熱闘サムライスピリッツ
【ねっとうさむらいすぴりっつ】
ジャンル
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対戦型格闘アクション
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対応機種
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ゲームボーイ
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メディア
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4MbitROMカートリッジ
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発売元
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タカラ
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開発元
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タムソフト
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発売日
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1994年6月30日
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定価
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4,660円(税抜)
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プレイ人数
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1~2人
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周辺機器
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通信ケーブル(通信対戦) スーパーゲームボーイ/同2対応
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判定
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なし
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ポイント
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何もかもがあやふや オリジナルのオープニングデモなどが追加 飛脚がプレイアブルキャラクターである唯一のタイトル 割り切ってプレイすればなんとか遊べる
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備考
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スーパーゲームボーイを使用した場合のみカートリッジ1本で対戦プレイ可能 通信ケーブルでの対戦プレイ時はカートリッジ2本必要
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サムライスピリッツシリーズ
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熱闘シリーズ
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概要
SNK(現:SNKプレイモア)から発売された対戦型格闘ゲーム『サムライスピリッツ』のゲームボーイ向け移植作品で、「熱闘シリーズ」の第1作目となる。
発売は同作スーパーファミコン版の発売元でもあるタカラ(現:タカラトミー)が行っている。
開発は発売当時会社組織を立ち上げたばかりのタムソフトによるもの。
GBの性能に合わせてキャラクターがデフォルメされた他、ボタンも2つしかないため、斬りがB、蹴りがA、強斬りがA+B同時押しとなっている。
また、特定の隠しコマンドを入れる事で本作のボスキャラクターである「天草四郎時貞」の他、「黒子」と「飛脚」が使用可能となっている。
評価点
追加要素
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概要の通り、ラスボスや追加キャラが使用可能。
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黒子の性能は本作オリジナル仕様。本作発売の4ヶ月後にアーケード版『真サムライスピリッツ 覇王丸地獄変』にて特定条件下で乱入キャラクターとして黒子が登場するが、そちらとは技が全く異なる。
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飛脚はアーケード版などで対戦中にマップ奥の方を駆け抜けながら色々なアイテムを放り投げてくる脇役のアレ。プレイアブルキャラクターとして使用できるのは、後作含むシリーズ全体で見ても本作のみとなっている。
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勿論、出現させれば敵キャラクターとしても登場して戦うことになる。その際のステージは、黒子は演武(ボーナスステージ)の流用だが、飛脚はオリジナルのステージが用意されている。
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本作ではキャラクターを選んだ後で、そのキャラクターが旅立つ理由が描かれる。
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完全に黒子のそれはギャグのノリだが、隠しキャラクターにもちゃんと用意されている。
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黒子は(半蔵の)果し合いに魅せられ、自身も戦いの場に立ちたくなったというもの。
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飛脚は天草によって妹を人質に取られ、邪魔者となる敵を倒すよう命じられたというもの。
再現度関連
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流石にアーケード版のそれは不可能だが、幕間デモの類などもアレンジを加えつつもちゃんと収録されている。
