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SIMPLE2000シリーズ Vol.64 THE スプラッターアクション
【しんぷるにせんしりーず ぼりゅーむろくじゅうよん ざ すぷらったーあくしょん】
ジャンル
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ベルトスクロールアクション
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対応機種
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プレイステーション2
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発売元
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D3パブリッシャー
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開発元
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ヴァンテアンシステムズ
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発売日
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2004年10月14日
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定価
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2,000円(税抜)
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判定
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なし
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ポイント
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手堅くまとまったSIMPLE2000製ベルスク ホラー感と格好良さを両立させた演出センス そこまでスプラッターではない
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SIMPLE2000シリーズ
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概要
D3パブリッシャーによる廉価版ゲームシリーズ『SIMPLE2000シリーズ』の1作。
秘術によって力を得た、大農場の「かかし」が主人公。国を愛する老夫婦の無念を晴らすため、悪の呪術師「ジャゴッド」に挑む。全7ステージ。
特徴
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主人公の攻撃は、素手とチェーンソーの2種類。
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チェーンソーを装備するとガスゲージが一定量消費され、その後は時間とともにゲージが減少していく。
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チェーンソーの装備/解除時には、回転しながらチェーンソー攻撃を行う必殺技「超スピンアタック」が自動発動する。
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素手・チェーンソーのどちらにおいても、地上でのコンボアタック3段目の最中に体が光り、タイミング良く追加入力することで強力な「ジャストアタック」を出せる。ただし、無闇に連打していると体が光らないので注意。
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素手のジャストアタックである「スピンアタック(全方位攻撃)」と「ジェットアッパー(対空攻撃)」をマスターすれば、攻略がぐっと楽になるだろう。
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出現するザコを全て倒すと次の区域に進めるベルトスクロール式だが、例外的に倒さなくても進める敵も存在する。
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敵を倒してコインを集めれば、ステージ2道中およびステージ3~7開始時のショップにて買い物ができる。
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ライフゲージ・ガスゲージの最大値アップの他、新アクションを解禁するアイテムなども売られている。
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チェーンソーなら「敵を倒す」「3体以上同時に倒す」それぞれにボーナスが付き、より多くのコインを得られる。
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3体以上同時に倒すと「画面が血まみれになりつつ女性の悲鳴が響く」という、まさにスプラッターな演出が発生する。
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ライフ制で残機は存在せず、ライフが尽きるとゲームオーバー。
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身代わり人形を買っておけばライフ満タンでその場復活できるが、このアイテムは一度に1つしか持てない。
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穴に落ちても即死はせず、ダメージを受けた上で特定の個所から再開となる。
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コンティニューは回数無限。各ステージの最初からやり直しとなり、コイン・アイテムなどの情報も巻き戻る。
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難易度は3段階から選択できる。イージーをクリアしても何も起こらないが、ノーマル以上をクリアすると次周から真のエンディングを見られるようになり、更に「サバイバルモード」も追加される。
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サバイバルで一定以上の記録を出すと、更なる隠し要素が入手できる。
評価点
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SIMPLEシリーズらしく手軽かつ豪快な操作性。
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基本操作は攻撃・ジャンプの2ボタンに左スティックの移動とシンプルだが、L1+R1のチェーンソー装備/解除、△ボタンのガード、二段ジャンプから出せる頭突き落としなど、ボタン数を抑えつつも多彩なアクションを実装。
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また、チェーンソーは超スピンアタックなどで敵をなぎ倒す爽快感に加え、「命中時のみモーションが遅くなる」という斬りごたえ演出もあるため、簡単な操作で豪快なプレイを楽しめる。
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PS2のベルトアクションは10種類に満たないほど数が少ない上、ゲームバランスが崩壊していたり何かしらのバグが存在している作品が多いが、本作は特に問題なく安心してプレイできる。
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ショップでの買い物および自機の成長要素
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ステージクリア優先でライフゲージを伸ばす、稼ぎ重視でガスゲージを伸ばす、敢えてガードも二段ジャンプも買わないなど、自分のプレイスタイルを反映できる。
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また、ライフMAXアップと身代わり人形を併用すれば極端に固くなるなど、ある程度のごり押しが許される点も好感が持てる。
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作り込まれたステージ
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各ステージは全体的にコミカル調ではあるが、いずれも作り込まれていて、ホラーな雰囲気自体は出ている。
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各ステージのラストには必ずボス戦があるが、「いらっしゃいませ」「お水をどうぞ」と言いつつザコを召喚したり高圧水を放つハンバーガー屋のマスコットや、機関車から首が生えたバケモノ等、どのボスも個性的な姿で使い回しは存在しない。
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BGMが良曲揃い
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ギターをベースとした非常にノリの良いロック調のBGMが並び、ゲームの雰囲気を盛り立てるのに一役買っている。
賛否両論点
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難易度の高さ
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昔ながらの「死んで覚えろ」というアクションゲームであり、難易度は高い。これをどう受け取るかが評価の分かれ目だろう。
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出現数の多いバイキンがノーモーションのタックルを仕掛けてくる、ガードの持続時間が固定かつ短い、後半ステージにて狭い地形が多いなど、ある程度のダメージは受け入れざるを得ない。
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ライフもチェーンソーも、ゲージ回復アイテムは特定のオブジェクトを破壊しないと入手できない。つまり数が限られている。
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一応、隠しコマンドにより全ての隠し要素をオープンすれば、ガスゲージ無限かつ全アイテムを装備した状態でスタートできる。
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タイトル詐欺?
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本作はタイトルに「スプラッター」と銘打たれてはいるが、キャラのデザインはアメリカの児童向けアニメ調で、グロテスクさはあまりない。
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敵を倒すと血が飛び散るが、これも赤と緑の2色から選択できる。
問題点
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セーブスロットが1つしかなく、仕様も不便。
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中断データはゲームオーバーにならないとセーブできないが、なぜか説明書に載っていない。
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中断データから再開すると、「買い物を終えた直後の状態」でショップおよびステージ冒頭に戻される。この仕様上、「さっきの買い物は失敗だった」と後悔してもキャンセルは利かず、ゲームオーバーによる稼ぎも不可。つまり、残高によっては半ば詰んでしまうケースもあり得る。
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サバイバルモードの記録(敵を倒した数や進行度)は一切保存されない。
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素手のリーチが非常に短く、常に「空振り→反撃」の危険と隣り合わせ。
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乱戦用のスピンアタックと対空用のジェットアッパーをマスターすれば、いくらか緩和される。ただし、狭い足場で高所の敵と戦う場合、近寄ってきたところにジャンプ攻撃(頭突き)を狙うしかないなど苦労しがち。
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少なめのボリューム
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全7ステージという数自体は標準的だが、道中が短めでボスも対処法さえ分かれば短時間で倒せてしまう。また、クリア後のやり込み要素が少ない、コスチュームを変えても性能は同じであるなど、シンプルゆえに飽きやすい。ただし、価格を考えれば致し方ないところもある。
総評
アーケードライクなベルトスクロールアクションとして見ると、難易度高めで手堅くまとまっている。
タイトルのわりにグロさ控えめだが、コミカルとホラーを上手く調合したグラフィック・演出は充分に評価できる。
SIMPLEシリーズらしく、手軽かつ豪快に遊べる1作と言えよう。
その後
最終更新:2023年08月21日 00:20