〈森呪遣い〉


◆特性

戦場での役割:中衛or後衛支援or後方攻撃
HP:普通
MP:普通
装備可能な鎧:皮鎧、布鎧
装備可能な白兵武器:杖、槍、鞭、斧、打撃武器、魔法具
装備可能な射撃武器:なし


◆解説

自然を友とする〈森呪遣い〉は、「単位時間当たりのHP回復性能」に優れた魔法型の回復系職業である。〈ハートビートヒーリング〉をはじめとする持続型回復魔法、通称「脈動回復」は、一度かければ効果が切れるまで一定時間ごとに自動的に仲間のHPを回復してくれる効果を持つ。「脈動回復」と〈ヒール〉などの回復魔法を多重に組み合わせることで、瀕死の仲間のHPを一気に全快させることすら可能なのが〈森呪遣い〉の強み。自動的に回復してくれるということは、操作の負担が軽減されるということでもあり、初心者でも比較的、仕事をしやすい職業だと言える。
また、動物や自然の祖霊を召喚する〈従者召喚〉魔法、〈ライトニングフォール〉〈アースクエイク〉などの自然災害に由来する攻撃魔法、敵の行動を阻害する〈ウィロースピリット〉〈シュリーカーエコー〉などの補助魔法も得意としており、回復系職業の中では一番のオールラウンダーと言える。
武器は槍や斧など単純なものしか扱えないが、〈バーニングバイト〉など、武器を使った攻撃スキルも存在し、いざとなれば自衛程度の近接戦闘はこなすことができる。ただし、鎧は皮鎧までしか着られず、HPも高いとは言えないため、「殴りドルイド」は〈施療神官〉ほど一般的とは言えないようだ。
万能に見える〈森呪遣い〉だが、武器攻撃を含むほぼすべての行動を魔法的に行うため、MPコストが全般的に高いという弱点がある。できる事が多い分、「いま何をするべきか、次に何をすべきか」をきちんと考えておかないと、すぐにMP切れを起こしてしまうだろう。脈動回復の手軽さとMP管理の難しさが両立した奥の深い職業、それが〈森呪遣い〉である。


◆ビルド

■ウィッチドクター:回復支援型

〈森呪遣い〉の特徴である「脈動回復」に重きをおいたビルドが「ウィッチドクター」。敵の攻撃の届きづらい後方から、「脈動回復」と補助的な援護魔法によって仲間を助ける。
「脈動回復」の強みは、一度かけてしまえば、たとえ〈森呪遣い〉自身が倒れてしまっても、持続時間が切れるまで回復効果が続く安定性にある。かけられた側にとっても、あと何秒でどの程度のHPが回復するかが計算できるため、HPの管理がしやすいという点も大きい。
「ウィッチドクター」のヒールワークは、代表的な「脈動回復」である〈ハートビートヒーリング〉を主軸に、全体に「脈動回復」を付与する〈ガイアビートヒーリング〉、コストの軽い範囲回復魔法である〈ヒーリングウインド〉でパーティのHPをコントロールしつつ、傷の深い仲間はピンポイントの〈ヒール〉でカバーする、といった形が一般的だ。また、〈従者召喚:アルラウネ〉は回復魔法を強化する効果があるため、「ウィッチドクター」の傍らにはアルラウネの姿がよく見られる。
回復に重きを置いている分、攻撃力にはやや乏しく、装備も単純な攻撃力・防御力より回復魔法への補正を重視していることが多い。木製の杖スタッフに布鎧ローブ、といった出で立ちの〈森呪遣い〉を見かけたならば、「ウィッチドクター」だと思ってほぼ間違いないだろう。
作中ではミカカゲがこのウィッチドクター型である。もっとも彼女はサブ職に重きを置いたために、余り戦闘は得意ではない。
セララもウィッチドクターなのだが、彼女の場合はミノリ(二人目の回復職)と組むことが多いために、支援呪文や警戒呪文を研鑽している。セララの目下の悩みは、メインの従者の契約をどうするかのようだ。

