジョンの攻略順が若干異なる程度。
  • これなら1本のソフトで主人公を3人から選択できるようにすれば済む話である。仕様は手抜きのクセにバージョン商法を、しかも狙ってやらかすというところからも銭ゲバぶりが伺える。
  • もちろんあの名作あの佳作あの名リメイクとは一切関係ない。
  • 「世界初の3バージョン同時発売」を念頭に企画されたが、度重なる発売延期により『遊☆戯☆王4』に先を越されてしまったため、全く立場無し。しかも何度も発売を延期しておきながらこうもクソ要素揃いとは、延期した意味がまるで無い。
    • その上、下記にあるようにデバッグすらしていない疑惑があるほどバグやプログラムミスがあるというのは非常に情けない。
    • ちなみに、この当時流行っていたポケモンライクゲームの例に漏れず、弱らせたモンスターをシールに封印させる(全141種類)といった収集要素があり、封印したモンスターの特技をペットに覚えさせることができる。しかしこれまで書かれているように肝心の基本システムがボロボロなので、収集や通信による交換・対戦という要素がプラスに働いているか疑わしい。

その他

  • 説明書には各バージョンの主人公の過去が詳しく書かれているが、ゲーム中では最初にあっさり語られるだけでほとんどストーリーには関わらない。また、主人公全員の説明が載っているため、バージョンを分けた理由がまるでわからない。バージョン毎に説明書を分けるということも思いつかなかったのだろうか。
    • また、選んだバージョン以外の主人公はゲーム中では一応、存在が語られるものの、本当にそれだけであり、ゲーム中に出ることは一切無い。
    • 挙句、ラスボス・ザガン戦では第一形態を倒した後の会話(前述の「しらなかったのかな?」など)で唐突に「どこかで○○ハンターが××の神器を使った!」と表示されるという超展開が入る。その後「今3つの神器がクロスした!!」となり、よりゴツいフォルムの第二形態へと変身したザガンを倒せるようになる。別バージョンの主人公がプレイヤーとはまた別の冒険をしていたということであろうが、あまりに唐突で感動もへったくれもない。ならもう少しストーリーに絡ませろと。
      • 恐らくこれがタイトルである『クロスハンター』の意味だとでも言いたいのだろう。…が、肝心のプレイヤーとは全くクロスできていないため、寒々しいだけになっている。
    • 特技の説明が凄く適当。まるでコピペした文章を少しいじったかの様に思える。
    • パラメータの説明文に「ちせいはAIの賢さを示し、各主人公には関係無いためこのパラメータはありません」と書かれているのだが、同じページの参考画像に掲載されているシローのステータスには「ちせい」がちゃんとある。そして、ゲーム中にもしっかりと「ちせい」のパラメータはある。…制作陣のやる気の無さが見え見えである。
      • ちなみにこの主人公の「ちせい」、いくらレベルアップしても全く上昇せず、初期値5から変わらない。他のパラメータが2,3桁にもなるのですこぶる頭が悪そうですらある。説明書で「値がない」と表記されているところを見ると、どうやらデバッグプレイ時に消すのを忘れていたらしい。そもそもバグや不具合の多さなどを考えるとデバッグプレイすらしていなかったのかもしれない。
      • その代わりなのか何なのか、ステータス画面には「すばやさ」の項目が無い。レベルアップ時にはしっかり「すばやさが○ポイントあがった」と表示されるため、隠しパラメータという訳でもないはずである。第一わざわざ隠すようなものでもない。すばやさの項目を入れることのできる程度の空欄はあるのだが。

評価点

  • 「オープニングのアニメーションの出来はそれなり」、「ボスを倒した後自動的に村へ戻されるため鬱陶しい後戻りをしなくてもいい」、「マップのグラフィックに関しては当時のGBカラーソフト相応」…など。

総評

『ポケモン』の大ヒット以降乱発されたポケモンライクゲーの中でも間違いなく最底辺に君臨する作品。調整を放棄したとしか思えない崩壊したゲームバランス、「子供騙し」そのものな稚拙なストーリー、おまけに意味の無い一挙3バージョン商法(もちろん誰も見向きもしなかったが)…全方面に隙のないテンプレのようなクソゲーである。

