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ガンダム総合スレ「Untitled2」

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 Untitled 2

2023年
人類は宇宙へとの資源の開拓へ乗り出す。

2031年
冥王星で鉱石が発見される。このアクロは地球の鉱石との合金にする事により強度、高度
、耐熱性、全てにおいて他の星の鉱石より優れていた。その鉱石はアクロ鉱石と呼ばれる
ようになった。その鉱石は多くの人に求められて、アクロ鉱石ラッシュッが始まった。

2043年
アクロ鉱石の発見で宇宙への開拓が容易になり、人々は宇宙へと競って乗り出した。
そして、冥王星の周りにはアクロ鉱石の発掘者の為に各国が冥王星に住
居用の衛星や開拓基地などが作り出された。

2050年
人類は人口増加の為に各惑星への宇宙移民計画が始まる。

2058年
人類の宇宙への移民が始まる。その中でもアクロラッシュに沸く冥王星へと、移住をして
いく人は多かった。
冥王星の住居用人工衛星はタイタンと名付けられた。
2060年
各惑星の各移住衛星に各自国に属する自治政府が誕生する。

2087年6月
シリウス国が軍事政権に変革する。地球のやり方を嫌う大半の人が宇宙への移住しってあ
った為にシリウス国の各惑星自治は軍事政権へ懸念を示した。中でも冥王星自治区タイタ
ンの区民の軍事政権への反抗ムードは高まっていた。
2087年6月30日
シリウス冥王星自治区 タイタン

自治区長のワトソンは自治議会の裏で行われた蜜会にてタイタン軍部総司令官のエドガー
と軍事政権反対の意志を確認した。宇宙での軍は治安を守るため程度にしか配備されてい
なかった。またタイタン自治区で生産されるアクロ鉱石は産出量は少なく冥王星での他鉱
石の産出量は少ない。量産型の開拓用MSや軍事用MSを生産する工場は無く主にアクロ
合金によるプロトタイプMS開発の研究が主に進められていた。なので軍事能力のない自
治政府はシリウス本国に反抗の意志を見せずに本国のレジスタンスに陰ながらの協力をし
ていた。宇宙での軍は治安を守るため程度にしか配備されていなかった。またタイタン自
治区で生産されるアクロ鉱石は産出量は少なく冥王星での他鉱石の産出量は少ない。量産
型の開拓用MSや軍事用MSを生産する工場は無く主にアクロ合金によるプロトタイプM
S開発の研究が主に進められていた。なので軍事能力のない自治政府はシリウス本国に反抗の意志を見せず
に本国のレジスタンスに陰ながらの協力をしていた。

 

2007年7月11日
自治都市タイタンの港 グリフォン船内


「ジルバ館長!食料、飲料水、資材、備品、MS、新型MSの搭載完了いたしました。」
ジルバ館長はやや切れ目でジロリと見返した。
「ご苦労。ところで新型MSのパイロットはまだなのか?」
兵士は礼儀正しく敬礼をしながら
「はっ!さきほど研究所に催促をしたところ、すでにパイロットは研究所を出てるとの事
です。」
ジルバ館長は首をかしげながら
「パイロットを呼び出すのに研究所に連絡とはどういう事だ?」
「はっ、新型のMSはタイタンに配備されているMSとは操縦がだいぶ違いうので研究所
のテストパイロッ‥…」
その時、コクピットに誰かが走って入ってきた。
「すいません。遅れまして。」
館長は走ってきた人物を見て少しびっくりしながら尋ねた。
「君は誰だ。ここの乗船員かね?」
走ってきた人物は申し訳そうに身を小さくして小声で
「ジュン・ポートマンです。新型MSのパイロット兼新型MSの整備員として研究の方か
らやって参りました。」
ジルバ船長は目の前にいるパイロットにしては似合わない成年に満たなそうな素朴な女性
に目を丸くした。ジルバ船長は気を取り直して
「さっき他の者から君はテストパイロット聞かされたが、君は軍隊の訓練は受けた事はあ
るのか?」
ジュンは更に身を小さくして更に声を小さくして
「いいえ、ありません。他の人で操縦できそうな人がいるんでしたら私
はパイロットを降りますので‥‥変わりに乗って下さい。ただ新型MSの整備だけは私に
任せて下さい‥‥新型には開発の時から‥‥ずっと関わっていますので‥‥‥‥‥‥‥」
ジルバ船長はそれを聞き優しい笑みを浮かべた。
「ここにいるのは、みんな民間から来た素人だ。そう堅くならなくていい。」
「はい。」
ジュンは照れながら前より少し大きな声を出して返事をした。そしてジルバ船長はコクピットの奥に手を差し延べながらジュンに
「ようこそ、グリフォンへ。」
と笑みを浮かべながら言った。ジュンはそれを聞き満面な喜びを顔に表した。


2007年7月11日
自治都市タイタンの港 グリフォン船内

 