■シャーマン:攻撃魔法型

回復系職業にもかかわらず、〈森呪遣い〉の攻撃魔法には威力が高いものが多い。「シャーマン」は、回復より攻撃を重視し、敵を素早く殲滅することで被害を抑え、森呪遣いの弱点であるMPコストの重さをカバーするビルド。
よく用いられるのは〈コールストーム〉によって電撃・冷気属性のダメージを上昇させる場を作り出し、〈ライトニングフォール〉〈ヘイルウインド〉〈アイシクルリッパー〉などの魔法で畳みかける戦法で、これを得意とする「シャーマン」は嵐を呼ぶもの、ストームコーラーとあだ名される。
広範囲に大ダメージを与える〈アースクエイク〉、炎の檻が敵の受けたバッドステータスを長引かせる〈フレイミングケージ〉など、ややクセはあるが派手な魔法が多いのも「シャーマン」の魅力。単純な威力では本職の〈妖術師〉に及ばないものの、使いどころをうまく見極めれば、一手で戦況を変化させることすら可能といえる。
「シャーマン」は良くも悪くも短期決戦に向いたビルドなので、長期戦になると攻撃魔法を使いすぎて回復魔法にまわすMPが尽きてしまう、といった状況に陥りかねない。そのため、最大MPが増えたり、MPコストを軽減する装備を重視する傾向にある。攻撃と回復のバランスを見極めることに長けた、玄人プレイヤー向けのビルドだと言える。

■アブソーバー:殴りMP回復継戦型

汎用性の高い回復系職業である〈森呪遣い〉は、武器攻撃もそれなりに強力な特技が揃っている。そこに注目したビルドが「アブソーバー」と呼ばれる「近接殴りドルイド」だ。
魔法の武器の中には、「攻撃が命中すると自身のMPが回復する」という特性を持ったものが存在するが、「アブソーバー」はこれを装備して〈バーニングバイト〉〈フィアースモールド〉といった武器攻撃特技で戦う。この戦法によって、〈森呪遣い〉の泣き所であるMP消費の激しさを補い、余ったMPは「脈動回復」に回すことで、自身を含む前線を維持しつつ戦い続けることが可能になるというわけだ。
〈従者召喚〉で選ばれるのは〈グレイウルフ〉、〈フォレストベア〉、〈ワイルドボア〉といった野獣が多い。これらの従者は主人と肩を並べて戦ってくれる心強い相棒で、敵を転ばせたり吹き飛ばしたりする特殊な攻撃も有しているため、「アブソーバー」のような近接型〈森呪遣い〉とは非常に相性が良い。
MP回復効果のある武器は幅広い種別に存在しており、中には両手に斧を持って野獣軍団と共に敵陣に突撃する〈森呪遣い〉も存在する。傷を負っても「脈動回復」で治癒してしまうその姿は「バーバリアン(蛮人)」と呼ばれ畏れられているという。
作中では〈シルバーソード〉ルギウスがこのタイプに当たる。ただし大規模戦闘では強力なレイドエネミーの攻撃をどう防ぐかがテーマになる事も多く、常に前衛で武器を振るうわけにも行かないのが実際だ。

