創作発表板@wiki

ガンダム総合スレ「連邦軍部隊が種の世界にやってきました」

最終更新:

匿名ユーザー

- view
だれでも歓迎! 編集

Top>ガンダム総合スレ

 「 連邦軍部隊が種の世界にやってきました」

 >>197◆/l4ylu8SQsさん作

宇宙世紀0080年 1月29日 地球標準時20:00 ア・バオア・クー宙域 地球連邦宇宙軍サイド3方面隊第09MS大隊根拠地 通称『イシコロ』

「補給艦入ります」

 コンテナを曳航したコロンブス級輸送艦がドッグへと入港してくる。
 その上部にはケーブルで固定された機動兵器の群れがある。

「積荷は第136MS小隊、第687支援ポッド中隊、それと彼らが半年は戦える補給物資です。
 詳細はリストにあります」

 分厚い目録を持った副官が報告する。
 まさか、その凶器を手渡すつもりじゃなかろうな。
 根拠地司令と大隊長を兼任するこの私が、そのような雑事に関わるわけにはいかないぞ。
 
「司令?」

 この根拠地に同居している第86哨戒戦隊指揮官が声をかけてくる。
 ありがたい事だ。

「何事かね大佐?」
「あのコロンブスも当戦隊に合流するつもりのようです。
 上層部は何を考えているのでしょうか?」

 彼の疑問は当然といえる。
 この根拠地は地球連邦宇宙軍准将である私と、根拠地としている86戦隊指揮官を勤めるこの大佐で収められている。
 しかし、そこにある戦力は過剰なほどにある。

 まず第86哨戒戦隊。
 この戦隊はバーミンガム級戦艦『コンゴウ』を旗艦に、十隻(先ほど一隻増えたが)で構成されている。
 その他にサラミス級七隻、マゼラン級が二隻がいる。
 所属艦隊を失った残兵の寄せ集めとはいえ、大した艦隊戦力である。
 当たり前であるが、ここに所属するモビルスーツが加わる。
 その数一個大隊。
 歩兵や戦車を含める地上軍とは違い、宇宙軍の大隊とはモビルスーツと支援ポッドのみで構成される。
 その戦力は強力で、三個中隊編成であるこの大隊は、RGM-79、通称『ジム』が二個中隊24機、支援ポッドRB-79、通称『ボール』が一個中隊12機で構成されている。
 彼らは私の目の前の大佐が指揮する戦力で、艦艇も含めてこれだけでも十分強大な戦力であるが、ここに根拠地の戦力が加わる。
 当根拠地は防衛戦力として、遺棄艦艇から取り外した無数の武装が設置されている。
 また、マゼラン一隻、サラミス三隻を直衛戦隊として指揮下に持ち、ここへモビルスーツとモビルポッドの大隊が一つずつ所属している。
 確かに過剰なまでの戦力である。


「もちろん理由はあるさ」

 私は大佐に真相を教えてやった。
 この根拠地は、一年戦争がもっと長引いた場合を想定して建設が決められていた。
 もっとも、設営隊が地球衛星軌道を出発した時は占領後のア・バオア・クーを使用するつもりだったのだが。
 予定よりも大きな損害だったが、とにかく連邦はこの宇宙要塞を陥落させた。
 しかしながら、そこはあまりにも損傷しており、少し手直しをしたら翌日から味方艦隊を駐屯させるというわけにはいかなかった。
 そういうわけで、修復完了までの拠点として、最寄の一番大きな小惑星にこの根拠地の建設が決定された。

「建設の経緯はわかりました。
 ですが、それと現状に関係があるのですか?」
「まだ私の根拠地の第一話が終わったところだぞ。
 黙って聞きたまえ」

 今のこの状況は、そう簡単には説明しきれないのだ。
 まあ色々あり、この根拠地が建設されるわけなのだが、建設を請け負った工兵大隊は困り果てた。
 この宙域全てを管轄する一大軍事拠点と、激戦の残骸を回収するジャンクヤードとしての役目は、できるだけ早く完成しなければならなかった。
 ジオン公国改めジオン共和国との停戦協定は成ったが、修理すれば使用可能な武装は広範囲に渡って散乱しており、双方の抗戦派も数多く存在している。
 特に、戦闘能力を維持したまま行方不明になっているジオン宇宙軍残存艦隊の足取りが掴めない。
 サイド3に近いこの要塞としては、のんびりと復旧工事を進めていくわけにはいかないのだ。
 最悪、完成と同時に奪取される恐れすらある。

 そんな折、ア・バオア・クー内部にて偵察行動中のボール小隊が、単独で戦争を継続していた学徒兵操るザクによってほぼ全滅される事件が起こる。
 要塞内部の安全確認のために復旧作業はさらに遅延し、地球連邦宇宙軍の戦略は大幅な遅延を見せる。
 一年戦争において連邦軍を圧倒したジオン軍の戦闘能力を、彼らは現在もなお恐れていた、
 それが、要塞復旧までの仮設基地に過ぎないこの根拠地の重武装に影響している。

「近い残骸が集められている理由は自分も理解しています。
 この根拠地や艦隊の重武装もです」
「だったら何が疑問なんだ?」

 俺は、苛立たしげに尋ねた。
 まさか、准将程度では多すぎる戦力だとでも言いたいのか?

