Re:心理学者の考えるQWERTY配列の歴史 - yasuokaの日記

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2010 年 03 月 03 日 PM 12:02 心理学者の考えるQWERTY配列の歴史

安岡孝一氏が「売り込みの様子を読めばわかるとおり」として示した自記事が引用しているJames Densmore: "Typewriting and Telegraphy", The Phonographic World, Vol.2, No.1 (September 1886), pp.6-7 をみれば、そこから読み取れることは、タイプライターでの聞き取り打鍵速度が十分すぎるくらいに速くて、実モールス送信速度ではポーターにとっては遅すぎslowにみえる打鍵速度で足りていたってことだ。枕が欲しいよお。



キーボードの歴史にも書いたとおり、1872年時点では、キー配列はまだQWERTYになっていない。
グリフィスは、1872年の配列を、ハイフンとアンダースコアについては、安岡孝一氏記述とはテレコと認識していたようである。
山田尚勇は、1873年のプロトタイプで、ほぼQWERTY、少しの例外を除いて、と、表現してあった。
ともかく、すでにQWERTYのわだちへと踏み入っていたといえるのではないか。ひとつの最善・折り合い・ほどよいバランス・妥協の形へと結実する経路へと。

『キーボード配列QWERTYの謎』(NTT出版, 2008年3月)にも書いたが、1872年時点でのSholesの顧客は、George HarringtonやAnson Stagerなどが率いる電信会社だった。
売り込み先ってのはどうなのかな、。少なくとも、単なるセールスマンってわけではないような感じの場面が、ステイガーむけにはあったな。タイプライター製造ならびに電信受電システムに採用となるかならぬかまでを含めた話。包括的な。特許権使用許諾、製造許諾、あるいは特許権譲渡、とか。

製品としてのタイプライターの、ふつうにいうセールスマンってのとは、ちょっとちがうかなあ。

1868年には、自動電信送信入力端末シミュレーターとしてか、清書機としてか、音声聞き取り書き取りタイプ機としてか。ポーターはいったん採用するも、実用にはいたらず。
1870年 ハリントン。1971年エジソン。いまでいうGE系かな、ちがうかな。電信中継機開発してた?アラインメントがだめだって。
1872年 アラインメント、合格? インタラプション、減った?

この間に、何か、かわったことはあっただろうか。改善点はあっただろうか。

打つべきスピードは、タイピストによって決定されるのではなく、モールス電信の受信スピードで決まっているからだ。
「モールス電信の送信速度で決まってくるからだ。」としたほうが適切ではないか。
ストレートキーでの手動電信の場合、記録作業なしに、単に聞き取り理解する早さは打鍵を上回っていたようだし、音声受信書き取りかあるいは送信側打鍵が律速となろう。
で、実際はどうだったかといえば、
ステイガー、スミス、ジョーンズらの打鍵を音声受信タイプできてた。そして外部外線からの実用電信での第一級の高速打電者の送信を、ポーターは片手でタイピングできていたのである。
http://www26.atwiki.jp/raycy/pages/237.html
http://www.kanji.zinbun.kyoto-u.ac.jp/~yasuoka/QWERTY/1886-09Phonographic.djvu
QWERTYキーボードでの片手タッチ・タイピングってのも馬鹿にならない速さでできるものらしい。
安岡孝一ら「QWERTYの謎」にあるように、送受信速度30wpmだったとしたなら、
ポーターは片手で、35ぐらいの速度で打てるくらいの余裕があったのだろうか。
現代においては、40~85wpmで片手タッチタイプできる人がいるようだが、
http://www.aboutonehandtyping.com/video_other.html
fghj_color.JPG
http://www.aboutonehandtyping.com/howto.html
1872年の実用送受信速度は、あるいは、30wpmよりは遅かったかもしれない、、。
いかがか。どうかな。
ポーターは、飽きてきたら別の手で片手打ちしてたってなぐあいだから、どちらの手でも片手うちできたってんだとしたら、どうなのかな、何wpmぐらいだっただろうか。失礼、より早く打つときはもう片方の手も一緒に、つまり両手うちしていた。
通信速度が遅い状態の時には、片手でも間に合うほどってことかな。

「タイピストの打つ速さを遅くするように」
slow the typist down
ってのは、 「の打つ速さ」ってのは、そう補わないといけないのかな。

なんて、どう考えてもヘンだと思わなかったのだろうか?
時代の要求水準というか、バランス最善点が移動した、というか、、


accidental
だって、1895年だったかには、タイプバーが衝突したりしっこない、てな結論になっていたみたいなんだよな。
http://b.hatena.ne.jp/raycy/20100308#bookmark-19841891
http://b.hatena.ne.jp/raycy/20100308#bookmark-19843454
なのになんで20世紀になっても、タイプバーの絡みはおこったのだろうか。
ありえない、、、人間はそんなに早く打てないはず、、 イーブンペースで打鍵されてさえいれば、ってな条件付でなんだろうなあ、、

突発的な、あるいは、事故的な不用意操作
要求水準があがってったってのもあろう、

わざと、たとえ絡んだとしても、タイプバーへのダメージは避けたいってな設計、運営方針になったってのもあるかな。で、しなってかわす、ガッチンコを避ける、。
タイプバー駆動の慣性モーメント・イナーシャを小さくするために、タイプヘッド以外をなるたけかるくしたいのと印字時の剛性は確保したいってんで、アームは軽くそして薄くなっていったのだろう。そして、以前に増して、しなるようにもなっていった。

William Hofferの原文、
は、こう補って読めば、どうだろうか。
現代のタッチ「タイピングつ速さを遅くするように」
なぜなら、タッチタイピングでの運指に沿って、話をてんかいしているから。タッチタイピストの立場から見てってな評価になっちゃってるから。


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最終更新:1970年01月01日 09:00
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