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なんとwikiは彼女の手によって”管理”されていたのだ

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なんとwikiは彼女の手によって”管理”されていたのだ


なんとwikiは彼女の手によって管理されていたのだ!!

―――…

 ここは世界の監視塔。空に浮かぶ三つの世界。…その世界を監視すたためだけに存在する一つの塔。
 塔と"世界の窓"以外には何も存在しないこの空間に、ポツンと佇む少女が一人。
 「これが、小生の管轄する世界…」
 少女の名前は境 灯(さかい あかり)。無垢な瞳に映る三つの世界は、今も進行形で彼女の好奇心を刺激する。
 彼女は小さなトランクを引き、セキセイインコの入った鳥かごを抱え、心底持ちにくそうな表情を浮かべつつ塔の中
へと続く扉へと向かう…ここから始まる、新たな生活に胸をふくらませながら…


 『ようやく現地に着いたか。遅すぎる、殺す』
 「ひえぇぇ…か、勘弁して欲しいのであります…どうかお慈悲を、お慈悲を~~っ!!」
 塔の中へ入った灯は、早速上司へと無事到着したという電話をするが、労いの言葉等は無く、一言目で物騒な言
われる始末。灯は電話先の上司に向かって目の前に居るわけでもないのにペコペコと頭を下げる。よっぽど怖い人
のようだ。
 『まぁいい。この仕事に就いたからにはしっかりやるといい。あと何か問題を起こしたら殺す』
 「は、はぁ…」(完全にブラックです本当にどうもry)
 『ではもう電話を切る。お前の仕事は"世界の監視と管理"だ…忘れるな。』
 「わかっているでありますよ~…そこら辺はちゃんと勉強したもん」
 『あくまで監視だ。過度の干渉は御法度であることを留意しろ』
 「はいはい」
 『最後に、上司に向かって"もん"とかそういう言葉遣いを使うな。今度会ったときに殺す』ブツ
 「え、ちょ…」
 「…仕事先間違えたかな…」
 複雑な表情で携帯を見つめる灯。これから先、どうなってしまうのやら…そんな事を思いながらも、彼女は荒れ果
てた塔の内部を整理する準備へと取り掛かった。
 塔は前に使っていた人間がズボラだったのか、ゴミが散乱する等で散らかり放題だった。そんなだらしの無い前
の住人に腹が立ったが、ぶつける相手もいないので、掃除が好きな灯はとりあえずその怒りを部屋の掃除にぶつけた。
 塔はそこまで広くは無かった。とはいっても、灯一人が生活するには十分な広さだったし、階も5階ほどある。灯の
私物などワンフロアですべて収まってしまう程で、寧ろスペースを持て余してしまうくらいだ。
 灯は塔をゆっくり、丁寧に掃除していく。ちゃんと燃えるゴミと燃えないゴミは分別する。最近は燃えるゴミも有料
になったので指定のゴミ袋を使っている。感心である。灯はゴム手袋にエプロン。そしてポニーテールと言った
一般的な掃除スタイルをとっていた。掃除する時はやっぱりこうでないとどうも気が入らないらしい。
 大きなゴミを灯は片付き、次は小さなゴミや埃掃除に取り掛かる。箒とハタキとちりとり。雑巾にバケツ。ファブ
○ーズもしっかりと用意し、早速掃除開始だ。まずは1階の玄関周り。靴入れを開ける。靴はもちろん灯の分しかない。
2、3足程ある自分の靴を取り出し、灯は靴入れの中を雑巾で丹念に拭いた。四角いところは丸く擦り、棚板の
裏面もしっかり拭く。そうして、さほど大きくない靴入れはものの数分経たないうちに綺麗になった。次は玄関、床、
階段と次々と雑巾掛けしていき、1階はだいたい綺麗になった。次は2階だ。
 2階は備え置きの家具が場所占領する階だった。そのどれもが黒を基調としたモダンな家具で、灯はそれをいた
く気に入ったようだ。とはいえ、埃がひどいので、ピンク色のハタキでじっくり埃を落とす。
 「これは年代物だね。すっごくおしゃれ」
 掃除の最中、灯は部屋の隅で埃をかぶっていた蓄音機を見つけた。まだ使えるのだろうか?灯はレコード台の下
に収納されている大量のレコード盤の中から一枚、レコードを取り出し、蓄音機の埃を拭うとそのレコードをかけてみ
る。
 「~♪」
 「わぁ、良い音。まだまだ現役でありますね~蓄音機君~」
 蓄音機の音管部から流れる重厚なクラシック音楽。音のない空間に一つの音楽が響き渡った。
 「ふんふんふ~ん」
 音楽をかけたまま掃除を再開する灯。鼻歌なんて口ずさんだりして、気分が良さそうだ。
 2階の掃除が終り、3階、キッチンの掃除。ガスコンロに油ハネがこびり付いているのが目に入る。ここでも前の
住人のズボラさが伺えた。灯はもしやと思い換気扇を開けてみると案の定ひどい有様であった。あまりの汚れに心