「正直な話、准将閣下と私を合わせると、少将でも多すぎる戦力をこの根拠地は有しています。
 明日にはマゼラン4隻が合流予定と聞いていますが、これはもう、異常ですよ」

 多すぎると言うのだった。
 失礼な大佐だ。
 まあ、確かに俺の管理能力を超えている事は事実だが。

「まあ確かに、正面戦力に加えて工兵一個大隊も加えると異常な戦力だがな。
 それですら理由がある」

 俺は、この根拠地の指揮所の片隅にある一角を見つつ教えた。
 軍事基地の重要拠点の真っ只中で白衣をあえて着る男女。
 本来ならば前線にいるはずの無い、地球連邦軍技術局の人員である。

「これは独り言だがね。
 連中は『ペーパークリップ作戦』の人員だ」

 それだけで大佐は納得の表情を浮かべた。
 この妙な名前の作戦は、ジオン公国の優れた科学技術を吸収するべく発動した作戦である。
 一年戦争中は特別な作戦名も無く動いていたが、戦争終結後、二度と連邦が遅れを取らないために戦後処理と平行して進められている。
 敵国首都に一番近かった要塞に設置されるとすれば、ある意味最重要拠点である。
 ここに至り、目の前の大佐はようやく護衛戦力の強大さの理由を理解したのである。


「そういうわけでしたか」

 大佐は納得した表情で答える。
 もちろん、ア・バオア・クーが修復された後にはこの根拠地の施設ごと要塞に移籍するのだが、そこまでくどく説明する必要はない。

「ジオンの科学技術は進んでいる。
 その最終防衛ラインともなれば、これはもう宝の山だよ。
 私の持つ部隊も、君の戦隊も、彼らの護衛が本当の主任務だ」

 白衣の集団を見る。
 彼らは今日も、回収した赤いモビルアーマーの残骸を調べている。
 一年戦争最後の激戦で、複数の艦艇と多数の機動兵器を破壊した、Eフィールドの魔物。
 大した戦力はいないはずだったあの宙域では、多くの将兵がいないはずの強兵によって殲滅された。
 輸送艦に偽装した偽装支援艦。
 船体こそただの徴用船だが、そこには新型の高機動型モビルスーツ『ヅダ』の完成機。
 我が軍のボールに匹敵するモビルポッド『オッゴ』の部隊。
 よほどのプロが乗り込んでいるゲルググ。
 そして巨大な『赤いモビルアーマー』など、精鋭中の精鋭が乗り込んでいた。
 件のモビルアーマーは残念ながらコクピットは回収できなかったが、戦闘中の記録からモビルポッドの母機として使用されていた事はわかっている。
 それを参考に、技術部の連中はボール用にデザインした機体を作りたいようだ。
 しかし、そんなもの母艦を新造すればいいだろうに。
 戦争が終わったとはいえ、我々地球連邦宇宙軍にはそれを片手間で行えるだけの国力があるのだから。


宇宙世紀0080年 1月29日 地球標準時20:30 地球連邦宇宙軍サイド3方面隊第09MS大隊根拠地直衛モビルポッド中隊

 無限に広がる大宇宙。
 昔の人間はよく言ったものだ。
 モニターに表示される世界は、どこまでも広がりを持っている。
 もっとも、人間にとっての宇宙とは非常に狭い。
 地球を中心として、木星を外縁に置く楕円形。
 スペースコロニーと俺たちの基地のようなステーションを除くと、宇宙船以外に人類が生存できる場所はない。
 そして、戦争が始まった。
 人類の世界は密度を増したが、範囲という観点ではさらに狭くなった。
 人類が暮らすためだけに建設されたスペースコロニーは破壊され、民間船舶はそれぞれの敵対勢力に破壊された。
 学術的な観点から設置された無数の拠点は放棄され、深宇宙探査プロジェクトは全て中止された。
 その反面、普段では無視されるような経済的ではない航路が優先的に開拓される。
 経済的な視点からでは無駄とも言える短い距離に軍事拠点が増設される。
 
「人類は、当分木星以上の距離には行けないな」

 モニターに映し出された部下たちを見る。
 支援モビルポッド『ボール』
 丸い本体に二本のアームという可愛らしい外見をしているが、頭頂部に装備された180mm低反動砲が機動兵器である事を主張している。

