ザ・トライアスロン
【ざ・とらいあすろん】
ジャンル
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スポーツ
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対応機種
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ファミリーコンピュータ
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発売元
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ケイ・アミューズメントリース
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発売日
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1988年12月16日
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定価
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5,600円(税別)
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判定
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クソゲー
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ポイント
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危険な場所で行われるトライアスロン スペシャル(デンジャラス)モード 連射パッド必須
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概要
水泳(スイム)・自転車(バイク)・マラソン(ラン)のトライアスロン3種目に挑むゲーム。
しかし、その内容はあまり誉められたものではなかった。
特徴
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1人プレイ専用。通常モードのほか、難易度の高いスペシャルモードを遊ぶことができる。
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通常モードでは、6人の選手から1人を選んでプレイを開始する。選手はそれぞれの種目ごとにスピード、スタミナ、ダッシュの能力が設定されており、「水泳は得意だが自転車は苦手」「最高速度は低いがスタミナは豊富」などの個性がある。
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とは言え、尖った能力の持ち主や明らかな強キャラはおらず、誰を選んでも大した差は無い。
全員地味なオッサンだし
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会場の気候や天候によって、選手の能力が変化することもある。
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3つの競技をクリアしつつ、世界各国を回っていく。ハワイでの最終レースをクリアすればエンディングとなる。
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マラソンをクリアすると成績に応じてポイントが与えられ、選手の能力をアップすることができる。
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競技によって操作方法が異なる。
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水泳……十字ボタンの左右で左回り・右回りに旋回。Bボタン連打でスピードがアップ。Aボタンで息継ぎができ、息継ぎしないまま長時間を泳ぐとスタミナが激減する。
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自転車……十字ボタンの左右で移動、Bボタン連打でスピードがアップ。相手選手に触れたり、コーナーを曲がり切れなかったりして転倒するとスタミナが激減する。
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マラソン……十字ボタンの上下で移動、Bボタン連打でスピードがアップ、Aボタンでジャンプする。
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コースの途中にはスタミナ回復アイテム、タイム回復アイテムが置かれている。マラソンではスタミナを回復するドリンク、速度を上げるスケボーのほか、スタミナやタイムを減らすマイナス効果のアイテムもある。
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スタミナが0になるとゲームオーバー。スタミナは全競技で共通のため、最後まで走り切るためには適時回復アイテムを取る必要がある。水泳、自転車では規定タイム内にゴールできなかった場合もゲームオーバーとなる。
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マラソンに規定タイムはないが、ゴール時の順位が一定以下だった場合はそこで終了となる。
問題点
操作性の悪さ
水泳、自転車、マラソンで操作が大きく異なるのだが、いずれもボタン連打が必須となっている。最高速を出すにはかなり気合を入れた連打が必要で、1ステージこなすだけでも相当に疲れる。連射パッドがあるなら使用を推奨したい。
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よりによって、いちばん最初に行う水泳がもっとも操作性に難がある。
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十字ボタンの左右で旋回を行うのだが、思い通りの方向に泳ぐだけでも難しい。手前側に泳ぐときは左右の操作も逆になるため、慣れが必要。
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Bボタンを連打しない(泳ぎださない)でいると溺れてゲームオーバー。
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自転車・マラソンではこのようなことは起こらない。なぜ水泳だけ……?
