A列車で行こう5

【えーれっしゃでいこうふぁいぶ】

ジャンル 経営シミュレーション
対応機種 プレイステーション
発売・開発元 アートディンク
発売日 1997年12月
定価 7,140円
プレイ人数 1人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
※ゲームアーカイブスで付与されたレーティングを記載
廉価版・配信 PlayStation the Best:1999年3月25日/2,940円
SuperLite1500シリーズ:2003年6月26日/1,500円
ゲームアーカイブス:2007年1月25日/600円(フリープレイ対応)
ポイント PC版A5の家庭用移植版
A列車で行こうシリーズリンク

概要

鉄道を主眼に置いた人気シミュレーションゲーム『A列車で行こうシリーズ』の第5作目。
プレイヤーが鉄道会社の経営者となって、鉄道、バス、モノレール、船舶、ヘリコプターの5つの交通機関を駆使し、マップ内に自分だけの都市を創りあげる都市開発・鉄道シミュレーションゲーム。
本項目では家庭用版について説明する。

特徴

  • 新しい交通機関としてヘリコプター、トラックが加わり、子会社の数も増えた。
  • 明確な目標・目的がない。
    • どのマップにも「何年以内に○○を達成~」などは一切ない。
    • 一応、資金が1兆円を超えるとムービー&スタッフロールとが流れる。その後も続行可能。
    • 資金がゼロになったらゲームオーバー。しかし利益は上がりやすく、難易度は低い。
  • 「プロジェクト」という名目でリニアと新幹線の線路を建設(誘致)可能。
    • ただし完成してもたまに高速で走り抜ける新幹線・リニアが通るだけ。収益もコスト(建設費除く)もない。
      • とはいえ、A列車で行こうシリーズでは形が違えど慣例ではある *1 。ちなみに新幹線とリニアのバリエーションはそれなりにある。

評価点

  • PC版よりも実際の街の雰囲気がリアルに描写されている。
    • 処理は重いものの3Dビュー表示における建物や都市の描写はむしろパソコン版よりも精密である。
  • ビル群が織り成す夜景はとても綺麗。
  • 3Dポリゴンの描写能力は家庭用機種としての限界から、遠くの物が描写されない仕様である。
    • その代り、静止画として高画質で3Dを表示できるモードが新たに追加されている。こちらは遠景も描写される。
  • オプショナルツアー *2 で流れるクラシック調のBGMは良好。
    • 交通機関の種類別に曲が違い、どれもオシャレな雰囲気で3Dの街を楽しめる。
    • BGMの1つ「A5Tours」はワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団による演奏である。
  • 温泉旅館からは「カポーン」という音、牧場からは牛の鳴き声が聞こえるなど、SE関連の芸が細かい。

問題点

ゲームシステム自体の問題点

  • ロードがとても長い。特に高画質で3Dビューにする時がキツイ。
  • メモリーカードの消費量が激しい。
    • 「必要ブロック数 7~」と書かれているが、7ブロック消費するのは「箱庭」「TOY TOWN」 *3 のみで、それ以外のマップは12~15ブロックを使用する。1枚丸々使う覚悟でいたほうが良い。
  • ゲーム内での時間経過が現実の時間経過より遥かに早く、ゲーム内の1時間が現実の数秒で経過する。
    • しかし交通機関の速度は全く比例しておらず、電車は次の駅まで半日かかるなんてことがザラである。
    • おかげで1時間単位で設定できるダイヤグラムの設定がほぼ無意味と化している。
  • マップ上に走る交通機関が多くなってくると処理が重くなってくる。
  • PSの限界まで使っているせいか2Dビューではカーソルの動きやボタンのレスポンスが遅れたり、3Dビューやオプショナルツアーは動きがカクカクになってしまう。
    • 高速モードではさらに顕著で、「高速モード」という名称に疑問を感じるほどに。
  • 子会社物件・他社物件の最大はそれぞれ100件までなのだが、広いマップでプレイしていると少なく感じる。
    • 広いマップを隅々まで発展させようとするとどうしても効率のいい物件ばかりを所有することになってしまい、小さな物件(コンビニなど)はなかなか立てられなくなる。
      • さらに、邪魔な他社物件を撤去しようとすると一度その物件を買い取らなくてはならず、実質100件未満でプレイすることにもなる。
  • ヒストグラムが役に立たない。
  • 基本的にBGMが無く、プレイ中は少々寂しく感じる。

2Dビュー、3Dビューの問題点

  • 前作とは違い2Dビューでは上空からの俯瞰視点となっている。しかし、物件の色も全く違ったりしていて、ぱっと見て街の現状がわかりづらい。
    • いちいち3Dビューで確認しなければならず、面倒。
  • スペックの都合上仕方が無いかもしれないが、3Dビューでは街づくりのための操作が一切出来ない。
  • 精密な描写が可能な静止画ビューは時間が掛かる上、保存不可。
    • ゲームアーカイブス版ではスクリーンショットが保存できるようになった。

自然発展上の問題点

  • 自然発展は人口を増やすには不可欠な要素。交通機関・資材・地価といった要素をそろえるとマップに住宅や雑居ビル、他社物件が建ってくる。
  • しかし、資材はすべてプレイヤー側が用意したものを問答無用で使用する。「物件を建てるために貯めていた資材をごっそり使われてしまう」なんてことも…
  • 自然発展で建つ建物に規則性がない。
    • 基本ランダムで、狙った物件が建つように狙うのはほぼ不可能 *4
    • 駅や道路を中心として周りにじわじわ広がって建っていく…ということがなく、バラバラに散れて建つ。
    • ちなみに、これらの自然発展上の問題点は『A列車で行こうIII』以来延々と続いていた問題点である。
    • 大型駅前の前でも平気で別荘や温泉旅館が建つ
    • 他社物件の移り変わりが頻繁な上、理解に苦しむ。駅前の高層ビルが無くなりコンビニが建っていた…なんてことも。

交通機関に関する問題点

  • 鉄道以外の交通機関では車両等のバリエーションに乏しい。
    • 2~6種類しか無い上、中身も大抵は上位互換していくため、見た目以外での使い分けもしづらい。
  • 道路は斜めに敷けない。
  • 交通機関の種類によって収益に大きな差がある。
    • 旅客列車・バス・モノレール・旅客フェリーは割りと容易に利益を出せる *5
    • 一方で貨物列車・トラック・貨物フェリーによる資材売却とヘリコプターは余程のことがない限り大赤字
    • これらは街の景観作りには一役買っているため、それ用と考えるべきか。

株式売買の問題点

  • このゲームの難易度を下げている大きな要因であり、慣れてしまえば莫大な資金が簡単に得られてしまう。
  • 株価が安いうちに大量に株を買い、株価が高くなったら全て売る」という行為を繰り返すだけ。
  • 上場廃止という概念が無いのと株価が短期間で大幅に上下するのが原因。
  • ただし儲かった分だけ法人税を取られる。このゲームでゲームオーバーになる数少ない要因だったりもする。
    • これも『A列車で行こうIII』以来延々と続いていた問題点である。

総評

経営よりも理想の街づくりを重視した内容といえる。
難点も多いが、大規模に発展した街を3D(静止画)ビューで眺めるとやはり達成感がある。

余談

  • 実は資金を自由に増減できるようになる裏技コマンドがある。
  • D51を線路経由で空路を走らせる事が出来る
    • 更にトンネルを走っている時に排煙カットもされている。
  • 後にベスト版が発売されたほか、2007年1月25日にはゲームアーカイブスで配信開始された。
    • ゲームアーカイブス版はロードが多少短縮していることに加え、スクリーンショットが可能となった。