コクピットの中央付近にジルバとジュンはいた。ジルバは叫ぶような声を出して
「みんな。紹介しよう、こちらが新型MSのパイロット兼整備士のジュン・ポートマンだ。」
「初めまして、ジュン・ポートマンです。これからはみなさん・・・・宜しくお願いします。」
ジュンのあまりにも丁寧でベタな普段きかない拶にコクピット内はクスクスと笑いがもれた。
それを見てジュンは顔を赤くしてうつむいてしまった。
ジルバはコクピット内をジロリと睨らむとコクピット内に静けさが戻った。ジルバ船長は
ジュンの方を見て
「では、主なコクピットのスタッフを順番に紹介しておこう。ここにいないメンバーはみ
んな他用で場を外している。」
ジルバはコクピットの後部の少し高い席をさして
「そこの上に座っているが副艦長のアラン館長だ。」
アランは少し頭を傾けた。ジュンは90゚に頭を下げ
「宜しくお願いします。」
と挨拶をした。それを見て、みんな笑いそうになったがすぐに笑いを堪えた。そしてジル
バ艦長はコクピットの前方を指して
「操舵士のサガ君だ。」
ガタイの良い大きな男は身を正さすに軽く敬礼をして
「宜しくな。」
と軽く答えた。ジュンはそれを聞いて、またさっきと同じような頭を垂
れて
「こちこそ宜しくお願いします。」
と元気よく答えた。もうコクピット の中はジュンの挨拶になれてきてた。ジルバは次にサ
ガの横を指して
「彼女が通信士のワリ君だ」
ワリは軽く会釈をして
「宜しくね。」

とジュンに軽く手を振った。ジュンはまた同じように挨拶をするとコクピット内に笑い声
が響いた。ジュンはキョトンとして不思議そうに辺りを見回した。
船長も少し笑いながら
「良いクルーが揃ったな、良い航海になりそうだ。地球のポアロ迄は10日はかかる。明
朝に出航するジュン君は出航の準備をしなくていいのかね?」
船長がジュンに尋ねるとジュンは、はっとして無言のまま走ってコクピットから走って出
ていった。その姿を見てまたコクピット内には笑いが木霊した。


2007年7月112日 タイタン

人工衛星タイタンから地球に向かっていくグリフォンの姿が宙に見えた。

 

2007年7月22日 

ポアロ近郊シリウス軍キャンプ

 

軍キャンプ場には隊員達を慰安する為に娯楽施設として映画を放映する幕舎が作られてい
た。その中でミナミ大尉とマッシュ中尉は映画を見ていた。映画の内容は恋人が軍へと志
願する男と女の戦争で離ればなれになる悲観なポピュラーな内容であった。
俳優男「僕は軍隊に入ります。キャロラインは僕が帰ってくるのを待っていてくれますか?」
俳優女「キャロラインはあなたが帰ってくるのを神様に祈りながら待ってます。」
マッシュは映画の世界へと入りこんでいるとミナミがとなりで
「毎日必ず手紙を書くよ。」
俳優男「毎日必ず手紙を書くよ。」
と銀幕の男はミナミの後を続くように言った。するとマッシュがミナミの襟首をつかみ
「馬鹿!ここがこの映画の良いシーンなんだ。」
ミナミは襟首からマッシュの手を放し。
「軍に入ってからこの映画を何回見てると思ってるんだよ。」
マッシュはムスッとしながらミナミを睨み。
「良いシーンは何回みても良いんだ。」
ミナミは呆れた顔をして溜め息をついた。その横を誰かが銀幕の方に歩いていったかと思
うといきなり舎の中に明かりがつき
「全員聞け!!いま本部からポアロに進行せよと命令が降った。全員解散。」
舎内はいっきに静まりかえった。そして指令を伝えた男がミナミとマッシュに敬礼をして
「いま本国から補充兵と新型MSの設計チームの一人が大尉達が来るのを大尉のテントで
待ってます。すぐにテント迄いって下さい。」
ミナミとマッシュは敬礼を返し
「了解。」
と返事をすると2人はミナミのテントへと行った。テントの中に入ると3人の兵士と一人
の技術者が待っていた。ミナミ達が入って来ると3人の兵士は敬礼をして、その中の一人が
「私達は本部より大尉の隊に配属しよと、命を受けてきました。」
ミナミは3人は折り返し見て3人には聞こえないようにマッシュに
「軍隊に入ってからの私の男運の無さはキャロライン以上だね~」
とボソッと言うとマッシュは顔を引きつらせた。次にミナミは3人に

「まずは自己紹介をして。階級はいいどうせ全員MS乗りだから曹尉だろ?だから違う人
け言ってよ。はい、右の人から。」
3人の中の右端の丸坊主でヒョロッとした兵士が
「私はモリナガ・タケルであります。」
次に真ん中の3人の中では背の低い 男が
「ルイス・シャボンです。」
そして最後に見た目に特徴の無いどこにでも居そうなのが特徴の男が
「自分はカルバン・スァードでございます。」
マッシュが
「サード?」
と聞き返すとカルバンは
「いいえ・スァードでございます。」
と言った。マッシュは困ったような顔で眉をしかめて
「何回も聞いてすまない、ゆっくり言ってみてくれ。」
と言うとカルバンは
「ス・ァ・ー・ド・であります。」
と言うと、ミナミは笑いながら
「3人でモルスァだね。行軍の支度をしないといけないだろ?私達もこの技師に新しいM
Sの説明を受けなくてはならないから、もう行っていいよ。」
と言うと3人は
「失礼いたしました。」
と敬礼をしテントを出た。

 

