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二回戦 第四試合 鎌田之博 VS ダイヤモンドダスト
作者 ◆GAIA///6T.
鎌田「……参ったな」
自らの試合の直後であるが、食らったダメージの話ではない。
第八試合の結果についてである。
自らの試合の直後であるが、食らったダメージの話ではない。
第八試合の結果についてである。
彼女、ダイヤモンドダストが勝ってしまった。
彼、鎌田之博は、カマキリである。昆虫である。寒さに弱い。
ダイヤモンドダストは冷気を操る。
相性は最悪。
次の試合彼女と戦うことになるわけだが、正直言って勝てる見込みは殆どない。
他の誰かであればどうかは分からないが、自分の場合は是非とも直りんに勝って貰いたかった。
彼女の操る冷気の威力はただ冬のそれとは比較にならず、自分では到底耐えられるとも思えなかった。
一度は棄権をして、リザーバーに後を任せることも考えた。
彼らならば恐らく、自分よりも善戦することができるであろう。観客も一方的展開より、そちらのほうが楽しめるはずだ。
しかし、それは出来ない。逃げ出すわけには、いかない。なぜなら。
ダイヤモンドダストは冷気を操る。
相性は最悪。
次の試合彼女と戦うことになるわけだが、正直言って勝てる見込みは殆どない。
他の誰かであればどうかは分からないが、自分の場合は是非とも直りんに勝って貰いたかった。
彼女の操る冷気の威力はただ冬のそれとは比較にならず、自分では到底耐えられるとも思えなかった。
一度は棄権をして、リザーバーに後を任せることも考えた。
彼らならば恐らく、自分よりも善戦することができるであろう。観客も一方的展開より、そちらのほうが楽しめるはずだ。
しかし、それは出来ない。逃げ出すわけには、いかない。なぜなら。
彼、鎌田之博は、カマキリである。そして、ヒーローである。
アンテナ「さて、第二回戦・第四戦! 鎌田之博選手対ダイヤモンドダスト選手であります!」
アンテナ「さて柏木さん、この勝負は一体どのような展開になるでしょうか」
柏木「……正直言いましょう。鎌田選手の勝利は、十中八九ないでしょう」
アンテナ「……と、いいますと」
柏木「つまるところ彼はカマキリだからね。寒さは彼にとって、ある意味では最高の天敵だよ」
アンテナ「なるほど……」
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鎌田「女性に手を挙げる趣味はないんだ」
鎌田「しかも、悪人でもないしね」
鎌田「だけど――正直勝てる気がしない。だから、最初から全力で行かせて貰うよ」
ダイヤ「ご丁寧にどうも」
鎌田「タイプの相性の差が、戦力の決定的違いでないことを教えてやる!!!」
アンテナ「それでは――――試合、開始です!」
ヒーローの かまたが しょうぶを しかけてきた!
ヒーローの かまたが しょうぶを しかけてきた!
かまたのつるぎのまい!
かまたのこうげきりょくがぐーんとあがった!
ダイヤのあられ!
あられが ふりだした
かまたのとびげり!
こうかは ばつぐんだ!
ダイヤのこごえるかぜ!
こうかはばつぐんだ!
*実際のタイプ相性とは異なる場合があります
かまたのすばやさがさがった!
*実際のタイプ相性とは異なる場合があります
かまたのすばやさがさがった!
ダイヤのあまえる!
かまたのこうげきりょくががくっとさがった!
かまたのにらみつける!
ダイヤのぼうぎょがさがった!
ダイヤのちょうはつ!
ダイヤのうたう!
ダイヤのこなゆき!
ダイヤのうたう!
ダイヤのこなゆき!
かまたのいかりのボルテージがあがっていく!
かまたのぎんいろのかぜ!
ダイヤはこうげきをかわした!
ダイヤのれいとうビーム!
かまたはこおりづけになった!
かまたのあばれる!
しかしうまくきまらなかった!
かまたのがむしゃら!
しかしうまくきまらなかった!
かまたのわるあがき!
しかしうまくきまらなかった!
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鎌田「ぬるぽっ!」
柏木「ガッ。 ……下半身は凍り付いて抜け出せない。ただでさえ危機的状況なのに彼は普通より寒さに弱い。 ……詰んだかなコレは」
よし子「ところでダイヤ、途中で最高に『ハイ!』ってやつにならなかったか?」
ダイヤ「残念ですが……運が悪かったと思ってあきらめてください」
鎌田「うぐぐ……」
よし子「あれ? 無視?」
ダイヤ「完全なるとどめを……刺す!…… 『ぜったいれいど』で………体を凍結してな」
鎌田「ぐっ……」
ダイヤのぜったいれいd
鎌田「まだだ! まだ終わらんよ!」
鎌田「まだだ! まだ終わらんよ!」
かまたのむしのていこう!
きゅうしょにあたった!