しかもその多くが「他作品でなら搭載して当たり前の処理すらされていない」「多少デバッグすれば簡単に分かる程度のミス等の多さ」…いわば「手抜き」から来るものばかりというのも、如何に開発陣が本作に対する意気込みが浅く、やっつけ仕事で制作しているのかが透けて見えている。
判定自体はクソゲーだが作者やスタッフの情熱や誠意が現れており、それが評価されて一種の人気を生むクソゲーも多い中、本作の場合はプレイヤーの心証を大きく損ねる類のクソさ加減であり、見向かれれば嘲笑や罵声を浴びせられてばかりというのも、クソゲーの王道を貫いている。

一部では「あのヨンパチ以上」「 当時KOTYがあったら間違いなく大賞クラス 」とまで言われたとか。


余談

  • 『週刊ファミ通』のレビューでは「6・4・4・4」の18点と低得点。コメントも非常に辛辣で、「同系統のゲームでこれよりおもしろいのはいくらでもある」「もっと丁寧に作ってほしかった」「ストーリー性は皆無に近い」などと本記事で指摘されている問題点のほぼ全てを4人全員に指摘されている。
    • 姉妹誌の『ファミ通64+アドバンス』のレビューでは「6・5・4・6」。4人中3人は何とかフォローしているような内容になっているため、全体的に本誌よりやや高めになっているが、最低点の4点を付けたレビューは本誌よりも辛辣なコメントをしている。他の3人がフォローしすぎだという気もするが… *3
    • それぞれのレビューは2ちゃんねるのスレで閲覧できる。『ファミ通』は2、『ファミ通64+アドバンス』は16を参照。
    • 『ファミ通』で酷評されたものの攻略本はエンターブレインから出版されている。しかし100ページにも満たないほどの薄さであり、ゲームの薄っぺらさを物語っている。
  • カードゲーム用のカードが3枚付録についてくるが、別商品として展開されていた訳でもなく、1バージョンにつき3枚=計9種類の付属カードしか存在していない。これだけでまともなゲームが遊べると?
    • しかしカード自体はキラ加工がなされているなど無駄に質が良く、そしてカードゲームの説明書は無駄に長く詳細にまで出来ている。ぶっちゃけゲームよりこっちに力を入れているんじゃないかというレベル。
  • 最終的に休刊になった『コミックボンボン』だが、休刊したのは本作の漫画版連載終了から6年後の2007年であり、休刊の原因が本作であった訳ではもちろん無い。とはいえ、こんな作品を出した2000年代のボンボンはファンから見ても明らかに迷走していた時期であり、ゲームにしろ漫画にしろこんな駄作にGOサインを出していたことが当時の編集部の惨憺たる様子を端的に表している。そして、迷走したまま休刊と言う切ない結末を迎えたのである。
    • 本企画終了と入れ替わるような形で『幻想世界英雄烈伝フェアプレイズ』という新たな読者参加型企画が開始されたが…詳細は『未発売ゲーム2』の項目を参照のこと。
  • Amazonはレビューが少なく、3バージョンと共に明らかに関係者としか思えないベタ褒めのものがある。その上、「バージョンによって物語が異なる」「シリーズはエックスハンター→トレジャーハンター→モンスターハンターと続いている」「アナザーストーリーで魔王視点のストーリーもある」といったような大嘘まで吐き、ポケモンやDQMを「話が薄っぺらい」とまで馬鹿にしている内容で、こちらも本人疑惑がある。
    • また2chの方でも同様の擁護意見が時折確認されたという証言がある。
  • 近年では未開封の新品が500円で売っているという話もあった。カードによるプレミア等もまるでついていないあたり、世間の評価が伺えるであろう。
    • が、しかし…2015年末、珍妙な形でにわかに脚光を浴びる。後述。
  • 「クロスハンター」というありがちなフレーズの組み合わせのせいで、変に類似したタイトルが度々現れる。風評被害もいいところである。
    • 2009年、スクウェア・エニックスと集英社が『Vジャンプ』の読者参加型企画により『クロストレジャーズ』というゲームを発売した。
      • タイトル以外にも「読者によるアンケートをゲームに反映」「タイアップ先での漫画連載」と共通点があるが、こちらは本作と比べれば知名度は低いもののむしろ良作レベルの作品という決定的な違いがある。
  • 2015年12月初旬、Amazonのゲームボーイソフト売上ランキングにて本作が突如上位ランクインを果たす。
    • 3バージョンとも40位以内、「モンスター・ハンターバージョン」に至っては時間帯によって売上1位を記録。
    • この理由には、直前の2015年11月28日に人気シリーズタイトル『モンスターハンタークロス』が発売した影響が考えられている。
      • あくまで状況証拠による推測であり断言はできないが、期日が合致する以外にも「モンスター・ハンターバージョン」が一番の売り上げを記録しており「モンスター」「ハンター」「クロス」と言う単語レベルで類似していることから、可能性が有力視されている。
      • しかし、当時のAmazonのゲームカテゴリTOPでは「TVゲームの新着ランキング」に『MHX』が入っていたし、「クロスハンター」と検索しても『MHX』の方が先に出たので、真実は定かではない。
        「ゲームボーイ」しか知らないほど疎いような老人や、大した損失にもならないためネタ目的であえて購入した輩の存在など、いくつかの可能性も考えられなくはないが、いずれにしてもここまでランキングが跳ね上がったのは不可解な事実である。

