〈海賊〉

名称:海賊
大分類:ロール系

◆解説

 〈海賊〉は、船舶や航海に関する行動を得意とするロールプレイ系サブ職業である。
 〈エルダー・テイル〉発祥の地である北米サーバーのオリジナル仕様では、〈海賊〉にあたる〈パイレーツ〉がメイン職として存在する。しかし、これはヤマトサーバーでは固有職の〈武士〉となっている。このため、ユーザーの希望により、サブ職業として〈海賊〉が実装された経緯がある。
 このサブ職業の特技は大きく分けて2種に分けることができる。一つは海上や船上、水上での戦闘時に有利な補正を得られる局地的な戦闘補助特技。もう一つは、船を操作したり地図の使用や宝探しなどに関わる、戦闘以外の場面で役立つ補助特技だ。
 また、他のロールプレイ系サブ職業と同様の典型的な特典として、〈海賊〉のイメージに合った、海賊帽や眼帯といった特徴的なデザインのアイテムを獲得することもできる。


◆セルデシアにおける〈海賊〉

 〈セルデシア〉における〈海賊〉は、大きく2つに分けられる。海で暴行略奪を働く犯罪集団としての〈海賊〉と、海洋の治安維持組織、傭兵集団である「私水軍」とでもいうべき〈海賊〉だ。
 犯罪集団としての〈海賊〉は、海路を行く商船や港町を襲い、盗みを働く者たちである。主に小規模な集団が多く、各地で散発的な活動をしているものばかりだ。一定以上の規模になると、地元貴族らにらまれて討伐の対象となるか、その海域の治安維持組織としての色が濃くなるからである。こうした〈海賊〉討伐のため、集落の代表や商隊が外部から傭兵、〈冒険者〉を雇うこととも多い。
 犯罪集団とは一線を画した軍としての側面を持つ大規模な〈海賊〉組織として代表的なものに、〈ノイノウガ水軍〉がある。彼らは〈クマノ古森林〉にほど近い〈ノイノウガ港〉を拠点とする精強な猛者揃いの〈海賊〉集団だ。その旗印には初代当主が討伐したという九角の海獣が掲げられ、彼らの誇りの象徴となっている。
 彼らの主な収入源は、交易に重要な海上の要所を抑えることで得ている通行料である。通行料を払った船に対し、〈ノイノウガ水軍〉は護衛と案内を行っている。ウェストランデイースタルは現在、亜人間の発生によって陸路での大量輸送のハードルが高いため、多くの商船が彼らの護衛を受けている。
 ウェストランデの〈ノイノウガ水軍〉と双璧をなす勢力として知られるのが、現実世界でいう八丈島〈オクタヴィア島〉を中心にイースタルで活動する〈オクタヴィア水軍〉だ。彼らは〈ノイノウガ水軍〉と比べ、より荒っぽい気風で知られ、彼らの言う「海の掟」を守らぬ者には容赦なく武力による制裁を加える。ただし、この「海の掟」は水棲エネミーを過剰に刺激せぬようにといった理由のある経験則の集積であり、彼らもまた海の守り手であることには変わりない。
 また、少数ではあるが、普段は漁業を生業とし、必要に応じて地元の難所を渡す船を出す渡し守が〈海賊〉のサブ職業を得ていることもある。特にイセにはこうした地に根差す世襲の渡し守が各地でみられる。


◆ゲーム時代の〈海賊〉

 ヤマトサーバーに〈海賊〉が実装されたのは、3番目の拡張パック〈銀のオデッセイ〉導入のタイミングだった。〈銀のオデッセイ〉は船舶や航海に関するデータ、コンテンツを多く含んだパックであり、こうした最新コンテンツの攻略に便利な〈海賊〉が一時的に大ブームを巻き起こし、〈海賊〉に転職するプレイヤーが続出した。しかし、これらのコンテンツが遊びつくされると、海以外の場面でも活躍できる別のサブ職業に転職する者が多く、「総海賊時代」とすら言われたブームは一過性のもので終わった。
 しかし、その能力以上に、〈海賊〉という響きに惹かれてこのサブ職業にこだわるロールプレイヤーも多く、固定的なファンも散見される。彼らはサブ職業の恩恵を得られる海辺を主な稼ぎ場とし、文字通り海のフィールドのエキスパートとなることが多い。以後も、時折追加される海洋系クエストでは、〈海賊〉が脚光を浴びることもあった。
 〈海賊〉への転職条件は、メイン職業レベル30以上で、〈ノイノウガ水軍〉や〈オクタヴィア水軍〉といった各地の〈海賊〉組織と接触し、そこで試練を受けること。水棲エネミーの討伐や一騎打ちといったクエストをこなすことで一人前の〈海賊〉と認められ、転職可能となる。
 また、このときにクエストを受けた勢力によってプレイすることができる固有クエストがあり、これも海洋冒険好きなプレイヤーには好評を博している。悪質な〈海賊〉を討伐する海戦や、ヤマト各地の〈水軍〉の勢力争いにまつわる冒険、隠された海賊王の宝を巡る船旅などが知られている。


◆〈大災害〉後の〈海賊〉

 〈大災害〉後、〈海賊〉は〈大地人〉の関係において、様々な変化の影響を受けるようになった。
 海に縁のない一般的な〈大地人〉にとって〈海賊〉とは、私水軍に所属するか、略奪をおこなう荒くれ者のイメージである。このため、陸の〈大地人〉の中には、〈海賊〉のサブ職業の持ち主と距離を置こうとする者も少なくない。
 また、サブ職業転職クエストの性質上、〈海賊〉の〈冒険者〉はどこかの私海軍とコネクションを得ていることから、その勢力争いに巻き込まれることもでてきている。
 蒸気船、精霊船といった〈冒険者〉らの発明が海の情勢を変化させるようになり、〈ノイノウガ水軍〉や〈オクタヴィア水軍〉といった〈大地人〉の〈海賊〉組織が縁のある(転職の際に試練を与えた)〈冒険者〉と接触しはじめるようになったのだ。その目的は、戦力の取り込み、情報の収集、または単なる好奇心など、様々だ。
 生産系サブ職業のように技術的なブレイクスルーを生み出すものではないながら、こうした社会的なうねりの中に置かれる〈海賊〉は、〈大災害〉後に注目を集めているサブ職業の一つである。
 一方で〈冒険者〉のなかでは(他のあらゆるサブ職業に対してと同じく)この〈海賊〉へもさまざまな角度から研究が進められている。特技《グッドセイラー》は一部のモンスターに対しての効力上昇が確認され、海辺や船上ので攻撃力確保に役立っている。〈船乗り〉〈漁師〉など隣接するサブ職業の〈冒険者〉が船をしたてて海への冒険へ出かけることも増えている。アキバの食事情からして海洋タンパク質は非常に利益率の高い商売になりうるのだ。また、海洋モンスターの多くは食料アイテムのドロップ率が良いという事情もある。


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最終更新:2015年05月07日 20:47
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