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超適当にかいたアレ

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超適当にかいたアレ

 平和な箱庭館ですが、天敵が現れてしまいました。
 そうです。体重計です。
 血生臭いで有名な学園島戦争を生き抜いた私なのですが、実は体重計が天敵だったりします。
 つまり。
 体重計は悪魔の兵器です。
 凄惨な第一次学園島戦争を体験した私が断言します。
 乙女の秘密を数値化する体重計は悪なのです。
 体重計は悪魔の兵器です。
 大事な事なので二回言いました。
 決してアフタヌーンティーを楽しんでばかりいたから体重計にのるのが怖いわけではありません。
 なぜなら。
 体重計は悪魔の兵器でありその存在は全ての乙女に厳しい現実を突きつける忌まわしい存在なのです。
 とても大事な事なので三回言いました。
 そんな訳で健康の為にウォーキングを始めた私だったりします。
 決してダイエットの為に運動をする訳ではありません。
 非常に大事な事であり、大英帝国の魔法兵である私の名誉に関わる問題ですので、もう一度言います。
 私はダイエットの為に運動するのではなく、大英帝国の魔法兵として身体を鍛えなければならないから運動するのです。
 服がきつくなったからではないのです。
  そこら辺を是非とも理解して頂きたい。
 川沿いの道を歩くと土手に満開の桜が数えきれないほど咲いていました。
 無数の桜の花びらが舞い散り、足元のアスファルトは仄かな桜色に覆われてとても幻想的です。
 風はあたたかで、空は青の絵の具をたっぷりの水に溶かしたみたいに淡く澄んでいます。
 耳をすませば春の到来を祝福するような鳥の囀りが聞こえました。
 癒されますね。ええ、癒されますとも。
 非人道的なバトルロワイアルを主催した為に傷付いてしまった私のガラスよりも繊細な心が癒させます。
 桜吹雪の中、花びらを手のひらで受け止めると、思わず涙が溢れてしまいました。
 学園島では味わうことが出来ない平和な光景に、ピュアな乙女の心が反応してしまったのです。
 目を閉じれば瞼の裏に、あまり活躍をしなかったシャクシャインさんを始めとした戦友たちの姿が浮かんできました。
 私が箱庭スレ生活を楽しむ為の礎になった人たちの事を思うと、正義やら悪などといったくだらなくてとるに足らない概念が消えていきます。
 すみません。自分に酔ってしまいました。
 それはもう、べろんべろんです。

 私の為に犠牲になった人たちに思いを馳せながら、その思いを振り払って私は歩き続けます。
 そうです。
 大英帝国の魔法兵にはメランコリーな気分やセンチメンタルな気分はいらないのです。
 そんな事を考えるよりも、乙女の天敵、体重計に打ち勝つ事の方が大事なのです。
 それから一時間ばかり歩いてから箱庭館に戻りますと倉刀さんがみたらし団子を食べている所に出くわしてしまいました。

「きゃーっ!」

 新手の嫌がらせでしょうか。アフタヌーンティーを我慢している私の前でみたらし団子を食べるなんてとてもひどい行為です。

「わ、私、倉刀さんがそんな事をするお方だなんて思いませんでした」

「え、何かしましたか?」

 何を言うんでしょうかね、この人は。いけしゃあしゃあにも程がありすぎます。

 一方的に信じていた私はわーんわーんと泣いてしまいました。

 私の泣き声を聞き付けたのか、はさみさんやハルトシュラーさん、ゆゆるさんがやって来ました。
 乙女な皆さんですので、状況を察してくれたのか、物凄い怖い顔で倉刀さんを引きずって何処かに行ってしまいました。

「誤解だ! 無実だぁーっ!」

 ドナドナみたいな倉刀さんの叫びが響きますが、自業自得です。

 ちょっぴり可哀想ですが、ちょっぴりなのでどうでも良いです。
 体重計に勝負を挑む私にはそんな事を気にする余裕なんてないのです。

 結論から申しますと、体重計には勝ちましたが、身長を測るアレに負けました。
 伸びていました。
 身長が。
 つくしんぼうみたいにせいたかのっぽなの気にしている私なのですが、伸びていました。
 やはり乙女の悩みは尽きそうもありません。

――to be continued on the next time.

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