パクリ疑惑

今作を語るにおいて欠かせないのがキャラクターデザインのパクリ・トレス疑惑である。

  • 主人公について他作品からのパクリ疑惑がある。
    • まず、「 トレジャーハンターバージョン 」の主人公ロープは『ドラクエVI』のテリーの外見ないし漫画『ドラゴンボール』のトランクスと、『FFVI』のロック・コールの中身を足したような感じである。
    • エックスハンターバージョン 」の主人公ヒュウガも企画開始の数年前に放映されていたアニメ『発明BOYカニパン』の主人公カニパンや、1999年に発売されたゲーム『神機世界エヴォリューション』の主人公であるマグ・ランチャーに髪型やおでこに付けたゴーグル等が酷似していると言われており、髪色も一致しているが、単純にテンプレ的なメカニック少年のデザインとも言える。
    • モンスターハンターバージョン 」のシローについては髪型などが若干怪しいところ。漫画版の影響で『ドラゴンボール』の悟空・悟飯とされることが多いがゲームではそこまであからさまには見えない。「ツンツン黒髪に鉢巻して剣を背負った熱血漢の少年」というのは昔から使い古されたステレオタイプの主人公像なので、パクリというよりもオーソドックス・テンプレ・ステレオタイプを地で行きすぎていると言った方が正しい。
      • 大剣は『FFVII』のバスターソードに酷似した形状のものを、読者アンケートによるキャラクター決定時に『コミックボンボン』の企画ページに掲載されたイメージイラスト(1999年12月号掲載)で背負っていた。
    • なお、ロープとテリー&ロック、ヒュウガとカニパンとの比較画像はこちら。シローに関しては後述の検証サイトなどで。
      • そもそもパッケージのキャラが全体的に鳥山明風に無理やり描いたようにも見える。
  • 「ペット」もパクリ疑惑の例外ではない。
    • 終盤仲間になる「ヒバード」はまんま『ポケモン』のファイヤーである(胴体はサンダースに近い)。
    • 「エックスハンターバージョン」のヒュウガの後ろにいるロボット「ブルーナイト」も『魔神英雄伝ワタル』の「魔神(マシン)」ような頭身に『装甲騎兵ボトムズ外伝』の「ベルゼルガ」のパイルバンカー付きのシールド(どちらも多くの模倣を生み出した)をしている。頭部の意匠から肩や足に至るまであまりにもテンプレ的で既視感が拭えず、全体的なフォルムも無個性でステレオタイプである。
  • モンスターデザインはドラクエのそれに酷似したものが多く、特に「狂った熊」というモンスターはかつて柴田亜美が『ドラゴンクエスト・4コママンガ劇場』で描いた「ごうけつぐま」そのもの。その他『ドラクエ』や『ポケモン』をやったことがある人なら既視感バリバリのモンスターが数多く存在する。
    • ラスボス「まおうザガン」は漫画『ドラゴンクエスト列伝 ロトの紋章』の異魔神と『ドラクエVI』のデスタムーアからパクっていると言われ、構図や角など一致している箇所が言い逃れ出来ないほど多い(後述の漫画版盗作検証サイト参照)。