2007年7月22日 

ポアロ近郊シリウス軍キャンプ ミナミのテント


ミナミは椅子に座り机で自分の銃を検査をしだした。それをよそに見ながらマッシュは技
士に真顔で話しかけた。
「取り扱い説明書とかある?」
と聞くと技士は鞄の中から2人分の資料を取り出してマッシュに渡した。マッシュはミナ
ミの分の資料を取り出してミナミの座っている前の机の上に放り出した。ミナミは銃の検
査をガシャガシャと終わらすと資料を広げた。
技士は2人が資料を受けとるのを見ると説明をしだした。
「今回の配備で回されたMSは、通常に配備されているDAIや先ほどにいた3人が乗っ
ている特殊部隊や最前線精鋭部隊に回されているグラチェとは別に新しく作られたMSです。」
2人は資料をペラペラと捲り出した。技士の話は続いた。
「まずは、お2人が知らないグラチェから…」
「いや、ミナミは乗った事がある。」
とマッシュが話を割った。ミナミは真剣な顔で資料をみながら
「いいから続けて。」
と言うと技士の口は再び動きだした。
「グラチェはDAIと違い地上で飛行ができます。武器もDAIのマシンガンと違いビー
ムライフルを持っています。機動力やパワーや走行はあまりDAIとはあまり変わりません。」
2人は資料に目を通しながら同時に
「続けて」
と言うと再び技士の口が回り出した。
「お2人のMSはタイタンからMS研究の第一任者を呼び出して地上でシリウスの最新技
術を駆使して作りました。」
マッシュは、ほぉと納得するような顔をしながら
「なんだかすごそうだな」
とポリポリ人差し指で頬を掻いた。

 

2007年7月22日
ポアロ近郊シリウス軍キャンプ ミナミのテント

 

ポアロ近郊シリウス軍キャンプ ミナミのテントマッシュが驚くのを見て、技士は得意げそうな顔になり話を進めた。
「マッシュ中尉のR・T―Ⅱ型MSはマッシュ中尉の得意な射撃を考慮し、火器系を重視に作り上げられま
した。背中には全ての方位に対応できる追尾ミサイルのミサイルポットを装備し戦艦並の
ビームライフルを持っています。無論、その衝撃にも対応できるように
なっています。装甲には高濃度のアクロ合金を使用しています。DAIや陸上型ボールの
攻撃では少々の事では破壊されないと思います。機動力は他のMSと変わりませんが無論
パワーは桁違いです。」
マッシュは更に驚いた顔をした。技士は更に得意げな表情をして話を続けた。
「ミナミ大尉のMS、T・R―Ⅰ型は機動力重視に作られています。今のMS技術では同
じ機動力を待っているものは、まずはいないでしょう。グラチェのように地上での飛行は
可能です。火器はマッシュ中尉のMSより劣りますがビームライフルを使用でき右手の甲
からは甲と同じ太さの平べったいレーザーソードがでます。左手の甲からは耐久性の高い
縄が出るようになっています。パワーも他のMSとは比べものにはなりません。ただし機
動力を重視したので装甲はグラチェなどと変わりありません。」
そこへ慌てて一人の兵隊が入ってきてミナミに敬礼をした。技士の話が止まった。
「ミナミ大尉、マッケン中佐から伝令です。MS小隊はポアロへ先に進軍せよとの事です
。」
ミナミは立上がり兵士に
「了解したと伝えてくれ。」
と敬礼をすると技士がミナミの方を向き
「上層部は新型の性能を実戦で試すつもりです。」
と言うとミナミは 素顔のままで
「ポアロには兵力も残ってないと聞くよ。実戦にもならないと思うよ。
それで私達の新しいMSの名前は?」
と聞き返すと技士は伝令に興奮し真顔になり
「ミナミ大尉のMSが飛燕で、マッシュ中尉のMSが雷電です。堀田博士の趣味で付けられました。」
それを聞くとミナミは満足して
「マッシュ、モルスァは、きっともう準備をして待ってるよ。すぐに出撃するよ」
というとマッシュは無言で頷き2人はテントから出ていった。


2087年7月18日
シリウス燐国ベガ  シリウス軍最前線

 

ベガに進行したシリウス軍はリノの町を占拠する作戦に出ていた。それを防ぐ為にベガ軍
はリノ近郊に前線を引き対峙をしていた。ベガ軍に対して圧倒的な軍事力で迫るシリウス
軍だが、ベガ軍の必死の抵抗にあい前に進めないでいた。本部は空軍部隊とS・T特殊部
隊率いるネオス大尉にリノの町に強行突入せよと命令を下した。シリウス軍リノキャンプ
でネオス大尉は自隊に対して作戦の説明を行っていた。
「我々は今から空軍と共にリノの町へ空から強行をする。空軍の援護を受けながらリノの
町の上空へ行き、そのまま降下する。そして我々の手で町のベガ軍を殲滅する。その後に
落下傘部隊を降下させて町を制圧するように命令を受けた。その時に従わない者がいたら
女、子供でも容赦無く始末しろとの事だ。」
ネオス大尉は銀髪を手で溶いた。ネオスの横で聞いていたジーン中尉がレオスに質問をした。
「なぜ女、子供迄始末するのです?」
ネオスは氷のような冷たい表情でボソボソと
「軍部はリノの町を完全占拠して前線基地にしたいからだ。その後では補給基地になる。
それに始末は抵抗する者への見せしめだ。我々は上層部に従う迄だ。」
更に言い続け
「それでは全員グラチェに乗り込み命令を待て。」
と言い捨てながらその場を去った。
ジーンは、あまり納得できない顔をしてグラチェに乗り込んでいった。