■ミストゥルティン:従者に頼らぬ「孤高」の大樹

汎用性を切り捨てるかわりに、自己の回復力と攻撃性能を突き詰めることで戦闘力を高めた特化型の戦闘ビルド。「ミストゥルティン」もしくは「ソロドル」の通称で知られるこのビルドは、従者を使わないか、ごく限られたもののみを使用するという思想で構築される。
ソロの名のとおり、主に単独、もしくはペアなどの少人数での戦闘を得意とするこのビルドでは、脈動回復呪文である〈ハートビートヒーリング〉、およびその効果を増幅する〈クラウンオブミスルトゥ〉を自らに使い、強力な自己回復を確保した後にそのまま前線での物理攻撃、もしくは魔法攻撃の連打により速やかに敵を殲滅する。
しかし従者を切り捨てた特化型の戦闘スタイルは、パーティーでの戦闘において〈森呪遣い〉に求められる広範囲への他者回復性能や、従者による状況対応能力などを失ってしまう。そのため、ギルドなどの固定メンバーで狩りを行なう〈森呪遣い〉が、このビルドを選ぶことは珍しい。
ミストゥルティンはソロ向きのスタイルなのは確かだが、レイドにおいてこのビルドを選択する者もいる。
そもそも召喚した従者モンスターは近接接近にはさほど向いていない。主人に比べて半分ほどのHPしかもたないために、レイドボスの強力な範囲攻撃に抗しえないのである。そのため、こういったレイド環境下において従来の〈森呪遣い〉は従者による攻撃を捨てて遠距離からの回復と魔法攻撃を強いられることが多かった。高い回復力を持ちながらある程度以上の物理、魔法攻撃力を持つミストルティンは、単なるソロビルドである場合よりも高位の装備と特技の習熟、そして周囲との連携を前提とするが、前線への突撃が可能。もちろん、自己回復に任せて攻撃するだけでは通用しない点は他のビルドでのレイドと変わることがないが、前線に出ることが可能な〈森呪遣い〉の出現は、レイド戦術の多様性に一石を投じるものであった。
〈奈落の参道〉におけるレイドで第2パーティーの回復役として活躍したヴォイネンがまさにこの「レイド型ミストルティン」にあたる。秘伝級〈バーニングバイト〉による削り能力と最前線での回復は戦いにも大きく貢献した。彼の唯一とも言える従者召喚〈生命のセコイア〉の姿は、〈シルバーソード〉の面々にとって頼もしい木陰であったと言える。


◆代表的な特技

回復職の中ではオールラウンダー的な側面を持つ〈森呪遣い〉だけあり、優秀な回復魔法から〈従者召喚〉、そして物理、魔法を問わない攻撃手段まで幅広くそろっている。だが個々の特技を見れば、全体的に重めのコストと発生ヘイトの高さがあり、リソースとヘイトのやりくりにはいつも頭を悩ませることになる。行動の優先度をきちんと把握し、効率的にリソース運用をできるようになれば、〈森呪遣い〉としても〈冒険者〉としても一つ上のステージに上がることができるはずだ。

■〈アースクエイク〉

攻撃魔法・必殺魔法:周辺一帯に地震を起こし、広範囲かつ無差別に大ダメージを与える攻撃魔法。特に破壊可能なオブジェクトや設置型のトラップに対して大ダメージを与えられるため、敵を攻撃する以外にも周囲の邪魔な地形やトラップを無力化して更地にする用途でも使われる。無差別ダメージなので不用意に使用した場合、味方にもダメージをあたえてしまう。

■〈アーリーバードクライ〉

回復魔法:朝の到来を告げる鳥たちの鳴き声で、周囲の味方を目覚めさせる。睡眠や混乱といった精神的な状態異常を回復する。素早く発動し、広範囲に有効なため、戦況の建て直しに効果を発揮し、森呪遣いの状態異常処理能力を支える特技の一角をなしている。また、なかなか起きてこないパーティメンバーを起こす際にも重宝されているとか。

■〈アイシクルリッパー〉

攻撃魔法:氷の小片をいくつも射出し、有効範囲内の敵に冷気ダメージを与える攻撃魔法。打ち出された氷片は渦を巻きながら敵を切り裂き、使用者より著しくレベルの低い敵であれば一定確率で即死させることがある。〈森呪遣い〉の攻撃魔法の中では有効範囲が前方に長く使いやすい。初心者はこの呪文で戦闘をゴリ押しすることも多く、実際それで中級レベルまで困らないというのが、〈森呪遣い〉の基礎性能の高さかもしれない。

■〈ウィロースピリット〉

移動魔法・行動阻害:周辺の植物のツタや葉を急成長させ、敵に巻き付けて拘束する魔法。完全に決まると敵は効果時間中、拘束から脱出しようともがくことしかできず、逃れたとしても繁茂した植物に邪魔されて移動力が著しく低下する。戦線を構築するのに有用な特技だが、周辺に植物のある場所でないと使用できないという制限がある。〈従者召喚:アルラウネ〉などの植物系の従者召喚を有効にしていると、そこは「植物のある場所」とみなされるため、この特技を使う前に従者召喚しておく光景が良く観られる。