キャラクターデザインは開発側からの要請などもあるため、一概にデザインを担当したカイのみの責任と言えるわけではない。
しかし、自身の漫画でパクリ・トレースなどを頻繁に行っているのもまた事実であり、潔癖とはとても言い難い。
また、上記のようなデザインを使用したゲームが販売された時点で、少なくとも本作のパクリ疑惑については開発側に問題があると言える。

+  パクリ検証とそれにまつわる一連の騒動について

そもそも「アンケート結果がゲームに反映される」という触れ込みからして本当なのか怪しい

  • 発端となった「史上最強のRPG計画」という企画は大々的に扱われたわけではなく、1999年7月号から突如白黒2ページ(一時期1ページだったことも)の読者投稿欄が設けられただけで始まっており、全貌が発表されるまではひっそりと制作状況が伝えられるなど、企画自体が投げやりでいい加減なものであった。
    • 開発会社は無名。キャラデザは同誌での連載作品が二つとも短期打ち切りで、単行本発売経験すら無い漫画家。読者参加を謳っておきながら大した宣伝も打たない。…というのはゲーム計画を実施するにしてはかなり小規模なものである。
      前述のパクリ疑惑にしても読者の意見を反映させていたらああはならないはずだし、反映させた結果があれだとしたらそれはそれで問題である。一説によれば後者の可能性が有るらしいが、児童誌ゆえの投稿者年齢の低さを稚拙さやオリジナリティの無さの言い訳に出来るとでも思ったのだろうか。
  • アンケート結果を初めから反映する気が無いと思われる節がある。
    • 乗り物についてのアンケートでは「ロボット」が一番人気だったが、移動方法はワールドマップから行きたい場所を直接選ぶマップセレクト方式、ダンジョン内にはろくにギミックが存在しない。
      • 一応、申し訳程度に自立稼動型のロボットはペットとして登場する(ただしエックスハンターバージョンのみ)。乗り込んで操縦など出来やしないが。
        しかもその情報が公開された時は「乗り物人気No1!」といかにも乗れそうに宣伝をしていた。詐欺である。
  • そもそも据置機より性能もメディア容量も劣る携帯機で「史上最強のRPG」を作るという発想自体が無謀。
    • 携帯機にした理由は、アンケートの結果「読者が一番好きなハードだから」とのこと。確かに同誌でタイアップされていた『メダロット』や『ロボットポンコッツ』などはGBで出されていたため、そういう発想になるのはわからなくもない。が、そんなことすらアンケートで決める時点でいい加減に企画を進めていたことが解る。
    • そしてカラー専用なので、スーパーゲームボーイでは当然プレイできない。内容的にカラー専用にする必然性も全く無い。
    • 一応、ゲームボーイカラーでは『ドラゴンクエストIII』が存在しており(あくまで移植であるが)、大作RPGを作れないことは無い。と言っても、この惨状を見るにこの開発に同等のものを作れるとは思えないが…。
    • 無論、携帯機で出す事自体に何ら問題は無い。問題は「史上最強のRPG」という、あたかも大作や秀作であるかのような名前で世に出した事、それでいて内容がこの有様である事である。…謙虚に販売したとしてもこの出来では評価などされた筈は無いが。

漫画版について

+  以下、漫画版についての解説