ゆっくりいじめ系752 代表ゆっくり(後)



代表ゆっくり(後)



翌朝、晴れやかな寝覚めを迎えた。今日は仕事も休みだ。
耳栓をしていたのを思い出し、外してみるともう子ゆっくりたちの声は聞こえなくなっていた。
まさかあの状況で眠ったのだろうか? お仕置き部屋にいって確認してみる。

《ゆっくりしていってね!》
「「「「「「ゆっくりしていってね!」」」」」」

相変わらず糞真面目に返事を返し続けていた。が、それだけだ。
それ以外に文句を言ったり、眠れないと騒いだりはしなかった。
どうせ誰にも聞いてはもらえないし、体力の無駄だからだ。
身体が反応するままに任せ、半分意識が飛んだような状態で子ゆっくり達は起きていた。
電気が勿体無いので、蓄音機を停止させる。
ようやくゆっくり地獄から解放された子ゆっくり達は、一斉に俺に向かって突っ込んできた。
なんだ、元気そうじゃん。やっぱりゆっくりに眠りは必要無いのだろうか。

「おはよう! よく眠れたかい?」
「ゆ゛がぁぁぁぁああ゛ぁぁぁ!!ね゛むれるわげないでじょお゛ぉぉぉぉ!!!」
「へんなゆっぐりがずっとおごじでぎだのぉぉぉぉぉおおぉぉ!!」
「ぜんぜんゆっぐりねむれながっだよ゛ぉぉぉぉおおぉぉぉぉ!!」
「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っ」
「あ゛や゛まれ!!ばりざだぢにあ゛やま゛れ゛ぇぇぇぇぇ!!」
「じね!!ゆっぐりでぎないおじざんはゆっくりじないでじね!!!」
「まあまあ、お前らの代わりにお母さんがゆっくり眠ってくれてるから心配すんな。ゆっくりしていってね!」
「「「「「「ゆっくりしていってね!」」」」」」

あーおもしれ。
と、子ゆっくり達の攻撃が止んだ。なにやら辺りを伺うようにしている。

「ゆっ!?なんだかいいにおいがするよ!!」
「おじさん!!もしかしてそれれいむたちのあさごはん!?」
「おかあさんがおきるまえにたべさせてね!!」
「ゆっくちはやくおろちて!」

子ゆっくり達は興奮から収まったのか、ようやく食べ物の匂いに気付いたようだ。
そう、俺はこの部屋に来る時すでに朝ごはんを持ってきていたのだ。
起き抜けの親まりさにさっそくゆっくりしてもらうためにね。
しかし面白いなあ。「おかあさんがおきるまえに」ってことは、子供達に意地悪してるのは俺じゃなくて
お母さんってことになってるわけか? 絶対者であるお母さんが俺を弛んだ顎で使ってると。ムカつく認識だぜ。

「うーん、どうしよっかな~。お前たちをゆっくりさせていいものか……」
「ゆっゆっ!ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!」
「まりさたちをゆっくりさせないおやなんかにあげるごはんはないよ!!」
「これからはれいむたちをゆっくりさせてね!!おにいさんもいっしょにゆっくりさせてあげるね!!」

急に媚び始めた子ゆっくりども。今さっきまで「しね」とか言ってた分際でお早い変わり身である。
まあゆっくりたちのこんなところが好きなんだけどね。虐待的な意味で。

「でもやっぱり駄目だな。お母さんはお前たち一家の代表として罰を受けてるんだからね!
 子供にまでお仕置きをしたら俺がお母さんに怒られちゃうよ!」
「ゆ゛ぎぃぃぃぃいぃぃぃ!!な゛んでぞんなごどい゛うのお゛ぉぉぉぉぉぉ!?」
「おじおぎじゃないよぉぉおぉぉぉぉ!!ゆっぐりはいいごどでじょおおぉぉぉぉお!!!」
「ゆっぐりじだいよぉぉぉぉおぉぉぉぉ!!!」
「お゛があざんのいう゛ごどなんできかなぐでいい゛でじょぉぉぉぉぉぉ!!!」
「でいぶだぢがゆっくりでぎないのも、あのばがお゛やがだいひょうどがいっでちょうしにの゛っでるぜいだぼ!!!」
「ごろじで!!お゛があざんをごろじでね!!ばりざだぢをゆっぐりざぜでねぇぇぇ!!」

過激な発言が飛び出し始めたな。耳当てをつけて寝ている親まりさだが、聞いたらどう思うだろうか?