が折れそうになるが灯は諦めない。まずは換気扇。洗剤を溶かした水の中に換気扇のプロペラを浸け、放置する。
その間にガスコンロだ。洗剤を染み込ませたスポンジで根気よく磨いていく。とはいえこのこびり付き。なかなか取
れない。灯は同じ箇所を何度も何度も丁寧に擦った。そうして、汚れと格闘すること一時間。ようやく綺麗になったガ
スコンロを見てふんっ…と得意気に鼻を鳴らす灯。丁度換気扇のプロペラも綺麗になっていることだろう。
 大体3階は片付いた。残すは4、5階。4階は何も無い物置部屋だったので掃除機を軽くかけるだけで十分だった。
 そして5階。そこは寝室で、ベッドと本棚のある、灯にとって非常に理想的な部屋であった。ベッドが窓のある壁に
ぴったりとくっつく。窓から差し込む光、その光りに照らされ優雅に起きる自分が容易に想像できる。この部屋で朝を
迎えた時の事が灯は楽しみになった。
 「ふう、お掃除終了であります」
 半日かかかって、塔の中(の居住スペース)を掃除した。いや、本当はもっとかかっているのかもしれないが、この
空間において時間の経過などさして意味を持たないのだ。
 5階の寝室に簡易な食事を持って上がる灯。そうして食事の乗ったおぼんを、丸く高めのテーブルの上に置く。木
でできた、オシャレなテーブルでテーブルの足一本に絡みつくようにもう一本の管のような、曲線の美しいもう一本
の足がついたテーブルだ。灯はテーブルと同じ木の素材でできた椅子に腰掛け、自分が作ったご飯を軽くついばみ
ながら前の監視者の残した引継ぎ資料に目を通す。
 「はむはむ…閉鎖都市に異形世界に地獄世界…か」
 この三つの世界を監視し、出来事を記録する。それが灯に与えられた仕事だ。極稀に起こる"異空間の歪"を直し
たり、世界に異変を及ぼすような世界間の強い干渉現象の解決なども彼女の役目ではあるが、その二つはそうそう
起きることではないので、実質記録業務のみが彼女の仕事となる。
 「~♪~♪」
 先程の蓄音機は5階に移動したようだ。今も変わらず蓄音機はクラシックを流している。優雅な食事だなぁと、灯
はセレブになったような気分でいた。
 窓から覗かせる外の光景はとても幻想的。"世界の窓"…それぞれ三つの世界につながる窓が空に浮かび、今
現在その世界で起こっている出来事を映し出している。あっちの世界ではギャングと警官隊が銃撃戦をしている。
こっちの世界では狐の耳をした人少女と吸血鬼の少女に挟まれた青年があたふたしている。また別の世界では裸
の男が鬼に囲まれている所が見えた。
 「どれも面白そうな世界だなぁ」
 「オモシロソーオモシロソー」
 セキセイインコの鳥丸さんと考えていることがシンクロしたことにクスリと笑い、食べ終わり空になった食器を片付
ける灯。食事を終え、満足したところで灯はノートパソコンを取り出した。早速仕事とは、なかなか取得な心掛け。
 電源を点け、ノートパソコンの液晶画面に立ち上げ画面が映る。
 「ノーパソとか…デスクトップの方が良かったなぁ」
 なんて文句を言いつつ、灯は立ち上がったノートPCでウェブへアクセスする。記録をアップロードするためである。
記録をアップロードしているwikiは、前の監視者の手によって見やすく整えられていた。部屋は片付けない人間の手
によって作られたとは思えないくらいに綺麗で見やすかった。灯は前の監視者は間違いなくO型だなと思った。
 「おわったでありますよー」
 背伸びをする灯。一体何時間PCに向かっていたのか、時間の感覚が麻痺するこの空間では分からない。
 「…暇だーなんかないかなぁー」
 誰もいないにもかかわらず、誰かに問いかけるように独り言を言う灯。
 この塔にいるのは灯一人。インコの鳥丸さんはいるけどやっぱり一人はつまらない。
 灯は窓の外の世界に目を向ける。そこでは楽しそうな人々が、笑ったり怒ったり、人とかかわって生きている様を
見ることができた。
 「小生もあんなふうに人と関われたらいいのに」
 灯は監視者。世界に干渉することは御法度とされている。ここでただ、記録することが彼女の存在意義。
 「たしかに御法度…でも、関係ないねッ!!」
 ところがこの灯という少女は悪戯好きであった。御法度なんて関係ない。
 「この携帯電話を世界の窓に投げ入れて、世界の人にインタビューしてみるでありますよ鳥丸隊長ー」
 とにかく、灯は自分以外の人間のことを知りたかった。そして彼らと話したかった。
 「ヨキニハカラエー」
 「じゃあさっそく…いっけぇー!」
 宙を舞う携帯電話。窓から投げ捨てられたそれは一つの世界の窓の中へと入り込んでいく。投げ入れた携帯には
もうひとつの自分の携帯の電話番号しか登録していない為、必然的に携帯を拾った人間は自分のところに電話をか
けてくるという魂胆であったが、はたしてうまくいくのだろうか…?
 「ひゃっほう。後は待つのみであります。気楽に待ちましょ」