「こちらトネ04、定時報告、異常なし」

 レーダーの可能索敵範囲と視界の中に異常はない。
 まあ、国家間の全面戦争が終わった後に暴れる元気がある奴などいるはずがないのだが。

「しかし隊長、昨日今日と凄い数の増援ですね」

 係留されているコロンブス級輸送艦を見ていたらしい部下から話しかけられる。

「最終決戦じゃあ随分と叩かれたからな」
「叩かれたといっても、戦争は終わったんじゃないんですか?」
「連邦政府は、ここを今後の対ジオン最前線にするつもりなんだろうよ。
 それに、ここはいずれ隣の要塞へ移るんだから、戦力はいくらあっても多すぎる事はないってわけだ」
「なるほど」

 部下を納得させたところで撤収の準備を始める。
 交代の部隊は、既に直ぐそこまで来ている。

「そろそろ交代の時間だ。
 各機火器管制システムを待機モードへ移行、撤収するぞ」

 そこまで言ったところで、俺の視界は白く染まった。 


同日同時刻 地球連邦宇宙軍サイド3方面隊第09MS大隊根拠地 通称『イシコロ』 作戦司令室

「ソーラーシステム、いや、コロニーレーザーか!?」

 白く発光するに留まるモニターを見つつ、俺はそう叫ぶ事が限界だった。
 太陽光を集めて対象を焼き尽くす巨大な太陽炉、ソーラーシステム。
 ジオン軍の多数を瞬殺した戦略兵器である。
 同じく、コロニーを丸ごと巨大なレーザー砲に改造したコロニーレーザー。
 こちらは我が連邦軍の主力艦隊を丸ごと消し飛ばした戦略兵器だ。
 だが、いずれにせよ衝撃がやってこない。
 それどころか、次の瞬間にはモニターが正常に復帰する。
 そこには、先ほどと変わりのない光景が広がっている。

「システムチェック!警戒部隊と連絡を早く取れ!
 直衛部隊は全機出撃、戦闘態勢に入れ」
「モニターの電源を切れ、念のため再起動するんだ!」
「レーダーシステム異常なし。ミノフスキー粒子濃度通常」
「警戒部隊から状況の説明を求める通信が入っています」

 我に返ったオペレーター達が報告や指示を取り交わす。

「大佐、どうにも嫌な予感がする。
 申し訳ないが、サラミスで周辺偵察を頼む」
「はい、直ぐに命じます」

 何が起きたというのだ。
 嫌な予感が収まらない。
 そんな俺の予感を、通信士が補強する。

「方面艦隊司令部との連絡が取れません。
 ア・バオア・クー占領部隊ともです!」

 これは普通の事ではない。
 要塞占領部隊はマゼラン級だけでも三十隻いる大艦隊だぞ。
 ミノフスキー粒子が通常濃度の状況で、それと通信が取れないなんていう事はありえないのだ。
 
「最大望遠で要塞を映せ!目視でもある程度状況がわかるかもしれん」

 光学での観測を指示する。
 電波での索敵が困難な現在、一定範囲内の距離では光学観測が使用されている。
 要するに、西暦時代に海軍の船乗りたちがやっていた、双眼鏡や望遠鏡での索敵をもう一度やっているわけだ。

「映像出ます!」

 モニターに映し出された光景を見た我々は、今度こそ絶句した。
 そこには見たことの無い艦隊と、青く輝く地球があった。 


 ここから大きく見えるはずのない地球にも十分意識を持っていかれたが、それよりも目の前の艦隊である。
 小爆発を繰り返しながら艦隊から離れていく損傷艦艇。
 機関が停止したらしく、救命艇を発進させていく落伍艦。
 航行不能になり友軍に曳航されていく残骸。
 その周囲では編隊を維持しつつも緩慢な飛行を行う戦闘機の群れ。

「これではまるで敗走ではないか!」

 私は地球連邦宇宙軍准将だ。
 准将とは最下位ではあるものの将軍であり、人の上に立つ者とは常に冷静であるべきだ。
 しかし、これは余りにも異常すぎる。

「それはどうでもいいでしょう准将閣下」

 冷静な口調に振り向くと、巨大な胸部が目に入った。

「ヒラガ技術大佐、君の口調には何度か注意をしたね」

 将軍としての威厳を込めて注意する。
 この背の高い女性技術大佐は、27歳の若さでペーパークリップ作戦の現地責任者を務めている。
 頭脳明晰文武両道品行方正高身長高学歴高慢巨乳美形と、まるでジュニアスクールの学生が考えたような人物である。
 優秀な事は大変結構だが、上官に対する態度がなっていない。