「あのさあ、静かにしてよ君ら。これからお母さんまりさを起こすんだからね。
 もしお母さんまりさがゆっくり出来なくなったらどうすんの?」
「ゆ゛っ!あんなやじゅゆっぐりでぎなくなればいいよ!!」
「じゃ、もしお母さんが『ゆっくりできないかられいむたちをころしてね』って言ったらどうする?
 俺はゆっくりさせなきゃいけないから、殺さないといけないんだけど?」
「ゆ゛ぐっ・・・」

子ゆっくりたちは死の恐怖からか黙りこくった。あわれ。
一応、子供のためにゆっくりしているはずの親まりさがそんなことを言うとはあまり思えないが、
もう子ゆっくりたちからの信頼は無いに等しいのだろう。
正直、そういうこと言い出してもおかしくないとは俺も思うが。
さて、そんな渦中の親まりさから俺はそっと耳当てを外してやる。その刺激からか起き出すまりさ。

「ゆぅ・・・ゆ?ゆっくりしていってね!」
「お早う!ゆっくりしていってね!」
「ゆ?なんだかゆっくりいいにおいがするよ!!たべものがあるんだね!!」
「ああ、朝ごはんの用意が出来てるよ。さっそく食うかい?」
「まりさおなかすいてるよ!!ゆっくりごはんたべるよ!!むーしゃ、むーしゃ・・・しあわせー♪」
「ゆ゛ぎぎぎぎぎぎぎぎぎ」

寝起き早々さっそくゆっくりし始めた親まりさに、子れいむたちは尋常ならざる狂気の視線を向けた。
恨みでゆっくりが殺せるなら、この親まりさは十回は連続で即死しているだろう。

「ゆ!からだがべたべたするよ!ゆっくりねてるときにあせをいっぱいかいたよ!!」
「へー(ほんとに汗かくんだ……)、じゃあ水浴びでもするかい? スッキリするよ」
「ゆ~ん!みずあびですっきりしたいよ!!」

部屋の隅に置いてある皿を持ってきて水を注ぐ。ゆっくり用プールの完成だ。
ゆっくりの底が浸かる程度の深さしかなく、決して溺れることなく水遊びを楽しめる。
親まりさはその中に飛び込み、全身に水をまぶすように転がって遊びだした。
汗を流し、水に濡れたまりさの身体をタオルで拭ってやる。

「ゆゆー!すっきりー!」
「おっと、髪に寝癖がついてないか? 梳かしてやるよ」
「ゆ!まりさのきれいなかみをきれいにしてね!やさしくやってね!!」

俺はまりさの髪の毛を丁寧に綺麗にしてやる。
虐待経験から殺さない程度の暴力加減というのを心得てるので、ゆっくり相手なら繊細な作業もお手の物だ。

「ゆー!かみがきれいになるともっとゆっくりできるよ!!
 こどもたちはかみがぼさぼさだね!!ちょうどいいからゆっくりしないでそのままでいてね!!」
「「「「ゆ゛があ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」」」」

確かに夜通しのた打ち回ったせいか、子ゆっくりたちの頭髪はボサボサに乱れている。
しかし、すっかり自分から言葉責めするようになったな。もう俺が煽る必要もない。
人間に生まれていたら友達になれたかも知れん。饅頭とは永遠に、1ミリたりとも解り合えないけどな。
すっきりしたまりさはシーソーで遊びたいと言ってきた。片一方を俺が漕ぐように指で押してやる。
一番高いところに来た時にぽーんと飛び跳ねると、浮遊感が得られて気持ち良いらしい。
その様子を見た子ゆっくり達も、なぜか虚ろな目でぽんぽん飛び跳ね始めた。大丈夫かこいつら。
あ、子ゆっくりの朝飯忘れてた。まあいいや。あとでブランチに雑草でもやるか。ずっとそれ食えってお母さんの言いつけだしな。
暴言をも封じられた子ゆっくりは、餡子混じりの涙(餡涙?)をだらだら流しながら歯軋りしていた。
俺はそのほっぺたを突いて遊んだ。