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Aボタンで行う息継ぎの効果も、あらかじめ知っていないと気づきにくい。
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セレクトボタンを押すと画面が切り替わり、コースマップと現在位置、残りのスタミナ、現在のタイムが表示されるのだが、いずれも重要な情報であり、いちいちセレクトを押さないと見られないのは不親切。
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タイムとスタミナは簡易ゲージで確認できるものの、スタミナはともかくタイムくらいは数値で表示してほしいのだが…
実在の競技とかけ離れたゲーム性
どの競技もむりやりゲーム性をプラスしようとして、スポーツゲームとしてのリアリティが欠片も無くなってしまっている。
水泳
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あちこちをクラゲが泳いでおり、触れるとスタミナが減少する。
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更に、いたるところに巨大な渦潮も発生しており、もちろん飲み込まれればゲームオーバーとなる。こんな危険なところで泳がすな。
自転車
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スタミナ回復アイテムが分かれ道のどちらかにしか置いていないパターンが多く、運ゲーの要素が強い。コース取りやスピードコントロールよりも何より、アイテムが取れるかどうかのほうが重要になってしまっている。
マラソン
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石が置かれていたり、穴があちこちに開いていたり、木の植え込みをジャンプで飛び越えさせたりと、選手への嫌がらせとしか思えない劣悪な路面のコース。
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スケボーは障害物につまづいて転倒しない限りは最高速で走ることができ、使用中はスタミナの減りが緩やかになるため、取れれば勝利に大きく近づく有用アイテム。
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…スケボーが勝利の鍵を握っている時点で、もはやマラソンではないのでは?
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他の選手はプレイヤーの背後からタックルを仕掛けるなどで露骨に妨害してくる。言うまでも無く、実際の競技では失格レベルの違反行為である。
その他の問題点
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コンティニューはなく、1回のミスでゲームオーバーとなる厳しい仕様。
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ミスを挽回する機会も与えられず、競技途中であろうと問答無用でゲームオーバーになるスポーツゲームというのも逆に珍しい。
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確かにトライアスロンは過酷な競技であり、限界を感じた時は勇気あるリタイアが推奨されている。とは言え渦潮に巻き込まれたり他の選手にタックルされたりと、理不尽な理由でリタイア扱いされる本作ではどうにも腑に落ちない感がある。
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説明書は写真が間違っていたり、上下さかさまに掲載されていたり、目次のページ数がずれていたり、日本語が怪しかったりとミスだらけで信憑性に欠ける。
賛否両論点
競技としてあり得ない内容のスペシャルモード
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スペシャルモードでは水泳、自転車、マラソンのアレンジ版を遊ぶことができるが、これが通常モードに輪をかけてムチャクチャな内容。
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水泳は後ろから追いかけてくるサメから逃げるというもの。泳ぐのを止めたり、ブイに引っかかったり、渦潮に巻き込まれたりすると即サメに喰われてゲームオーバー。
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他の選手も執拗に体当たりでジャマしてくるが、なぜかプレイヤー以外の選手はサメに襲われない。
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自転車は宇宙空間がコースとなり、隕石やUFOの攻撃をかいくぐってゴールを目指す。敵の攻撃はなかなか激しいが、一定時間無敵になるアイテムも登場する。
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マラソンは夜の街が舞台となる。プレイヤーめがけて誰かが植木鉢を投げつけてくるほか、踏めば一発でゲームオーバーになる地雷が仕掛けられている。
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どの競技も殺意が明確であり、制作側も半ばネタとして作ったモードなのだろうが、通常モードがすでにトンデモな内容なのでいまいちネタらしさが伝わってこない。難易度も高く、相当な連打を要求される。
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難しいぶん、通常モードと異なり、それぞれの競技を1回クリアするだけでエンディングとなる。
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笑って許せるプレイヤーならば、バカゲーとして楽しめるかもしれない。
評価点
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BGMは良好。競技前に挟まる一枚絵なども含め、グラフィックも悪くはない。
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当時は五輪種目ですらなかったマイナーなスポーツであるトライアスロンをゲームにしたこと。
総評
スタートからゴールまでひたすら連打を要求される難儀なゲーム。それこそ、トライアスリート並のタフネスが無ければクリアは至難の業だろう。
基本的なルールから運営体制まで、全てにおいてリアリティ皆無なのは大きな問題点で、トライアスロンのスポーツ性や魅力を再現できているとは言い難い。バカゲー方面に振り切れてもおらず、単に出来の良くないゲームを3種類詰め込んだだけに終わっている。
最終更新:2021年09月15日 22:54