リノの空には多数の航空機とS・T特殊部隊が空色を変えた。
その後リノの町では幾多の命が消えてシリウス軍に完全に占拠されていた。

 

2087年7月21日
地球近郊 グリフォン船内


グリフォンは地球を目指し宇宙空間の中を進んでいた。ワリが通信をキャッチした。
「艦長、タイタンからです。メインモニターに回します。」
シリウスの赤い民族帽を被り髭を蓄えた初老の男がモニターへと写し出された。
ワトソン
「ジルバ艦長、長い間連絡が取れずすまなかった。エドガーと今後のタイタンの方針を考
えたり、あっちこっちに出かけなくてはならなかったのでね。」
ジルバ
「それで、どうなりました?」
ワトソン
「みんな軍事政権への反対や不満は言うが、これと言った方針は出てこない。なので地球
でゴートンを拾ったら、そのままタイタン迄帰還して欲しいのだ。いまタイタンにはゴー
トンの力が必要だ。」
ジルバ
「分かりました。彼に出会いしだい、区長の意向を伝えましょう。」
ワトソン
「それからシリウス本国はグリフォンの存在や我々の意図を知らない。できるだけ本国に
は気付かれないよう動いて欲しい。」
ジルバ
「分かりました。」
ワトソン
「グリフォンの物資や軍備の方はどうだね。できれば新型MSの説明をして欲しい。私は
新型の事はまだ何も聞かされてない。」
ジルバ
「そういう事でしたら、新型のパイロットジュン・ポートマンに説明させましょう。」
ちょうどジュンは ピット内の機器類への興味からピット内でクルーの手
伝をしたり、クルーに機器類の説明を受けていた。
「ジュン、私の隣りに来て新型の説明をしてくれ。」
それを聞くと、ジュンは艦長の横へと移動した。

 

2087年7月21日
地球近郊 グリフォン船内


ワトソン区長はジュンを見て驚く顔を見せた。ジュンはワトソン区長にペコっと礼をした。
ジュン
「ジュン・ポートマンです。いきなりですが説明します。最近冥王星でアクロ鉱石と違う
新しい鉱石が発見されました。鉱石名はγニウム。アクロ合金にγニウムを混ぜる事によ
り合金は更なる進化は果たす事になりました。この超合金はアクロ合金より更に強度、硬
度、粘度、耐久性、もあり、更には重量も軽く、温度にもかなりの幅があります。」
ジュン
「この超合金は成形するのが困難だったのですが、つい最近、冥王星のこの超合金へ対す
る技術が促進し、この超合金を特殊成形する事により高度な形状記憶能力を施す事ができ
ました。つまり堅いゴムだと思ってもらった方が分かりやすいです。このMSの名前はア
クロ合板とγニウムを合板して作ったところから取りました名前は……」
ジュンは肩に掛かった髪を払い顔をキリッとさせた。
「アクロガンダム。」

コクピットのクルーは新型のMSの話より、説明するジュンが普段に見られない姿だった
ので、そっちの方に驚いていた。ジュンの話は続いた
「アクロガンダムにはタイタンでの最新技術が施されてありエネルギーを威力を維持しな
がら濃縮化したビームライフルは撃ち手に戦艦級の威力から人用のビームガンにまで搭乗
者に弾の威力が選択できます。後はレーザーサーベルこれもまだ他のMSには導入されて
いません。それに地上や宇宙での飛行も可能になっています。」
ジュンの長い説明が終わりピット内はシーンと静まり返っていた。
ワトソン「説明ありがとうジュン・ポートマン。それでは艦長、必ずアクロガンダムをゴ
ートンに渡してくれ。それ迄はジュンポートマンアクロガンダムを頼んだぞ。」

そういうとモニターからワトソンの顔が消えた。ジュンはワトソンが消えたモニターにペ
コッと礼をした。

2087年7月22日
地球近郊 グリフォン


グリフォンは地球ポアロへと大気圏突入を開始した。

 

2087年7月22日
都市ポアロ

 