で、まあそんな生活を五日ほど続けたわけだ。仕事? 休暇だ、休暇!
どんどん頬がこけて色が悪くなっていく子ゆっくりとは対照的に、親まりさの張りや色艶は増すばかりである。
俺の甘やかしに増長まくり、わがままの度を越すこと高跳び新記録を達成する勢いであった。
定期的に子供達に向かって非ゆっくり的罵倒を繰り返し、その攻撃性を磨いていたのだから当然だ。
それでも親まりさは未だに、頑なに「自分はいいことをしている」と信じ続けていた。
だがその笑みはどんどん邪悪さを増すようであった。
子ゆっくりどもは、まずい雑草しか食べられない、ゆっくり遊べない、眠ることもできない、
そんな荒廃した生活を母親に強制され、瞳から光が失われるのにそう時間はかからなかった。
代わりに深い闇を湛え始めた。徐々に子ゆっくりどもの中からゆっくりという概念が薄れ、心境に変化をもたらした。
もはや最初のように母まりさを羨ましがったり、妬んだり恨んだりということはなくなっていた。
口にはあまり出さなかったが、奴らは母まりさを蔑み始めた。
確かに自分達はゆっくりしたかった。しかし、ゆっくりした結果はどうなのだ?
家族であったはずの自分達に笑顔で苦しみを強い、目の前で怠惰と強欲の限りを尽くす醜い駄豚。
この世で最高のゆっくりを享受しているのが、このゲスまりさだ。
ならばゆっくりとは、そんなに素晴らしいものか? ゆっくりすれば、自分達もこの醜悪な生物と同じになるのではないか?
そんな思いから、子ゆっくりどもはゆっくりへの憧れ、母親への情を捨て去った。
堪え性の無い奴らですよね。
もはや、お母さんは自分達のためにゆっくりしているなどという建前は忘れ去られ、耐え難い苦痛のみが残った。
というかこいつら、結局一度も母まりさの建前を信じることなんてなかったんだな。一度は自分達を救った母なのに。
やっぱりゆっくりなんて、ゆっくり出来ればそれでいいだけの生き物なんですかねえ。今はそんな生き物ですらなくなりつつあるが。
俺もそろそろ限界を感じていたし、ぼちぼち仕上げにかからなければなるまい。

親まりさはすっかり気に入ったふかふかクッションの中で、もぞもぞと身体を揺すっていた。

「まりさ、どうした?」
「ゆー、まりさ・・・れいむとすっきりしたいよ!」
「ん? れいむって……つがいのれいむか」
「そうだよ。まりさのじまんのおよめさんだよ!!もりにあるおうちでるすばんしてるんだよ!!」

生きてたのかよ。全然話に出さねーから、れみりゃにでも食われたか出産時に朽ち果てたかと思ってたぜ。
しかし性欲を抑えきれなくなってようやく思い出される嫁ってのも哀れだ。こいつに家族持つ資格は無いな。今更だが。

「おにーさん、そろそろれいむにあいたいよ!つれてきてね!!」
「無断で家に入ったゆっくりへのお仕置きなんだから、関係ないゆっくりは連れて来れないなあ」
「ゆ!じゃあもうゆっくりここからでるね!おしおきはおわりでいいよ!!」

何でお仕置きをやめるかどうかこいつが決めるんだか。根拠のない全能感が肥大化したようだ。
しかしここでのゆっくりライフを打ち切りにしてまで帰りたいとは、相当辛抱たまらんらしいな。
俺は親まりさをひょいと手の平に載せて持ち上げる。

