〈軍師〉

名称:軍師
大分類:ロール系

◆解説

〈軍師〉は軍略の専門家であることを表わすサブ職業である。大規模戦闘向けのサブ職業という触れ込みで実装され、多くのレイドプレイヤーにその活躍を期待された。
 しかし、実装された〈軍師〉の能力は、特に〈軍師〉らしい要素とは無関係で、しかも大規模戦闘においてとても有用とは思えない意味不明な能力の数々であった。
 例えば、〈軍師〉の特技のうち代表的なものが〈四元素の守り〉といわれるもので、これはそれぞれ、酸、冷気、炎、衝撃の属性に対する防御をわずかに高めるものである。その効果は20レベル程度までは頼りになるがその後急速に価値を失う程度であり、高レベルプレイヤーにとってはまったく意味のないものであった。これらの特技には不自然な「アイテム特技などによる再使用規制時間変更の影響を受けない」という文章が添えられており、一層意味不明であった。
 こうした意味不明な実装に対し、多くの疑問や修正要求が出されたが、想定通りの実装であるとして特に修正などが為されることはなかった。


◆セルデシアにおける〈軍師〉

〈セルデシア〉における〈軍師〉は、多くの場合然るべき君主に仕え、政治や軍事において助言や補佐を行う役職である。仕官先の貴族から武官や文官としての官職を得ているのが一般的であり、大半が貴族社会の一員である。
 その性質上、高度な学問を修められる環境や、仕官できるだけの身分家柄などの社会的な背景が必要であり、大抵は貴族、軍人、学者の子弟の中でも特に優秀な者だけが、才を認められて抜擢されることで〈軍師〉となる。当然、人口は少なく、希少な存在である。
 正規の〈軍師〉よりさらに稀だが、通常の教育を受けていない者が軍略の才に恵まれ、海賊や傭兵団などで頭角を現して〈軍師〉となることもある。こうした在野の〈軍師〉に率いられた組織は、少数でも統率がとれた勢力となっている。


◆ゲーム時代の〈軍師〉

 実装当初は意味不明なサブ職業だと思われいた〈軍師〉だったが、一部の研究熱心なプレイヤーによる様々な実験により、その実装意図が判明してくると、大規模戦闘に有用なサブ職業であることが明らかになった。
 例えば、〈四元素の守り〉は4つの特技の再使用規制時間がそれぞれ15秒、30秒、60秒、120であり、「アイテムや特技などによる再使用規制時間変更の影響を受けない」という特殊効果と合わせると、大規模戦闘中の優秀なタイマーとなり得ることが判った。
 その他にも「敵の攻撃属性によって色が変わる防御特技」「着弾までの距離が測れる射撃特技」など、そのまま使っても何の役にも立たないが、プレイヤー側の工夫によって大規模戦闘への戦術的応用が可能な一風変わった特技群が実装されており、マニアックな研究熱の対象となった。
 しかし、これらの特技はソロやパーティーでの冒険や、すでに攻略法の確立したダンジョンでは役に立たず、また扱うプレイヤーに知識や応用を要求するため、一部のデータ解析マニアや、高度な戦術を駆使する大規模戦闘ギルド以外で〈軍師〉のサブ職に就くものは皆無という状況であった。


◆〈大災害〉後の〈軍師〉

〈大災害〉後、大規模戦闘に参加する〈冒険者〉が減少したことで、〈軍師〉が活躍する機会は非常に少なくなった。〈大災害〉によって活躍の機会が明確に減少した珍しいサブ職のひとつである。こだわりのない〈冒険者〉の中には〈大災害〉後、このサブ職から転職してしまった者もいる。
 しかし一方では大規模ギルドを中心に「敵の隙がなんとなくわかるようになった」「とっさの助言が味方を助けた」「策が浮かぶようになった」などと証言するものもいる。これが、サブ職業の影響なのか、それとも、偶然によるものかは、未だ検証されていない。


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最終更新:2014年11月24日 14:55
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