誤報14話注釈

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sowasowa

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歌詞

謎が謎を呼ぶ夜 臆病者は見捨てる
捜査継続(コンティニュー)には資金(リソース)不足 都合よく助っ人現る

化粧(けわい)に透けて見える 一月ぶりの面影
弾むリズムにつられて 甦る淡い記憶

縮地の法で辿り着いたのは 航空写真で見たことあるとこ
時を巻き戻す力を得るために 裏設定の能力を解き放つのです

ところでその頃 迷子の魔術師は 風の強い日を彷徨う煩悩
平行世界の時間の観念は 頭が痛いので考えないことにする

地上の星に明かりが点り 釣り糸と疑似餌(ルアー)を渡される
入れものが無い両手で受ける
こいつはくせえッー! 早く投げたい

塵や芥のこの定め 小指の先も動かされようか
どうせこんなの絵空事 誰の心が動かされようか



概観

サブタイトルは「墓穴に入らずんば菩提を得ずの巻」。
誤報少女の三話目の制作はusbscsi。ヌーメンは腐女子のママの幽霊、いつのまにか女王と電気鼠が合流している、五稜郭へはなぜかメカ沢が抜け女王が随伴する、マサカドインパクトを起こしたのはソワカちゃんだった、複数登場する黒瓜がどの時点の黒瓜なのかよくわからないなど、難解な話になっている。



解説


サブタイトル

サブタイトルは「虎穴に入らずんば虎子を得ず」のもじり。
テロップの一言は同音反復型のダジャレである。「だいじょうぶっきょうならだいじょうぶっ」と促音まで反復させたあたりに拘りを感じる。
一般に大乗仏教は、個人の悟りを重視する原始仏教に比べ、よりキリスト教的な博愛の精神を重視すると言われる。これは新党滅却の平素の言動と正反対の方向性であろう。そもそもkihirohito氏の原作においても、冒頭のソワカちゃの一言は、人をして「テラワロスwww」と反応せしめる内容であることから、「大乗仏教なら大丈夫」という言説にも幾分かの皮肉が含まれることは間違いないだろう。


事後さばきにあう

路地の向こうから近づいてくるソワカママの霊。両脇の塀には「666」の落書きと「事後さばきにあう六法全書」の看板が見える。
おそらくこの世界には事後法(合法行為を不法行為とするために作る後出しジャンケン的法律)の成立を推進する団体があるのだろう。

同志女王

誤報少女ソワカちゃん13話で既出のアカの女王である。
雷神たちのストライキによる電力不足で、時を超える魔法がもう使えないらしい。
ソワカちゃんが実力行使を試みるも、プロレタリアート雷神は「帝国主義反対!」「暴力には屈しない!」と抵抗する。

化粧に透けて見える

化粧(けわい)とは、お化粧(けしょう)ではなく、その人の全体的な装いからくるイメージのこと。
鼻メガネによる変装も立派な化粧である。

縮地の法

支那の仙人や北朝鮮の将軍が持つといわれる特殊能力。一瞬にして数千里を移動するという。
ここではドクター中松のジャンピングシューズ的な装置の力を借りているらしい。

航空写真で見たことあるとこ

モデルは函館の五稜郭である。もしかしたら米国防総省ビル(ペンタゴン)が混じってるかもしれない。
五稜、あるいは六稜の要塞は16世紀ヨーロッパで発生した様式で、壁に取り付いた敵を二方の陵から射撃できる、という利点を持つとされていた。ところがこの火縄銃時代の様式を模して作られた函館五稜郭の建造は、19世紀半ばである。圧倒的な火砲の発達後にこの小さな"くるわ"が役に立つはずもなく、大政奉還後、旧幕残党の拠った五稜郭はまたたくまに陥落する。
五芒星に魔術的なものを見たのははるか平安の時代であり、幕末のあわただしい時期に幕府が"まじない"にこのようなものを作らせるとは思われない。効果はなかったにしろ、その形は純軍事目的に因るものである。
蛇足ながら、五芒星ではなく五角形をした米政府建造物のペンタゴンは、モダニズムの時代に利便性を追求した結果作られた形である。現在では老朽化による改修がくりかえし行われているにも関わらず、不便極まりないと利用者には不評。時代とは難しいものである。

逆ホラーボッケン現象

レイ・ブラッドベリ17才の処女小説『Hollerbochen's Dilemma』の主人公ホラーボッケンより。
別次元からエネルギーを得る装置という着想はアイザック・アシモフ『神々自身』のエレクトロン・ポンプにも似ている。

裏設定の能力を解き放つ

「オン・テクマクマヤコン・ソワカ」の真言は、変身のチャクラを解放する呪文なのか。
常態に戻るときの真言は、たぶん「オン・ラミパス・ラミパス・ルルルルル・ソワカ」である。
本来設定というものはすべて裏方である。しかし(おそらくSFというジャンルから)設定そのものを楽しむ文化が生まれ、現在ではあらゆるメディアで設定、裏設定の露出が行われ、娯楽産業の一部となっている。世界観などと共に、現代の大衆娯楽の負う業のようなものである。後世の嘲笑を恐れる場合は控えたほうがよい。
裏設定とは文字通り露出しない設定を指すものだったが、現在では例えば作中で説明されるものを(表)設定、そうでないものを裏設定と呼ぶ。似たものに公式(設定)と非公式など。

その頃迷子の魔術師は

黒瓜あるいはその分身は、つげ義春的な町に迷い込んでいた。
旅館らしき建物「バンサンカン」は、おそらく「ゲンセンカン主人」と「晩餐館」をひっかけたもの。

アブドル・ダムラル・オムニス・ノムニス・ベル・エス・ホリマク

手塚治虫『三つ目がとおる』より。

入れものが無い両手で受ける

尾崎放哉の俳句より。
アナーキーっぽい人間には種田山頭火タイプ(ヒッピー志向)と尾崎放哉タイプ(ヒッキー志向)がある。
usbはどう見ても前者。なのでここで尾崎放哉を持ちだしたのは、きっとscsiの趣味と推測するものである。

こいつはくせえッー!

「ジョジョの奇妙な冒険(第一部)」、スピードワゴンのセリフの引用。

コミケ会場

千手観音?のコスプレの人の他、右端には涅槃の面々と思しきシルエットが見える。

ラストシーン

人面魚ならぬ魚面人のようなソワカちゃんは、キャプテン・ビーフハート & His Magic Bandのアルバム「TROUT MASK REPLICA」のジャケット模写。
背景にはKKK装束のさくしゃさんに説教される木魚と天狗の姿が見える。
ニコニコ動画の「P」が集まる場ではこの装束が正装らしい。(kihirohitoPによるレポート:http://drawr.net/show.php?id=191305)



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