「ふーん、じゃあお仕置きはお終いだな。お前は自由だ」
「ゆっ!わかったらはやくまりさをもりのおうちまでつれていってね!!
 それからおいしいおかしとおもちゃももっていってね!!それでれいむといっしょにゆっくりするよ!!」
「おーいみんな、見てるか?」
「ゆっ?」

声をかけると、子ゆっくりどもの死んだ目がこちらに向けられる。そこには何の感情も無かった。

「ゆゆっ!みんなもいっしょにかえるよ!みんなのぶんもたっぷりゆっくりしておいたからね!!」
「ナックルボール!」
「ゆ゛びゅぼべっ!!?」

子ゆっくりどもの目の前の床に向けて、親まりさをぶん投げる。
顔面から床に叩きつけられた親まりさは、放射状に餡子を飛び散らせている。
そんなまりさを無表情に見下ろす子ゆっくりたち。親まりさは息も絶え絶えに顔を上げる。

「な、な゛にずるの゛お゛ぉぉぉぉお゛に゛いざん、ま゛りざをいじめないでね゛・・・」
「良いかい? こいつは人の家に忍び込むという罪を働いたにも関わらず、
 存分にゆっくりさせられてしまったゆっくりだ。こんな風に一切反省の色などなく、
 せっかくまた自由になっても、懲りずに人の家でわがままを言って人間に迷惑をかけ……この有り様だ」
「ゆ゛びゅゆ゛ゆ゛ゆ゛っっ!!??」

親まりさの餡子は凍りついた。今言ったことは、自分がゆっくりすると決まった時にこの人間が説明したことではなかったか?
まりさは子供達をそんな目に遭わせないために……あれ? 何で自分はあんなにゆっくりしていたんだっけ?
餡子脳が飛び散ったせいで思考がままならなかった。飛び散らなかったところでまともに考えるだけの頭があったかは疑問だが。
混乱に目を白黒させる親まりさを、子供達は特別汚いゴミでも見るような目で見下ろしていた。

「みんなはそんなクズとは違うよね。責任は全部クズの代表者に取らせようね!」
「ゆ・・・ゆっくりしね」
「ってねゆっくりしんでいってねゆっくりしんでいってねゆっくりしんでいってねゆっくりしんでいってねゆっくりし」
「おまえがだいひょうでれいむたちたすかったよ!でもめざわりだからゆっくりしないではやくしんでね!」
「ゆ゛がぁぁぁあ゛ぁぁぁぁぁ!!どぼじでぞんなごどいう゛の゛ぉぉぉぉぉ!?がぞぐでじょおおぉぉぉぉ!!」
「うるさいよ!おまえみたいなみにくいぶたはかぞくでもなんでもないよ!このよからきえてね!!」
「おいおい、そりゃ豚に失礼ってもんだろ……」
「ゆ!ゆっくちちね!」

子供達から浴びせられるのは、強い拒絶の言葉。もはや親子として、ゆっくりとしての対話すら成り立たない。
仕切り板の向こうのパラダイスにいた頃は、「みんなはゆっくりしなくていいよ!!」などと嫌味で返していただろう。
しかし今、餡子を飛び散らせながら地べたにへばりつく汚物としての親まりさに、そんなことを言える後ろ盾は無い。

「どぼじて・・・ばりざはびんなのだめをがんがえで・・・」
「あのねえ、そりゃお前が存分にゆっくりするのために自分に言い聞かせてただけだろ。
 自分は何もしないで好きなだけ良い思いだけして、それが何か家族の為になると本気で思ってたわけ?
 ん? いや、為になってるか! 子供達はお前を醜い生き物だと正しく認識出来たわけだからね!」
「ゆ゛ゆ゛ぅぅ゛ぅぅぅ!!」

