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Yuri-3-081

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瑛子と美衣子


81 :瑛子と美衣子・前書き ◆uX5Z21hTyH2o :2012/10/03(水) 18:22:27.83 ID:003lcT4B

瑛子視点、投下します。

注意書き
元ネタは》75-76にあり、「大筋分かるし読まなくていいや」という人はID、タイトル、トリップの何れかのNGを推奨。


82 :瑛子と美衣子 ◆uX5Z21hTyH2o :2012/10/03(水) 18:46:01.98 ID:003lcT4B

「私、美衣子のこと誰にも渡したくないの!」
……言っちゃった。こんなこと、私が……まだ、ただの友達の私が口を出していいことじゃないのに。
「どうしたの、瑛子? いつもはそんなこと言わないのに」
案の定、美衣子は怪訝な表情になった。
「だって……」
今なら冗談ですむ。そんな思いとは裏腹に、奔流となった言葉が口から溢れ出した。
「美衣子、最近志井先輩と仲良くしてるし……昨日も図書館で二人でいたし……」
「えー? 昨日はたまたまだし……勉強とか教えて貰っただけだよ?」
勉強『とか』。実に意味深な言葉だ。勉強以外に、何を教わったね……!
「わ、私が教えるから! 先輩と二人きりとかやめてよ!」
「瑛子が私に何を教えられるのよ……」
美衣子の成績は学年でも最上位。私では足元にも及ばない。
「あ、もしかして……」
こんなことになるなら、もっと真面目に勉きょ……
「妬いてるの?」
ッ!?
「な、何言ってんの! 意味分かんないし! そんなんじゃないし!」
意味も分かるし、そんなんです。でも、それを言うのは……!
「顔、真っ赤だけど?」
「え? あ、赤くなってなんかないし! 今日は暑いだけだし!」

美衣子がからかうような表情になった。
「本当にかわいいよね、瑛子は」
「何言ってんの、今はそんな話じゃなくて……」
突然、美衣子に抱き寄せられ、そして私の唇を美衣子の唇が塞いだ。柔らかく、甘い口付けに頭が一杯になる。
美衣子はすぐに離れたけど、唇の余韻と彼女の残り香だけで目眩がする。
「分かったわ。もう先輩とは会わない。一緒に勉強会しよ」
「えっ、でも私、美衣子に教えられるような成績じゃないし……」
後悔先に立たず。この諺の意味を痛感した。
「そんなの、私が教えてあげるわよ」
禍転じて福となす。今度はこの諺が脳裏に浮かんだ。
「あ、ありがとう……」
美衣子に勉強を教えて貰う。その期待で動悸が止まらない。
「いいのよ」
そういって、美衣子は微笑んだ。


これにて終了です。
ピンと来るネタがあった場合、また投下するかもしれません。
その時はよろしくお願いします。



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