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また、『サムライスピリッツ』の移植は機種によってはキャラクターが一部削られていたりするが、本作の場合は元々登場するキャラクターは全て登場し、それでいてラスボスの天草が使用可能になったり新キャラクターの黒子と飛脚を追加しているなど、ボリューム面でも評価できる。
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総じて可能な限り作品の雰囲気を再現しようと頑張っているのは認められる。
BGM
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一部のステージは全く別物のBGMがあてがわれているが、それらも雰囲気を壊すようなものでは無く、全体的な曲の質としてはGB音源であることを考えれば、十二分に頑張っていると言える。
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また、ラウンドを跨いでもBGMが途切れずに流れ続ける点は評価できるだろう。
問題点
何もかもがあやふや
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技の攻撃判定・威力などはいうに及ばず、あらゆる要素があやふやになってしまっているため、まともにプレイしようとするとストレスが溜まる。
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特に攻撃力のランダム性が激しく、同じ行動でもダメージ幅が非常に大きいため運ゲーに近い。
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当然まともな対戦プレイなど望むべくも無く、プレイヤー側はそれを前提として割り切ってプレイする必要がある。
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ニュートラル状態の敵が至近距離にいる状況で、投げのコマンドを入れているのに投げが成立せず、それどころか逆に投げ返された程度のことでイライラしていたらこのゲームはまずプレイできない。
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ただ、このあやふやな部分を許容できれば(それが難しいのだが)操作性だけはまだまともな方なので、何とか遊べるものではあり、どう足掻こうがプレイできたものではない訳ではないというだけマシかも知れない。
爽快感に欠ける
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アーケード版は通常時でも覇王丸の遠距離強斬り(斬鉄閃)一発で2割3割は平気で持って行っていったが、今作の場合はそもそも覇王丸の遠距離強斬りのモーションが異なっている上に、威力もあまり高くない(とは言え、モーションが近いだけメガドライブ版よりはマシだが)。
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一例として覇王丸の遠距離強斬りをあげたが、全体的に威力が低めに押さえられている事も影響している。
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…が、ここもあやふやで思い出したかのように突然威力が跳ね上がったり、ただでさえ低いのが余計に弱くなったりと訳が解らない。
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また、怒りゲージも再現されているが、怒り状態がすぐに切れてしまう上に、元々が上記のような有様で通常時とダメージの差が実感できず、有って無いようなものになってしまっている。
総評
演出面などで見る所がない訳でもなく、そう言うものだと割り切って遊ぶ分にはどうにか遊べるようにはなっているが、ゲームボーイだから仕方ないとして納得できるかは限りなく疑わしい、クソゲーに片足を突っ込んでいる作品である。
しかしながら、ゲームとしてまともな部分が皆無と言うほどに破綻しきっていると言う訳でもなければ、作を追うごとに(当然と言えば当然だが)シリーズ作品の完成度が上がっていった事を考えれば、むしろシリーズ1作目としては頑張った…と言っても良いのかも知れない。
その後の熱闘シリーズ
本作以降、「熱闘シリーズ」としてSNKを中心とした格ゲーのGB移植が継続して行われるようになり、内容も段々と洗練されていった。
本作とその後のシリーズの大きな違いとして、SGB使用時専用フレームの実装と、スコアの廃止が挙げられる。
サムスピシリーズのGB移植としては、後に『熱闘サムライスピリッツ 斬紅郎無双剣』が発売されている。
余談
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本作には「得点」の概念があるが、コンティニュー回数が増えたり、スコアランキング等が用意されている訳でも無く、特に意味の無い要素となってしまっている。
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対戦中の画面上部にある体力ゲージの上にはキャラクター名が表示される。
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ひらがなとカタカナを用いて表示されるのだが、カタカナで表示される上に名前に長音(「ー」のこと)が入るキャラクターは、何故か長音が「~」で表示されるため、非常に見た目に脱力するものとなっている。
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該当するのが「ガルフォード(ガルフォ~ド)」・「アースクェイク(ア~スクェイク)」・「ワンフー(ワンフ~)」の3名。
また、なぜか黒子は文字の間に空白が取られている(「 く ろ こ 」のような案配)。…何故。
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本作の発売から半年後にゲームギアにて初代サムライスピリッツが移植された。
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GG版はアースクェイク・王虎・タムタムの3人や対戦モード、エンディングが削除されているものの、グラフィックがオリジナルに忠実な物が再現されてたりと、ゲームの出来自体は悪く無い様子。
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更にその後は、SNKアーケードクラシックス vol.1やネオジオステーションを経由してオリジナル版自体もPSPに移植されている。
この様に現在は本作より出来の良い携帯機移植作品が存在しているため、本作独自の隠しキャラやストーリーが目当てでないのなら、携帯機で初代サムライスピリッツを遊ぶのなら素直に別機種のものを選んだほうが良いだろう。
最終更新:2023年04月03日 07:33