俺の足の裏に押さえ込まれながら呻く親まりさ。無表情だった子供達も、口角が吊りあがるのを押さえきれないようだ。

「ぞんな゛・・・み゛んなばりざにかんしゃじでね・・・」
「それでは、人の家に迷惑をかけたゆっくりに、代表として改めて罰を受けてもらいまーす!」
「「「「「ゆー!」」」」」
「ゆ゛ゆ゛ー!!ゆ゛っぎがぐががががげげげげっご、ぐびょ、ぱびびゅっ、ぢょぺっ」

ゆっくりに対する罰らしく、ゆっくり圧力をかけて踏み潰した。潰れかかってたからあまり意味無かったけど。
そして後に残った餡子ペーストに子ゆっくり達が群がり、たちまち食い尽くした。
ここ数日まともな食事もしてなかったからなあ。床に落ちた時の甘い匂いだけでもう生唾ゴックンだったろう。
更に一週間近くゆっくりして丸々肥え太り、死際の絶望で甘味も増している。なかなかしあわせー!な食事だったのではないか。
しかし食べながらニヨニヨと口元に笑みを浮かべるものはいても、陽気に歌いだしたりするものはいなかった。

「おやおや、家族の代表を食べちまったな」
「ゆ!!あんなのだいひょうじゃないよ!!」
「だいひょうなんていらないよ!!れいむたちはみんなでかぞくだよ!!」
「いいこともわるいこともみんないっしょなのがかぞくだよ!!」

泣かせること言うじゃねーか。家族を切り捨てて生きる饅頭のくせに。

「でもお前らはその家族を食べたね。家族を食べるゆっくりは悪いゆっくりだよね!
 だからお仕置きが必要だよ。でも代表がいなくなったから、みんなでお仕置き受けないとね」
「ゆ?れいむたち、ゆっくちできゆの?」
「「「「「ゆゆっ!?」」」」」

赤れいむの無邪気な言葉に、子ゆっくりたちの瞳が揺れ、わずかな光が宿る。
この数日の強烈な体験から、俺の言うお仕置き=ゆっくりさせるだと思ってるんだな。
心が荒んでいても、ゆっくりはゆっくり。ゆっくりしたいという本能が徐々に鎌首をもたげてきたらしい。

「ゆゆ!ゆっくりゆっくり~!!」
「ゆっくりしていってね!ゆっくりしていってね!!
「まりさもゆっくりしたいよ!!ひとりじめなんかしないよ!!」
「れいむたちみんなでゆっくりするよ!!はやくむこうにはこんでね!!おかしももってきてね!!」

ゆっくりしたい。自分達はあんな豚なんかとは違う。正しくゆっくりすることが出来るはずだ。
完全に復活したゆっくり願望に、子ゆっくりどもの目には生気が戻っている。
俺はそんなゆっくりたちにニコニコしながら話してやる。

「誰がゆっくりさせるなんて言った?」
「ゆ?うるさいよ!!はやくゆっくりさせてね!!」
「お前ら頭の餡子腐ってんのか? ゆっくりをゆっくりさせたらお仕置きになんねーだろうが」
「ゆゆっ!?おにいさんなにいってるの?ばかなの?」
「言っておくけど、俺はお前らを飼う気もなければここから出す気もないから」
「ゆ゛ゆ゛!?」
「ヒャッハァー、皆殺しだ!!」
「「「「「「ゆ゛がぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁ!!!」」」」」」


正直こいつらにも飽きたんで、事は一両日中に済ませることにした。
あるゆっくりには、口の中に破裂するほど雑草を詰め込み。
あるゆっくりには、塩水のプールに押し込んでゆっくり溺れてもらい。
あるゆっくりには、花の種を埋め込んで苗床として花壇に植えられてもらい。
あるゆっくりには、タオルケットに包んで俺の投球練習に付き合ってもらい(餡子が飛び散らないので処理が楽)。
あるゆっくりには、針つきシーソーで串刺しのまま死ぬまで揺さぶられてもらった。
で、最後に残ったのは子ゆっくりの中でも一番大きなまりさ。
最初に俺に帽子を取られた奴だ。そういえばあの帽子はケツ拭くのに使って流した。
せっかくなんで髪もバリカンで剃り上げた。坊主饅頭の出来上がり。残った毛根がいっそう気持ち悪い。
家族が虐殺される一部始終を目撃したこのまりさには、しかしもはや流す涙も残っていなかった。