「私の口調よりも、眼前の所属不明艦隊をどうにかしなくて良いのですか?」
「君に言われるまでもない。全てはマニュアル通りに進んでいるよ」

 自慢げに振り返ったそこでは、私が定めた緊急対処マニュアルに従って合戦準備が進められていた。

「ミノフスキー粒子戦闘濃度散布、光学・熱源探知システム戦闘モード」
「全艦艇は緊急出航、隊列を組みつつ根拠地から離脱」
「86哨戒戦隊は艦載機の発艦急げ」
「根拠地防衛システム全基稼動を確認、メガ粒子砲群エネルギー充填率98%」
「陸戦隊は対MS装備を持って格納庫へ集合」

 全ては完璧だ。
 少なくとも敵が想像を絶する超兵器を所有していない限りは。

「私はマニュアルを作るのがとても好きでね。
 いかなる事態も想定しているのだよ」

 説明するまでもない事だが、所属不明の艦隊が出現する事も考慮に入れている。
 もっとも、それはあくまで鹵獲艦艇を用いた奇襲を想定したものだったのだがな。

「それで、准将のマニュアルではこの次に何を?」
「所属不明の戦力に対して臨戦態勢を整えた後にする事は一つだけだろう?」
「まあ、何でもいいんですけど。
 私の部下たちには解析を行わせます。稼動状態の機体を必ず確保してください」

 外野が好き勝手を言ってくれる。
 敵の技術を研究する事が重要なのは承知しているが、そのためならば私の戦力をすり減らす事は許容されるというわけか。
 申し訳ないが、そんなふざけた要請など無視だ。

「不明戦力に対し発光信号、本文『所属ヲ知ラセ』連続発信します」

 どうせ応答はないだろうと思いつつ、そのやり取りを見守る。
 いくつかの人工衛星からサーチライトによる発光信号が送られる。
 その数十五基。
 どんな無能でも発見できるだろう。

 

「不明艦隊より応答なし、動きがあります・・・不明艦隊周辺の戦闘機群急速接近!」
「迎撃準備、全兵装使用自由、各艦回避自由!」

 艦隊を前進させるという方針は間違ってはいなかった。
 根拠地からの距離を離す事により、全ての兵装を好きな機動で使用できる。
 さて、不明艦隊のお手並みを拝見させてもらおう。
 
「不明艦隊から発光信号、我が軍のものとは異なります。
 同じ内容を繰り返しているようです」
「敵戦闘機群急速に離脱しつつあります」
「不明艦隊天頂部分に七色の信号弾!意図は不明!」

 一瞬で始まった戦闘は、一瞬で終わろうとしていた。

「全艦発砲するな!絶対に撃つなよ!」

 何が意図は不明だ。
 あれはどう見ても戦闘を回避しようとしているではないか。

「攻撃中止!攻撃中止!」
「信号弾上げろ!」
「全砲台砲撃中止します」

 戦闘を始める時は決められた手順に従えば良いが、中止するのにはかなりの手間が要る。
 世の中には停戦命令が出されてもお構いなしに発砲したがるような輩が必ずいるのだ。
 しかし、今は戦後の世の中であり、戦時中に比べればその恐れは小さい。
 戦時中と違い、時間がいくらでもある今は、そのような命令違反に対して容赦のない監査が入るからだ。

「司令、一般回線に緊急周波数にて着信があります。
 不明艦隊からの通信の可能性があります」
「つなげ、私が出る」

 ようやくご対面か。
 どこの艦隊か知らないが、余計な経費を掛けさせてくれた礼をたっぷりとしてやらないとな。

 

「繋ぎます」

 オペレーターの言葉と共にモニターに映し出されたのは、見た事の無い制服を着た軍人だった。
 およそ30歳後半といったところだろうか。
 激戦の後らしく、その顔には疲労の影が強く出ている。

<<こちらは地球連合宇宙軍第三艦隊だ。
 貴官らの所属はどこか?>>
「地球連合?当方は地球連邦軍サイド3方面隊第09MS大隊根拠地である。
 私は根拠地司令官のドュパイユ准将だ。貴官の所属と階級を教えてほしい」

 地球連合軍とは一体何なのだ。
 私の知る限り、そのような名前の軍は存在しない。
 地球連合軍というからには、地球連合という国家の軍隊、もしくは古の国連軍の様な多国籍軍なのだろう。
 しかし、地球上の国家が地球連邦と言う名の一つの国家になっている今、そのような組織が作られるはずがない。

「当方は地球連合軍なる組織についての記録がない。連邦政府が新設した部隊なのか?」
<<連邦政府?貴官らはユーラシア連邦の軍なのか?>>
「あー、ちょっと待っててくれ」

 相手の返信を待たずに通信を保留にする。
 頭が頭痛で痛くなってきた。
 ユーラシア連邦?
 私が地球を旅立った後に、あの地域は独立でもしたのか?
 それ以前に、連邦政府という言葉をなぜ不思議そうに言うのだ。
 地球連邦が発足したのは昨日今日ではないのに。

