Beat'n Groovy
【びーとんぐるーびー】
ジャンル
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音楽シミュレーション
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対応機種
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Xbox360 (Xbox LIVE Arcade)
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発売元
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コナミデジタルエンタテインメント
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開発元
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ヴォルテックス
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発売日
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2008年10月8日
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定価
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1,029円(税込)
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判定
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シリーズファンから不評
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備考
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2017年1月12日にOneの後方互換対応
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ポイント
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キャラ改悪 圧倒的なボリューム不足 本家の5ボタン譜面ベタ移植で9曲のみ
ポップンミュージック…のような何か
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ポップンミュージックシリーズ
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概要
日本ではACや家庭用で人気の音楽ゲーム『ポップンミュージック』シリーズだが、海外ではアジア向けに極初期の数作のみ少数リリースされたものの、欧米ではそれまで残念ながら未発売となっていた。
本作はそのポップンをベースに初めて全世界配信となる作品であり、「欧米向けに初めてポップンがリリースされる」と国内外からも期待が持たれていた。
だが、開けてビックリ、あまりの低クオリティさにファンの失望を買う羽目になった。
問題点
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キャラクターデザインの豹変
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欧米向けを意識したのか、本家のポップンキャラは使用されず、代わりにいわゆる昔のアメリカカートゥーンアニメ風の「バタ臭い」画風の新キャラクターに替わっている。
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キャラクターのアニメ枚数も初期の本家並みに少なく、演出面も特に凝っていない。本家と異なり、背景もアニメーションするようになっているのだが、特に目新しい演出があるわけでもない。
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それだけならまだいいのだが、本家と比較すると曲と担当キャラの雰囲気が全く合っていない。クラシック曲の「R.C」にスケボー少年、スパイ風の「spicy piece」にパンク少女、民族音楽風の「BEYOND THE EARTH」に太った黒人ラッパー等々。
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ボタン数の少なさと画面表示の問題
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本家ポップンでは最大9ボタンで演奏するのだが、本作は最大でも5ボタン。選択可能なモードは5ボタンor3ボタンとなっている。
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ゲーム画面では最大7ライン分表示できそうなスペースが有るのだが、使用されていない。
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バトルモードやライブビジョンモードでは3ボタン専用。
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さらにオブジェ(本作ではビートン君)の配色も本家とは異なり、紫・青・橙・緑・黄となっている。
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このうち問題なのが右側の2つ。本家のポップ君は偶数列に黄・青・青・黄、奇数列に白・緑・赤・緑・白があるのだが、本作では右側が偶数列に緑、奇数列に黄、と逆になっている。それに加え本作では偶数列の表示が下側なため、本家に慣れているほど上下が混乱する。
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また、ビートン君が過剰なまでにぶよんぶよんと伸縮を繰り返しながら落ちてくるので非常に気が散る。一応、本家のポップ君も曲の拍に合わせて微妙に伸縮しながら落ちてくるようになっているのだが、ここまで派手なものではなく普通に叩いている分にはまず気にならない程度である。
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本家ポップ君と違い、ビートン君は正確に叩いてもBAD判定時と同様にそのまま下へ流れていく。
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このため、ぱっと見失敗したのかどうかが分かりづらく、正確に叩いてもこの演出なのでゲンナリする。
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操作系などの問題
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本作は専用コントローラが無いため普通のゲームパッドでプレーするのだが、キーコンフィグは不可。
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操作は左側から「方向キー←、↑/↓、→/X、Y/A、B」で固定。
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タイトル画面でコナミコマンドを入力すると方向キーを使わない「LT、LB、A/B/X/Y、RB、RT」に変更できる。
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本家には存在したプレーオプションやオジャマの類は一切なし。HI-SPEEDオプションすら存在しない。
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HI-SPEEDを使用してオブジェの感覚を拡げると譜面が見やすくなるため、本家ではプレーに欠かせない標準オプションとして搭載されているのだが、本作ではそれが存在しないため常に詰まった譜面が降ってくる。ボタン数が少ないので大した問題ではないが。
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収録曲と譜面の少なさ
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本作に収録されている曲はたった9曲のみ。無料配信されている体験版ではそのうち3曲をプレー可能。