「何か哀れっぽいなあ。出す気無いって言ったけど、やっぱりお前だけは帰してやろうか」
「ゆ・・・?ほんと?」
「おうちにお母さんれいむがいるんだろ? 一人だけ残したら寂しいもんな。お前が代表として帰ってやれ」
「ゆゆ!まりざおうぢがえるぅぅうぅぅぅ!!」

俺はまりさへの餞別に、美味しそうなダンゴをいくつか持たせてやった。ゆっくりコロリだ。
帰ったらお母さんと食べろよ、と言っておいた。お母さんだけ残したら可哀想ですもんね。
まりさは「おにいさんありがとう!」とお礼を言って、家から飛び出していった。
俺は様子を見届けるため、こっそりまりさの後をつけた。ゆっくりを尾行して気付かれたことはない。
やがて森の奥の巣らしき場所に辿り着くと、「ゆ!ゆっくりしていってね!!」と感極まった声をあげた。
巣の中から出てきたのは親らしきれいむ。と、同じくらいの大きさの成体ありす。
それに赤ちゃんれいむや赤ちゃんありす数匹だった。

「ゆゆ!?れいむおかあさん、そのゆっくりたちはなに!?」
「ねぇれいむ、あのはげまんじゅうなにかしら?」
「しらないよ!れいむのこどもにあんなはげはいないよね!!」
「ゆ゛ーー!!まりさははげじゃないよ!!れいむおかあさんのこどものまりさだよ!!」
「うそいわにゃいでね!れいみゅおかあさんのこどもはれいみゅとありしゅだよ!!」
「はげでうそちゅきなんてすくえにゃいまんじゅうだね!!」
「ゆっくちちね!」
「ゆ゛ぶぎぃぃぃぃぃ!!な゛んでぇぇぇえぇぇぇ!?ぞごはばりざだちのおうちでじょおぉぉぉぉ!!
 ありずだぢはででってねぇぇぇえぇぇぇ!!」

どうやら親れいむは、親まりさたちが家を空けている間に別のゆっくりと家庭を作ったみたいだな。
もう前の家族のことなんて覚えているかどうか。
地獄を脱し、ようやく安息の地である我が家に辿り着いたと思ったのに、すでに居場所を奪われていたまりさ。
顔を真っ赤にして赤ありすに体当たりする。赤ありすは吹っ飛ばされ、口からカスタードを吐き出して苦しそうだ。

「れいむのあがぢゃんがぁぁあぁぁぁ!!」
「ゆ゛がぁぁぁぁあぁぁぁ!!!でいぶおがあざんのこどもはばりざなのぉぉぉぉ!!」
「とかいはありすのこどもをいじめるいなかはげはゆっくりしないでじねぇぇぇぇ!!」

ゆっくり一家によるハゲへのリンチが始まる。
消耗していたハゲは「どぼじでごんなごどにぃぃぃ」とか言いながらなすすべなく敗れ去り、一抹の餡子と化した。
どうしてこんなことに……口ではそんなこと言いながら、実際は何も考えちゃいないんだろうな。
やがてれいむたちは、ハゲまりさの持ってきたダンゴに目をつける。

「ゆ!はげのくせにおいしそうなおかしをもってるよ!!」
「みんなでゆっくりたべようね!!」
「わーい!おかちおかちー!!」
「おかちたべてゆっくちちたいよー!!」

ほくほく顔でダンゴを回収し、巣の中で引っ込んでいくゆっくり一家。
しばらくするとゆっくりたちの悲鳴が聞こえたので、巣の中を覗いてみる。
全員中身吐き出して死んでた。
俺は家に取って返すと、本棚から一冊の本を取り出し、資格勉強を始めた。
明日からまた仕事だ。頑張るぞ。

―完―





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最終更新:2008年09月14日 08:29
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