「なかなか面白い展開になってきたわね」

 この私が苦悩しているというのに、隣の技術大佐は楽しそうな口調で言い放ちおった。
 おそらく、今の状況を本当に楽しんでいるのだろう。
 これだから技術畑の人間は理解できない。
 
「ヒラガ技術大佐、それならば君が通信を代わってくれても構わんよ」
「よろこんで」

 技術部の女大佐“閣下”と呼ばれる彼女に任せよう。
 私はこう、将軍らしく椅子にどっしりと座っているべきなのだ。

 

年月日不明 地球連邦宇宙軍サイド3方面隊第09MS大隊根拠地 通称『イシコロ』 作戦司令室

「お待たせしたわね。今からは私が話し相手になるわ」
<<失礼だが、貴方は?>>

 保留を解いた途端に画面に現れた美女に対し、相手は戸惑いを覚えたようだ。

「地球連邦軍技術部、ヒラガ技術大佐よ。
 早速で申し訳ないけど、話を始める前にいくつかの質問をしてもいいかしら?」
<<構いません。どうぞ>>

 彼女は簡潔に、しかし多数の質問を行った。

 貴方の祖国は? 大西洋連邦だ。
 今は何年? コズミックイラ、つまりCE70年だ。
 貴方たちの敵の名前は? ザフトに決まっているだろう。
 ザフトとは? コーディネーターの軍隊だよ。
 コーディネーターとは? 遺伝子を弄った超人だよ。
 宇宙暦という年号を聞いた事は? 無いな
 ジオン公国という名前をご存知? 聞いた事もない
 ザクというモビルスーツは? ジンならば知っているが、ザクというのは新型か?
 ガンダムという名前に聞き覚えは? 知らない。わからない。

 質疑応答は速やかに進められていく。
 さすがに、才能だけを頼りに技術仕官の最高位まで上り詰めただけはある。
 頭の良い質問の仕方だ。
 基礎的な内容の質問を多数行うという事で、双方が双方を知らないという事実が強く認識されていく。

「失礼します」

 感心しながら質疑応答を見ていると、一人の士官が俺の横で囁く。

「どうした?」
「偵察と思われる反応が四つ、当根拠地の背後より接近中。モビルスーツです」
「わかった、破壊してよろしい」
「了解しました」

 小声で会話を終えると、・アうの質疑応答も終わっていたらしい。

「准将、どうやら我々は元の世界とは違う場所へ来ているようです」
「わからんぞ、ジオンの工作部隊が我々を眠らせてここへ牽引してきたかもしれないじゃないか」

 私が冗談を言うと、ヒラガ大佐は目を細めた。

「准将閣下ともあろう方が、まさか本気でそう思っているのですか?」
「技術大佐、疑問系になるという事がどれだけ失礼かは理解しているのだろうね」
「まさか、本気で?」

 腹立ち交じりに反論したが、今度は哀れむような視線を向けられてしまう。
 まったく、最近の若い者はなっていない。
 椅子から立ち上がり、通信の相手を見る。

「話はわかった。ところで、これを見てどう思う?」

 先ほどの士官に目線で合図し、急行中の部隊からの中継に切り替える。
 一瞬の間をおき、画面の中の男は軍人としてあるまじき態度を取った。

「ジ、ジンだぁ!!」

 恐怖し、狼狽したのだ。


年月日不明 地球連邦宇宙軍サイド3方面隊第09MS大隊根拠地

「破壊の許可は出ている。各機続け」

 スラスターを最低限に使用しての見事な戦闘機動を行うジムから隊長の命令が飛ぶ。
 その通信を受け、出撃した混成機械化部隊は適度な間隔を開けつつ加速を開始、目標へと一気に距離を詰める。
 
「艦砲来るぞ!」

 加速を開始して間もなく、狭い円を描くように散開している彼らの周囲を囲むように、無数のビームが通過していく。
 一見すると非常に危険な行為であるが、彼らはそれが危険ではなくなる様に訓練を受けている。
 ボール小隊が先行し、その後ろをジムたちが追いかけていく。
 基本的に、地球連邦軍は単独での戦闘を行わない。
 長距離から艦砲で叩き、支援ポッドの間接射撃を行い、そしてようやく近接戦闘に入るのだ。
 今回の場合もそうだった。

 ジムたちを追い越すように加速を続けていたボール小隊が小編隊へと分離する。
 彼らは隊長の指示に従い、二機ずつのペア、それを二つ組み合わせた四機編隊となり、砲撃を絶やさないように交互に発砲する。
 ジンと呼ぶらしい所属不明機たちは、最初の艦砲射撃こそ簡単に回避したが、続けて行われたボールの砲撃に翻弄される。
 不運な二機が、艦砲射撃を回避した際の軌道のまま180mm砲弾の直撃を受けて爆発。
 残された二機は、スラスターを吹かして大きな回避機動を取り、接近するボールたちに牽制の意味が強い射撃を放つ。