ジュンは地球の自然の美しさに感動をしていた。タイタンでは衛星を自転させて、その遠
心力を重力に利用して星の内側に住んでいるので人工の太陽はあるが
タイタンには何処まで続くか分からないような空はない。ジュンが地上に続く森林や空に
魅入ってると操舵士のサガが
「艦長、目的地のポアロの飛行場が見えてきました。 」
「よ~し、着艦の準備にかかれ。」
とジルバは命令をした。森林に囲まれた飛行場には幾人もの人影がグリフォンの到着を待っていた。
グリフォンがポアロの飛行場に着きジルバ達が船を降りると、ポアロに集まったレジスタ
ンスがいた。レジスタンスといっても女、子供しか見当たらない。それに、そこにはゴー
トンの姿はなかった。ゴートンの変わりにフラッシュがそこにいるレジスタンスの集団の
代表になってジルバの前に進んできた。ジルバは若い代表に経緯を尋ねる事にした。
「私がグリフォン艦長のジルバ・ダリルソンだ。」
ジルバは手を差し延べたそれを見てフラッシュは
「僕はフラッシュ・マーティンです。」
というと、さっと手を出してジルバと握手をした。ジルバは続けて
「ゴートン・スピラードの姿が見えんのだが?」
フラッシュは、それを聞くと悲しくて悔しくなり俯き
「僕たちを逃がす為に戦死しました。ここにいるのはレジスタンス弾圧の為に親をなくし
た者や夫を無くした女、子供ばかりです。生き残った数人の男はポアロ周辺で警備につい
ています。」
というとそのまま声を出さずに泣きだした。
ジルバは激しい紛争の中で辛苦にも負けず若いフラッシュが頑張ってきたのを見て、かけ
る言葉も見つからず空を仰いだ。
泣くフラッシュをよそに、ジルバはレジスタンス達を見渡してレジスタンス達に
「ここでグズグズしても仕方がない。みんな早く船に荷物を積み込み地球を出る準備をするのだ。」
と言い終えると足にまとわりつくものを感じた。
「シリウス軍め、フラッシュ兄ちゃんを苛めるな!」
見ると幼い男の子がジルバの足にしがみつき叩いていた。それを見てフラッシュは、ハッ
として泣くのを止め
「コロン止めろ!その人はシリウス軍じゃない!」
と一喝するとコロンは急いでフラッシュの後ろに隠れた。
「すいません。この子は、この紛争で両親を亡くしてしまって、ずっと僕と一緒にいるんです。」
とジルバに謝った。ジルバは屈みコロンに目線をあわせて
「船に乗りたくないか?」
と聞くとコロンは指を咥えながら頷いた。ジルバはコロンの頭を撫でながら
「じゃあ乗せてあげるから、好きな物を船に乗せなさい。」
と言うとコロンは急いで何処かに消えてしまった。
それを見届けるとジルバはコクピットに戻りクルー達にレジスタンスが
荷物を積み込む間は小休止して外出してもよいと指示を出した。
ジュンはそれを聞くと急いでコクピットから飛び出して行った。

 

2087年7月22日
都市ポアロ


グリフォンを降りたジュンは地球の植物や小動物などを観賞していた。梢に止まる小鳥を
見ていると小鳥は飛び立たっていった。その先の盛り上がった草の上にはフラッシュが気
落ちして座っているのが見えた。ジュンはフラッシュの横まできて少し屈みフラッシュに尋ねた。
「隣りに座ってもいいかな?」
フラッシュはジュンの方を向かずにコクリと頷いた。しばらくジュンはそこから地球の景
色を堪能していたが景色を見たままでフラッシュに語りかけた。
「本当に地球って素敵なところだね。」
ジュンの問いにフラッシュは何も反応を示さなかったが暫く間をあけて
「素敵じゃない。」
と一言もらした。ジュンは空を見上げてフラッシュの言葉を無視するように
「宙から見ても青く綺麗だったけど、地上に降りたらもっと綺麗。」
と言いながら目をつぶり大地に吹き注ぐ風を一身に受け止めていた。ジュンの話は続いた
「タイタンが出来た時に移民して来た人達はシリウス国特有の生物や植物を持ち込んだん
だけど、シリウスの今の動植物ってタイタンのとはだいぶ違うんだね。」
と言うと、フラッシュは前方を見ながら
「シリウスでは紛争などで食糧不足が頻発したから。背に腹は変えられないって、その度
に他国から繁殖力が強いものを取り寄せたんだ。」
暫くの間フラッシュとジュンが風景を眺めていると、2人の目線の先をたくさん物を持っ
たコロンが子供軍団を引き連れて船へと走っていくのが見えた。
ジュンは、大地を駆け巡り戯れるコロン達を見ながら
「それでもタイタンに住む人々にとったら地球が故郷なんだよ。」
と言うと、フラッシュは黙り込んでコロン達を眺めていた。すると突然ドォーンと音がし
たかと思うと森林のむこうの方から煙りがあがった。フラッシュは立ち上がって
「大変だ!見張りがいる方からだ!」
と言うと、ジュンも立上がり黙ってフラッシュの手を引いてグリフォンへと走っていった。
その時、グリフォンのコクピットでは
「ブゥーブゥーブゥブゥブゥブゥ」
緊急のアラームが鳴り響いた。
コクピットいたワリが緊張感を漂わせながら
「艦長大変です。こちらに5機のMSが向かって来てます。3機はグラチェ、2機は不明機種です。」
それを聞きジルバは顔をしかめ
「早く積み込みを急がせろ!!」
と大声をあげた。

 