アンテナ「ダイヤ選手ふっとばされたーっ!」
柏木「ううむ、あの状況でここまで動けるとは…… いい根性だ。感動的だな。だが、無意味だ。」
アンテナ「……と、いうと?」
柏木「冷気によって体力が失われている。本来の力の半分も出せていないだろう。加えて今ので……体力を使い果たした。
もう、動くことすらままならない。これはもうだめかもわからんね」
もう、動くことすらままならない。これはもうだめかもわからんね」
ダイヤ「よく……不利な状況下で……ここまでやりました。しかし……貴方はもう……碌に動くことさえ出来ない。貴方の負けです」
ダイヤ「とは……思いますが……あなたのそのポテンシャル……油断できないものがある」
ダイヤ「この状況で……中途半端な状況で……勝利を宣言するのは……愚かというもの……」
ダイヤ「そこで鎌田之博! 貴方があと何秒動けようと関係のない方法を思いつきました」
アンテナ「ダイヤ選手……何をするつもりでしょうか? 右の手を高く挙げました」
柏木「むうっ、あの技は……」
アンテナ「知っているのか、柏木!?」
柏木「うむ。あれはまさしく……」
ダイヤ「フリージングコフィン!」
ダイヤ「その氷の柩はいかなることがあってもとけません」
柏木「黄金聖闘士数人の力をもって破壊しようとしても不可能だという」
ダイヤ「貴方のその肉体は永遠にその柩の中でくちはてることはありません、魂は天にのぼっても……」
ダイヤ「この無人の天秤宮で永遠に……」
よし子「ここ闘技場なんだけど」
柏木「……というわけだ! ※参考文献 集英社刊 『聖闘士聖矢』」
アンテナ「あ、ごめん聞いてなかった」
柏木「(´・ω・`)」
よし子「おーい鎌田、動けるかー?」
へんじがない。 ただのしかばねのようだ。
よし子「いや、死んではないから」
よし子「……鎌田之博、戦闘不能だぞー!」
アンテナ「流石にあれから抜け出すことは出来なかったようです」
柏木「やっぱり寒さには勝てなかったよ……」
よし子「なんかそれは色々と間違ってる気がする!」
アンテナ「これで決着がつきました! 第二回戦・第四戦! 勝者は――ダイヤモンドダs
よし子「うわぁぁぁ!?」
アンテナ「?! 何!? どうしたの!?」
柏木「バイク! なんかバイクが闘技場に入ってきた!!」
獅子宮「退け! 轢かれたいのか!?」
よし子「 」
アンテナ「えー、バイクが闘技場に乱入してきました! 何が起こっているんでしょうか!」
獅子宮「……アレか!」
来栖「今俺等凄く目立ってる気がするんですけど」
獅子宮「今気にするべきはそこじゃない」
来栖「まあ確かにそうですけど……しかし鎌田はどこに」
獅子宮「アレだろ」
来栖「……凍ってますね」
獅子宮「いやに冷静だな」
来栖「先生こそ」
よし子「お前ら何者やねん」
獅子宮「あ、申し遅れました私佳望学園の教師で獅子宮と申します」
よし子「え……あ、ご丁寧にどうも……」
来栖「なんだよこれ……どうしたらこんな凍り方するんだ?」
塚本「うおおおおおぉぉぉ!」
来栖「あ、塚本来た」
塚本「先生いくらなんでも飛ばしすぎだろ! って、うお!? 鎌田!!?」
柏木「ところで、こいつを見てくれ。この状況をどう思う?」
アンテナ「すごく……カオスです……」
塚本「これはひどい……どこの悪魔だ!鎌田をこんな風にした奴は!」
よし子「ここにいるダイヤだぞー」
ダイヤ「あ、どうも」
塚本「天使でした」
来栖「……。 それで、これどうやって溶かすの」
ダイヤ「…………」
来栖「……ダイヤさん?」
にっしょく「これをつかうんです」
来栖「え、誰」
にっしょく「それはいまどうでもいいです。このけんをつかいなさい」
塚本「……何この金ピカの剣。趣味悪い」
よし子「黄金聖闘士が聞いたら殺されるぞー」
にっしょく「それはらいぶらのくろすのいちぶでうんたらかんたら」
塚本「はぁ……で、それ誰がやるの」
にっしょく「……」
塚本「なんで無言で笑顔で俺を指差すの!? やめて!?」
にっしょく「ちなみにへたするとなかのひとごとまっぷっつ」
塚本「重いよ! 重責過ぎるよ!」
来栖「でもこのままだと出られないよね」
塚本「…………」
来栖「……」
にっしょく「……」
獅子宮「……」
アンテナ「……」
柏木「……」
ダイヤ「……」
よし子「何この茶番」
塚本「……分かったよ! やればいいんだろ! ええい、ままよ!」
塚本「唸れ! 聖剣エクスカリバーよ!」
よし子「それ山羊座」
塚本「うりゃ! とう! こん畜生!」
にっしょく「……まあせいんとがいっとうりょうだんできるからといっておなじことができるわけありませんしね」
ダイヤ「……なんだか無駄なことをしたような気がしてきました」
来栖「……」
にっしょく「あ、あなたもどうぞ」
来栖「……え? もう一振りあるの?」
にっしょく「はい」
来栖「……ふぅ。 おい塚本! 手伝うぜ!」
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柏木「やれやれ。一時はどうなることかと思ったけどなんとか平和に収束しそうだ」