 再びボール小隊長から指示が飛び、彼らは小編隊のまま敵機の横を通過する。
 二手に分かれ、その場で旋回するのではなく、ブースターによる加速を続けたまま、スラスターの力で強引に旋回軌道に入る。
 恐らく、これを見て敵機は勝ったと確信するだろう。
 ローラーコースターアタックと呼ばれるこの戦法は、旋回中の攻撃力が皆無になるという欠点がある。
 ボールは基本的に正面に対しての攻撃しかできず、上、下、横、背後からの攻撃には回避しか選択肢が無いのだ。
 そして、生き残った敵機はそれぞれが左右に分かれたボール小隊へと狙いをつける。
 旋回を終え、再び敵機へ向き直ろうとする彼らに反撃の手段は無い。
 ビームの閃光が宇宙を駆け抜け、そして敵機が爆発した。
 時間差を付けて到達したジムたちによる攻撃である。
 ジムたちのできない事はボールが行う。
 ボールの弱点はジムが利用する。
 一年戦争で洗練された連邦軍の対モビルスーツ戦術は合理的であり、それ故に有効だった。
 二機の敵機は、ジムに向き直ろうとする時間すら与えられずに殲滅された。
 戦闘時間はおよそ5分。
 多勢に無勢とはいえ、あまりにも一方的なワンサイドゲームだった。


年月日不明 地球連邦宇宙軍サイド3方面隊第09MS大隊根拠地 通称『イシコロ』 作戦司令室

 作戦司令室の中は静かだった。
 技術大佐は詰まらなそうに戦闘の結果を見ているだけであり、部下たちは今更このような小競り合いで一喜一憂はしない。
 画面の中の男は、目を大きく見開き、地球連邦軍プロデュースのこの小規模戦闘の結果に驚愕している。
 ふむ、察するに彼らは開戦劈頭に撃退された我が連邦艦隊に似た状況のようだ。

「それで、あのジンとかいうモビルスーツが貴官らの敵なのか?」
<<え、ええ、そうです>>

 動揺を消しきれないらしく、その応答はたどたどしい。
 私が初めて実戦に投入されたルウム戦役ですらここまでの醜態を晒す将校は少なかった。
 確かに無様な敗走になったが、誰もが最後まで持ち場を守り、文字通り死ぬまで戦い抜いた。
 この世界の連中は、ぬるま湯に浸かった様な教育を受けてきたのだろう。
 いや、思えば私も戦闘終了後に一時間は誰とも会話できなかった。
 そう考えれば目の前の男を批判などできないか。

「ご覧の通り敵機は撃退した。
 周辺警戒は我々に任せ、会話を再開しようじゃないか」
<<あの白いモビルスーツは、あなたがたの装備なのですか?>>

 ふむ、どうやら彼らにはモビルスーツが無いらしい。
 なるほど、それで敵機を見て異様に怯えていたのか。

「そうだ。あれこそが我々地球連邦軍の誇る量産型モビルスーツ、RGM-79『ジム』だ」
<<量産型、あれが、あのモビルスーツが、貴国では量産されているのですか!?>>
「当然だ、量産ができない兵器などナンセンスだろう。
 それより君、いつまでも無線で話し合っているのも芸が無い。
 どうだろう?我々の根拠地に寄っていく気はないか?今ならば歓迎するついでに修理と治療も行ってもいいぞ」

 当然であるが、私の提案に相手は同意した。
 正直なところ完全に納得できたわけではないが、我々は異世界に来ている。
 突然目の前に現れた地球。
 見知らぬ艦隊。
 聞いた事のない国家。
 ジオン残党や海賊、あるいはテレビ局が我々を騙すためにここまでの事が出来るとは思えない。
 可及的速やかに、当面の友軍を作らねばならない。


CE70年6月15日 地球連邦宇宙軍サイド3方面隊第09MS大隊根拠地 通称『イシコロ』 会議室

 衝撃的な接触から3時間、その間に我々を取り巻く状況は大きく変わった。
 地球連合との間での交渉は未だ始まっていないが、取り急ぎ地球連合軍は停泊中の艦隊をそのまま護衛戦力として提供してきた。
 対空砲(宇宙でもこの呼び方をする)の乏しい、戦闘機しか機動兵器のない艦隊だが、我々に対する彼らの本気は伝わってくる。
 つまり、良く分からないがモビルスーツを持っている相手なのだから、最悪の場合殺してでも奪い取る、というわけだ。
 そのような現状について、我々地球連邦宇宙軍士官たちの間では意見が大きく割れていた。
 元の世界への帰還方法を模索する事を第一としつつも、現地戦力(地球連合軍)との共闘体制の強化を叫ぶ我々制服組。
 想定外とはいえ、技術情報の漏洩を恐れ、最低限の自衛戦闘以外は避けたがる白衣と事務組。
 確かに見知らぬ連中と積極的に関わっていくべきではないとする彼らの意見にも同意できる点は多い。
 しかしながら、この根拠地は永久陣地ではない。
 最低でも地球連合、あるいはザフトなる陣営との友好的な関係が不可欠なのだ。