2087年7月22日
都市ポアロ


ミナミのMS小隊 は森林の中をポアロまで進軍していた。ミナミは前方に気配を感じると立ち止まり銃を持った手をあげた
「警戒しな!何かいるよ。」
そのまま、ミナミ達が進んでいくと2機の陸上型ボールが行く手を阻んでいた。
ボールのパイロットは飛燕と雷電の姿を見て
「あれはMSか?」
呆然と言うと、もう一つのボールのパイロットが
「構わん、撃て!」
と言うと
「ドォーン」
とボールの砲は鳴り響いた。
雷電はボールの砲をモロにくらい煙りに包まれた。
飛燕は右手からソードを出してサッと前に出たかと思うとシャッ、シャッ、と2機のボー
ルを斬り進みボールの後方へとしゃがみこんだ。少し間を置き同時に2機は爆発せずに音
を出して崩れてしまった。
「マッシュ!大丈夫かい?」
とミナミが声をかけると
「おう、機体に損傷は無しだ。」
と何事もなかったかのように、またミナミ達は森の中を行軍しだした。
2人が歩いているとやがて大きな戦艦が前方の方に見えてきた。ミナミは少し驚きながら
「あれは何処の船だい?」
と聞くとマッシュは不思議そうに
「シリウスの船では、なさそうだ。」
ミナミが、また手を上げ
「モルスァは左右後方の3方向からポアロに入れ!私達は正面からマッシュは援護。」
と命令すると、モルスァ達は各方へ散っていった。
レーダーの反応を見てワリは声を張り上げながら
「正面に2機の正体不明機、左右後方からはグラチェが一機ずつ更に近付いてきます。」
シルバは顎を手の腹で触りながら
「挟撃に来たな。グリフォンが、まだ戦艦だと思ってないのかも知れん。挟撃される前にグラチェを出せ。」
ジルバは命令をくだすとワリは
「MS隊は出動準備をして下さい。」
それを聞くとジルバは続けて
「左、右、後方のMS隊を敵グラチェにあたらせよ。正面は我々が何とかする。」
ワリはシルバの話を追うように
「MS隊は左、右、後方より来る敵グラチェお願いします。正面の敵はこちらで何とかするわ。」
MS隊に連絡を入れた。
「MS隊出撃して下さい。」
とワリが言うとグリフォンから3機のグラチェが勢いよく飛び立った。
その時、ジュンがフラッシュを連れてコクピットに帰ってきた。
ジュンは艦長に大声をあげて
「私も出ます!」 と出撃を促すと
「待て、確かに3人しかいなくパイロットは不足しているが、君は戦闘の訓練も受けていない。」
と艦長は言ったがジュンは艦長の意見に耳を貸さずに飛び出していってしまった。

グリフォンのMS隊とモルスァは空中で交戦を始めた。グラチェ同士の戦いは互角であっ
た。その時、グリフォンからジュンのアクロガンダムが飛び出した。

 

2087年7月22日
都市ポアロ


モルスァのモリナガはアクロガンダムを見て
「なんなんだ、あの白いMSは?」
カルバンは敵と打ち合いながら
「見た事が無いMSだ。」

「俺がヤる!」
とルイスのグラチェはアクロへ向かいライフルを発射した。
「よし、命中した。」
とルイスが叫んだが次の瞬間アクロがルイスに向かって飛んできた。
「ナニ?ライフルが効かないのか?」
と言った瞬間にアクロは背中の腰の あたりからソードを出しルイスのグラチェの右の片腕
を落とした。
ミナミはマッシュを置いて一人で行軍中に陸上型ボールと交戦をしていた。
ミナミは交戦中にマッシュに無線で連絡をした。マッシュが一人で待機をしているとミナミから無線が
「マッシュ、マッシュ聞こえる?」
「あ~聞こえてる」
「何か、あの船から、何か変なMSが飛び出してあの3人ヤバくなってるよ。3人を援護できる?」
とミナミが問うと
「やってみる。」
とマッシュは返事をした。
「ミサイルポットを試してみようか。」
と言いながら、マッシュは雷電のモニターでモルスァの3機の識別信号を外し敵のMSに
ミサイルの標準を合わせた。
「ターゲット、ロック。」
雷電の追尾式ミサイルの発射ボタンが光った。
「成敗!」
と叫びマッシュは発射ボタンを押すと、雷電の背中のミサイルポットの6個の穴からミサ
イル4発が順番にボッ、ボッ、ボッ、ボッと垂直に発射された。ミサイルは上空まで上がると直角に方向を
変えて標的を目指し走りだした。

 

2087年7月22日
都市ポアロ

 

突然現れたミサイルに不意を突かれたアクロとグラチェは反応できずに
ミサイルと接触した。ミサイルが爆発すると空には煙りが立ち込めていた。その光景を目
にするやマッシュは
「全弾命中!」
と喜びの声をあげた。やがて空の煙りが晴れるとアクロが上空だけは上空に残っていた。
「あら、ミサイルが効いてないよ!」
マッシュは驚きの声を出した。
グリフォンのコクピットでジルバはミサイルの発射されるのを見て
「あの森林に何かがいる。グリフォン砲台を出せ!」
グリフォンの各外装が開き、中から砲台が此所彼所から出てきた。
マッシュの背中に"ぞぉー"と寒気が走りミナミから通信が
「マッシュ!ヤバいよ!退避しろ!!」
と叫び声が雷電のコクピットに響いた。
「あの森に向かって撃てー!!」
とジルバが砲撃の命令を出すとグリフォンの甲板にある前の砲台からズ、ズ、ズゥーンと
ビーム砲が発射された。ビーム砲は一瞬で遥か遠くの森林迄も切り裂いた。
「マッシュ!!」
ミナミが叫ぶと