■〈ガイアビートヒーリング〉

回復魔法・脈動回復:広範囲を対象とし、複数の味方にまとめて脈動回復魔法をかける上位魔法。〈ハートビートヒーリング〉と同様の緑の拍動がパーティの仲間一人ひとりに現れる。強力な効果に相応しく再使用規制時間も長いが、特技の習熟段階を上昇させることで短縮が可能。ただしヘイトを大きく稼ぐため連発は危険。大地の力で複数対象の生命力を賦活し、生命の回復力を最大限まで高める。効果を受けた対象は魔力の輝きを帯び、大地の鼓動や囁きが聴こえるという。

■〈キュアブルーム〉

回復魔法:癒しの力を秘めた花の香りを振りまき、味方の不調を治す回復魔法。単体用で状態解除数も少ないが、上昇するヘイトも少ない。詠唱および再使用時間も共に短く、小回りの効く使い勝手のよい魔法である。花の香りは魔法の効果が消えてもしばらく残るため、〈大災害〉後は女性が香水代わりとして使用することも。

■〈コールストーム〉

攻撃魔法・攻撃補助魔法・必殺魔法:大嵐を呼び、竜巻や落雷で広範囲の敵を攻撃する魔法。一度呼び出した嵐はしばらくその場に留まり続け、術者が続けて使用する冷気属性や電撃属性の魔法の威力を高めてくれる。持続効果も含めて強力な広範囲攻撃魔法だが、持続効果の恩恵を最大限に利用しようと焦って攻撃魔法を連発すれば、回復職の本分である回復作業がおろそかになってしまう。さらにMPの枯渇やヘイトの急上昇を招くことにもなり、これまた使用には熟練が必要となる魔法といえる。

■〈シュリーカーエコー〉

攻撃魔法・行動阻害:目標を中心とした範囲に耳をつんざく音波を浴びせかけ、一定時間朦朧とさせる呪文。ダメージは与えられないため決定打になる呪文ではないが、その分MP消費が軽くて使いやすく、呪文詠唱の妨害、味方の攻撃の援護など用途は広い。使用すると、手足の生えた小さなキノコが敵の足元に何体かあらわれ、一斉に絶叫するエフェクトが発生する。

■〈ナチュラルトーク〉

その他・常時発動特技:従者召喚時の最大MP低下効果を軽減する特技。ゲーム時代は一部クエストで選択肢が増えるという効果もあった。自然と深いつながりを持つ〈森呪遣い〉は植物や動物といったヒト以外の生命とも心を通わせることができるという設定を持っていた。〈大災害〉を経て、この呪文は動物や植物と大まかな意思疎通をすることを可能にすると言われている。ただし、植物などは思考形態が大きく異なるため会話は難しく、動物なども術者との関係性が大きく影響を与えるようだ。個人差がきわめて大きな呪文になってしまったとも言える。

■〈ネイチャーリバイブ〉

回復魔法・脈動回復・蘇生:〈森呪遣い〉固有の蘇生魔法。薄い緑色の輝きに包まれて復活する。〈リザレクション〉と比較して詠唱時間が大幅に短縮されているので戦闘中の使用も実用レベル。復活時、対象に脈動回復魔法が自動的にかかるのが特徴で、蘇生後の回復魔法によるフォローが少なくてすむ点でMPなどに優しい設定となっている。習熟度上昇で再使用時間も短縮される。

■〈ハートビートヒーリング〉

回復魔法・脈動回復:自然の力で対象の生命力を賦活し、生命の回復力を最大限まで高める、〈森呪使い〉固有の脈動回復魔法。効果時間中、緑色の輝くエフェクトが拍動するように現れ、HPが数秒ごとに自動的に回復し続ける。1度使用すれば七十秒程度持続するため、その後の手数を攻撃や別の回復特技の使用に回すことができる。

■〈バーニングバイト〉

攻撃技:武器での攻撃と同時に炎の顎が噛み付くエフェクトが発生する火炎属性の攻撃技。MPコスト、発生するヘイトのバランスがよいため前衛型〈森呪遣い〉に愛用者が多い。標的が何らかのバッドステータスを受けているとダメージが増える特性を持つため、コンビネーションのシメに使われることも多い。ヒット時に獣の吼え声のようなサウンド(狼らしい)がするため一部では「がうがう」の愛称で知られる。

■〈バグスライト〉

その他・補助魔法・召喚:全ての回復職が共通で習得できる照明魔法。蛍の幻獣〈バグスライト〉を召喚し、周囲を明るく照らす。幻獣を召喚するとはあるが効果はごくごく単純で、光量調節なども効かない。