「不運な事に、ザフトと我々は既に戦闘状態にある。
 だとすれば、モビルスーツを持たず、我々と少なからず友好的な関係にある地球連合軍が友人に相応しいだろう。
 諸君らとしても、それは納得できるのではないか?」

 私の意見に誰も反論ができない。
 そもそも、この根拠地の武官で最上位にある私の意見が決まれば、誰もが従わなくてはならない。
 軍法にはそう定められているのだ。
 
「司令官の意見には頷ける点が多い事は否定しません」

 ヒラガ技術大佐は、実に官僚的な表現で私の意見に賛意を漏らした。
 彼女は優れた頭脳を持っているが、それを官僚的な意味でも用いる事のできる人間のようだ。
  
「しかしながら、技術情報の提供には首を縦に振るわけにはいきません。我々にも軍法の縛りがあります」
「貴官の言いたい事はわかるよ大佐。
 それと同時に、軍法には柔軟性が持たされている事もだ」

 太陽系全体から見れば小さな地域に過ぎないが、それでも宇宙空間とは広大である。
 地球連邦軍は名前こそ地球と付いているが、その広大な空間の秩序を護る事を存在意義としている。
 活動内容は多岐に渡り、航行不能になった船舶を救助する時もあれば、宇宙海賊を根拠地ごと全滅させる時もある。
 スペースコロニーに迫る巨大な小惑星を破壊した次の週に、反乱の兆しを見せたコロニー群の横で示威行動に出た事もあった。
 実に多彩なその活動を秩序だったものにするべく、地球連邦軍法には高度な柔軟性を維持しつつ厳密な運用が求められている。
 
「連邦軍法が将官クラスの軍人に対し、大きな権限を与えている事は私も理解しています。
 ですが、軍法は責任なき権限を認めるほど緩いものではありません」

 なるほど、そういう事か。
 私はようやく理解できた。
 いざという時の責任の所在を明確にせよという事か。
 
「つまり、何かあった時には諸君らではなく、この私が全責任を負う様にせよというわけだな」
「そのように聞こえたのであれば、あるいはそうなのかもしれませんね」

 これだから官僚タイプの人間と話すのは疲れる。
 素直に全責任を負ってくれといえばいいのに。

 

「君が何をこの場で述べたいのかは私には良く分からん。
 だが、今後何がどう決定されようとも、私の命令に従っている以上、責任は私にある。
 もちろん、功績もだがな」

 私の回答に、ヒラガ技術大佐は目を見開いた。
 この女を始めとして、途中から我々に合流した連中は私を無責任な権威主義者のように受け取っている傾向がある。
 大変に失礼な話だ。
 権利と義務の関係を理解できないものが地球連邦軍の上級将校になれるはずが無いだろうに。

「責任を私が持つ以上、当然ながら指示には従ってもらうよ」
「もちろんですわドゥパイユ准将。予備的な行動は既に開始しております」

 いつもより好意的な発音の言葉でそう答えると、彼女は今後想定されうる可能行動についてを説明しだした。
 簡単に現状を要約すると、我々は元いた世界とは別の世界へ来ていると推測される。
 地球は地球連合と呼ばれる西暦時代の国際連合のような組織があり、その下部組織に地球連合軍がある。
 地球上には大西洋連邦、ユーラシア連邦、オーブ連合首長国といった複数の国家が存在している。
 敵はプラントと呼ばれるコロニー群であり、コーディネーターと呼ばれる遺伝子調整を行って誕生した人間たちが運営している。
 プラントはザフトと呼ばれる軍隊を持っている。
 地球連合軍は艦艇と戦闘機を主兵器とし、対するザフトは艦艇の他にジンと呼ばれるモビルスーツで武装している。
 地球上のいくつかの国家は中立を宣言している。
 地球人類とコーディネーターという異なる人種間による対立が発生している。
 
「このほか、地球ではブルーコスモスと呼ばれる人種差別組織が活発なコーディネーター排斥行動を起こしているそうです」

 全くこの女は、予備的な行動と言ってはいるが、既に情報収集を開始していたようだ。
 それを咎める気はない。
 いずれにせよ、確認しなければならない事を予め調べておいてくれたのだからな。

「有用な情報をありがとう大佐。
 それでは、我々はこの世界の地球連合軍なる組織と共闘体制を敷くことで決定する。
 以後はその方針に従って各自行動してもらいたいわけだが」
「彼らと我々の技術力の違いについて、どう利用していくかが重要です」
「人の話を途中で遮るのはあまり礼儀正しい行動だと私は思わないが、君はどうかね大佐?」

