〈調教師〉

名称:〈調教師〉
呼称:《ちょうきょうし》
大分類:ロール系

◆解説

 〈調教師〉は、調教(テイム)によって動物などを手なづけ、自分のペットにできるサブ職業である。レベルが上がるほどに手なづけることのできる対象は増えていき、気性の穏やかな動物からはじまって、最終的には獰猛なモンスターまでも調教できるようになる。
〈召喚術師〉の従者と違い、〈調教師〉が調教しているペットは連れ歩くか、専用の厩舎に預ける必要があるなど、様々な制約がある。この制約は、レベルの高い〈調教師〉が十分な調教を重ねて、そのペットを召喚笛で呼べるようになるまで解消できない。しかし、連れ歩くのに魔法のようなMPの消費や再使用規制時間もない彼らは、まさに〈調教師〉たちにとって、頼りがいのある冒険の相棒だ。
モンスターを調教できない場面であっても、種として調教可能な対象との戦闘では低確率で相手を怯ませたり、戦意を奪うこともある。
敵であるはずのモンスターと心通わせ、味方とする特殊なサブ職業。それが、〈調教師〉だ。


◆セルデシアにおける〈調教師〉

 〈大地人〉にとっての〈調教師〉とは、主に馬や牛といった労働力となる家畜を調教、販売する職業であると認識されている。農村や牧場など、動物を労働力として使役する場所ならば、少なくとも一人は〈調教師〉が働いている。
腕のいい〈調教師〉ならば、貴族の下で馬の世話を行っているものや、軍馬の訓練などを行っていることもある。
また、変り種としては、動物に芸を覚えさせて日銭を稼ぐ旅芸人の一座で働く〈調教師〉の存在が挙げられる。この場合は、珍しく見た目の映える、熊や虎などの猛獣の調教がなされることもある。こうした獰猛な気性の動物を調教することは難しく、〈調教師〉として高いレベルを要求されるため、それができる者は各地で貴重なエンターテイナーとして歓迎される。


◆ゲーム時代の〈調教師〉

 〈エルダー・テイル〉がゲームであった頃、〈調教師〉は特定層にコアなファンを持つサブ職業だった。メイン職業の特技によって従者召喚されるものと違い、多くの場合〈調教師〉のペットは戦闘をさせることができない。このため、数値的な有利を求めるプレイヤーからの評価はいまひとつだったものの、様々な動物、モンスターを連れ歩けることから、〈召喚術師〉等と同様に、ペットが好きなプレイヤーたちに好まれたのだ。様々なエネミーを倒さず弱らせて捕獲するという転職クエストは高難度で知られるが、それをものともしない者たちが〈調教師〉となっていった。
そんな〈調教師〉が調教できるモンスターの中でも花形は、〈巨大梟〉などの飛行可能な乗騎だ。こうしたモンスターの調教には高いレベルが前提となり、また、ある程度弱らせなければ調教が成功しないことから、戦闘能力も要求される。特に〈鋼尾翼竜〉《ワイヴァーン》は調教の難易度が極めて高い大型飛行乗騎として知られ、一流〈調教師〉のステータスでもあった。
〈調教師〉によって十分な調教がされた動物やモンスターは、特定の手順を踏むことで、召喚笛で呼び出す乗騎として、他人に譲渡もできる。このため、駆け出しの〈冒険者〉を相手に、調教した馬を売って商売をする者もいた。しかし、大多数はペットを愛でることを目的とした趣味のプレイヤーが選択することの多いサブ職業であった。


◆〈大災害〉後の〈調教師〉

 動物やモンスターと心通わせる〈調教師〉の能力は〈大災害〉後も健在である。しかし、単にコマンドを実行するのではなく、対象に触れる、声をかける、餌を与えるなどの具体的な行動が必要になったことから、調教の難易度は上昇している。
また、生身で動物やモンスターに間近で対峙する必要があることから、その精神的な負担も大きく、これに耐えかねて〈調教師〉を辞めた〈冒険者〉もいる。
一方で、これまでデータ上でしか存在していなかったペットが実体をもって自分の隣にいる、という事実に喜んだ〈調教師〉も少なからずいた。そうした〈調教師〉らはゲーム時代以上にペットに愛情をもって接しており、より深い絆で結ばれるようになった。
〈調教師〉は〈ザントリーフ戦役〉を中心とした攻略戦において脚光を浴びたサブ職業の一つだ。かの戦いでは 〈魔狂狼〉〈梟熊〉といった魔獣に騎乗した〈緑小鬼〉の機動戦法に〈冒険者〉たちは苦戦したが、それに対抗し、大きな成果をあげたのが、〈グランデール〉ウッドストック=Wが率いた、飛行生物を中心とした〈調教師〉らで編成された機動部隊だったのだ。広域に渡る戦線の補給や輸送にも彼ら航空機動部隊は奮闘し、まさに全軍の生命線となった。
また、〈緑小鬼の調教師〉から入手したアイテムや魔獣を使役するその戦いぶりにヒントを得て、〈冒険者〉側でもこれまで調教対象とはならなかった魔獣、その他の生物に調教を試みる者が現れるようになった。そうした〈調教師〉の試みの幾つかは成功し、アキバの街では日々新しいペット動物が発表されている。最近では、〈棘茨イタチ〉や、〈山羊スライム〉などが成功例として知られている。


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最終更新:2022年12月23日 17:39
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