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エーリヒ入館

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匿名ユーザー

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エーリヒ入館

 ぶろろろろろろろろろろ。
 何処かで聞いたことがあるような轟音がしました。
 どかーん。
 何かが落ちてきた音もしました。
 大日本帝国ではこんな時におへそを隠してくわばらくわばらと呪文を唱えるそうですが、はさみさんはなに食わぬ顔で刃のお手入れをしています。
 ハルトシュラーさんと言えば、ピアノをポロンポロン弾いています。
 倉刀さんとへげぞさんは興味がないのでどうでもいいです。
 ええ、そうです。私は持病に男性恐怖症があるので殿方にはあまり関わりたくなかったりします。
 兎に角。
 野次馬根性がない訳ではない私ですので、何が起きたのか追求しようと思います。
 何かが落ちたのは中庭です。
 もくもくと黒い煙を噴き出している何かは、第三帝国の素敵飛行機でした。
 懐かしいさのあまり、郷愁に黄昏ていると、素敵飛行機の残骸の中からガサゴソと誰かが現れました。

「 !? 」

 センスの悪い、青い御召し物を来た人は、男の人でした。

「……“不運”(ハードラック)と踊っちまったぜ……」

 怪我をして血だらけになっているせいなのか、訳のわからない事を口走っています。

「“毒威突”のヒコーキ乗りは気合いブリバリだゾ、コノヤロウ!?」

「 !? 」

 持病の為にドン引きしてしまいますが、血だらけの筈なのに元気そうでなによりです。

「あんまチョーシくれてっと“ミンチ”にすんゾ!?」

「 !? 」

 ひどいおっしゃりように、頭の中が真っ白になってしまいます。

「兵器、戦略、魔法だあ? そんなモンよか気合いの入った“拳”がイットーつえー!」

 言葉に出来ないほど恐い表情で睨まれてしまいました。詳しく説明したいのですが、言葉に出来ないのでしません。

「あの、申し訳ありませんがお名前を伺っても宜しいですか?」

 滅茶苦茶恐いのですが、何処の誰だか解らないとどうしようもないので、怖いのを我慢して尋ねました。

「なんかゆーたか、ねーちゃんよぅ……俺に“なんか”あるならデッケー声で言ってみろ……」

 駄目ですね。意思の疎通が難しいです。こんな場合はどうすれば良いのでしょうか。
 答えは簡単です。するするっとスルーするに限ります。
 すみません。面白い事を言おうと思ったのですが滑ってしまいました。
 これは全て恐い人がいけないのです。


「――統べる者――支配する者――学園島スレの“タイトル未定”――“毒威突”のエーリヒさんがお越しになられましたってゆーとけやぁ……」

「 !? 」

 ビキビキッ!
 エーリヒさんのコメカミに音を立てて青筋が浮かびました。

 怖いですね。ええ、怖いですとも。
 恐怖と持病のあまりにガタガタと震えてしまいます。

「あぁ!? テメーどこよ? “舞狸天”(ブリテン)か? それとも米国狂争連合會(U.S.A.)なんかよぅ!?」

「 !? 」

 さっきから驚きの連発で疲れてしまいました。
 こういう時は見て見ぬふりをするのが私の正義です。
 そんな訳で、するするっとスルーすることにしました。
 多分、管理人がなんとかしてくれる筈です。そう思い込みたい微妙な年頃の私なのです。

 因みに。
 見て見ぬふりをして報告を怠ったという重要機密が漏洩してしまい、管理人さんにこっぴどく叱られてしまいました。
 それだけではありません。
 罰としてトイレ掃除一週間の刑に処されてしまいました。

 悲しいですね。悲しいですとも。
 トイレが汲み取り式でなかったのは幸いですが、トイレ掃除は悲しいです。
 私、泣いてしまいそうです。


――to be continued on the next time?

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