■〈ヒーリングウィンド〉

回復魔法:自分の周囲に癒しの風を呼び起こし、周囲にいる味方のHPをまとめて回復する範囲回復魔法。〈森呪遣い〉の扱う魔法は効果が大きく、使用時には立ち止まっての動作が必要なものが大半だが、この魔法は簡単な詠唱と身振りで発動できるため、移動しながらでも素早く使うことができる。その利便性の代償として、回復量そのものは小さい。

■〈ヒール〉

回復魔法:全ての回復職が初期取得している最も基本的なHP回復魔法。HP回復量そのものは多いが、詠唱時間が長くMP消費も大きいため再生、障壁、反応起動とくらべ、あまり効率は良くない。回復量の多さから初心者ほどこの魔法に頼りがちな傾向から、多用するヒーラーは二流三流のヒーラーと評されやすい。だからといって全く使わないヒーラーもまた論外であり、的確な使い所を見極められるかどうかがヒーラーの技量の目安となる。使用時には自分の周囲にうっすらと暖かい光が浮かび、それが光の粒子となって対象に降り注ぐ。

■〈フィアースモールド〉

攻撃技・状態異常:ぱっと見は単なる武器による攻撃だが、「獰猛なカビ」の名のとおり、殴りつけた相手の体表に腐食性のカビを発生させ防御力を著しく低下させる追加効果を持つ。防御力の高い敵に有効なのは言うまでもないが、そのビジュアルから〈大災害〉以降は(特に女性の)「〈冒険者〉が食らいたくない技」で上位にランクインしている。

■〈フランカーファング〉

攻撃技・補助技・行動阻害:従者に指示を出し挟撃を行なう特技。当然ながら従者召喚中しか使用できない。0.2秒ほどのきわめて早い詠唱後、術者が物理攻撃を加えた対象に、従者が弧を描くように襲いかかる。挟み撃ちにされた敵は集中力を損ない、4から8秒ほど回避能力がダウンする。この効果は仲間の攻撃にも有効なためコンビネーションの布石として使われることも多い。

■〈フレイミングケージ〉

攻撃魔法:燃え盛る炎の檻が敵を包み込む火炎属性の攻撃魔法。ダメージは見た目ほど大きくないものの、魔法の効果が発揮されている間は対象の状態異常における経過時間が0になる(つまり、一定時間で解除される状態異常が解除されない)という特性がある。このため、毒や麻痺を受けている敵に使うと、コスト以上の効果を発揮できる。

■〈ヘイルウィンド〉

攻撃魔法・行動阻害:雹混じりの突風を生み出して敵を撃つ冷気属性の範囲攻撃魔法。低温の嵐はダメージを与えると同時に相手を凍えさせ、一時的に反応速度を鈍化させる。真夏日にはこれを地面や空間に撃ち込んで涼をとる〈森呪遣い〉の姿が数多く見られた。

■〈ライトニングフォール〉

攻撃魔法:敵の頭上に雷雲を呼び、カミナリを落とす電撃属性の攻撃魔法。〈コールストーム〉との連携を想定されてデザインされており、〈コールストーム〉効果時間中は消費MPおよびヘイト上昇が軽減される。再使用規制時間は一般的な長さだが、詠唱時間は短く、いわゆる「出が早い」攻撃である。なお〈大災害〉を経て、使用の際には本物と見まごう稲光と音が発生することになった(実際の雷に比べればずいぶんと大人しめではあるが)。このため雷が苦手な一部の冒険者からは「使用を控えてほしい」と抗議されることもあるとか。

■〈ライフバースト〉

回復魔法・脈動回復魔法・必殺魔法:脈動回復魔法の効果を爆発的に増加させ、大幅にHPを回復させる。いわば「脈動回復の前借り」とでもいうべき効果で、対象にかかっている脈動回復が切れることを代償に、本来ならその脈動回復の持続時間終了までに回復する予定だった数量と同等のHPを回復する。緊急時の回復手段としては心強いが、使用後は脈動回復が切れてしまい、かけ直しなどの対応が必要となるため、タイミングを誤るとただの一時しのぎで終わったり、状況をより悪化させてしまうことも多く、プレイヤースキルが問われる。また、〈ライフバースト〉自体の再使用規制時間は長く、〈ハートビートヒーリング〉と交互に使用するなどといった戦術は取れない。発動時には緑色の光る粒子が対象から爆発するように拡散、消滅する。