 睨み付けるが、彼女は気にも留めずに言葉を続ける。

「失礼しました准将。
 我々の持つ科学技術は、彼ら地球連合軍に対して優位に立っています。
 ミノフスキー粒子、核融合炉、そしてモビルスーツ。
 近代宇宙兵器を構成するこれら基礎技術において、我々の優位性は揺るぎません」
「彼らは核融合炉を持っていないのか?」
「はい、信じられない事に」

 大佐は整備班長に視線を送る。
 トリアーエズからジムまで、コロンブスからマゼランまでとあらゆる兵器を扱ってきた経験を持つ熟練の老兵は、座ったまま口を開いた。

「何か手伝える事はないかと連中の艦艇や戦闘機を見せてもらった。
 戦闘機はまあわかるが、信じられない事に艦艇に核融合炉は搭載されていなかった」
「貴方も技術部もそう言うのですから隠蔽ではないのでしょうな。
 しかし、そう考えると我々の優位性はまさに圧倒的の一言に尽きる」

 核融合炉に加えてモビルスーツもない、ミノフスキー粒子も使用していない。
 そんな相手にどのような交渉ができるのか、考えただけでも愉快になる。

「ザフトはニュートロンジャマーと呼ばれる核分裂を抑制する特殊な兵器を広域に使用しているようです。
 大規模な戦闘に参加していないため、これが我々にどう影響するかは不明ですが、少なくとも地球連合に対して強気に出る材料となるかと」
「当然だよ大佐」

 私は自信に満ち溢れた声で答えた。
 詳しい年表は知らないが、少なくとも数十年の単位で我々はこの世界の先を行っている。


「准将、よろしいでしょうか?」

 ここで、先の遭遇戦で活躍した根拠地直衛部隊の部隊長が挙手する。
 目線で発言を促す。

「ありがとうございます。
 先の戦闘結果を数回に渡って精査しました。
 敵は機動兵器同士の本格的な格闘戦に対して、本格的なマニュアルを持っていない可能性があります」

 彼が言いたい事はつまりこうだった。
 物量の差こそあれ、敵のモビルスーツ小隊はこちらの攻撃に成す術がなかった。
 新兵だけの部隊だったと好意的に見積もったとしても、これは正式な訓練が多機種混合の攻撃を想定していない事を示している。
 艦砲とボールの支援射撃ではそれなりの対処をした事から、恐らくは開戦当時のジオン軍程度の練度と想定される。
 
「ふむ、そうなると我々の持つ全ての情報に大きな価値がつくことになるな」

 モビルスーツ同士の戦闘、あるいはモビルスーツを含む艦隊戦が未経験な軍隊。
 ジオン公国との全面戦争を終えたばかりの我々から見れば、訓練未了の訓練兵と変わらない。

「はい、准将の仰るとおりであると自分も考えております」
「ありがとう。そのあたりも加味した上での交渉が必要だな。主計課長」

 私の言葉を受けて主計課長が起立する。
 当然ながら、私が訪ねたい事は理解している。

「現在速やかな補給が必要な物資はありません。
 艦隊の推進剤、弾薬は現状維持のままですとおよそ半年分あります。
 モビルスーツおよびポッドの物資も同様です」
「根拠地の維持についてはどうだ?」
「糧食については係留しているコンテナが破壊されなければ一年以上持ちます。
 水、空気についてもある程度は循環させていますので同様です。
 その他物資についても同様とお考えください」

 主計課長の回答は満足できるものだった。
 ア・バオア・クーが復旧次第輸送する事になっているため、この根拠地には多量の物資が蓄えられている。
 急に孤立した現状であっても、取り急ぎ必要とされるものはない。
 まあ、あくまでも戦闘を行わないという仮定に基づいての試算だが。

「取り急ぎは、我々がどのような存在であるかを明確に認識できる情報を伝える事とする。
 その上で、彼らの持っている情報と、無いとは思うが同様の事例が無いかについてを尋ねる。
 念のため、臨戦態勢は整えておく」
「臨戦態勢はいつまで?」

 第86哨戒戦隊指揮官のハートリィ大佐が尋ねる。
 臨戦態勢となると一番影響を受ける部隊としては当然の質問である。

「先方でそれなりの地位にある人物との交渉が決まるまでだ。
 苦労を掛けるが、よろしく頼むぞ」

 私の言葉にハートリィ大佐は敬礼して答え、そして会議は解散した。
 方針の決まった軍隊の行動は早い。
 停泊している艦隊を通じて地球連邦軍と地球連合軍の間で本格的な交渉がスタートするのはその三日後の事である。
 が、しかし。
 その前にもう一波乱が待っていた。
 一通の無線から、それは始まった。 

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

目安箱バナー