アンテナ「( ;∀;) イイハナシダナー」
柏木「もう決着はついてるし、この試合は終了、次の試合始めるまでの休憩時間、ということにしようか」
アンテナ「そうですね。 では次の試合は氷を砕き終わってある程度時間を置いたら、ということで」
二回戦 第四試合 鎌田之博 対 ダイヤモンドダスト
氷の柩(フリージングコフィン)により ダイヤモンドダスト 勝利
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ダイヤ「……にっしょく、その剣どうしたんですか」
にっしょく「だしてもらったにきまってるじゃあありませんか」
ダイヤ「やっぱり……!」
にっしょく「ちょっと、そんなにいそいでどうしたんですか。 しあいがすんだばかりなんだからすこしはやすんだらどうです……」
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オーロラ「おや、また勝ったよ。彼女強いね」
りゅうせい「そうね。今回は相性の問題のような気もするけど」
オーロラ「楽しそうだなぁ……僕も参加したかったかも」
りゅうせい「……」
オーロラ「ダイヤと組んだらオーロラエクセキューションくらい使えそうじゃない? 召喚されたって建前で出て行っちゃおうか」
りゅうせい「……」
オーロラ「怖いなあ。そんなに睨まないでよ、りゅうせい」
りゅうせい「……別に睨んでなんかないわよ。 ……まあ、貴方なら女性には全勝できるでしょうね。男相手だとわからないけど」
オーロラ「ふむ。 ……その理屈で言うと、君は実は男なのかな?」
りゅうせい「張っ倒すわよ」
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晶「あぁ、鎌田さん負けちゃった……」
陽太「そうだな」
晶「……もうちょっと何かないの?」
陽太「相性が悪かったからな。予想はついてた。寧ろあれだけもったのが不思議だ」
陽太「……それより」
晶「何、急に小声になって」
陽太「前を向いたまま聞け。 ……後ろにいる二人の会話を聞いてたか?」
晶「いいえ……それがどうしたの?」
陽太「話を聞いている限り、今鎌田の相手をしてたダイヤモンドダスト、あいつの仲間らしい」
陽太「そして……女の方。 ……流星と呼ばれた」
晶「……どういうこと?」
陽太「ダイヤモンドダストは冷気……凍気といったほうがいいか。それを操る力を有している。 そういえば雷っていうのもいたな」
晶「……! もしかして……」
陽太「そう……流星、つまり、隕石。何か関係あるかもしれない」
晶「じゃあ……」
陽太「よし、下に降りて鎌田の様子を見よう」
晶「え?」
陽太「先に行くぞ」
晶「ちょ、ちょっと待ってよ!」
晶「どうしたの? もし本当にあの人が関係があるのなら、もっと情報を集めたほうが……」
陽太「……関係がある、としよう。そうすると俺たちの世界の人間のことは知ってる可能性が高い。だったら鎌田があんな状況にあって俺たちが様子を見にすら行かない、というのは不自然すぎる。
まあ、怪しまれるだろう。それに、もしも無関係なら言わずもがなだ」
まあ、怪しまれるだろう。それに、もしも無関係なら言わずもがなだ」
晶「なるほど……」
陽太「まあ、関係のある可能性は十分ある……と、思う。そこで晶、鎌田のことのケリがついたらそれとなく聞き耳を立ててくれ」
晶「ちょ、なんで僕が」
陽太「俺選手だもん」
晶「……そう」
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塚本「割れたァ!」
来栖「鎌田! おい、大丈夫か!」
陽太「くっ、体が冷え切ってる……」
来栖「えっ、誰」
塚本「畜生、このままじゃ死んじまうぞ! どうすればいいんだ!?」
アース「地中海カノン島の噴煙に7日間身を晒せ」
塚本「よし来た……地中海!?」
アース「何、冗談だ」
にじ「おーい、直りんとかハルトとか、とにかく誰でもいいから火が出せる人連れてきてー」
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ダイヤ「たのもー!」
描いちゃ「あれ、どしたの? あ、準々決勝進出おめでとう」
ダイヤ「単刀直入にいいます。 私を強くしてください」
描いちゃ「……は?」
ダイヤ「具体的にいうと、私が白鳥座の神聖衣……水瓶座の黄金聖衣でもいいです。それを着てる絵を描いちゃってください、っていうか描け」
描いちゃ「……あのね、俺がどうして棄権したか覚えてる?」
ダイヤ「天秤座の聖衣は描いたじゃありませんか!」
描いちゃ「だってあれは剣だけだし……それにあの柩を作ったのはダイヤなんだけど」
ダイヤ「そんなこと関係ないから描いてください。あと、ついでにいかづちが蛇遣い座の白銀聖衣着てる絵も」
いかづち「えっ!?」
描いちゃ「何、俺にもっと血を吐けと言いたい訳?」
【二回戦第四試合 勝者 ダイヤモンドダスト】
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