 一体どんな者が電話をかけてくるのか…未知の相手に期待しつつ、灯は暇つぶしにゲハを煽りにいくのであった…





っていう妄想。まとめの人達の仕事っぷりを見てたら書きたくなってきましたので。
いつもありがとうまとめの人!…こんな形ってありかなぁ…?以下設定。


境 灯(さかい あかり)♀
世界を監視する少女。投下されたSSをまとめwikiにまとめるのが仕事。
悪戯好きでしばし世界と干渉してはいけない等のルールを破ったりする。
暇な時間はゲハ民を煽るか深夜アニメの実況などをしている。元アニキャラ民。
創発にはゲーム系二次創作SSを経由して流れ着いたようで、居心地が良かったため
そのまま居着いているみたい。最近は自分もSSを書いているようだが投下する勇気が
ない為永遠の処女作である。温泉界の存在には気付いていない。その為度々人間が
消える現象の原因解明を図っていたりする。
彼女のノートPCは特殊な道具で、世界の歪を直すことができる。

  • 境の世界
現在展開されているシェア世界を監視するだけの世界。シェア世界が増えれば世界の窓も増える。
この世界には監視塔以外のものはない。まっさらな白の空間が広がる。下位の存在は入ってこれない高位次元らしい。

  • 世界の窓
シェア世界へとつながる窓で、その世界でおきている出来事を常に映している。入ることは許されない。

  • 携帯
異次元間でも通話できる凄いやつ。空に投げれば世界の窓を経由して境の世界へ戻ってくることができる。


ホントはこの後いろんな世界の住人にインタビューするっていう話考えたけど断念。

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