※従者召喚魔法
従者召喚魔法はレベルアップではなくクエストによる契約で習得する。そのために〈召喚術師〉〈森呪遣い〉を併せたその総数はかなり多く、レアなものも存在する。〈森呪遣い〉の従者は〈グレイウルフ〉、〈フォレストベア〉、〈ワイルドボア〉などの動物型、猫や犬などの戦闘能力の低いペット型、〈アルラウネ〉、〈マイコニド〉、〈ナップオーキス〉などの植物型などが確認されている。また、一部の特技は、使用の際に該当の従者を召喚している必要がある。従者召喚中は最大MP低下効果が発生する。

■〈従者召喚:アルラウネ〉

その他・従者召喚魔法・トグル式:森林の豊穣と魅惑の面を具現した祖霊〈アルラウネ〉を呼び出し、使役する魔法。召喚後は(術者が効果をオフにするまで)〈森呪遣い〉に付き従い、術者の回復魔法の効果を上昇させる。また〈アルラウネ〉は一定確率で魅了の花粉を撒き散らし、周囲の敵の動きを止めるアクションをとる。さまざまな種類の花弁から上半身を乗り出した美しい少女の姿をしており、その容姿から愛用者も多い。また〈大災害〉後の〈従者召喚〉全般に言えることだが、呼び出し後の姿はバリエーションが増加している。そのため対象に名前や愛称をつけ、ペットなどのように可愛がっている〈冒険者〉も少なからず存在している。

■〈従者召喚:グレイウルフ〉

その他・従者召喚魔法・トグル式:森林の野生と獰猛さを具現した祖霊〈グレイウルフ〉を呼び出し、使役する魔法。召喚中、〈グレイウルフ〉は術者の攻撃に併せて自動的に攻撃を繰り出す。攻撃型〈森呪遣い〉御用達の祖霊であるが、単に犬好きが高じてこの祖霊を使役する〈森呪遣い〉も少なくない。〈大災害〉後に判明したことだが、呼び出されるウルフの毛並みは使い手によって違っており、〈森呪遣い〉による「うちの子自慢」はさらに加速したという。

■〈従者召喚:フォレストベア〉

その他・従者召喚魔法・トグル式:森林の雄々しさと膂力を具現した祖霊〈フォレストベア〉を呼び出し、使役する魔法。召喚中、〈フォレストベア〉は術者を防衛するように動き、いくつかの状態異常を排除したり、敵を追い込んだりする。前衛型〈森呪遣い〉がよく用いる祖霊召喚獣であるが、熟練度が低い呪文で呼び出すと、三十センチほどの可愛い小熊があらわれる。この状態を気に入って、わざと呪文の熟練段階を成長させないプレイヤーも存在する。なお、〈フォレストベア〉の腹部は温かく、冬場のベッド代わりには最適だそうである。

■〈従者召喚:ワイルドボア〉

その他・従者召喚魔法・トグル式:森林の荒々しさを具現した祖霊〈ワイルドボア〉を呼び出し、使役する特技。猛猪は術者を背に乗せて戦場を縦横無尽に駆け回り、敵を撥ね飛ばす。前線に出て戦う白兵戦型の〈森呪使い〉に好んで召喚される。この従者を使った〈フランカーファング〉は、猪の突進線上に自分も立つことになるため、生理的な恐怖を伴うとか。ふすまのポリッジに似た、と形容される〈大災害〉後の食料アイテムは、意外と彼らの舌には合っているようで、おやつ代わりに与える〈森呪使い〉の姿もよく見られる。