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収録されている譜面は、本家で言う5ボタン譜面1種類のみ。3ボタンモードは単純にそれの左右を減らしただけ。
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要するに、ゲーム全体で9種類の譜面しか存在しない。DLCなども用意されておらず、本当にたったこれだけである。本家初代ポップンでも14曲はあったというのに…。なお『ポップン』以外の初代版と比較してみても、シングルプレーの譜面だけ数えた場合でも5鍵盤『beatmania』が12曲、『Dance Dance Revolution』が9曲(×2譜面+2譜面)、『GUITARFREAKS』が12曲+αと見事に負けている。これらの機種の2人用譜面やダブルプレーも考慮するとさらに差が広がる。パック購入型のアプリだと『REFLEC BEAT plus』の3曲という例もあるが、そもそも本体が無料である上にプレゼント楽曲もあり、本作と同等かそれ以上の曲数がプレー可能という有様である。
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さらに、この譜面は本家の5ボタン譜面の完全な使い回しである。
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本家ではバトルモード専用の3ボタン譜面が用意されていたが、こちらはバトルでも上記の通り削っただけの手抜き譜面が流れる。
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3ボタンの場合もノート1個あたりの点数は5ボタンと変わらないため、3ボタンでは全てGREATを取っても100,000点にはならず、5~7万点程度が最高点となる。
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難易度表記は♪8個分まで用意されているのだが、最大でも「BEYOND THE EARTH」の♪3と何故か大幅に余っている。
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本来ならば追加配信で増える予定だったのかもしれない。
評価点
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収録曲は全て本家ポップンからの曲であり、曲自体の評価は高い。本作の評価というより本家自体の評価であるが。
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ただし、収録譜面は前述通り簡単な5ボタン譜面のみである。
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収録曲全9曲
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本家ポップンでのジャンル名・収録シリーズも記載。上3曲は無料体験版でプレー可能。
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WE TWO ARE ONE / Lala Moore / スーパーユーロ(4)
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Gotta Get My Groove On / good-cool feat. Aundréa L Hopkins / ソウル(6)
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MOON / dj TAKA feat. Erika Mochizuki / 哀愁ユーロ(13)
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Missing Cat / SAKURAI yasushi feat.KUDO / オルタナティブ(10)
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100sec. Kitchen Battle!! / Orange Lounge / スペシャルクッキング(8)
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starmine (pop'n mixxx) / Ryu☆ / ハッピーキュートコア(12)
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spicy piece / ORIGINAL SOUND TRACKS / スパイ(1)
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R.C. / Waldeus von Dövjak / クラシック2(cs2)
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BEYOND THE EARTH / NEKOMATA Master / コンテンポラリーネイション(cs10)
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NET対戦に対応している。ただし3ボタンバトルのみ。
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独自のモードとして、「Xbox LIVE ビジョンカメラ」を接続して体を動かしてプレーするLIVE Visionモードがある。手をかざして左・上・右へ流れる玉を拾って演奏するというもの。こちらも3ボタン。
総評
海外市場向けを狙ったものの、明らかに手抜き丸出しのお粗末な内容で、日本はもちろん海外のBEMANIファンすらも大きくガッカリさせる結果となってしまった。
海外のレビューサイト「IGN」では本作に対して10点満点中「2.0 (Terrible)」の評価だった、といえば伝わるだろうか。
PS2版ポップンシリーズのクオリティが高かっただけにまさに「どうしてこうなった」状態であった。
余談
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タイトル画面に描かれているが、実際にはゲームに登場しないキャラが何名か存在する(タイトルで目立つ大きな白い兎など)
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当初はDLCで曲やキャラが増えるはずだったが中止になったのではないかという噂もある。
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しかしKONAMIからは「DLCが配信される予定はありません」とアナウンスされている。
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ゲーム全体のスキンのベースとなっているのは『ポップンミュージック9』。ただし、ボタン数の違いやキャラクターアニメ枠などのサイズが異なるため、多少変更はある。
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「SPICY PIECE / スパイ」(ただし本作では小文字表記)の5ボタン譜面は何気に本作が家庭用初収録となる(他の8曲の5ボタン譜面は既にいずれかの家庭用版に収録済)。
その後の展開
当時はPS2版『14 FEVER!』発売からかなり時間が経ち、ユーザーが『15 ADVENTURE』の移植を待ち望んでいたのに対し、ポップンの遊べるマウス『Be-Mouse』というこれまた需要の読めない誰得作品を出した後に本作と、立て続けに低クオリティの外伝作品を放出したため、ファンからの失望は半端無かった。
それからさらに10ヶ月後、Wiiにて新作『ポップンミュージック』が発売されたのだが、こちらも同じ轍を踏む結果となってしまった。
その後、正統派な移植作としてPSPの『ポップンミュージック ポータブル』『同2』」が出されたものの、たったの2作で展開が終了してしまった。
以降、据え置き機含めた家庭用タイトルの新作はもはや絶望的な状態となったが、2020年にパソコン向けの待望の新作「pop'n music Lively」がリリースされる運びとなった。
こちらは月額課金方式で、現行AC版の収録曲完全収録とまではいかないものの、これまでに蓄積した楽曲の数々を存分に遊べるようになり、最新作のプレイ環境で過去の曲を遊べることもあって歓迎を持って迎えられた。
最終更新:2024年03月27日 09:22