「少しヤバかったが一応大丈夫だと」
返事がかえって来た。ミナミはすぐに全員に
「あの船は戦艦だ!高性能レーダーはついていても森林に入れば探索しきれない。こちら
から何もしなければ、こちらの確かな位置は掴めない。モルスァとマッシュは森林にて身
を潜めて待機せよ!私はあの白いのに挑む!白いのがいたら戦艦も無暗には砲撃はできない。」
モスファーは空から森林へと降りていってマッシュらは身を潜めた。アクロはグリフォン
の前を空中で立っていた。飛燕はさっき交戦したボールの砲台を掴みアクロの下へ投げ付
けた。ドーンと音がしてグリフォンの船員達とジュンは一斉にボールに注目をした。する
と森林から飛燕が歩きながら姿を現した。ジュンは飛燕を見て
「何だろう?あのMSは?」
艦内でサガが
「艦長!黒いMSが森林から出て来ました。」
ジルバは顎を手で触りながら
「しかし、あれはミサイルを撃ってきた奴ではないな。ミサイルを積んでいそうにはない。」
とジルバが言い終わる前に飛燕はアクロ目掛けて右手を上げてジャンプした。
その姿はその名の通りに飛ぶ燕のようだった。
「飛べるのはあんた達だけじゃないんだよ。」
と、言い終わる前には飛燕の上げた片手はアクロの右足首を掴んでいた。ジュンは驚き

「な、なんなの?」
と言いながらアクロでアクロの足を掴んでいる飛燕の右手を蹴りたくった。飛燕の右手の
装甲が少しヘコんできた。
「まったく、なんて奴だい!右手がイカれちまうよ。」
飛燕は左手の甲から鉄縄を出してアクロに絡みつけると、鉄縄を飛燕から切り離し左手で
アクロの左足を掴み、そのまま上空へとパワー全開にするとアクロは前に体制を崩された。
飛燕はそのまま地面、目掛けてアクロを叩きつけた!アクロは体に縄を絡めながらドォー
ンと音を出して地面に叩きつけられた。

 

2087年7月22日
都市ポアロ


地面に叩き付けれ鉄縄で動けなくなったアクロを見下すかのように上空から飛燕が降りて
来てアクロの背中を踏んだ。
「マッシュ、モルスァこっちに出てきていいよ。」
ミナミが呼び掛けると雷電とグラチェ3機が森林からでてきた。小隊がミナミのもとへ集
まるとミナミはアクロのハッチの開閉口を探しだした。ジュンはハッチが開くとアクロを
降り地に足をついた時、初めての戦闘の心身の疲れからヘナヘナと腰を落として足を"ル"
の形にして座り込んだ。座り込んだパイロットを見てミナミは驚きながら
「おんなか?‥… 。」
と一言もらした。その成り行きをグリフォンのコクピットの中から見ていたジルバは
「ワリ君。向こうのMS隊と連絡をとって見てくれ…‥」
指示を受けるとすぐにワリは
「こちら、グリフォン艦。あなた達の目の前にいる艦です。応答願います。」
通信を受信しミナミは前のゴートンの時の事を思い出し、少し戸惑いながら通信を繋いだ。
すると、グリフォンのメインモニターにミナミの顔が映った。
「私がこの小隊の指揮をとっているミナミ大尉だ。そちらの要件を聞きたい。」
「私が、この艦を預かるのジルバ・ダリルソンだ。今話し合いの場を持ちたい。私はこの
艦を降りるので大尉の方もMSを降りて来て話し合いに応じて欲しい。」
ミナミを見てもジルバは少しも驚いた顔を見せなかった。その驚ろかないのにミナミの方
が少し驚き残念な思いと嬉しさが心に軽く渦巻まきながらジルバに
「分かった。応じよう。私もMSを降りて待っている。」
ビューンとモニターからミナミの顔が消えると、ジルバは副艦長のアランに
「もし、私に何かあったら艦を緊急浮上させこの場から退避して欲しい。」
と言うとアランは眉一つ動かさずに
「心得ました。」
と、一言で答えた。コクピットから出る艦長にクルー達が一斉に
「艦長!!」
と叫ぶと、ジルバは少しみんなの方を振り向き
「心配せんいい。ジュンを殺さなかったところから、きっと向こうは無茶をしないだろう……」
「僕も、お供します。」
とフラッシュはジルバに志願した。
「良いだろ、何か話し合いが縺れたらジュンを連れて艦内に戻ってくれ。」
2人はコクピットを出た。その時ジルバの横を歩くフラッシュの握り拳は震えていた。
ミナミは、マッシュを雷電に載せたままにしてライフルで艦を狙わして、モリナガにはジ
ュンをつけルイスとカルバンには自分の護衛を頼んでいた。そうこうしている間にグリフ
ォンからジルバが降りてきて、両者達が前に進み出すと突然フラッシュが怒りを露にして
隠していた銃を取り出した。
「よくも!よくも!ゴートさんを………‥‥‥!」
バーン
と静けさを取り戻していた辺り一面に銃声が鳴り響いた。溶けていた緊
張感がまたその場に戻った。

 

