〈ハーフアルヴ〉
◆ゲーム時代の設定
〈エルダー・テイル〉において最も特異な背景を持つ種族。特徴としては、舌に浮かぶ紋様とその血統による古代遺産への親和性があげられる。
彼らはかつて世界を支配した古代種族
〈アルヴ〉の血が、隔世遺伝によって色濃くよみがえった種族である。そのため、他の善の種族の子として生まれてくることになる。一種の突然変異であるため、両親の種族は影響せず、また〈ハーフアルヴ〉同士の親であっても子が〈ハーフアルヴ〉になるとは限らない。そもそも〈ハーフアルヴ〉は子供を残しにくい体質らしい。
外見面は、
〈ヒューマン〉との差はあまりない。身長は、150~185cmくらい、体重も55~90kgくらいとほとんど〈ヒューマン〉と同じ体格をしている。髪の色は、黒から金髪、白髪まであり、瞳の色も黒から茶色、緑や青のものまでさまざま。肌の色は黄白色から白色までいるが、明るい褐色が〈ヒューマン〉よりは多いようである。このように、〈ヒューマン〉と非常に似ているため、外見だけで見分けることはほぼ不可能である。確実に見分けるためには、舌に浮かぶ紋様を確かめることだが、これを忌避する〈ハーフアルヴ〉は多い。
能力面では、滅んだ種族の隔世遺伝ということもあり、彼ら〈アルヴ〉の残した遺跡をはじめとするマジックアイテムとの親和性が特徴的である。とくに「認証」と呼ばれる保護機能を持つ大型の魔法装置は、〈ハーフアルヴ〉でしか動かせないことも多い。また魔法になじみが深い回復職や魔法攻撃職に適性が高い。
このように、〈ヒューマン〉に近い姿でありながら、生まれの特殊さと滅んだ種族の血をもつ種族。それが〈ハーフアルヴ〉である。
〈冒険者〉としては、魔法攻撃職と回復職に適性がある。
◆ヤマトの国での扱い
彼らは劣性遺伝のような突然変異として生まれてくるため、人口は極めて少なくヤマトでも見かけることは多くない。
ヤマトにおける〈ハーフアルヴ〉の誕生は、特に農村などの迷信深い地方において、その珍しさから予兆とみなされることが多い。これは多くの場合凶兆とみなされる。また古代種族〈アルヴ〉への恐怖から、迫害される例も少なくなく、成人を待たずに生まれ故郷を出る例も散見される。貴族の家などに生まれた場合も、家督を継ぐことはほとんど許されず、幽閉されたり降嫁されることになる。
そのような迫害を受ける関係上、彼らは地縁や血筋、家柄などとは無関係な人生を送らざるを得ない。そのため彼らは家族的なつながりに対して非常に淡白である。もちろんこれは、そうならないと生きていくのが難しいという環境に根ざしているわけだが、彼らの血縁社会(特に貴族社会)に無関心であるという態度は、さらなる周囲との軋轢を招くことも多い。〈ヒューマン〉中心のヤマトの中ではさらなる孤立という形でそれは現れる。
逆に、そこそこ大きな宮廷や人口の多い場所では彼らは〈ヒューマン〉に紛れて暮らしていける。そういった場所では「人付き合いの苦手な変人」で通りやすいためである。また魔法に関する研究が盛んな場所では素質ある人物として尊敬を受けることもある。
ヤマトでは
〈星のゆりかご〉とよばれる〈ハーフアルヴ〉組織が存在する。これは差別や迫害から同胞を守るための地下組織である。地下組織といっても破壊活動などの非合法を行なうわけではなく、一般に知られていないだけで、地域を越えた互助会である。〈ハーフアルヴ〉自身、こういった組織運営は非常に苦手とする性質が強いのだが、幼くして故郷を追放された〈ハーフアルヴ〉は生きていくことそのものが難しい。
この〈星のゆりかご〉の活動の一つとして、〈ハーフアルヴ〉の孤児を保護して同族の里親に預けるというものがある。里親は師(メシュトレ)と呼ばれ、預かった子どもを半ば弟子として育てる。師となる人物は魔法技術者が大半のため、里子もまた魔法技術の担い手になることが多い。結果的に〈ハーフアルヴ〉が魔法研究に強い種族といわれる一因となっている。
代表的な居留地
◆種族特技・特性
■〈アナライザー〉
古代遺産の産物である人造兵器の専門家である。かつての創造主である〈アルヴ〉の血を引く存在に対し、人造の徒は駆逐されるほかない。
■〈アルヴの追憶〉
古代種〈アルヴ〉の血を濃く受け継いでおり、高い器用さと知力を誇る。
■〈ディメンジョンウォーカー〉
世界の揺らぎを感知して距離を自在に操ることができる、〈アルヴ〉の転移魔法の専門家。
■〈トゥームレイダー〉
古代の遺跡や技術に親和性が高い〈ハーフアルヴ〉の特性から、機械的な罠や仕掛けをひと目で見破ることができる。
■〈ネイティヴオペレイター〉
機械や用具など様々な道具を操作することが得意。その対象は、馬車の操縦から古代遺跡の防御機構の操作まで、複雑さを問わない。
■〈パラレルマインド〉
並列して複数の思考を展開し、身体の動きと精神の不調を切り離す特技。
■〈プログレッシブレリック〉
古代種族〈アルヴ〉に端を発するとされる魔的な消耗品との親和性が高い。他種族には扱えないような複雑なものでも自在に駆使できる。
■〈ミスティカルパス〉
世界に点在する〈妖精の輪〉《フェアリーリング》のシステムを応用し、短距離を移動する特技。〈アルヴ〉の遺産にアクセスする特殊な魔法を行使できる。
最終更新:2015年08月12日 20:47