■〈従者召喚:マイコニド〉

その他・従者召喚魔法・トグル式:森林の美味と栄養素?を具現した祖霊、50センチメートルほどの歩行キノコである〈マイコニド〉を呼び出し、使役する魔法。召喚後は〈森呪遣い〉に付き従い、術者の回復魔法の射程距離を上昇させる。また〈マイコニド〉は荷物を運べる。〈エルダー・テイル〉におけるこの効果は、重量無視の鞄スロットとして表現されていたが、〈大災害〉後は〈マイコニド〉が荷物を預かってよちよち歩いている姿を目にできるようになった。また、〈大災害〉後〈マイコニド〉は増えるようになったようだ。とはいってもキノコなので動物的な意味で個体が増えているかどうかは判らない。一回の召喚呪文で二体、三体と大きさの違う〈マイコニド〉がいつの間にか増えて、列をなして歩く姿も目撃されている。〈マイコニド〉は荷物を預かったり、単純な作業を行ったりすることが出来るため、職人系のサブ職を持つ〈森呪遣い〉に愛用される。

◆資料集未記載の特技

■〈アンダーツリーパス〉

森林が備える癒しと加護の力を集め、味方に安全をもたらす魔法。

■〈エナジープロテクション〉

防御魔法:周囲の味方に特定属性ダメージを軽減するオーラを付与する強力な支援魔法。オーラの色は属性によって変わる(火炎なら赤、冷気なら青など)。持続時間は5分間のため、パーティー活動時は定期的に掛け替えることになる。特定属性の攻撃をしてくる敵との戦闘、属性ダメージを与える罠が設置された通路などの踏破など、用途も幅広い。

■〈エントラストライフ〉

大地や大気を巡る気脈に生命力を乗せ、対象の負った傷を肩代わりする特技。

■〈カムフラージュリーフ〉

巻き上げた木の葉に身を隠し、敵の注意を逸らす特技。

■〈クラウンオブミスルトゥ〉

回復補助魔法:対象の体内を巡る再生の力を高める魔法。脈動回復呪文の効果をさらに上昇させる補助魔法で、回復量と同時に、回復の間隔が早くなる。繋ぐもの(ヤドリギ)の加護により、大地と対象の生命力を結びつけて共鳴させ、無限とも思える生命力を与える。
使用すると対象の頭上にヤドリギで編んだ冠のイメージが浮かび、緑の光の粒子に変わって身体に降り注ぐ。

■〈クレセントレイカー〉

風を味方につけ攻撃とともに衝撃波を放つ特技。三日月型の波動が拡散し、多くの敵を巻き込む。

■〈従者召喚:ライフセコイア〉

従者召喚魔法。魔法の力を持つ広葉樹〈生命のセコイア〉を現出させる。その木陰には緑の光が満ち、周囲にいる仲間のHPを継続的に回復させる。回復量は〈森呪遣い〉本人が用いる〈ヒール〉に劣るが、仲間複数を長時間回復させることができる。

■〈タイニーファウンテン〉

旅の途中などで清らかな泉を沸き上がらせる魔法。
その水は疲れを癒し、ちょっとした祝福を授けてくれる。

■〈ディスミサル〉

攻撃魔法:聖なる輝きで敵を空間から追放する特殊な攻撃魔法。自分よりレベルの低いモンスターを一定確率で消滅させる。レベル差が大きいほど成功率は上昇する。掲げた聖印や武器から一条の光線が走り、対象に「ここから去れ」という意味の聖句を刻む。敵は光に包まれて消失する。

■〈ネイチャーコンパニオン〉

自然の多様な側面に精通し、その具現である祖霊を巧みに使い分ける特技。

■〈ネイチャーズラス〉

周囲の自然を操り、木々や岩などを敵にぶつける攻撃魔法。自然の具現である祖霊を使役しているとその威力は倍増する。

■〈ヒーリングブリーズ〉

対象に働く脈動回復の力を癒しのそよ風に転化し、瞬間的な回復を行う魔法。

■〈ヒール・オン・タイム〉

直訳で「継続ヒール」。7巻で登場したワードだが、特定の特技名であるかは定かでない。脈動回復特技一般を指している可能性もある。

■〈方術召喚;シュリーカー〉

森林の喧騒を具現した祖霊シュリーカーを呼び出す特技。
風鳴りのような叫び声を上げる茸が隠れた存在を警告する。

■〈マーシィレイン〉

Mercy Rain(直訳:恵みの雨)。7巻で言及。シロエの戦術構築で〈ライフバースト〉との併用を想定していたことから、複数対象の脈動回復特技と思われる。


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