2087年7月22日
都市ポアロ


カルバンとルイスは銃を構えた。
「待て!!大丈夫だ!!」
ミナミの叫び声にも似た命令が2人の行動を止めた。
「私は大丈夫だよ。左腕を掠っただけだよ。」
ミナミは言いながらフラッシュに近付いていった。フラッシュは近付いてくるミナミにガ
チガチと震えてミナミに銃を構えていたが引き金を引く事が出来ずにいると、ミナミはフ
ラッシュから銃を取り上げてフラッシュの右頬をグーで殴った。殴られた勢いでフラッシ
ュは後ろに吹っ飛んで尻餅をついた。ミナミは手を少し痛がり手を振りながら
「お前の、その勝手な行動でここにいる全員が命を落とすんだ。」
と言うと、まだ闘志を剥きだしにししフラッシュは泣き叫びながら
「なぜ、ゴートンさんを殺したんだ!」
それを聞くとミナミは、少し顔を俯き哀しさを滲ませて足を遊ばせながら
「言い訳みたいに聞こえるかも知れないけど、私が殺したんじゃないよ。あの軍人はあの
戦いを死に場所に選んだんだ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥きっとボウズに言ってみても分かんないよね。」
とボソボソ答えた。そのミナミの姿にフラッシュはゴートンの面影を見
た。また辺りから緊張感を消えていくとミナミを心配して雷電から持ち場を離れてマッシ
ュが‥‥グリフォンからはフラッシュを心配してコロン率いるチビッ子軍団が降りて来ていた。
「改めて紹介をしなをそう私がグリフォンの艦長、ジルバ・ダリルソンだ。」
と艦長が手を差し延ばすとミナミはその手を受け取り
「このMS小隊を預かるミナミ大尉です。」
と2人は握手を交わした。

 


ジルバはタイタンの意志と、これ迄の経緯を話しジルバは自分達を見逃して欲しい事とタ
イタンの事やグリフォンの事を軍に報告をしないで欲しいとミナミに伝えた。ミナミは暫
く考えてからマッシュに
「マッシュ中尉、今日は何があった?」
「はっ!ポアロのレジスタンスに遭遇してポアロのレジスタンスを殲滅したと。ただ謎の
飛行船が突然現れて交戦になった為に少々戦場跡が大袈裟になったかと。」
マッシュは珍しくも軍人らしくミナミに接した。次にミナミはモスファ達に
「ここにいる人達は何者だ?」
と聞くと3人は肘でツツキ合いながらコソコソして、そのうちモリナガが前に進み出て
「大尉殿!私達は軍人であり、人殺しではありません!それに民間人を殲滅しろとの命は
受けておりません。」
ミナミはみんな報告を受けてクスクス笑いながら
「だ、そうです。」
とジルバに笑いながら答えた。ジルバやそこにいる人達は顔に感激の意を表した。そんな
ミナミを見ていてジルバは何か頭の奥で閃いた。その閃きを抑えきれずに口が勝手に語りだした。

 

2087年7月22日
都市ポアロ


「図々しいとは思うのだが、ミナミ大尉。君をタイタンに連れてかえってワトソン区長と
会わせたい。一緒に来てはくれないだろうか?」
それを聞きミナミは黙り込んで考えた。ミナミは軍には良くしてもらい恩はあるが、先頃
の上層部のやり方には付いて行けないと思っていた。いずれやりたくない事をやらされる
事を普段から恐れるようななっていた。ミナミが考えている間、暇を弄んだコロン達が棒
でペシ、ペシとマッシュの足を叩いていた。マッシュはそれに堪え切れなくなりコロンか
ら棒を取り上げて向こうの方に放り投げるとコロンに満足そうな顔をして見せた。それを
見てコロンは泣き出し、泣きながらミナミの方へとやって来てミナミのズボンを引っ張っ
た。ミナミがフッと気付き足下を見るとコロンは泣きながらマッシュの方を見て指をさしていた。
「マッシュ!仲良くしろ!」
とマッシュを叱ると、マッシュはポリポリと頬を掻いた。そしてミナミ
はコロンの頭を撫でながら
「私は、この人達に付いて行くよ。お前達はどうする?」
と聞くと、モスファはまたコソコソとしてモリナガが前に進んで
「はっ!私達は家族がありますので、ここに残ります。」
と残念そうに言うと、続いてマッシュが
「こいつらを残して行けないから、俺も残る事にするよ。」
マッシュは寂しそうにミナミに言った。マッシュにはゴートンに自分がトドメを刺した事
が心に引っ掛かっていた。それを聞いてミナミも少し寂しそうに
「そうか、分かった‥‥‥‥」
と答えてコロンを見て
「私はレジスタンスとの交戦になった時に、謎の未確認飛行物体から降りてきた謎の軍団
の捕虜になったと伝えといてくれ」
と言い終えるとコロンに
「私は捕虜だ、艦まで拘束してくれ。」
とミナミは頭の後ろに腕を組み捕虜のマネをするとコロン達は
「捕虜だ!捕虜だ!捕虜をつかまえたぞ!」
とミナミのまわりを走りまわった。マッシュは艦に向かっていくミナミに
「帰ってくるのを神様に祈りながら待ってるぜ、キャロライン。」
と軽く敬礼をしながら言うと
「毎日、手紙は出さねーよ。」
とミナミはクスッと笑いながらグリフォンへ向かって いった。

 

グリフォンは補給の為に月面基地ハーフムーンへと進路をむけ、地上から空へと浮上していった。


地上には隊長を失ったMS隊がグリフォンを、いつ迄も隊長を見送っていた。

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