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決意

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匿名ユーザー

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決意

(屈辱だよ……。)

いったいボクは何時間寝ていたのだろうか。

医師を装っていながら、薬を飲まされるなんて……。
それも迂闊にも初対面の人間が調理した料理を口にしてとは、
恥ずかしくて研修レポートにも書けない。
管理人さんの中では、
ヒーロー学園の評判が地に落ちてしまったかもしれない。

それどころか、ゼミ担任のジライヤ先生の顔に泥を塗ってしまった

(腹を斬るか。)

ここまで恥をさらして以上
ツルヒメ先生に教わった方法で、死んでお詫びするくらいしか思いつかない。

色々考えたんだけど、
それだと研修を遂行できなかった半端者が忍者ゼミにいたと記録に残るだけだよね。

ここは屈辱を糧に出直すのが得策なのかも。

(それにしても……。)

エレボスの奴、
まさかボクにもわからないような無味無臭な薬を作れるようになっていたとは、
一体ボクは何の薬を飲まされたんだろうか。
血液分析等思いつく限りの検査をしてみたんだけど、未だに主成分さえ解明できていない。

もしこれが実戦だったらと思うとゾッとするよ。

(これは挑戦状。)

『お前なんかいつでも殺せるんだよ!』というメッセージに他ならない。
実際もしこれが即効性の毒だったら、ボクは二度と目を覚ますことは無かったはず。

いたいけな少女を利用するとは、相変わらず手段を選ばない卑劣な奴だ。
(甘かった。)
まずは何を飲まされて、どうして特殊能力が使えなくなったかの分析から始めよう。
エレボス退治はその後だ。

「具合はどうですか?」
倉刀君がお見舞いに来てくれたようだ。

「まだ完全とはいえないけど、もう大丈夫だよ。」
「それにしても、誰がそんな物騒な物作ったんでしょうか?」

気になるのはゆゆるちゃんが、金髪の女の人と言っていたこと、
エレボスの髪は確か薄い紅い色だったはずだよね。

100%の証拠が無い以上、
それはあくまで疑惑であり、疑わしきは罰せずの原則により、
ここで倉刀君に彼女の名前は言うわけにはいかないんだ。

「ところでユキチさんはどうしてここに来たんですか?」
「ボクかい、ボクは伝説の針を探しに来たんだ。」

「伝説の針?」

(しまった……。)

これはちょっと無理があったよね。
ボク自身意味わからないもの。

続く

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